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2021年8月18日 (水)

コロナ収束式= 実効再生産数X対人接触率X(1-ワクチン接種率) > 1

「第5波」の5とは五輪の""じゃないが、多くの専門家は予想を外し、近い専門家は疎外された。そしてファクターXは幻想である。

前記事つづき コロナ特別警報

1.馴化とデルタがもたらす第五波

「五輪を開いたから気が緩んだ」ので人流が増えた、という指摘がある。周囲を気にする日本人的な言い訳だなと思う。まさか五輪中止なら家に籠っていたとでもいうのだろうか。

東京都は四月からの緊急事態期間が終わった(6/20)前後から感染者数は増えていた。今見れば7月末の急増で目盛り尺度が違いすぎて「さざ波」に見えるが、当時のスケール感ではハッキリ増えていた。

 でも、気にしなかった。

News_20210716192555 今年のカレンダーの75%は宣言期間であり、空白に見える6/21~が蔓延防止期間なんて鼻にもかけない。国民の反応は政府も分かっていたと思う。だから、「いう事を聞かなくなっている」と田村大臣は嘆き、西村大臣に至っては、銀行から飲食店へ酒停止の圧力をかけようとした。

8月になって尾身さんが「緊急事態宣言は効かない」と認めてロックダウンに言及した。ムリなのは分かっているから、次は「外出五割削減」を呼び掛け、こちらは実施ムードになっている。毎日の買い物なら一日おきにするわけだ。

こういう話はオオカミ少年みたいなもので、その反動を馴化(じゅんか)と言うらしい。ある刺激をくり返すと刺激に対する反応が徐々に減る現象のことで、早い話、「慣れ」。それが一番、移動の多い夏と重なった。おまけに五輪も。

しかし、効果の見えない「自粛」をお願いしすぎると利他的行動をとる人が減り、結局は、宣言に従うのではなく感染者が増えて、「怖い」というスイッチが自粛が再開される。マスクだって、うつされないためが目的で、他者にうつさないためではない(それなら自費でPCR受けた方が良い)。

だから利己的動機を促すためにインセンティブ策が必要になる。今なら、若い人たち限定でワクチン接種にポイント付与もアリだろう(赤字国債は彼らが背負うから)。

 2.人流は開催前よりも減ったという報告

 その報告は、路上競技で増えた例はあったものの無観客効果により期間全体では大会前よりも人出は減ったという。新宿や渋谷なども、7月上旬と比べて日中を中心に減ったという。宣言慣れして外出増えたと思ったが、観測地点での人流増加は無かったという。似たデータはNHKサイトでも確認できるが、ハッキリ減ったのは8月初めからだ。こうなると繁華街の飲食店だけではなく職場や家庭内感染が増えているというのが頷ける。

3.分科会は連休と感染の相関を示す

 この図からは、今度は7/22からの五輪4連休が大原因になっただろう(その結果が月末の拡大かも)。しかし春に五輪中止の決定をしても休日は変更しなかったと思う。

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 コロナの嫌らしさは、感染から陽性判明まで二週間のタイムラグがあり、これが対策を遅らせることだ。しかし、茨城県の専門家はこう語る。従来株は潜伏期間は5~7日だったが、デルタ株は3日前後に短くなっている。また現役層は症状が出ても、数日経ってから受診する例が増えていると言う。発見が有利になったのに今度は社会要因がそれを遅らせる。

 7月初めの感染者のうち2/3が首都圏という。その中でデルタ株の置き換えが進み、中旬では5割、7月末で7~8割となり、これは西浦氏らの計算通りだった。

4.お盆の旅行予約、感染再拡大でも前年超え ANAは4割増 日経8/6

 記事では、帰省客を中心に沖縄以外への予約が増えた、昨夏より感染が酷いのに飛行機は前年3割の予約率が5割に回復したという。JR東もお盆は新幹線が63%増、在来線が28%の予約増で、宣言によるキャンセルが相次ぐことはないという。日本旅行も高水準と答え、「高齢者のワクチン接種が進んだ安心感があるのでは」と言う。

