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2022年3月21日 (月)

ウクライナ戦争-2 戦艦ポチョムキン

オデッサの階段より凄惨な109台のベビーカー

前記事-1のつづき

 ウクライナ地図が紹介されたとき、オデッサってここなのか、と感慨深かった。

戦艦ポチョムキンの舞台にもなった街がオデッサだ。ロシアのエイゼンシュテイン監督による共産主義のプロパガンダ映画である(1925年)。はっきり覚えていないが学生時代に見たと思う。

 作成方法が映画史に残る作品といわれるが忘れたのでWikiを元に書くと、ロシア革命での戦艦ポチョムキン号の反乱事件を描いたもの。水兵たちが腐った飯に怒りだし、武装蜂起して艦を乗っ取り、その後オデッサへ寄港する。他の軍艦にも反乱が波及するなど、詳しくは戦艦ポチョムキンの反乱に書いてある。モノクロの無声映画だが、最後のカットだけ旗の色が急に赤くなって赤旗がなびいていた。

この映画で有名なのが、「オデッサの階段」と呼ぶシーン。「映画史上最も有名な6分間」と言われ、皇帝軍の兵士が市民を虐殺していく。中でも有名なのが、赤ん坊をのせた乳母車が長い階段をスピードを増しながら落ちていくシーンだ。写真は上のwikiより

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情けないことに、乳母車がどうなったのかは全く覚えていない。でも、別の映画では記憶していた(但し同じ結末なのかは不明)。

アンタッチャブルという有名な映画では、アル・カポネ一味と捜査官エリオットネス(ケビン・コスナー)との戦いで、乳母車の階段落ちシーンがオマージュとして使われた。乳母車を足で受け止めて反撃する場面がスローモーションで巧みに描かれていた。

さすがに乳母車の件は作り話だと分かるが、オデッサ階段の虐殺というのも史実ではない。後にネットが出来てから知ったことである。今はポチョムキンの階段と呼び、ストリートビューで訪れることもできる。

このオデッサはウクライナの軍港もあり要所なのでロシアの攻撃対象である。ここには日本のプレスが居てTBSがリアルに伝えている。なお中国初の空母・遼寧はウクライナ海軍から未完成品として買って完成したものだ。

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 プーチンのロシア軍は子供を平気で殺す。

3/20 BBC-news 空のベビーカー並べ、殺された子供たちを追悼

[記事より] 西部リヴィウで、ロシア軍の侵攻により亡くなった子供たちを追悼するため、空のベビーカーが並べられた。少なくとも109人の子どもが亡くなった。1台ごとに失われた命1つを表している。

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映画よりも現実はもっと酷いことになっている。昔は銃剣だが、今は遠くから大砲やミサイルで攻撃だから人の死を実感しないのだろう。子供が殺されて憎悪心が産まれるだけだ。

先日、殺された親子の死体が路上に横たわる様を日本のテレビではシートが掛けられた状態として報じたが、NYタイムスは生の姿だった(閲覧要注意、こちら)。こうした報道はアメリカ人の琴線にもかなり触れるだろう。でも思ったのだが、中東やアフガニスタンなどで似たようなことがあった。米軍が言う誤爆で民間人が死んだ例はたくさんあり、結構最近までのことである。

ロシア軍の非道さは有名らしいから、そっちこそどうなんだ論法では釣り合わないが、民間人の被害が無い戦争などあり得ない。また、ウクライナから隣国へ避難する混乱の中では人種差別が起きていると訴える黒人の声もあった。更に、男は国内で闘うのが当たり前となったが、耐えられない男だっているだろう。

 

 

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