スマホから道路等損傷通報システムを使った事例
道路に穴や段差が有っても仕方ない時代へ
関連? 川島町で深さ3mの穴に転落
何かでその存在を見たことがあったので、今回、上尾市の道路損傷通報システム(道路河川課)を使ってみた。近所のセンター側溝の蓋(センターブロック)が割れており、水曜の昼時間にスマホからログインした。

住所地や場所の特徴を書いて送るが、GPS位置情報付※の写真を添付(5枚まで計3M以下)する。※位置情報の無い写真でも、場所説明が詳しければ良いだろう。これは外部システムらしい。
送信したがリターンメールが来ないから、どうせ忘れた頃にと思っていたら、翌朝にメールが来ていた。
確認して至急発注したとあり、即日に現地に来たらしい。
予想外のスピード感に!だが、それで終わらなかった。
工事は土曜午後に行われた。単純だからすぐ終わったが、尋ねると、(危険なので)早く命じられたという。市の小口案件をちょこちょこ請け負っているらしく、早くやることで数をこなしたい小企業の逞しさを見た。

それにしても、↑こんなもんか ('ω')
さて、ここから本論へ・・・
勘違いが生んだ修復依頼で心が傷つく
「完成した道路」は両側側溝になるが、ここはセットバックが完了しない古い宅地が混在する幅員4mに満たないため、センター側溝である。だから、V字形のコンクリ蓋の下に排水路のU字溝があるハズと思っていた。
そして、割れた蓋がいずれ溝内に落下した瞬間から、道路の真ん中に穴がある危険な光景を想像して通報したわけだ。
しかし、それは勘違いだった。
センター側溝とはいうものの道路中央にV字ブロック板を並べただけで、下は地面である。たんに道路面のセンターに向けて緩やかな水の流れ道を作ったに過ぎないのだ。今まで何十年もそう思っていた事が、一瞬にして勘違いだと分かった時の赤っ恥のような照れくさい不快感を抱くハメになった。だから、大雨の時に川に化けるのだなと納得した。
そうと、分かっていたらほっておいたかも。
便利さがもたらすモラルハザード
道路や標識類などの破損は市に直接電話をすればよいが、本システムなら依頼内容がデジタル化され受付工程が合理化される。しかし、運用開始の頃に思ったのは全く別のことだった。
不具合とは住民の主観にも依存するため、主権者意識丸出しで気軽に直せ直せと通報されたら、いくら予算が合っても足りなくなり、本来優先すべき工事が遅れないだろうか、というモラルハザード問題である。
程度問題ではあるが道路にヒビや段差が有るのは当たり前。それなのに、日本はあらゆる道という道を舗装しまくる国だと思う。それをもって行政も政治家も良い事をしたみたいに自慢する。
道路はレッドカーペットではない。
しかし、インフラの水準を高めれば高めるほど、将来のメンテナンスコストが上昇するということを現世市民は無視をする。目立つから水道管破裂はニュースになるが、あちこちに張り巡らされたインフラ網は、近い将来ではなく、既に維持できなくなっているのが今の地方自治体の本当の姿だろう。
所が、段差や溝で転んでケガしたからと市を訴え、賠償金を払う判決例もでる時代になっている(文末)。昔はあり得なかったが、当節、自分の不注意を他人とりわけ公に転嫁したい人が増えていないか。それを主権者意識の向上という人もいるが度を越していると思う(過失相殺はされるが…)。
要するに、IT化により行政へのアクセスが簡単になると細事な通報が増えないか、ということを危惧したのだが、実に、ナントまあ良いタイミング、運用開始一年たった件数が公開されたばかりだった。
初年度は57件ほど。電話も含めて年間800件位もあるらしいので一割にも満たない。まだ認知度の低いシステムであり、通報はIT慣れした現役世代よりも高齢層が多そうだから過剰通報は杞憂だった。
ちなみに実施は予算が上限となる。また軽微な案件は内製(職員が補修)するという。できれば、電話で依頼された時、サイトから申告できるなら、改めてサイトから依頼して欲しいと言ってみると良い。受付情報のデジタル化は効果あるだろう。
最後に、数十年前にNHKテレビでみたある村の光景をまた書いておく。材料と機材を村が貸出し、村民が村道の補修をやっていたという「自治」の姿だ。
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