「出歩くな」と言うのはヒマな高齢者と思っていたが、ワクチン効果が正当化に使われた。個人としては合理的でも社会としてはフライングになった。閉会式用の8/8三連休も都内の病床不足がニュースになっていたが、身近なショッピングセンターは夏の賑いだった。

 日経8/11 緩むコロナ警戒感、栄の人出1割増 名古屋の人流止まらず 

先日、小池都知事は「帰省を諦めて」と強く言ったが、被害が多くなってからしか言えない所が日本的だなと思う。最近は、医療崩壊ニュースと大雨警報が重なったので近間の人流は減ったと思うが、キャンセル料払ってまでの旅行中止はないのでは。

危機は日本だけではない。去年、アジア圏で感染が少ないのはファクターXだと言う人がいた。しかし、今年は酷い状態だ。強いて、日本人の衛生観念の高さのみが感染スピードを緩めて他国より一桁少なくしているのだと思いたい。

今は累計105万人、人口の1%弱である。

5.専門家は五輪中の感染予測を大外し

 話しが前後するが、6/18に政府が発表した五輪と感染者数の予測は、アーチェリーなら的の外へ飛んだレベルだ。「民間有識者等のシミュレーション結果」の1頁に6組の人達の予測があり、多めに予想した2例を引用する。


・日大   五輪で人流10%増で8月上旬に1600人でピーク。

・感染研 (緊急事態宣言だした後に)人流が15%増、五輪で人流が追加10%増の場合、7月末頃に2,000人[8月中旬に重症者350人]を超える。五輪による人流増が無い場合は8月半ばで1,700人[250人]程度。

 6月に作っているので緊急事態宣言が無いまま開幕というシナリオもある。実際は宣言下で無観客・パブリックビューイング等が中止だった。それでも一カ月先の予想が大外れだ。 

 同じ頃6/19の専門家会議の有志による提言にある試算はもう少しシビアだった。
 古瀬祐気氏のシミュレーション(p16)は、デルタ株の感染力1.2倍、緊急事態は6/20という前提で、五輪影響なし(無観客)の茶色線が8月第一週で2000人となり、その後はグラフを飛びぬけている。また、感染力がさらに強いと影響はさらに大きいと書いている。

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6.実効再生産数が一を切り続けるには

しかし、政府は自分達が依頼した方を採用したらしい。7/21に、八割オジサンと言われた西浦教授は専門家会合で、東京で8/7に3000人超え、21日には5235人と報告したが、「悲観的すぎる」と批判されたらしい。現実は8/5日に5000人を超えた。 西浦氏は去年、高い目標を示して安倍さん界隈から疎まれたのでは無いだろうか。

オリンピック直前のデルタ株の実効再生産数(R)を1.7とし、緊急事態宣言による低下効果を10%減(R=1.5相当)、30%減(R=1.2相当)、50%減(R=0.85相当)の3つのシナリオを組んだ。つまり0%減、30%減では患者数、入院患者数、重症患者数は継続的に増加するという。

尾身さんが外出半減を呼び掛けた背景はこれだろう。西村大臣では信頼が無いから、尾身さんが率先して言ったのかもしれない。

コロナの指標はいろいろあれど、実効再生産数が一を切ることがポイントらしい。古瀬氏は、国民の25%がワクチン接種していれば、「実効再生産数(1.3)×ワクチン未接種の割合(0.75)=0.97」となり1を切ると解説するので、

コロナ収束式を考えた・・・

コロナの感染力×対人接触減らし×(1-ワクチン接種率) < 1

接触減らしはいずれ解除するから、結局はワクチン頼みになる。そのワクチン効果が低くなると、その先は治療薬次第になるのだろう。

これだけ悪天候が続いたから今が感染ピークと願いたい。感染数の波形は左右対称の釣鐘状になるから、今がピークなら東京は立ち上がりを7月半ばとして一か月が過ぎた。減衰の下りも一か月かかり、同数の感染者が生まれる。それは86,000人位だ。

埼玉県だと25,000人位だ。

そこに入らないようにしないとね・・・

自分が罹らないようにすることが利他的行動になる。

 

 

 

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