上尾市コロナ統計-6 前年とはまるで違う感染状況
全世代へ広がった1-3月の感染実態
上尾市のコロナ感染者数の統計です。4/3日発表分では823人、市民人口の278人に一人まで感染が浸透し、20代は同世代128人に一人まで迫ります(人口は20/1/1の値)。なお「県内3位です」で書いたように市民の感染は落ちつき、県内順位の低下が地図グラフで確認できます。

今年の1-3月期の感染が去年一年間とは様相が異なるため、今回は去年からの累計では無く、二つに分けた比較をします。
図1 世代別の感染者人数

この三か月(橙色)で去年一年間の人数を超えました、全世代でも増加しています。20代が一番多いことに変わりありませんが、最近は高齢者の感染が急増しており、「若者ガ~…」という認識は変えた方が良いです。
20代と30代の人口は一割ほどの差なのに感染人数に大差があるのは、注意の差なのかなと想像します(家庭を持ち幼児がいるためかも)。
子供はコロナに罹りにくいのではなく、単純に感染者との接触確率が低いから、と想った方が良い気がします。子供が罹らなくても、親が罹ると子供の世話という別の重荷を背負います。
図2 世代人口当たり感染者数のニ期間の比較

橙色(1-3月期)を見ると、20歳以上は500人に一人を切る所まで横並びです。80代は人口が少ないために20代並みの値になっています。去年と比べて世代による差が平準化しているのは「慣れ」の現れかも知れませんが、ワクチン接種までは気が抜けません。
上尾市の新型コロナ感染クラスター
●1月に放課後学童保育所で児童9名、職員1名の計10名。1/13に任意検査の3名の児童が陽性だった。保健所からPCR検査を実施するよう依頼があり1/14、児童61名、職員10名の計71名に対しPCR検査を実施し、判明したとのこと。
●上尾市中央総合病院では1月に6人の患者と1人のスタッフが感染。1/23に一人目が発見され、病棟関係の検査をして、その後、散発的に発見されるも1月末に終息しています。
「一カ所で5人以上」をクラスターと呼ぶものの正確な定義は有りません。そのためか、上記二つの機関はクラスターという表現を避けている気がします。感染が多い自治体の例は、ほとんどが域内での数十人規模以上のクラスターが発生していますから、今の所、上尾市は少ない方です。
間に合う人と間に合わない人
二カ月半にわたる緊急事態宣言が解除された理由は「これ以上続けても減少効果が見込めない」というのがホンネだったこと位はみんな知っています。しかし、三月初旬の谷底からの感染増への立ち上がりは去年経験してきたときよりも早いです。理由は、ベースライン(下限の人数)が300人位と高い位置で解除したからというだけでは無さそうです。
変異株が危惧される割に、遺伝子解析スクリーニングはPCR検査と同じくけち臭いのが厚労省の姿勢です。変異株が多かろうが少なかろうが、結局、対策は今まで通りしか無いのだから、というのが本音かもしれません。変異株の感染スピードとワクチン普及度の綱引きですが、この勝負も負けは明らかです。それにしても、政治家の会食で始まり厚労省役人の会食で締めた緊張事態宣言期間の次はマンボーという、間の抜けた語感ですから脱力します。
●上尾市 5/8からのスケジュール
●尾花議員サイト まとめサイト風です。人数6.5万人、一人当たり接種4分、拘束30分
高齢者はファイザー製、他はアストラゼネカ等のようです。
全国一律のワクチン接種策には呆れます。公平とか平等とか高齢者は重症化リスク高いからと言われますが、感染が濃い地域を優先しないと長引くことになり、社会的な公平とは言えません。周りから批判されることを恐れての情緒的な判断なのだと思います。
ところで、日本でコロナのワクチン開発が出来ないのは、単純に技術が無いためだと塩野義製薬の社長が語ります。更に、日本には平時と戦時の区別が無いのも遅れる理由だと(上のワクチン順番も平時下の感覚です)。ゴールは、診断薬、ワクチン、治療薬の3セットが具備されてインフルエンザと同じような状況になる、と語り後数年は覚悟すべきらしいです。
きっと治療薬を作った人はノーベル賞間違いなしです。
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