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2021年1月28日 (木)

上尾市政は三度目のオウンゴールへ

上平地区複合施設、その検討委員は「誰」も承認せず?!

前記事の上平地区複合施設とは市長選への取引では、上平施設の基本構想案へのパブリックコメント(PC)募集を伝えつつ問題点も指摘した。その構想案は既にサイトから削除されて見られない。開示は小出し・秘匿は速やかに、という体質なのだろう。なので保管しておいた。皆さんも常にそのような習慣をして欲しい(エバーノートも推奨する)。

で、PCには56人、199件が来た。

なんとメール応募は12人、二割しかない。高齢者が多い証拠だ。メールで提出することをITレベルが高いとは言えないが、この街は行政だけでなく市民サイドも「深刻」だなと思った…。

そのコメント内容を委員が目にして、どんな反応を示すか見られるハズと思い、1/27(第四回)委員会を初めて傍聴した。

当日資料は帰りに返却するのでうろ覚えだが、PCには賛成意見も多くあった。広域用施設では無いので、賛成派は地域住民だろうと思う。調理室、コンサートはまだしも、コンビニまで入れろ見たいなのもあった(BBQも書いてあったと思う)。賛成論は理由が抽象的か根拠のない要求型が多い印象だった。

問題なのは、そのPC意見を短文に要約したものを資料として先に紹介していたこと(PC原文も添付だが)。読みやすくした配慮と思うがそれは良くない。明らかに原文の論調を削いだ"編集"である。油を抜いたサンマで味見しろと言うようなものだ。

傍聴していて不思議だったのは、先の構想案は三階建てなのにこの日の話は二階建てだった。こんな市民をばかにした話に、傍聴市民は黙って聞くしかない。

1.四人の委員がリモートで参加するも…

 会議室には、委員長と殆ど発言しない二人の高齢委員(共に上平在住)と若い市民委員(名簿はこちら末尾)。他は行政経営部の小田川部長、松澤義章次長と施設課職員ら9人だった。傍聴は10人もいた。議員では井上氏、鈴木氏、戸口氏の三人のみと思う。深山議員など保守系や公明党議員らは議会前の「プロセス」には関心が無いのだろう。

 リモート四人と会議室とのやり取りはぎこちなかった。相互に聞き取れないようだった。たまりかねた委員は、チャットで参加した。それを事務局が読み上げるという、見ていて”痛い会議”だった ( ゚Д゚)。

2.リモート側の四人は、現段階では承認できない、またはそれに準ずる態度

志村・芝浦工大教授か岡村・市民委員だったか忘れたが、コロナにより社会環境が大きく変わっているからもっと議論すべきだと言った。また、他自治体で計画一年延期という例を語った。急ぎ過ぎている、考え直す勇気が必要、と語ったのは印象的だ。

岡村・市民委員は今のままでは承認できないとハッキリ言った。小田川部長が日程的に3月議会に提出することを述べたのに対し、それは行政の都合であり市民の都合ではない、と切り返したのはお見事である。

鈴木委員は福祉事業に係る立場から、市補助金が10%カットを迫られる中、このまま進めて良いのか(疑問がある)との趣旨を言ったようだ。遠慮がちに聞こえたのは補助金の為だろうか。

金野委員も、現状では承認できないと言っていた。また、誰かが「上平のためのものに感じる」と言っていた。

3.賛成したい委員は口を開けない。

委員長の態度はヌエ的だった。肩書を知らなければ、行政に親和的な司会者と間違えた。他の三委員は明確に答えない。と言うか、リモートの四人と対等の議論が出来ないのだろう。高齢の二人は不動の二票を持って、そこに座っている事に意味があるように見えた。

若い委員は、新施設の図書館にカフェが併設していないと嘆いた。郊外の小館にどれほどお茶しながら読書したい需要があるのだろう。運営に手をあげる業者はいるだろうか。本当に欲しかったら、上平の人たちが安価な市民喫茶をそこで営めばよいのだから、そういう提案をすべきだろう。

この素人意見をこんな「(教授三人の)上位委員会」で聞けたことに驚いた。以前、少子化時代の学級定員は何人か、というテーマで議論した時、11人(サッカー)と堂々と答えた行政推薦市民を想い出した。謝金もらっていると思うので、街頭アンケート並みじゃ困るわけだよね。(財政再建のため市民への謝金はゼロにせよ)

