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2021年2月の12件の記事

2021年2月26日 (金)

上尾市の一人当り市税は埼玉県内40位と低下中

63市町村で、一人当たりの個人市民税は20位、法人市民税は32位、固定資産税は57(2017年度)

関連 予算-1労使交渉

2年前に人口一人当たりの市税ランキングを書いた。その時は40市の中で31位だったが、今回は全63市町村での順位にした。というのは、埼玉県庁サイトの「第3表 税目別負担額」(決算値)に自治体別の一人当たり税額が計算されているからだ。

今、最新の値は2017年分であり、2018年は三月半ばに公開される(それでも一年分くらい遅いと思う(>_<)。なお、本稿末尾に金額付きランキングをのせた。
市税全体=個人税+法人税+固定資産税+その他 である。

県内の順位 2017年度 金額(円
市税全体 40 134,805
個人市民税 20 58,879
法人市民税 32 8,294
固定資産税 57 51,168

●2011年から2017年へ、上尾市の凋落は続く…

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上尾市の人口は8位であり、東京へも近い方だが市税合計額ではずっと順位を下げており40位になっている。実は、グラフの6年間の税額は+1.6%増だが、もっと高い伸びの他市町がいるために33→40位へ後退している。
 (蛇足ながら、この様子は日本経済が前年比でプラスであれば満足していた内向きな平成時代に、世界はもっと拡大しており、一人当たりGDPが25位という下位になった姿に似ている)。

市税の中で一番大きい個人市民税は20位である(市だけでは19位)。これは東京都との距離とアクセス性の良さに反比例しやすい。また大企業等の立地の多い所も所得が高い。

上尾市の法人市民税は32位とかなり低い。人口が多い割りに法人数が少ないか、規模が小さいのか、赤字法人が多いのかは分からない。

固定資産税が57位とビリに近いのが上尾の弱点である。個人や法人の資本投入が少ない姿になってる。団地が多いから持ち家比率が低いかもしれないが、その公的な統計は見当たらない。物流道路による企業立地の多い町は、人口が少ない分一人当たりの「法人の固定資産税」が多くなり、税収全体の順位を押し上げる。

上尾市の一人当たりの個人市民税が少ない理由は分からないが、高齢化率とか退職リタイアが他市より早く増えたとか、従事する産業や企業の収益力が低いなどがあるだろう。総じて、税負担できない層が増えてきているのかもしれない。

無いものねだりになるが、市税合計が10位レベルになると、今よりも54億円の増収になる。

2017年(H29)の市税合計、個人市民税の多い順。

表の中の順位差は数百円とか千円程度と小さいが、これがそう簡単に詰められない差になっている。なお、市税合計と個人税の順位に違いがある自治体は固定資産税による影響である。

何気に高崎線の大宮以北は経済力が弱そうに見える。

  市町村名 市税合計   市町村名 個人市町村民税
1 戸田市 207,972 和光市 80,494
2 三芳町 202,944 さいたま市 74,190
3 八潮市 189,123 戸田市 72,854
4 さいたま市 181,098 朝霞市 71,733
5 和光市 178,179 志木市 69,478
6 滑川町 168,376 蕨市 66,892
7 川越市 162,207 所沢市 66,474
8 美里町 160,327 川口市 64,278
9 朝霞市 159,135 白岡市 62,153
10 川口市 158,690 草加市 62,123
11 川島町 157,307 富士見市 62,105
12 嵐山町 156,677 新座市 61,512
13 蕨市 156,376 ふじみ野市 61,059
14 三郷市 155,432 越谷市 61,043
15 所沢市 154,478 八潮市 60,467
16 熊谷市 153,042 蓮田市 60,083
17 飯能市 150,657 川越市 60,011
18 寄居町 149,078 三芳町 59,287
19 吉見町 148,905 鶴ヶ島市 59,132
20 草加市 147,883 上尾市 58,879
21 本庄市 147,216 吉川市 58,467
22 日高市 146,503 三郷市 58,283
23 久喜市 146,413 狭山市 57,658
24 東松山市 145,447 入間市 57,194
25 志木市 145,200 桶川市 56,917
26 新座市 144,082 北本市 56,651
27 狭山市 143,942 久喜市 56,218
28 鶴ヶ島市 143,132 熊谷市 56,181
29 入間市 142,559 鴻巣市 55,915
30 ふじみ野市 142,395 飯能市 55,746
31 越谷市 141,630 伊奈町 55,738
32 羽生市 140,531 坂戸市 54,115
33 横瀬町 138,671 滑川町 53,660
34 秩父市 138,661 東松山市 53,456
35 白岡市 138,377 春日部市 53,413
36 富士見市 137,285 日高市 51,956
37 加須市 136,397 本庄市 51,882
38 桶川市 135,275 宮代町 51,476
39 北本市 135,122 杉戸町 51,397
40 上尾市 134,805 深谷市 51,125
41 深谷市 134,406 鳩山町 50,999
42 蓮田市 133,334 行田市 50,365
43 坂戸市 132,755 小川町 49,320
44 吉川市 132,197 松伏町 49,213
45 行田市 128,998 加須市 48,934
46 伊奈町 128,463 吉見町 48,870
47 鳩山町 127,859 幸手市 48,735
48 上里町 126,538 羽生市 48,105
49 鴻巣市 126,042 川島町 47,768
50 神川町 125,557 毛呂山町 47,676
51 ときがわ町 123,530 嵐山町 47,517
52 幸手市 123,099 越生町 47,292
53 小川町 121,956 上里町 46,011
54 春日部市 120,641 ときがわ町 45,453
55 杉戸町 117,244 寄居町 44,404
56 越生町 113,952 横瀬町 44,000
57 長瀞町 112,624 長瀞町 43,468
58 小鹿野町 110,915 秩父市 43,344
59 宮代町 110,761 美里町 41,540
60 皆野町 107,861 神川町 40,753
61 毛呂山町 105,405 皆野町 39,249
62 松伏町 103,449 小鹿野町 38,785
63 東秩父村 86,732 東秩父村 33,786

 

 

2021年2月23日 (火)

上尾市役所にしては秀逸な計画案と画竜点睛

上尾市の学校統廃合計画へのパブコメ。末尾に共産党の対案無き反対…

先日まで上尾市はパブリックコメント(PC)を募集しすぎたためか、締切り過ぎても掲載中だった。建前行政という姿が見えてくるのだが、昨日、上尾市学校施設更新計画基本計画(案)に提出して打ち止めにした。これは二年前のパブコメの続きである。

