五輪開会式イベントには予選は無かった
スポーツとマスクは矛盾するが・・・
東京五輪は史上最も高額な大会になると言われているが、昔の招致段階では7,000億円だった。国民負担を軽くするため、既存施設を使った「世界一コンパクトな五輪」とか「世界一カネのかからない五輪」だった。でもそれは招致のための方便だったのだろう。
去年末の組織委員会の第5弾予算では1兆6440億円で、うちわけは次の通りだ。
組織委員会が7210億円、東京都が7020億円、国が2210億円
組織委の予算とはスポンサー料やチケット代・放映権料など。中止するとゼロや返還金が発生して数千億円規模の赤字になるという。それを誰がどう負担するか、という問題になるからIOCには中止の選択は無かった。「金儲けの祭典だからやめられない」では世間は納得しないから、国内向けに「コロナに打ち勝つ」と言った手前、菅さんも後に引けなかったが、これって森友疑惑で「私が関与していたら辞める」とムキになって言った姿に似ている。五輪の動機はIOCはカネ、国内はメンツなのだ。
7/25に、分科会メンバーで大会組織委員会の専門家円卓会議の座長・岡部信彦内閣官房参与は、東京都で「重症患者を引き受けられないような状況になれば、同時並行で(五輪を)やるのは、非常に難しい。大会の中止も視点に入れるべきだ」とテレビで言っていた。
最新の金額は報道されないのに、外電では総支出額は200億ドル (2兆2千億円) を超し、ロンドン五輪よりも110億ドルも多いと伝える。でも、毎年、赤字国債で埋める暮らしぶりを繰り返す日本は、もうマヒしていると思う。
で、金曜夜に世界一高くついた東京五輪の開会式をテレビで見た。毎日、試合観戦で書く暇がなかったが、忘れないうちに書いておこう・・・
視聴率は関東で56.4%と1964年の61.2%に迫るというが、見た人に共通する感想は、長かったなーだと思う。
選手入場の行進は見ていて飽きないが、マスク姿で入ってきたのには驚いた。暑い国から来た選手でもちゃんとマスクしていた。無観客もそうだが、表彰台にマスク姿で上がる姿は今大会の象徴だ。異様な光景なのに、もう見慣れた。
開会式の出来栄えには賛否があった。あのドローンによる3D地球儀は良かった。式の中継が始まった時の空撮映像には国立競技場の隣のグランドに白青の明りが敷き詰められていたのが見えたが、あれがドローンの待機だったのだと後から納得した。
このドローン・ショーは買ってきた出し物だ。インテル社が販売しており価格表もある。500 機の最低価格は 299,000ドルからとある。自治体のイベントに使う事もできるのだろう。
ガーマルチョパらのピクトグラム再現は面白いけど、テレビ画面の世界でありスケール感が無い。むしろ、ドローンで夜空に描くほうが凄かった(上のリンク先にはテストでやっていた)。
劇団ひとりとかテレビ局の撮影隊みたいなコントはお粗末で既視感アリアリだ。紅白歌合戦の合間のコントになっていた。あれで世界に向けたのが恥ずかしい。和洋折衷の出し物が多かったがピンとこなかった。
入場行進のプラカードが漫画の吹き出し、行進曲は人気ゲームの曲だ。ネットで盛り上がったようだがゲーム曲なんて知らないし、まさしくサブカルチャー演出だった。
直前まで、五輪憲章に反する人だとして去る人が続出した。佐々木宏氏 小山田圭吾氏、のぶみ氏 小林賢太郎氏と伝えていたが、知らない人ばかり。彼らがサブカル演出の担い手なのかは知らないが、野村萬斎氏だつたらどんな内容なのか見たくなった。
参加する選手は競争から勝ち上がってきたのだから、開会式の企画もコンペで競うべきだ。競争させればチェックも働きやすい(コンペでもエンブレム盗作があったけど)。しかし、ムラ世界の人選らしく、政治家を背景とした一種の特権意識が無競争のぬるま湯になっていたのではと思う。
聖火最終ランナーに込められた理由(東洋経済)
聖火ランナーの最後が大坂なおみ選手なのは意外だった。アマチュア時代では目立ってなかったが、多様性の象徴として選ばれたらしい。上の記事には、広島原爆投下の日に生まれた酒井さんがランナーだったことやモハメドアリが選ばれた意味も書いてある。
しかし、メッセージの象徴として走っても、人種差別は相変わらず続き、核兵器禁止条約に加盟することもない。ジェンダー解消も緒についたばかりだろう。
結局、一番は選手の行進や服装だった。
カザフスタンのマスク美人。
美意識万点、オメガ社の東京五輪プロモーション動画
Cutting-edge timekeeping meets Japanese tradition. Watch our video for Tokyo 2020. https://t.co/EmlmAxQPZL#OMEGAOfficialTimekeeper pic.twitter.com/5Dgr3EbgFn
— OMEGA (@omegawatches) July 16, 2021
https://twitter.com/i/status/1415974749180727297
« 休日に発熱する怖さ&ワクチンは効果ある | トップページ | 第五波は家庭内感染へ拡大 »
「スポーツ」カテゴリの記事
- ブランド化が定着した上尾ハーフマラソン(2023.11.21)
- 埼玉県駅伝競走の第一中継所風景_上尾駅前(2023.02.05)
- 深夜三時まで歴史に残るワールドカップの決勝戦を見た(2022.12.19)
- 3年ぶり開催の上尾ハーフマラソン、学生有力ランナー(2022.11.19)
- もみじの次はさくらが咲いた(2021.08.04)
コメント