コンセプトが明確でないという委員が複数いた。その通りなのだが、どうしてそうなるかを遠慮なく議論しないと本質に迫れない。傍聴人だから黙っていたが、その議論で、「仮称マルチパブリックセンター」とか聞こえたのにはゾッとした。耳が遠くなったせいかもしれない・・・

上平・検討委員会は上尾市政としては珍しいと思う。

上尾市役所は外部識者に聖学院大学を使うが、はっきり言って芝浦工大のがよい。大学の質は教授の質だから。

今回、行政に遠慮なく異を唱える委員が多かったのは珍しい。行政経営部はコントロールを失っていた。この責任者は課長時代に図書館本館を北上尾PAPAへ一時移転させる計画を企んだ人らしい(間違いなら訂正する)。それは背徳的な政策だったが、全く別な政治力学で破綻した。一度政策失敗しても部長に昇進できるのだから、村役場の人事は試験無しで情実に溢れているようだ。そして今回、合理的思考の出来る委員を選んだ点では評価したい。

しかし、「人選が間違った」と感じるなら市政にとって三度目のオウンゴールになる。もちろん、一度目はW逮捕で図書館計画が破綻したことだ。市民の力ではなく「行政の自滅」と言う意味である。

 市滅の刃

感想としては、相変わらず定量的内容が委員にも行政にも欠けていた。数字がほとんど無いのによく投資を考えるなと呆れる。今の上平用地は除草のために2000万円かけて整地したらしい。グランドゴルフと高校野球や確定申告者の臨時駐車場だ。

なお、委員会の結論がどうなるのかはまだ不明。委員の任期を四月まで延長して継続するとか、議会提出を優先して玉虫色にして議案提出へ突き進むのかは分からない。市長の部下である小田川部長は構想案後はコンサルを入れてとか、議会後は設計へとか多弁だった。脳内は委員らが警告する「コロナ禍の危機感」よりも、「建設アリキ」に支配されている。(仕事もらえる)民間を入れたら、GoTo建設にブレーキは掛からなくなるだろう。

その畠山市長が検討委員会に一度も出ないのに、計画に執着する姿はお粗末だ。三年たっても良いブレーンが居ないことを示している。かと言って会議の散会後に、『誰も承認しないじゃないか』と職員らの前で勝ち誇ったように大声で言った候補者かも知れない人の態度は見苦しかった。

12月の市長選の争点になるはずだが、それ以前に市民の気力は萎えているかもしれない。

川越市長選並みに投票率22%という意味だ。アメリカの政治を笑えない、自滅の日本・・・

 

つづく 

 

 

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コメント

でこの人は何を言いたいのだろう
文句言うなら自身の考えを述べるべきだな

文句を自身意思と勘違いしてる典型

短文ツイッター経由の人には長文が苦手?読解力の問題かな。10回位読むと行間が読めるようになるかも。
わずか二日で200超アクセス、平均滞在も2分半だから、ローカルでは好評な記事だった。
さて、これは傍聴記。
文頭リンク先を読んでいないから、早合点もいいところ。リンク先は、問題文(構想案)読んだ回答だから、本記事よりレベルが高いのでお勧め。
この上平ハコモノの本質的病理は子供でも分かるレベルだが、語れない首長、モラル無き職員、監視能力なき議員、地元エゴ市民、ハコモノ期待業者、等々を見ないと過ちを繰り返し、三度目のオウンゴール。

だから暇人向けって事ね
エグゼクティブサマリを作る必要のない部類の人って事は理解できた
そもそも過去記事全て読み漁って下さいってどんだけポップアップの広告目当てよ

評価は人が見てくれた結果ですって思い続けてる年功序列時代の中の落ちこぼれの部類ですね

保守系や公明党議員:市役所出入り業者の代理人です。
先日自宅に届いた議会だよりでは3階建て。多目的ルームとか、何かの集い使うかわからない場所も作るとか。喫茶店併設とは・・・上平の老人のため?いいかげんにしろと思う。
前科者、元市長の亡霊が憑りついているのでは。
税金の無駄遣い以外何物でもない。
T市長の晩年以降の歴代市長をみれば、この腐敗した町の行政レベルがよくわかります。

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