本件は、他案件と比べても秀逸な内容だった。継続中の案件という累積効果もあるが、同じ庁内でこうも作成能力に差があることに驚く。同じ教育でも図書館部門は抽象的な上書き行政を平気で続けているから、担当者の能力差だろうと思った。

以下、引用(ソースは既に削除済み)しながらPCに触れてみる。

背景には、児童数減少と施設老朽化がある。まず、児童数減少予測を載せている。社会予測の中でも人口推計ほど当たるものは無いのだが、計画案にはコロナの影響を見逃していることをコメントしておいた。

丁度、昨夜のNHKニュースでは2020年の出生数は87万2683人、明治32年来最少という。また婚姻数は53万7583組、おととしより7万8069組減、減少率12.7%と昭和25年以来と伝えた。

来年の出生数80万人割れも(読売)

ここの所、数年や十数年で大災害や大地震が絶えないが、少しずつ減り続けると明治以来と言われても不感症になる。今の日本社会は危機感疲れが慣れを通り越し、マヒしているかもしれない。

感心したのは、2020年、35年、55年への地域別児童数の変化図の出来栄えだ。インパクトがある。

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2035年までには、小学校は3校(上平北小、平方北小、尾山台小)で児童数が200人以下、大石南中学校も200人以下となる見込みとあるが、コロナにより2028年頃の入学児童からさらに早まるだろう。

●学校施設の老朽化については偏差値を使ってハードとソフト両面で評価しランク付けをしている。

市役所は何かにつけて評価(定量化)を避ける習性があるからユニークだ。その結果、評価点の低い学校から検討対象になるが、その33校の評価表が昇順ランキングではない(たぶん開校順?)。「成績順」に並べないのは、見る側(市民)に刺激しないようにという配慮なら過剰だと思う。問題解決には嫌な事にも目を向けることが必要だ。

 参考 最低は大石南中学校や平方小、最高は富士見小や中央小。

 更にコストシミュレーションのデータが豊富にあり読み切る敷居は高い。肝心のまとめは、実は巻末資料がそれに該当する。巻末が結論だなんてだれも思わないから見逃しやすい。本文を読まない・理解しない人には、まとめの内容は刺激的だから、そういう配慮なのかも知れない。つまり遠慮がちなのだ。

で、本ブログの読者は年齢が高く もう関係ないから省略した・・・

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●不動産屋の開発計画と間違えられる!

優れた計画案になっており、解決策の有力な選択肢が小中一貫校等である。しかし、そこへのプロセスが人口減・老朽化・コスト評価というロジックでは不動産デベロッパーもどきである。

教育部門の提案になっていないのだ。

ここは小中一貫校の長所・短所さらには解決すべき課題を、将来の保護者に分かり易く伝える必要があるから、解説ページが必要だ。その結果として、小中一貫校化が教育と市財政や地域持続性にとってWin-Winになりますよ、と言えれば良いのだろう。

 しかしパブコメを書いていて、これは実現しないだろうなと思った。

一つは邪魔する人がでてくること。もう一つは実現まで持久力があるかという不安だ。短期人事がもたらす当事者意識の欠如もあるし、上司がどこまで理解できるかも怪しい。利害関係者の多い仕事はやりたくない、平たく言えば、「俺の仕事じゃない」とならないか。

その上の幹部層は退任まで数年レベルだから失敗しないことを優先し、面倒な話に巻き込まれたくないだろう。つまり当事者意識なんて期待できない。

市長とか議会レベルになると自分にとって得か損かしか考えない。議員の中には削られる=票を失うという被害妄想の人もいる。地元では損か得かで判断するような人ほど、声がでかい。挙句は跡地の売却や再利用に関心のある人が現れる。こうした人達から建設的なプランが出てくるはことはあり得ない。

かくして児童数はドンドン減り、最後は諦めてどうにもならなくなって統廃合する。真新しい校舎を自慢することはあっても、手遅れ(失敗)だったことを認めない。

だから、一学年一クラスで九年間という学校生活が始まる。

「ここなら、兄弟・家族みたいになれるよ」と美しい言葉で持ち上げても、

機敏な親は転居し、

一クラスの規模も先細りするだろう。

参考 さいたま市は三千人規模の小中一貫校化を目指すのは真逆の背景である

誰も注目しないと思っていたら秋山もえ県議が反対を書いていた。反対は自由だが、彼女らがどんなに抗っても児童数を増やしたり、税金を集められるわけではない。人口減少とは日本人の選択の結果であり、ムリに支える事は他に矛盾を回すことになる。如何に適応すべかを目指すのが建設的というものだ。

似たように、春からは園児1人で年間四千万円という平方幼稚園の廃園案は常識的である。一般の納税者からしたらたまったものではない。そもそも、多くの親(ユーザー)が他を選んだ結果なのだろう。

 

2021年2月21日 (日)

上尾市2021予算-1 労使交渉という名の無観客芝居

全職員2%カットで1億6千万円の削減を求めたが、二労組の反対で管理職のみ3千万円削減へ

予算-0の続き 予算削減の第一波 上尾市年収は1788自治体中で446位(東洋経済へリンク付) 公務員年収のトップ100・ワースト100(プレジデント) 文末に追記。


 昨秋には新年度予算編成のための支出見直し方針が作られ、人件費の見直しもあった。しかし、結果は年末記事の予想通りだった。交渉結果を伝える1/28日の機関紙から以下に要約した。交渉は二労組の各代表者、総務部長、次長、職員課長である。文中の( )内は当方加筆。

削減額 対象1496人 管理職201人
給料 -111,730,296  
地域手当 -6,695,385  
期末勤勉手当 -47,252,189  
合計 -165,677,870 -30,000,000

27日夜、「コロナ禍を理由にした全国に例を見ない賃下げ」問題をめぐって、自治労連と自治労は合同で市当局と3回目の団体交渉を行い、当初の提案を見送って前回交渉で新たに出された「全職員(現業職を含み、会計年度任用職員は除く)、給料2%減額、1年間」を押し戻し、「対象を管理職のみ」とすることで最終的に決着し、労使合意としました

