大統領選挙に見るアメリカの深くて凄い所
当日分よりも郵便分が、田舎よりも都市部の開票が遅れるのは当たり前だから、都市型で郵便投票主体のバイデン氏が後半伸びるのは自然。
ジョージア州で逆転した。
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アメリカ大統領選挙の開票が遅れているのは、郵便投票の開票作業に手間(工数)がかかり、郵便投票が予想外に増えたことらしい。
日本では投票所を増やせという意見があるが、増やした所で近年の投票率には効果はなく、選挙コストが増えただけだろう。期日前投票は増えたが、投票習慣のある人に利便性をもたらし、投票率は下がる一方で運営コストは増えたかも知れない。
今回、目にした郵便投票は魅力的なので日本でも真剣に検討すればよい。現職の多くは反対するけどね。なおインターネット投票にはサイバー攻撃の不安が残る。
●開票報道は流石にアメリカだ
当日の展開から日本のトランプ支持者は「今度も世論調査を跳ねかえした」みたいに浮足立った人がいたが、一夜明けてブーメランに当たったみたいにバツが悪い。当日分よりも郵便が、田舎よりも都市部が後になるのは分かり切ったことだ。だから郵便型・都市型のバイデンが票を伸ばしている。
- 州の中まで地図グラフからポップアップで見られるITレベル
アメリカのニュースサイトでは州内の選挙区・群レベルまでデータが見られる。アメリカ全土と同じく、州内でも地方は共和党、都市部は民主党という勢力分布がハッキリ見える。土地の広さは関係なく、都市部の票数はダントツに多い。赤い地域は過疎地かって感じの所もある。
この群レベルを見せるのはNYタイムズだとアカウントが居るが、MSNBCとかFOXは自由に見られる。日本ではここまで官民のIT化が徹底していない。
- 激戦5州の一つジョージア州(16)でバイデンが逆転。
朝見た時は未開票71000票で3500票差だったが、夕方でも「残りの推定66,809」だ。夜はお休みなの?。だが差は463票になった。開票率99%でも都市部はバイデンが55~80%のシェアがあるために逆転する、とツイートしたら、FOXが逆転したことを伝えた。19時、日本のニュースではまだだ。
- 世論調査からは大きくは外れていない。
18時に見たら得票シェアはバイデン50.5%、トランプ47.7%である。2.8ポイント差は世論調査(いろいろあり過ぎて分からないが)よりも小さいけど外れてはいない。原因の一つは世論調査に応じる人には学歴差があると言われる。
- 2016年のヒラリー・トランプの大統領選挙は
投票率が55.3%、 結果は、ヒラリー232対トランプ306であるが、得票数は6300万対6580万である。一票の格差なんてもんじゃないのは、この制度を変えるには議会で圧倒的多数にならないとムリなのだろう・・・。
つづく
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