二つの選挙と暴露本
トランプと小池百合子
1.トランプ大統領 VS ボルトン前補佐官「それが起きた部屋―ホワイトハウス回想録」図は日経より
二年ほど前に、マティス国防長官が「(理解力は)小学5、6年生並み」と言ったとかいう話を聞いたときは、ああやっぱりねだった。
「フィンランドはロシアの一部ではないのか」、「えっ、英国も核保有国なの?」 日経より
あの大統領は多くの高級官僚たちと仲たがいしてきたが、その原因は無知無能だけではなかった。「再選のためには国益も何も考えない。外交でも国家安全保障よりも自分の私利私欲を優先している」と怒りの場録本を出すのがタカ派のボルトン氏だから、日本から見ていればびっくりするわけだ。
トランプは駐留米軍を撤退させたいように、安全保障よりも利益を優先するために好戦的ではない、と見られているが、1月にイラン軍のソレイマニ司令官を殺害したように、実際は気まぐれだ。今の選挙戦の劣勢から抜けるためなら戦争を仕掛けることだってあり得ると思う。
表向きは国家主義者を装っているけど、中身は私利私欲で危険な人だ。今度の再選のために中国と裏取引という話は、前回選挙でロシアに支援を求めた(民主党へのサイバー攻撃)が疑惑のまま闇に葬られたことからしてもあり得る話だ。
今までも暴露本は書かれてきたが、この本の威力はさぞかし大きいだろうと予想したが、案外そうでもないらしい。あいつはそんな程度の人だとアメリカ人も分かっているから、という解釈なのだが、それはそれでまた驚く。
翻って日本は、森友も加計もサクラもどんなに怪しくても役人は無理やり正当化し、ポストをもらったり、天下り先のためには私を優先し、平気で公を汚す。内部告発する人は現れない。暴露本よりもヨイショ本が出る。
●もっと凄い暴露本が登場する。
トランプ氏のめいで心理学者のメアリー・トランプさんが来月、大統領と過ごした過去や家族関係の内幕を描いた本を出すという。副題は「どのように世界で最も危険な男をつくり出してきたのか」。こっちの方がトランプの人間性に触れるだろうから大衆受けしそうだ。そして、言われるような彼のサイコパス性が確実になるのか気になる。
2.小池百合子都知事と「女帝 小池百合子」(石井妙子)
トランプと比べたらスケールは小さいが、タイムリーな暴露本だ。書き手もしっかりした人なので読みごたえがありそう。小池氏は昔、テレビ東京の23時からのワールドビジネスサテライトという番組のキャスターだった。当時は、経済専門ニュースが他にないから毎晩見ていた。だから日本新党から出馬と聞いて、「なんでこんな専門性も何もない人が」という印象しか残っていない。
他の人(下にリンク)も書いているが、カイロ大学の学歴詐称は確度が高い。先日、卒業証書を公開していたが疑いはまるで消えない。選挙では深刻な違反らしいが、もっと怖いのは、彼女のようなマスコミ受けする言動だけの人を政治家としてもてはやす今の有権者の危うさである。その点はトランプと似ている。
簡単にとりこになってしまったという老人政治家達のスキは「女の子がそんなこと(野心)考えるはずない」と(笑)。政治家をとっかえひっかえ、上昇志向だけの人と評される。それって今日風には、宿主を替えながら寄生しては変異する、と読めてしまうわけだ( ゚Д゚)。
まずは現代ビジネスの近藤 大介, 石井 妙子対談記事が面白い。
「学歴詐称疑惑」再燃の小池百合子…その「虚飾の物語」を検証する
「首席で卒業というのは、学生が一人だったから」
40年前、私に学歴を「詐称」した小池都知事 2020.6.20 舛添 要一
卒業証書を公開しても疑惑を払拭できない小池都知事
黒木 亮 エジプト軍事政権に握られた都知事の生殺与奪
小池百合子都知事「学歴詐称疑惑」に見る胡散臭さ 小林節 日刊ゲンダイ
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トランプ=人格者で教養もあるマティスにボロクソに評されるだけでも人物像が想像できる。ボルトンが本を出す=やはり金もうけ?
小池百合子=教育先進県の兵庫・神戸出身。「輪切り教育」「生徒背番号制」。
教育後進県の埼玉から見ると異質。切り捨てられた生徒の凶悪事件の原因ではと高校時代に聞く。
自民党の現総裁=言行不一致の極み=まともな会社ならクビ、不況時に整理される対象では。
とりまきのタチが悪すぎる。河井夫妻への「買収選挙支援」をだれも止めなかったことで明らか。
秋口のヤケクソ解散の確立は高そうです。
投稿: 本好き | 2020年6月23日 (火) 06時14分