●労組の主張

1回目の交渉では「給料表の切替え、期末勤勉手当等」の提案があった。2回目では全職員2%案が出されたが、今3回目の冒頭で市から「管理職のみの案」がでた。なお一回目の提案は継続交渉とする。

人事院勧告と無関係に全国に例を見ない人件費削減の必要性がどの程度あるのか当局に説明を求めたが示されなかった。一切の削減を認めない立場であるが、新提案が過大な削減だとして縮小するよう求めた論拠は次の二つである。

1 リーマンショック後ですら人勧の基本給は(民間並みに)▲0.22%であった。つまりあの時ですら民間でも基本給減は小幅だった。業績悪化はボーナス削減でやるのが通常だろう(当時▲0.35月だった)。だから今度のコロナ禍でも▲2%の勧告は出ないだろうから、(市案は)下げ過ぎなのだ。(人事院勧告 2009年は▲863円 (▲0.22%)で賞与は▲0.35だった)

2 上尾市の2007年(リーマン前)と2011年の比較では、税収▲26.5億円でも歳入は+56億円である。地方交付税が+28.5億円、臨時財政対策債+13.1億円。災害により地方財政が落ち込んでも国が補てんする。来年度も交付税で補てんが予算化されているから、市財政への影響は抑えられるだろう。よって市案は下げ過ぎである。

●当局の言い分

「市民サービスをカットする以上、職員が何もしないわけにはいかない」。「この状況を打破するには人件費の削減をしないと予算が組めない」と主張し、何らかの人件費削減を4月から実施することは変えていない(何を意味するか不明)。

もし人勧が2%超カットになれば、新年度の給与改定は2%との差のみにするのかは、勧告後に交渉するとし、本案の議会提案期限が迫っているため、ここで労使合意とした。


 

冒頭囲み欄に自治労連の名前が先にあるので上尾市役所は共産系労組の支配が強いのだろうか。さて、組合の論拠1は、リーマン時ですら民間は簡単にカットしなかった(0.22%)じゃないか、だから2%はオーバーという理屈だ。

まず、人事院勧告とは民間の4月度の月給を調べて官民の給与差を国家公務員給与に反映させるもので、地方公務員にも影響する。しかし調査対象は50人以上の事業所なので規模的には上位5%以下になる。企業名は非公開だが大企業や優良企業がある程度含まれるため、『家庭の金融資産1,139万円』という統計みたいに高い方へ引き上げられる効果がある。だから、厚労省の「賃金構造基本統計調査」とか国税庁の「民間給与実態統計調査」とかけ離れた給与水準と言われる。

 参考【公務員給与】民間準拠の大ウソ

実は、上尾市職員の年収は市が公開しないのでこちらに示してある。再掲すると、2018/4時点の職員平均は40.1歳で617万円、うち一般行政職641人は平均40.4歳、630万円である。上尾に本社のある一部上場企業の平均年収はベルーナやスーパーバリューが515万円位、自動車部品のフコクは577万円、高い方ではアイチコーポレーションの653万円(41.7歳)がいる。つまり市役所は地場の一部上場企業として高い方なのだ。

なお、東日本大震災の復興財源のため、2012、13年度に国家公務員給与を特例で平均7.8%減額し、政府は自治体にも地方公務員給与の減額要請をした。しかし、都道府県は87%、政令市は60%の12市、市区町村は57%の985団体が応じただけで、下げても数%程度!。上尾市の態度はネットでは分からなかった…。

論拠2は災害による財政悪化は交付税をもらえるから今回も影響は抑えられるかも、というものだ。こんな呑気な話しは論拠とは言えない、というか親方日の丸である。わざわざリーマン前と震災年までの4年間の差額で説明していたので、コロナ禍には経済事変と災害の二面性があるという慧眼かと思ったが、そうでは無かった。

事実を確認しよう。2009年は市税総額が▲5%の16億減だ。翌年の個人市民税はもっと悪化して▲7%、法人税は少し回復したが市税総額は▲2%の5.7億円減と二年連続のマイナス。今度のコロナ禍はもっと中期的に続くだろう。人々が消費を再拡大することは慎重となり、中小サービス業者と雇用者には耐えがたいものだろう。

読んでいて、労組だから量出制入の考えが強いと思った。その支出優先の考えが、今の日本では支出が固定費化している。特に少子高齢化で増える一方であり、固定化が続くと既得権益化になってしまうから経常収支比率が95%の異常値がフツーになっている。量出制入の考えなら財源は赤字国債でイイじゃんだろう。だって労組は増税反対だから。そのうちMMTまで言い出すかもしれない…。

赤字国債により地方交付税を増やせば地方財政は健全に見えるが市民と国民は同一人物であることに変わりない。

●本気の交渉には見えない

まず当局は二回目に2%カットを提示しながら、三回目の冒頭で引っ込めたとある。なんじゃこれは!ですよね。それを労組は「押し戻した」と誇張する。しかも一切の削減を認めないと言いつつ、削減幅を縮小するよう求めるなど腰が引けている。両者が気がかりなのは、人勧がどんなマイナス幅を提示するかだろう。それまでは、

潰れて失業になるリスクは無いのだから、安心して交渉劇をすればいいのにね。

●ラスパイレス指数の100以下へ、道半ば

職員課はHPでラスパイレスについて二年前から書くようになった。他部門でもここまできちんと書く例はない。細かく分析的に書いている理由は、全国や県内での高さが目立ちすぎて風当たりが強まったためだ。遅ればせながらの言い訳である。

下げる対策と言えば、一般行政職55歳昇給停止(30/4/1実施)、一般行政職全職員の昇給延伸(31/4/1実施)だった。外から睨まれるまで当節当たり前のことをしなかった。今まで(今も)指数を高めているのは、高卒の50歳以上の存在であることは既知だったが、ようやく市も認めて上の対策になったわけだ(但し経過措置中)。

本市では高卒の職員であっても職務遂行能力が高い職員は課長職以上の管理職に登用しています。

昇進テストは無いらしいので「仲間うちの評判」で職務遂行能力を計ったら離れ業になる。ぜひ考課表を公開請求したいものだ。国家公務員と市職員の採用テストの難易度が違うだろうから、指数100以下を求めるのは市民としては自然だと思う。

つづく

過去記事 職員給与のラスパイレス指数など

2021年2月17日 (水)

