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2021年3月 2日 (火)

上尾市2021予算-2 危機感の安売りから選挙目当ての衆寓予算へ

市税は16年前の水準に落ちても、既得権益化した予算は肥大化へ

0自治体差 1労使交渉 関連_40位

昨年10月に畠山市長は「コロナ禍の臨時財政運営方針」を出したそこには数字の説明は無いが、各部門から上がってきたR3年の概算要求と歳入(収入)予想を比べたら、?十億円も足りないという事態だったらしい。(不確かだが50億とか60億円というレベル?)。で、それを踏まえた運営方針にこう書いている(一部要約)。

税収減には国の支援もあるのだが、『本市としては、不確実な支援を座して待つのではなく、この厳しい状況下においても持続可能な財政運営への改革を、積極的に推進する』とする。そのために、次の5視点で事業を見直し、“危機対応モード”の財政運営を行うこととする。

1人件費削減、2市独自事業の見直し、3イベントの休止見直し、4安全確保以外の工事や設備整備の先送り、5各種補助金総額の削減

しかし実際の予算は前年比+32億円、約5%増の690億円と過去最大に膨れた。一方、市税は▲16億円、-5.1%の295億円と見積る。これは2005年の294億円(決算値)に並ぶ16年前の水準である(16年間でも5%程度しか増えていないという別の面もあるが)。

 市税を-5.1%とした根拠は、リーマンショック後のー5%(2009年)と同じにしたのだろう。しかし、当時は翌年も-1.9%となっており、個人市民税は-7%と最大の落ち込みである。なお上尾の法人税は市税の5%と頼りにならない。そして、来年も財政不安は続くだろうという予測は、以下を読めば確信になるはずだ。

 予算案の中から少し気になったことを指摘しておく。

●労組の少数意見が人件費カットを拒む

 人件費削減は管理職のみ3千万円削減という、羊頭狗肉になった。総人件費は▲5800万円の削減になっていたが、130億円からたった-0.4%減ったに過ぎないそもそも、当初の「全員2%カットで1億6千万円削減」という提案ですら小さい感じがするのに、それすら拒んだのは二つの労組である。その組合員数は300人位と言う人も居て、それなら組織率は25%位となり実態は少数派である。

 幸い継続交渉なので給料表の改定による長期的な削減効果を期待するが、「賃下げは慎重に」と当局を牽制する議員がいる一方、当局を応援する議員は見当たらない。さらに市民の応援があっても良いはすだ。

●議会へのタブレット導入2,475万円…ペーパーレスより議員レス!

佐賀県が779万円で「誓いの鐘」、沖縄には600万円の萌えキャラというのもあった。コロナ交付金の無駄使い例である。で、本件は前から議会で懸案だったが、今回は猫に小判・豚に真珠と市民や新聞から書かれたように便乗予算である。

自治体のワクチン接種など、まだまだ予想外のカネがかかる事はあるのだから、そこへ回すのが議員の使命感なのに、そんな人がいない、と、他市首長の言葉を引用して読売は批判していた。なお記事では市職員が擁護発言をしているが、本件は議員らの便乗と考えるのが自然だろう。

所で、タブレットは小学生並み※45000円×30台で150万円で済む(※GIGAスクール並みの意)。Wi-Fiに二千万円はオーバーだ。庁内LANに繋ぐだけで十分であり、独自システムなんて分不相応である。見られて困るなら密室の密談になるのだからネットを使わない。情報セキュリティよりも議員のリスクを心配した方が良いだろう。

更に、ペーパーレス化なんてケチな話だ、議員レスの方が効果ある。端末を自腹購入し、紙代も自らに関係した分は政務活動費(25000円/月一人)で負担すればよい。結局、自分のカネならやらないだろう。

分かり易い例として、大室議員は2015/10/2にHPを新設しているが、次の更新は2019/11、つまり選挙の直前である。テキストが一文字もない図版を貼り付けただけのモノだから、自分では更新できないサイトになっていることが分かる。

かまちょ図書館に全議員リンク集がある。田島純、新道龍一、田中一崇、立憲/荒川昌佑、国民/矢口豊人、樋口敦、維新/津田賢伯、N国/佐藤恵理子らの議員に共通するのは、若くてもネットが出来ないということ。理由は、スキルの欠如やオリジナル・コンテンツを作れないというのもあるが、そもそも地場の有権者が求めていないのがペースにある。

●上平地区複合施設基本設計として2500万円…不要不急だから先送りすべき

当局が作った基本計画案が検討委員会で保留になっているのに、作る前提で予算計上されている。行政の中立性とか専門性が無いことが、平気で行われている。

行政部長や施設課は、市民の代表は市長、その市長の命令をきくのは当たり前、みたいな理屈かもしれない。しかし、公務員の大原則は市長への服従ではなく、市民への奉仕である。作りたくて仕方ない、作ることが手柄みたいな感じがヒシヒシと伝わるのは、あの私物化行政に突っ走った教育総務部図書館部門と同じだよ。同じ轍を踏んでいる。

●難病見舞金1600万円に反対しても、不寛容ではない。

上尾市ではH8年から2万円/人で始め、H27年から疾病対象を広げ(300種)、年一回の一万円になった。1600人を見込んでいる。高齢者や生活保護者を除き医療費は原則三割負担だが、難病のケースでは所得によりさらに軽減される。国の法律があるわけではない自治体独自のサービスであり県内では19市町しかやっていない。

身の回りに該当する方がいて、貰えるからもらっているだけ(こんな時期だから)廃止は仕方ないと言う人もいれば、とんでもないと怒る人もいる。しかし、不公平さや一万円だから生活補助ではないという目的の曖昧さがあるから、余裕の無い財政下では問題あるとの主張は当然である。

むしろ、他人のカネだとばかりに、財源無き予算の肥大化を放置する人こそ無責任であるが、本件も削られること無く廃止は先送りとなった。

こうして見ると、畠山市長の「危機対応」姿勢が口先だけなのは、論争を回避し、(市政を知ろうとしない)市民に良い顔をしたいだけなのだろうと思った。

早い話、選挙が近いからカットできない、という点で衆寓政治である。

つづく

 

 

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