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2021年12月15日 (水)

クレーマーへの市長の考え

クレームとクレーマーについて 

(最後までお読みください)

さて、今日は、いわゆる「クレーム」と「クレーマー」について、述べてみたいと思います。

行政に寄せられるクレームについて考えてみます。クレームの中には、確かに行政にとって改善すべき課題を気づかせてくれるものなど、有益な指摘もあります。しかし、それとは別に、明らかに敵意を持った言いがかり、あるいは単にわがままな要求も数多くあります。クレームをつけてくる人をクレーマーと言いますが、今やこの言葉は、有益な指摘をしてくれる人というより、明らかに言いがかりやわがままな要求をしてくる人を指す言葉として使われています。

このようなクレーマーと呼ばれる人たちの共通点ですが、まず、権利意識が非常に強いということです。行政に対して、市民はその権利をどんどん主張するべきという強い思いがあるようです。この図式は、例えば学校に対する保護者、企業に対する消費者、病院に対する患者という構図にも当てはまります。そして、権利を主張する側が何を要求しても、行政、学校、企業や病院は反論できないはずだ、と思っている、これも彼らの特徴です。

次に、非常に権威主義であるということです。権威、と聞くと昔の人はそれこそ「お上(かみ)」という言葉を連想したでしょうが、今の権威主義者は違います。世の中には誰も批判できない言葉というものがあります。人権、平和、平等、民主主義、行政の説明責任などです。本来このような言葉を使う際には、誰も批判できない言葉だからこそ慎重になるべきと私は考えます。しかし彼らは、これらの言葉を濫用し、振りかざし、その権威によって自分の主張を通し、相手を黙らせようとする特徴があります

さらに、昔はどちらかと言えば、とどのつまり金銭目当ての言いがかりが多かったのに比べて、最近はクレームをつけること自体を目的にしている、そこに価値を見出しているクレーマーが多くなっている、という傾向があると思います。特に、今やネット社会で、個人の意見の表出が非常に容易になっており、その傾向に拍車がかかっているようです。以上クレーマーと呼ばれる人の、いくつかの特徴をあげてみました。

繰り返しになりますが、寄せられるクレームそれ自体を頭から否定してはならないと思います。行政が正しい施策を進めているつもりでも、市民の中には不利益をこうむる人がいて、そして行政側がそれに気づいていない、更には、その対応を行政が間違ってしまい、まじめな一般市民が逆上せざるを得ないところまで追い込んでしまったケースもあるかも知れません。こういった状況には誠意を持って過ちを認め、自らを正していくことが是非とも必要です。

一方、初めから全くのエゴむき出しのクレームに対しては、私は厳正に対応していくべきであると思います。理不尽なクレームに振り回される状況が続くことは、対応した職員の精神を疲労させ、行政の停滞につながり、大多数の市民の利益を損なうことになりかねません。

私自身は、そういう人の理不尽な要求に時として憤りを感じる一方、なぜその人がそうなったのかを考えると、哀れに思うこともあります。他人を困らせて喜ぶ人は不幸な人です。不幸を増長させないようにするのも、その人のためではないかと思うのです。

職員のみなさんは、それぞれの窓口でクレームまたクレーマー対応に苦労されていると思います。今後ともそれぞれの経験を蓄積する中で、そのクレームが本庄市政全体、市民全体にとって有益か無益かをよく見極め、有益なものについては謙虚に受け止め、無益で理不尽な要求には恐れずひるまず、冷静かつ厳正に対応していただきますよう、今後ともよろしくお願いします。

 


  

本記事は、「市長からのメッセージ」→「市長からの月いちメッセージ」内の「クレームとクレーマーについて」(平成24年9月分)からの全文引用です(なお、冒頭の段落のみ省略。青塗りも付与した)。

追記 上の指摘には無い大事な特徴があります。程度の差はあれ、クレームは誰でも付けたくなる場面や時があります。しかし一回の怒りで終わるのがほとんどですが、クレーマーの特徴は繰り返すにあります。執拗に繰り返すのがクレーマーなのです。イヤな人でも、その後姿を見せなければ安心できますが。また来るのだから厄介者なのです。その源泉は、何らかの恨みではないかと想像します。

Wikiによれば 本庄市長・吉田信解(よしだ しんげ)氏は本庄市の合併前からの現職市長です。自分の考えと言葉で語れる市長であることが伝わります。僧侶でもあることは上の文章からも伺えます。21/1月には5選を目指すようです。

なお、無断転載に本庄市からクレームが来たら消します…

 

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コメント

本庄市、早稲田の付属(学院同様全員進学OK)を見学に行ったことがある。
当時は慶應と両方合格すると辞退する者が多く気の毒だった。
5期目であれば、そのあとに就任か。
僧籍のある同僚がいて、関連会社の社長をしている。関西の進学高卒だった。
彼の親父が某村で、当時7期くらい村長していた。日本記録だったとか。
権力者は、権力を長く持つとろくなことにならない。我が町のリーダーを見ればわかる。
また3期で辞めるといって4期した知事もいるしね。今の議員。嘘つきは・・・始まり。
応援を喜んだ御仁もいるしね。嘘を言い訳で済ますことは、子供の教育上よくない。
それと、クレームは来なくなったら、客商売をしてる会社は終わりだろう。
わがままなうさばらしのクレーマー(職員の仕事の邪魔)は民間企業に就職すれば、あたりまえにある。
そういうのを角をたてず上手くあしらう技術も社会人のスキルです。
市長の宗教家としてのメッセージを曲解しない職員がでないことを祈りたいです。

コメント連投でしたね。
ところで、選びようがない選挙で、ハタ坊と連呼する本好きさんは、深チャン押し、棄権?
 興味あるな~。
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民間のクレーマーは商取引の結果から生まれますが、売り手と買い手は対等が原則です。でも、行政の場面では奉仕者と主権者という差が歴然です。
主権をふりかざしたパワハラみたいな感じですかね。
市役所で警察呼ばれた人を見た、
応対要注意のブラックリストに載ってるはずです

現職に投票しました。どう考えても、深ちゃんは無理。勤まらない。
身の程を知ってよく考えて2期目がんばってちょ。です。
それよりも、最近宗教党が国政でも変。質が落ちたようで気になります。
教養がない人は何をやってもダメ。政治家だと最悪。
クレーマーに対し、担当職員が、暴言・暴力行為に発展させないで、
なだめられるよう、小・中の義務教育が大事ということではないでしょうか。


畠山さん、泣いて喜ぶかな・・・

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