上尾市2021年予算-0 自分で治せない体の話し

自治とは名ばかり、ホンネは他力と国依存で自治体格差時代へ

封建的な思想を持つ森さんが辞任に追い込まれたのは、国内世論からグローバル世論への外圧のおかけだ。これも、コロナであぶり出された日本病の一つと思うが、森辞任-川淵人事-密室委員会と混乱続きを見せられると体育会系ってこうだよね、と思われてしまうだろう。

ところで、今、新年度の自治体予算がすったもんだしている。

これはグローバルな影響を受けないけど、自ら問題に向き合わないと立て直せない。プチ手術くらいの覚悟が問われるのに、痛みを嫌う人が多いと慢性疾患のままズルズル悪化して将来世代まで巻き添えするだろう。その結果は自治体間の格差社会へというわけだ。

待望の2021年度の上尾市予算案が公開された。

その前に他市事例を書こうと思っていたので、先ずはそちらから。なお、市長・副市長・教育長の三役は10%減給、職員人件費のカットは管理職のみ2%と聞く。

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職員が無傷なのは自治労と自治労連の抵抗だ。畠山市長は自治労依存だから本気度は低いのだろう。

財政の緊急事態」という市は多いが、いくつかの自治体の予算が報道されている。京都市の財政危機で書いたように、カネ使いが分不相応という自治体からコロナで行き詰まる。なお、20年は補正予算が何度も組まれて膨らんだため、下記の比較数字は20年度の当初予算額に対してである。

 新座、川崎、さいたま市、相模原市のニュース例だが、最後の相模原市がお勧めだ。相模原市よりはスケールは小さいが上尾市と似ているため。

新座市は予算を4.6%減。採用見送りなど170の事業を見直し、21.8億円削減へ

 採用中止がニュース見出しだが、新座市は予算496億6千万円で前年比24億円、4.6%減らした。職員の超過勤務手当を50%に抑える、赤ちゃんから高校3年生までの医療費の助成について高校生の通院分を対象外とするなど、170の事業を見直し、21億8千万円を削減するという。全体で職員を15人減らすほか再来年の採用をゼロにする。

川崎市は前年比4%増加で過去最高へ

 昔のイメージと違い、今の川崎市は人気エリアである。国から地方交付税をもらわなくても生活できる水準だったが新年度はそうはいかない。

 一般会計は8208億円、前年比4%増で7年連続で過去最大へ。コロナ対策に217億円(半分は中小企業の資金繰り融資)や待機児童対策791億円(同2%増)などに重点とあるが、待機児童の額にビックリする、一体何なのだろう・・・。

 市税全体は5%減で2年連続。減少額180億円は過去最大、減少率はリーマン・ショック時の5・6%に次ぐ。個別は、個人市民税が5%減、法人市民税は33%減、固定資産税は3%減と見込む。税収減を、将来の借金返済に備える減債基金から286億円を借入れて埋め合わせる。

 財源不足に充てる臨時財政対策債36億円やコロナ対策の金融対策債75億円を発行するため、733億円(同12.1%増)を計上。残高では市民1人56万円の借金となる。ふるさと納税による市税流出は69億円と見込んでいる。

さいたま市は491億円(8.7%)増え、過去最大6118億円

税収減を借金や国庫からの支出で補う一方、歳出ではコロナ対策関連と待機児童解消策の保育園への補助金などが占める。市税全体は101億円、3.7%の減少で、個人市民税が28%、法人市民税は3割減を見込む。

市債発行額(借金)は34.7%も増えて687億円となり残高は増える一方だ。財政調整基金(貯金)の取崩しも126億円と過去最大へ。結局、人件費や借金返済などの義務的経費の比率は53・6%に上がり、財政の硬直性を示す経常収支比率も悪化するという。


相模原市の本気度(人口72万人)…相模原町田経済新聞より

1月14日に公表した「行財政構造改革プラン案」で2027年度までに累計816億円の歳出超過を生じ、「いずれは真に必要な行政サービスの提供すら困難」となる可能性を示した。

このため来年から2027年度末までの9年間を2期に分けて、持続可能な行財政構造の構築に取り組む。
具体的には、銀河アリーナ(スケート場)の廃止、相模大野駅・北里病院・女子美術大学・相模原ギオンスタジアム・原当麻駅を結ぶBRT※(幹線快速バスシステム)導入計画、図書館相武台分館、1小学校区に複数ある児童館9館などを廃止、美術館整備事業や総合体育施設整備事業を含む淵野辺公園拡張区域等整備事業の中断などの歳出削減策に努める。 ※連節バス

一方、経済効果を見込む橋本駅や相模原駅、相模原インターチェンジの周辺整備は推進する。
既存の公共施設などの見直し効果額は60億円。「事務事業の選択と集中」=47.7億円、「地方交付税等の確保」=56億円などを含めて245.9億円の収支改善を見込む

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新規・大規模事業を一時凍結する。公共施設の改修費が重荷という

昨年、相模原市の預金が4億円になったと話題になったらしい。ピークの2008年度には143億円あった。上尾市も9月末に696円となり、もう少しで悪魔の数字になる所だったが、ピークは2014年度の41億円である。人口比の3倍差を考えると上尾の方が恥ずかしい。

相模原市は前から財政が懸念だった。2016年度には経常収支比率が100%を超えてしまい102.5。指定市としては超恥ずかしレベルだ。去年1月には再建策へ動き出し、全事業を見直す「行財政構造改革プラン(仮称)」を策定した

20年から27年までは60億〜134億円の歳出超過が見込まれるため、新規・拡充事業を原則凍結するなど構造改革に取り組む。そうしないと、真に必要な行政サービスの提供すら困難になるという。扶助費を中心とした義務費の増加、会計年度任用職員制度への移行、公共施設の長寿命化事業などによる増額が財政硬直化の原因とみている。

 

2021年2月16日 (火)

日経平均株価が30年ぶりだがTOPIXの方が実態

先日来、株価がニュースになっている。

とうとう、バブル崩壊後の三十年ぶりに3万円台回復というニュースになった。判で押したように生活感とかけ離れているという話題も被せてくる。

テレビで言っている株価は日経225種のことだが、株式市場全体を見るのは東証株価平均TOPIXである。日経平均よりもTOPIXの方が投信のベンチマークに使われる。5年間比較をすると赤のTOPIXは三年前の高値に並んだ程度である。

