提言。戸崎パークゴルフ場の廃止と再生
毎年2800万円の維持管理費をかける一日数十人のための施設よりも、タダで誰にも開放した公園にすべき、という常識的な提言。しかも、埋没原価にはならないという話し。
1体験記 2利用者数と収支 3提言(本稿) 、 過去 戸崎公園-1出自
私物化行政で作られたパークゴルフ場を廃止し、植林をして庭園化する。3-4割くらいは芝生の再利用ができるだろう。分離した児童公園とも一体化して全体の完成度を高める。タダで入れる公園にするためフェンスを部分撤去する。管理棟は多目的に利用可能であり、地域の集会施設にもなる。
PG場の維持には年2800万円の支出(指定管理費)がかかる。先行き利用者が増える可能性も低く、三分の一は他市民である。二年分の指定管理費を投じれば、よい公園に衣替えできると思う。
以上により、毎年の維持費を近隣公園並みへ抑えるようにする。半径1km圏内に他市面積が多いという場所に地区公園という設定は市益に反する愚かなものだ。その想定は20年以上前のことであり、上尾を取り巻く環境は大きく変わっている。北側未利用地は理にかなった用途が生まれるまで未着手とする。
市長も議会も行政も、責任を背負える仕事をすべきである。
補足
1990年代に、市街化調整区域のここを地区公園にします、という約束からスタートした。単なる候補地としての計画であって、具体的な絵は無かった。しかし政治的な横やりさえ無ければ、ごく一般的な公園を提案したはずだ。なじみの薄いパークゴルフ場と言う発想は行政単独では生まれない。

6年前、島村・田中市政下で、「農地整備組合の数人の口頭のみによる強い要望」をテコに36HのPG場へと加速した。その後、みどり公園課は住民アンケートをとった。回収率95%の結果は「36ホール賛成20人、反対・見直し47、ほか多数」だったが、アンケートを改ざんして「賛成28、反対見直し27、ほか多数」とした(池田レポートの黒歴史より)。当時は内田部長、竹中課長らであった。
そして、公園事業として総事業費12億円(用地買収に約6億円、工事費に5億6千万円)が投じられた。他にも周辺道路整備の工事費があるはずだが、短期ローテーション人事により、全体構造と経緯を熟知する職員は誰もいないだろう。
そもそも、指定管理者制度でスタートせざるを得ないことが実態を物語っている。指定管理制度とは自治体の財政と経営効率化のために民間でできることは民間に任せる(アウトソーシング)という小泉改革からの流れだ。つまり、初めから「自分達ではできない事業」を収支計画無しで始めた。これこそ私物化・無計画の極みである。
気付いた左派リベラル側は反対してきたが、新市長の18ホール妥協案で完成してしまうと追認思考になっている。たぶん、埋没原価として諦めているかも知れないが、提言したようにランニングコスト分の追加投資で再生し、その後の失血を抑えられる。つまり投資額全てが沈むわけでは無く、一日数十人のために何十年も税金支出することを止められる。
上尾の財政が20年前とは様変わりになっていることは衆知だろう、と言いたいが、市民の関心は低い。支出拡大を票にする議員には削る勇気はない。職員人件費も国家公務員が下げるまでは聖域扱いだ。他市も似たようなもんだ位に想っているだろうが、凋落のスピードは自治体によって異なる。
上尾は、これから何かと物入りな時代になるから、足し算だけでは困る。引き算の覚悟が必要だ。パークゴルフに罪はないが、市民生活の必需品ではない。
黒沢監督「生きる」を想い出したが、えらい違いだった。
おわり
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熟読させていただきました。
やはり、悪の2人組の登場。だろうなと思っていました。
悪人は江戸時代なら、よくて財産没収、武蔵の国から追放。
まだのうのうと市内で年金生活してるなら腹が立つ。
だけれど、こいつら前科者のせいで家族や親せきは可哀そう。
それはともかく、問題は、こいつらの悪行を糺せなくても、
新聞社やテレビ局に匿名でも通報ができない、
腐った市職員がなさけない。
部課長は市有力者のいいなりでしょうけど、
若く正義感のある職員がいない。
まあ、この10年はコネ就職者(しかも能力が劣る)が相当数入っている
との噂ですから、当然の結果でしょうね。
新図書館ができなかったことが救いというか。
投稿: 本好き | 2020年12月22日 (火) 00時14分