上尾市_地区別・年齢別の子供人口と平方地区
市人口は微増でも、子供の数は半分という時代。
前の 学校施設のアンケートと人口 のつづき
上尾の人口がピークアウトしていなくても、少子化は進んでいます。小中学校の人数ピークって、はるかかなたの42年前です(1980年の31500人)。今はその半分ですよ。
参考 1980年の市平均年齢は29歳。高齢化の程度を示す老年化指数(老年÷年少)の14%は2020年に200%へ(国勢調査より)
人口増加(団塊世代)のために昔は学校を増やしたけど、この先も少子化だから、過少クラスの回避や施設老朽化対策のために再編成等々をしましょう、と言うわけです。こう書くと、反射的に怒り出す人も現れますが、狭く見れば特定エリアの少子化問題であり、広く見れば学校施設維持費(税)の公平さと持続可能性の問題です。
この前段が平方幼稚園の廃園問題なのですが、「嫌われたくない議員」は先送りで逃げます(本6月議会に閉園議案が提出済み)。では、もっと人口問題を細分化してみます。
1.上尾市・地区別の年齢別人口 市の人口サイト2022/1/1

人口が多いのは団塊世代とそのジュニア。そして団塊の孫がいないのが先進国で共通と言われます。グラフの0歳児を20歳へずらせば、社会の担い手の先細りが分かります。
グラフからは平方地区の絶対数の少なさが目立ちます。市誕生の3町3村合併時では上尾町、平方町、原市町、大石村、上平村、大谷村の順であるように、平方のポテンシャルは高かったはずです。古くは水運業も栄えたようですが、高崎線や道路の開通が進んで陸運にとって代わられたかもです。無堤防区間はその名残でしょうか?
開平橋の完成は当地をたんなる通過点にしただけでしょうか? 最近、上尾道路の開通で物流倉庫や企業立地が増えましたが、人口には寄与していません。大きな道路は生活圏を分断しやすいので、反対側エリアに利をもたらしたかもしれません。また、浸水リスクの見える化も影響します。平均年齢は52歳と最長。

最近の上尾の人口維持には大谷地区が貢献してます。平均44.6歳と一番若いのは転入増によります。人口は上平地区を抜きました。区画整理事業を終えて住宅開発が盛んなのだと思いますが、上平は区画整理への反対が根強かったから宅地開発が遅れた、と地元の方から聞いたことがあります。
2. 15歳(中学3)までの人口増減をみる
地域別の年齢別人口を2017年からexcelで公開しています。なので、2022年までの5年間の地域別の年齢人口の変化率をヒートマップで示します。 増減0%が白、減少が赤、増加を青のグラデーションにしています。

たった5年間なのに市全体の子供数(右下)は▲6.1%、1900人減です。子供はずーっと減り続け、全体がほぼ赤系に染まっています。そして大谷地区だけが独り勝ち。でも年少さんは頭打ちかな・・・。
減少では平方地区が際立ちます。0歳児の▲50%は極端ですが全体でも▲22%と大幅です。実は10年前比なら▲33%です。他には、上平と大石地区の入学前人口の減少が気になります。
次は、地域からさらに通学範囲に絞り、つまりは学校別の少子化の行方を見ます。
つづく
補足 重要な母親候補人口の動態
人口再生産の中心になるのが「20~39歳の女性人口」です。東北地方では男性の1.6倍の規模で女性が転出しているそうです。地域別の転入出データは不明のため、5年間の増減人数のみ示します。
年齢区分 | 上尾 | 大石 | 原市 | 大谷 | 上平 | 平方 | 総計 |
0-9 | -60 | -255 | -194 | 145 | -147 | -85 | -596 |
10-19 | -210 | -223 | -111 | 20 | -158 | -71 | -753 |
20-29 | 159 | -5 | 166 | 103 | 123 | -27 | 519 |
30-39 | 67 | -353 | -235 | 134 | -239 | -92 | -718 |
40-49 | -655 | -741 | -376 | -79 | -239 | -172 | -2,262 |
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