Topix

青の日経平均が飛びぬけているのは、ユニクロとソフトバンクの為だろう。この二銘柄は日経平均への影響度が強い。共に最低投資額が一千万円になってしまった。

昔の38000円時代をおぼえているが、世の中の雰囲気は大違いだ。今はコロナの感染者数が40万人、死者数は7000人超えの最中であり、とても暗い。

去年のGDP伸率は前年比マイナス4.8%、リーマンショックの2009年以来、11年ぶりのマイナスというニュースも出ていたが、10-12月期が+12.7%という良い値の方を見て買われていた。でも、緊急事態宣言によりこの1-3月期はまたマイナスだからそのうち下げるだろう。

企業業績は三分の一は増益組、他は減益か赤字のようだ。製造業が堅調なのは中国経済のおかげだろう。

ようするに不況下の株高なのだが、その背景は財政出動が予想以上に大きかったという見方で 安心して上げている。カネ余り相場にモラルは関係ない。

そして、今まではアメリカ相場次第だったが、そこに中国次第も追加されているのが日本の株価だ。

 

2021年2月15日 (月)

上尾市コロナ統計-3 発症日と人流と広報

日本のファクターXは納豆か赤ワインか?

コロナ統計-2の続き

日々の感染者数とは一体いつの人数かというと、まず発症した日、その後にPCR検査を受けて陽性判明した日、それらが保健所の事務手続きを経て発表される日の三種類があり、テレビ発表は最後の集計人数である。

本ブログは判明日ベースで見ており、第三波の上尾市のピークは1/8日頃と書いたが、実は発症日でみると1/4日がピークである。ただし、発症日不明が1割位あるためにデータとしてはやや不正確になる。グラフは青が判明日、赤が発症日である。

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  • コロナ慣れ

 この一か月は昨春の宣言時とは随分と違った。店頭のマスクや消毒は見向きもされないが、二重マスクという対策も現れた。通勤電車は全然空いていない。政府はテレワークを勧めるが、職種や企業体質(=体力)次第だということがよく分かる。「接触削減」のためだけではなく「ワークライフバランス」という働き方改革を目指せる会社はとても少ない。

 だから、この程度の甘いブレーキで半減以下に減った事はヘンな自信や慣れを生みそうだ。そのためか、尾身さんが減り方が緩いと警告している。多分、都市部での人流が減らないためかも知れない。また埼玉県は変異種が一番多いため、その動向が気がかりだ。

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  • 上尾駅の人流

時々、「何日の何時頃、大宮駅は**%増」とか人出が増えた減ったを報道している。携帯位置情報を使ったビッグデータを集めているAgoop社の流動人口データを内閣府サイトV-RESASで見られる。埼玉県の12地点の一つに上尾駅がある。数週間遅れで公表される。

2019

 正月の県内他市町村からの急増が気になっていたが、結局、季節要因だった。県外からはずっとマイナスだからホテルは成り立たない。市内が常にプラスなのは他市へ出かけない反動かもしれない。一月は、20時以降はマイナスが拡大してきた。なお増減率のみでデータ数は非公開である。

 V-RESASには経済統計もある。例えば、「消費」ではサービス、外食を見ると毎月マイナスという有様だ。また「宿泊」にはGoTo効果がてきめんに出ていた。

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・政権浮揚のためのワクチン

ファイザー社のワクチンには期待あるが、アストラゼネカ社のワクチンはパスしたい。フランスやドイツ、イタリアは高齢者には推奨していないし、南アフリカでは変異種への効果が疑問視されている。河野太郎氏に任せた時点で混乱しそうな感じだが、いつ回ってくるかなんて予想もつかない。菅さんの頭の中では、五輪もワクチンも政権浮揚のために利用したいだろう。

・上尾市のコロナ情報の広報が改善された

 2月から、症例一覧に職業欄を含めるように変更している。元々「誰なのかということを、あまり詮索しないように」という態度だったはずなので意外だ。ここは、職業よりも「感染経路」を出した方がよい。感染経路は半分くらいが不明なのだが感染状況のリアル感が伝わるはずだ。

新型コロナ増殖100%阻害 長崎大が研究結果発表

ところで、上の記事にある5-ALA が多く含まれるのは赤ワインとか納豆、黒酢である。マスクに替わって店頭から品切れになるだろうか。日本人が感染少ないのは納豆のせいだ、となると面白いけど、フランス人もたくさん感染しているね・・・。

既に日本人も41万人感染だ。少ないと思って自慢できたのは昔の話。

 

 

2021年2月14日 (日)

上尾市コロナ統計-2 世界もアメリカも減ってきた

米はバイデン効果?、欧はロックダウン効果!、日本は会食禁止効果?

書いている最中に揺れ出した。3.11を想い出すような揺れ方だったから、直ぐストーブを消し、パソコンもオフにしたから書きかけの記事がパーになった(唯一の被害)。

揺れている時、外のマンションを見たが暗くて良く分からない。タワマンだと凄いことになるようだ。揺れが長かった(計った人は居たのかな)、もっと強い揺れ波が来るのではという恐怖があった。二階は一階よりも揺れるが、室内の落下物が無いからやはり震度四なのだろう。

コロナと大地震の複合災害はごめんだ。逃げ場がない。


 正月明けの千人単位の増加の頃は「日本もいよいよ感染爆発か」と思われたが、緊急事態宣言と飲食業へのブレーキ効果がでたようだ。なお、アメリカは大統領選を境にハッキリと減少にある。見事なバイデン効果と言えそうだ。

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上尾市の感染者数の月次推移。10月から倍々に増えてきた。

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しかし、期待感で1/10に書いたように緊急事態宣言を出した頃がピークになっていた。ちなみに去年は宣言の前がピークだった。下記の点線は7日移動平均、もっと長期線はかまちょ図書館へ。


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●年代別の変化

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12月から1月への感染の広がりをみれば、若者だけではない全世代への広がりとなっている。上尾市では放課後学童施設でのクラスターが一件発生したため児童人数がやや増えたが、子供から子供への感染は無かったようだ。80歳以上の感染は入所先(介護施設とか病院)での事例が目立つ。

2/13の市発表分を入れると、累計619人となり、これは人口370人に一人の感染浸透度となる。人口は20/1/1の値。なお、その年代の人口と感染者数の比較では、20代は20代人口161人に一人となり、それは10歳未満の値の5倍となる。

