うつむく市民が相手のデジタルサイネージ
一気に十数カ所に導入し、市役所が電子看板で伝えるコンテンツって何?
紙の二番煎じですか?
コロナ対策と称して全国の自治体にいくら投じたのか金額が大きすぎて分からないし、この国は兆単位の予算額にマヒしている感じすらある。そこへもってきて、今は自民党の党首選挙とそれに負けじと野党からも気前の良い振舞予算が聞こえてくる。
で、そのコロナ交付金の一部を使ったデジタルサイネージが上尾市内にお目見えした。
大型モニタに広告を表示するもので電子看板とかテレビ看板とか呼ばれる。以前からあるが、市のモノでは上尾駅前の東口コンコースの柱に50インチモニターがある。立ち止まって見る人は滅多にいないばかりか、一時は情報発信しないモニターなどと揶揄されていた(メモリを差込んで上映するスタンドアロン型なので今回、廃止されるだろう)。
今回の導入は、2021/6月度上尾市一般会計補正予算(第3号)に計上されている。上尾駅に2カ所、北上尾駅、本庁舎、支所・出張所、文化センター、コミセン、イコスなど主要施設に置く。画面サイズは大小さまざま、移動式や据え付け式など、合計十数カ所となり1千9百万円である。
デジタルサイネージ購入費 | 18,332 |
役務費 | 795 |
(単位は千円) 合計 | 19,127 |
形態はいろいろあるが、一般にディスプレイとSTBというPC本体風の小さい装置とネットワーク機能、据付台があればよい。しかし、中韓の液晶テレビなら60インチでも20万円以下があるように、上のコストで一台当たり平均百万円というのは、(配信サーバー付きとしても)割高感がある。リコーの関連会社が据え付け工事をしていた。
- 既にある上尾市内の電子看板
上尾市内で一番大きい画面はショーサンプラザ壁面にあったが、今はイオンモール上尾の大型ビジョンである。315インチで2面ある。そのイオンの駐車場へ入るときには画面に視線を移すことは無く、あんなに大きいの付けて効果が疑問なのだが、きっと華やかさの演出なのだろうと思う。イオンは各種の価格表を用意してあり、屋外大型サイネージは一週間で11万円(15秒CMを一時間に最低一回再生)とある。
上尾駅頭のコンビニ・NewDays上尾の壁面にも70インチ級があって広告用に使われている。低い位置なので見やすいし、以前、上尾市はここに出稿料をだして使えばよいと思っていた(柱の上のモニタを廃止して)。今回はコロナ感染症対策としての情報伝達の目的なのだが、金額がたくさんだから一度に買ったのだろう。当面はコロナ関連情報を主に流すためだが、その後は一般の広報用になるらしい。
●駅頭の最適な位置はどこ?
上の写真のように、既に西口通路の壁面(ヨーカドー側へ折れる前)に設置済みだが、「何でこんな所に」という印象はぬぐえない。上尾駅頭の通路は意図的に人の流れが分散するように作られているから、最適なポイントは少ない。改札正面が待ち合わせエリアになっているが、JR敷地内である。市の所有地だと西口ではエスカレーターの上か下が人通りの多い位置になる。そして、朝は忙しいから目もくれず、帰りの動線を気にして配置するのだろう。
今回、一番大きいサイズは東口側(丸広へ曲がる角近く)に75インチ?らしい。でも、屋外なのでそれほど大きくは感じないかもしれない。最後に気になったのは、あの辺りに防犯カメラはあるのだろうかという事。
・うつむき、歩き続ける人々の視線を奪うことが出来るか?
一番の問題は、前を通り過ぎる人々は手元の小さな画面ばかりを見ていることだ。その画面サイズでは勝てるのに、視線を奪えないと負けである。さらに、人々は歩いていて立ち止まらない。2秒間も視線を看板へ塗向けさせるなんて至難の業なのだ(笑)。音声まで出せればかなり良いと思う。
将来的に、マイナンバーカードと顔認証システムを組み合わせると、「○○さん、市民税が未納です、ハヨ」とか、図書館と連動して「返却期限が過ぎてますよ」と声をかけることも夢ではない。上尾市のデジタル化はチョー凄いと噂になるが、みんな看板の前を迂回するだろうな。
できたての西口のサイネージをちょっと見た(上の写真)。
表示の中に「○○で検索」みたいな文があった。テレビだってQRコードを当たり前のように表示しているのだから、これには呆れた。紙の案内文と違って、少ない文字数や巧みなキャッチコピーが必要だ。
例えば、市HPでは「モデルナ接種会場について」と的外れな見出しを平気で付けているが、デジタルサイネージではそんなの見向きもされない。
「モデルナ在庫アリます」
「人気のファイザー、只今入荷中」
「予約切れ御免(>_<)」
とかの方がドラッグストアみたいでイイだろう (^^♪ 。顔文字、絵文字入りの行政文書にしても良いし、GIFアニメーション(パラパラ漫画)を入れればもっとイイ。
そうして作っても、視聴回数を測る事ができないから効果の評価は難しい。お店のように売上増で測定できない所がネックだが、デジタル化を「やってます感」だけでは困る。高価なデジタル玩具にならないことを祈る。
自由に使えるようになったら、企業広告を求めたら良い。或いは、広報あげおに子供の写真を公開している様に、個人広告的な用途開拓だってあるかもしれない。子供の顔を載せれば、その時間帯に親子で写真撮りに来るかも。
下の図に、電子看板の2カ所の位置を追記してみた。上尾駅における広告募集案内なのだが、実際は空きが目立ち、なかなか広告がとれない。空き店舗が目立つのだから看板の空白なんか当たり前なんだろう。
でも、ちょっと不思議なのはアマゾン上尾FCの駅頭広告が無いことだ。慢性的に人手不足だと思うから求人広告を兼ねた出稿が貰えると思うのだが、アマゾンの広告はネットオンリーなのだろうか・・・。営業に行ったらいいと思う。
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「やってます感」は最近、職場でも横行してます。感心しませんね。役所仕事みたいで。
アマゾンの経営は、物流関連新聞の元記者が潜入取材した2冊を読む限り、当時は激務だったのこと。
数人の運送会社の社員以外、ほとんど短期バイト。作業効率がデータ化され、とろい人は契約更新不可。
物流担当時、勉強になりました。英字新聞を読む運転手、漢字が読めない運転手、色々。
先週、同僚が政治家秘書に指名され、急遽、転勤。やってます感の社員です。
転居準備で楽しそうな、世間知らず。上司に相談もしないバカな奴。2年公休で給与保証のせい?事前打診はある異動なので、相談されれば辞退しろと助言してあげたのにな。
体はデカい。理由はそのうちわかるだろう。
投稿: 本好き | 2021年9月26日 (日) 08時04分