70代は同年代720人に一人である。高齢者は活動範囲が狭く、同居人が外から持ち込まない限り、また入院や介護の世話にならなければ感染リスクは低いと思う。下は10歳未満を一とした場合の相対比較だ。

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第三波の感染は減少しているが、元々、埼玉は人口10万人当たりの医師、看護師数が全国最少の医療過疎地なので、感染したら、自宅待機の恐怖に襲われたり、救急車の中で「病院から断られ続ける」ハメになるかもしれない。着いた先が自宅という例があったらしい。

「感染しない」が一番である。

 

つづく

 

 

 

2021年2月12日 (金)

メイドの手帖…掃除婦は書いた

最低賃金でトイレを掃除し「書くことで」自らを救ったシングルマザーの物語。

2019年にオバマ元大統領が夏休みに読むべき推奨本に挙げたことでベストセラーになった本。NETFLIX化。

Photo_20210211235101現代アメリカの底辺から、白人女性が赤ん坊を抱えてホームレスになりながらも、メイドとして掃除を掛け持ちしながら逞しく生き、清掃作業の四つん這いの世界から這い上がり、学位取得へ向かった著者の実話。

生活保護制度への受給者ならではの指摘、DVのトラウマ、見放された親との愛憎、周囲からの偏見、保護を受ける側にいる葛藤、預金残高と請求書のカツカツの話し、子供への自責の念などが切々と綴られている。

著者のステファニーは、若気の至りで付き合ったパートナーからDVを受けながらも彼の子を出産。離婚した両親からの援助も得られず赤ん坊を抱えてホームレスシェルターへ避難した。福祉の助けで何とか救われるが、一人親であることの惨めさから逃れるために新しいパートナーの農家へ転げ込む。

しかし、農家の嫁のように働いても自由になるお金は得られず負い目を抱く日々から抜けるためメイド(掃除婦)の派遣会社に身を置く。最低賃金(9ドル)で働き、少しでも稼ぎたいために自らクライアントを開拓するなどハードワークの日々に埋もれていく。

本書の多くは、クライアントの家の清掃を通して、彼らが豊かそうでも内面は幸せではないと観察するなど、汚れぶりや家主らの人間模様を巧みに描いている。
個々の家には「ポルノハウス」「観葉植物の家」「シェフの家」「悲しい家」「ピエロの家」などあだ名をつけて呼んでるのは、メイドという立場が人間的な扱いを受けないためなのだろうか(自分を見えない幽霊と言う)。彼女を人として扱ってくれたクライアントもいたがそれは稀だ。

彼女の暮らしにはいろいろな困難が訪れるが、7種の複雑な福祉プログラムを申請するように賢く、粘り強く、落ち込んでも向上心があり、時には人の優しさを助けに乗り切っていく。しかし、小説のように大きな山場があるわけでは無い。黒カビが絶えない家での暮らしが愛娘ミアの病気を深刻にすることやマイカーが追突されて大破した事故(仕事を支える車を失う)の辺りが一番辛い局面に想えた。

 著者のステファニー・ランドさんは子供のころからの夢であった作家として、この本でデビューした。今は、助ける側の活動もしているという。生活保護への受け止め方は日本もアメリカも関係なく普遍的だと感じた。

---- stephanie land blog

Netflix

410頁という長い本は苦手でしたが何とか読めた(毎日50頁なんてムリ)。書かれている時期は2008年頃からの五年間位らしいです。

ところで、日本では自宅の掃除は自分でするのが当たり前です。他人に掃除を依頼することは稀。せいぜい年末のダスキン等でしょう。ですから、アメリカの習慣が理解しにくかったのですが、あとがきの渡辺由佳里氏の解説が秀逸でした。アメリカ暮らしの時に自分でトイレ掃除していたら「貧乏なの?」と言われたそうです。

アメリカではメイドを雇うことは一種のステータス、経済的に成功した女性は自分でトイレ掃除をするものではないという風潮がある。トイレ掃除は男社会が女に押し付けた汚れ仕事であり、奴隷制度や貴族社会の名残。だから、職業選択の自由度がない有色人種や移民の女性が掃除を担うことになる。ところが、白人女性達には恵まれない人を雇ってあげているという選民意識があるのだと言います。

 

2021年2月10日 (水)

パブリックコメントの14件集中は形骸化の現れだよね

委員会メンバーへのテストのつもり。

夜 追記 役に立ったようで、市が直した。表向き9本募集中ですが実は終了ばかりで残は2本のみ。自ら形骸化を認めるような姿とは別に、意見なしが二件ある方が深刻だと思う。スポーツ都市宣言しているのに、スポーツ推進計画に意見なしは自治意識の低さではないだろう。彼らには強い非公式ルートがあり、PCなど目じゃない。


 12月の「一度に6つもパブリックコメント(PC)募集」ではPCは行政の消化試合と書いた。所が、今は8件も募集中だ。12月から14件になる(文末に掲載)。そんなに多いためか、上尾市役所の能力オーバーになっていた。こちらの最下行にある「…緑の基本計画(案)」は12月に終わっているのにまた募集中…。或いは、釣りを取り上げた「みどり公園課」への罰ゲームなのかもしれないな。

 ともかく、納税者・市民サイドからは短期間のPC集中は良いことではない。かつて株主総会を特定日に集中させてきた考えと似ている(来るな、と言う方針)。さらに上尾の上を行く16本もあり、西東京市の市議が嘆いていた。 市民参加を形骸化させないために

募集の集中は行政の都合に過ぎない、と指摘する。だから形骸化とか、ガス抜きと揶揄もされる。とにかく応募期間をもっと分散すべきである。

 さて、図書館サービス計画の当方PCについて、オンブズ氏から興味深いコメントが寄せられた。彼も書いたらしくて、ブログには7000文字分の提出とある! 原稿用紙18枚分の超大作が出されたら、当局はご苦労な事だがテーマごとに分類して一覧化するので、当方や短文のPCは埋もれてしまうな~という予感がした (>_<)

 なお基本認識として、元の計画案は具体性の無い貧弱なものである。後々の個別計画の足かせにならないように、市民に言質を与えないという『お役所文書』に読める。だから、皆さんに『読んで応募してね』と呼び掛けても心苦しいものがあった。そのせいではないが、先日、市政事情通の友人が応募したと言ってくれた。『あんなの(原案のこと)、読まねえで持論を書いた』と痛快なのだ。それ以前にやることあるだろうという意味らしい。

 で、指摘されたの二番目にある当局の現状認識の中にコロナの一言もない」という件だ。後のP7にはコロナが一回出てくるし、指摘はこう書いた方が良いという見解まで来た。

 その感覚は、PCへの期待や評価によるものなのだろうと思った。下記は古いもので、今の対応はもっとマシだとしても、慇懃無礼という巧妙さに成長しただけという気もしている。


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 原案の「1.1.国内の公立図書館を取り巻く環境」というオープニングで「コロナ問題」を扱えないのは明らかな誤りだ。コロナ禍は長く続くのだ目先の感染は下火になりつつあるが、モラル政策の限界、ワクチンの混乱と限界、変異種リスクなど、専門家でも先は読めない。慣れっ子になる人が増えても行政は最も保守的態度(安全)を取り続けるだろう

 今後の図書館サービスとは、感染症対策とリスクに右往左往され続けるという前提で考えるべきだ。前例のない世界なのだから、コロナという不確実性を市民と共有するつもりで言及すべきであり、コロナの用語が十個あっても不思議はない。新しい生活様式などと口先で語るのではなく、現実のサービスでどう適応するのかを具体的に書かねばならない。

(Windows作法として文書内の文字列検索Ctrl+Fキーで"コロナ"が一回のみは知っていた)

 実は彼らの「コロナスルー」の公文書対応は今に始まったことではない。

 図書館要覧(令和2年度用、2019年)は、2020年3月からの休館騒動も含まれている。しかし要覧には「コロナ」も「感染症」も臨時休館もない。図書館史での大惨事なのに、P30の一行に3月の貸出激減データのみがある。後世の市民が「何があったのだろう?」と思っても、説明はないのだ。

 その原因は「ネガティブな事は隠す」という保身ではなく、前年文書への上書き行政にある。再三指摘する当事者意識の欠如である。その根本は、休業・休館しても雇用や給与の不安の無いことから来る危機感の無さ。自らの雇用危機につながるならば、どう乗り越えるべきかを悩むはずだろう。 

  • ネライ

 当該コメントは当局ではなく図書館協議会のメンバー(学者、市選考委員)に向けている。というのは、先の上平検討委員会で芝浦工大の先生が「パブコメに注視したら」というような趣旨の発言をしていたからだ。

 他部門もそうであるように、あの日の行政経営部もPCを形式的に扱っていた。しかし委員はPCに言及した。委員達の議論では思いもよらないことがPCに書いてあれば、貴重な意見として吟味すべき、という見方なのだろうと受け取った。PCの価値とは、賛成と反対の意見の数ではない。誰でも寄せて良い、という制度は多様な意見の収集である。多様だからピンキリになるが、そこから委員が拾えるかという期待になる。

だから、あえて「これでは図書館協議会も素通りしません」と書き添えたわけだ協議会メンバーがその肩書ではなく当事者意識があるか否かを試しているつもりだ。

つまり、テスト。

市民の意見よりも委員の意見の方を彼らは重視する。

 

 補足

案件名 12月
第6次上尾市総合計画(案)
第2期上尾市地域創生長期ビジョン・第2期上尾市地域創生総合戦略(案)
上尾市行政改革プラン(案)
上平地区複合施設基本構想(案)
上尾市国民保護計画(案)
第2次上尾市緑の基本計画(案)
案件名 1-2月
第3期上尾市教育振興基本計画(案)
第2期スポーツ推進計画(案)
第5次上尾市生涯学習振興基本計画(案)
第3次上尾市図書館サービス計画(案)
第3次上尾市子どもの読書活動推進計画(案)
上尾市公共下水道事業経営戦略(案)
上尾市学校施設更新計画基本計画(案)
上尾市建築物耐震改修促進計画(案)
第2次上尾市緑の基本計画(案)

2021年2月 7日 (日)

森喜朗の「女は話が長い」の核心はジェンダー論じゃない

話しの短い女性を登用しても済まない話し。

追記 森辞職となればJOC会長・旧皇族出身の竹田恒和氏(フランス捜査当局による贈収賄容疑)の辞任に続くわけで、美しい言葉の裏には利権や封建思想が宿る。


 どうしても「井戸端会議」を連想した思い込みに囚われやすいが、森さんは自分も話は長いほうだと言っていた。彼が根に持っていたのは、予定調和の会議が乱される事、或いは実質的な仕切り役としての存在感が削がれたり、演説まがいの長話を垂れる時間が取れなかったことへの不快感にありそうだ。

 行政の会議とか委員会には、始まる前から用意されたシナリオが消化されれば良いと思っているフシがある。実質、報告会、承認会にみたいなもので行政手続きの工程になっている。

乱数表で選ばれたわけでもなく、フィルターを通して選ばれたメンバーだから、その網にかからなかった人が入ってしまうと、その人の発言は調和を妨げるはずだ。実際、空気を読まないとか無知から論点外れな事を言う人もいるだろう。でも森さんの記憶にあったのは、忖度しない素朴な質問や疑問を挟む人のことであり、それがたまたま特定の女の委員だったらしい。

森発言の裏は「男は話が短くてイラつかない」である。

というのは、委員会に選ばれるは、そこに鎮座した権力者(人事権者)の顔色を伺って、口を挟むなんて「考えもしない」利害関係者が多い。その場にいた山下氏も取材に対して「指摘する機を逸してしまったというのが正直な感想」と言っていたが、会議後に問題視した節はない。つまり森さんへの「教育的指導」ができなかった。

だから既得権益を代表する女性委員だったら予定調和の話となり、素人目線からの話しであっても遠慮し、長話にはならない。実際、行政の委員会に選ばれるなんて名誉なこととして親和的態度に終始する女性だっているはず。つきつめれば、委員会が情や利権で支配されるのか、理で支配されるのかという違いだ。

そこを、体育会系と村社会で重なった部分の人が「女は話が長くてメンドウだ」という次元に、無意識に留めている。森発言をジェンダー論で批判するのは当然だが、そこに拘りすぎるのは矮小化だ。

森さん、麻生さん、二階さん達の主張に共通するのは結論を述べても理由が足りないこと。正直に理由を言うと露骨になるからだろう。もはや老害というよりも老醜に近いのに、それに依存しないとやっていけない日本になっている。

思い起こすのは、この間の畠山市長の政治案件である上平新複合施設検討委員会で異議を唱えた人たちが続出したこと。森発言の裏返しとして、たいへん良い委員会だった。ただ、あの後、「話が長い」なんて愚痴った人はいなかったが、予定通りにいかなくなったと嘆いた人はいただろう。

でも、それが健全なのだから恥じることは無い。

 

2021年2月 4日 (木)

図書館のパブリックコメント募集中


オリンピックより遠い5年に一度。

【図書館】市民コメント制度実施のお知らせ

令和3年度からの5年間を計画期間とする新たな計画を策定するに当たり、社会環境の変化や多様化する市民ニーズを踏まえた計画とするため、計画案に対する市民の意見を募集します。

締切りは2/8付けまで。
前回は応募者数21名、意見数95件でした。

下の概要版を見て(期限が来ると削除されます)、自分の関心のある所だけでも結構ですから、メールで提出しましょう。
後日、総括されたコメントに市回答が付くことがあります。

下は本日、馴染みの人から「まだ出してないの?」とせかされ書いたものです。周囲では五人ほど提出しそうです。

サンプルです。

ご意見がある箇所を記入してください。(項目名、ページ)

ご意見やご提案を記入してください。

第一章 三次計画の位置付け

2次図書館サービス計画(概要版)(h28-32)の末尾には12項目の数値目標がありましたが、今回はありません。目標は後の評価のために不可欠ですが、目標を立ててもどうせムリだからと諦めたのでしょうか。

P1.計画の背景

本文では、人口減少、SDGs3とか流行り言葉を並べ、劇的変革期にあり・・・報収集や学習機会を求める声は以前にも増して高まっている、と述べながらコロナの一言もありません。コロナで様変わりの一年たっても無言であるのは、現状認識が足りません。コロナ禍での図書館の在り方を考察できない本計画は再提出が必要です。これでは図書館協議会も素通りしません。

P1 経緯

『上尾市図書館に関するアンケート調査』について

2019/7、18歳以上の3,000名を無作為抽出でやっていますが、この方式に反対です。理由は

①  以前は各図書館窓口で受付けたから全員が実利用者です。本当のニーズや具体的な問題指摘が得られます。2013年は2294人です。

②  回収は971人、32%に過ぎません。市民では図書館を利用しない人が多数のため希薄なアンケートになります。かつ費用過大です。図書館協議会が真に市民代表であるならば、このやり方で良いと思いますか。

③  この無作為式はここ数年市政の標準方式になりました。公平を建前にしていますが強い関心を持つ市民を排除する効果があります。図書館反対の市民運動に辟易したからではありませんか。

P3 現状と課題

現状項目の内容が抽象的で具体性に欠けます。特に貸出統計のこの五年間のデータを示さないと、事実の裏付けの無いイメージだけの議論になります。データ中心にしましょう。

P6 施設の現状

30年以上とありますが、その程度で老朽化と嘆くのは贅沢も良いとこ、喜ぶのは建築業者だけです。長持ちを心がけ、我慢しましょう。

P6 運営の現状

民間委託は良いですが、現場を見れば、市民の利用度合と比べたら過剰人数体制です。

運営費43千万円を減らし書籍購入に当てましょう。肝心の図書購入費が明記されていないのは少なすぎて恥ずかしいからですか、単なる書き忘れですか?

P10 貸出

自動貸出機・自動返却機などICT設備の導入とありますが、費用対効果や総コストを説明してから導入し、おもちゃにならないように。

P11 予約・リクエスト

WEB予約の推進を一層高める、とありますが、「どうやって」、「どの位の値へ」が抜けています。書いてください。

P17 学習活動環境

学習席の増設は大歓迎します。コロナ禍でもソファなど追加して頑張ったと思います。でも、老人のイスより中高生の学習席を優先しましょう。そして、今は何席、五年後に何席増設にという目標を書いてください。

その他または全体

1.    本館の今後について。丸広またはショーサンプラザに移転する位の「空想案」くらい練ってください。

2.    貸出頻度が少なすぎる施設は縮小も検討してください。受渡し特化施設にするとか。

etc

 

2021年2月 1日 (月)

上尾市役所の当事者意識の欠如三部作

前記事では人口増加への行政の当事者意識の無さを書いたけど、同じころ、傍聴するだけ時間の無駄だったな…という感想記事がありました。その気持ち、共有体験ありますね。

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以下、上尾オンブズマンの館(総合教育会議)より、部分引用

市長が盛んに興味を示したのが、こちらのデータです。(上のグラフのこと)
市長は「中学校の学力が下がっていますね」と何度も発言していました教育長や教育委員は答えません。仕方なく教委事務局の答えが「成績が下がっているように見えるのは…グラフのマジックと言いますか…」というものでした。傍聴していて「なんじゃ?それは?」と…

この棒グラフは悪い使い方です。変化を強調したいときに使うダマしグラフと呼ばれる手法です。教育委員会にはそんな悪意は無かったと思いますが、最初に作った人或いはその界隈の資料がこの形式だったためでしょうね。それを毎回、"何も考えず"上書き更新するからこうなっていると思います。

ちょうど、かまちょ図書館でもコロナ対策本部の報告文で、内形という表現について、内容の間違いなのに庁内誰も気が付かない。会議が終わってしまえば、内容なんてどうでもいいのではないか』と書いてます。(上尾の公文書バグは以前から、本が書けるくらいある)。

文書の上書き利用が悪いわけではないけど、役人の前例踏襲は成長を否定するだけでなく、大過なく過ごそうとする当事者意識の欠如に繋がります。

で、このグラフ分析は全国平均を50にした差分を気にするのだから「市値-50」とすればよいはず。

「差」に敏感な「」の先生ならそう作るはずですが、公務員にはその発想は無いのです。たくさんの税金予算を消化しているにもかかわらず、当事者意識が足りません。余計ですが、公教育への期待値が教育熱心な世帯から下がるのです。

例えば、です。上の棒グラフより分かり易いでしょう。

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本当は、埼玉県南部地域(全県ではダメ)の平均値も入れ、10年スパンにしたいものです。

この程度の変化では、学力増加と投入資源との因果関係は?ですよね。さかんに気にしていたのは、彼の頭の中は市長選用の実績探しの旅に出ているためでしょう。

アドバイス「大丈夫、小学生の親の方が人数多いですよ」

 

過去記事 全国学力テスト(埼玉県、上尾市、さいたま市等)の比較

 

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