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2022年7月25日 (月)

図書館の貸出はコロナ前の94%へ回復?

上尾市の図書館要覧 2021年度分

 要覧、そろそろ出してヨ、と以前に催促したら、『次の協議会に見せて・・・検討・・・&O~((#Д゚;e』みたいな返事だった。それは猫に小判だ、とは言わなかったが形式主義には驚いた。しかし、ナント知らない間に出てた。

 そりゃあ、図書館サイトトップに「発表しました」と案内が無いから気づくわけがない( ゚Д゚)

●蔵書数は59万点で横ばいだが・・・

 実は、前年から4300点の減少なのに、その理由が書いてない。なお、除籍数(廃棄)が多いためで無いことは別表から分かる。要覧とは一年間のフローを報告するものだが、ストックである蔵書の差異説明も不可欠である。

 これは看過できないことで、財産管理人として失格なのはもちろん、図書行政を司る資格を疑う。上尾は毎年、蔵書整理と称して長々と「休む」のに、この棚卸の差異を説明しないのはお粗末だ。いくら、数字に弱い図書館協議会のメンバー様の目を素通りできたとしても・・・。

● 2021年はコロナ禍であったが、開館300日と平時並み稼働は評価

 のっけから辛口だったけど、利用動向を表す「貸出冊数と利用者数」の二大指標は前年より大幅増だった。開館日数を維持したためだ。しかし、読書会のようなイベントは中止に追い込まれ壊滅状態。それなら、オンライン読書会でもやる位の工夫とチャレンジが欲しかった。

 さて、先日、JR東海が7月の新幹線利用度を発表し、71%の回復とあった。これは前年比ではなく、コロナ前2018年との比較である。これからは、常にコロナ以前との比較が重要視されるのだ。

●2018年との比較をすると

Photo_20220724232201

グラフはたんなる時系列であるが、以下は2018年比較である。

貸出の冊数と利用人数は共に94%の水準となった。これを回復状態にあると見るべきかは分からない。たぶん、少子化がコロナ禍で加速したように、それに近いものがありそうだ。つまり、元々あった読書離れ・図書館離れと、そこへ「習慣が途絶えた利用者」の回復は鈍いと思う。要するに、戻らない。

分館ごとの比較をみると明らかだ。

利用者は、駅前、大石、瓦葺で二ケタ減のマイナス、しかし大谷公民館図書室のみ13%増、1600人増だ。これは新規転入増エリアの効果なのかもしれない。大谷は、貸出点数の伸率の方が高いので、子供利用が増えていると見る。そうなると、ニーズ(人口や利用者数)の増加を反映した予算配分が望まれる。先ずは図書室から分館への格上げからだろう。

●Web予約はやや加速

 先月、本館受付で大声で怒鳴る人を目にした。「訴えるかならな」と捨てゼリフで立ち去った。

どうやら、予約を専用紙に書かないで、メモを書いてきて、これでヤレと言い張ったらしい。身なりは普通の爺さんだったが、窓口の女性を小間使いくらいに思っているのだろう。一度ではないらしいので、コロナが終わっても、窓口のビニールシートやアクリル板は対クレーマー用として使われ、ヘンな目的で定着してしまう。

そのWeb予約は予約全体の80%まで増えたが、Web予約数そのものが25%も増えたことが大きい。それは全貸出しの16%まで占めるようになった。当方は既に、借りる本の90%はWeb予約だ。

●年代別貸出数の増減をみる

全体では▲5.6%、7万点弱の減少となった。全世代で減ったわけでは無く、増えたのは人生の両端の人々だった。

6歳以下は+3%、そして70歳以上が11%も増えて世代別貸出のトップになった。なお、従来の最多読世代は40代である

高齢者の貸出が急増した理由は何だろう。

外出手控えの すごもり読書か? (^-^?)

借りたことを忘れて、何度も借りるのか (>_<)

むしろ外出不足による肉体的衰えが、要介護リスクとして不安視されるから、読書よりもワークアウトの方がお勧めなのだが・・・。

減少率では中高校生が▲14~21%と酷いありさまだ。本を読まなくなりだす世代だが、コロナ禍はそれを早めたと危惧する。

●近年の図書館行政で一番の成功例か!

 最後に、要覧には書かない話し。近年の図書館行政で久しぶりのヒット商品を紹介する。

 冬頃、一階奥にある新聞コーナーを二階へ移転した。その空いた所に長机を配置して学習スペースを増やしたことだ。また子供室前の空間も大きなテーブルのみにしてスッキリさせた。案内はこちら

Photo_20220725001801

 最初は、ビックリした。

 あそこは換気で天窓を空けて、とても寒いスペース。新聞読む人も減ったくらいだ。あんな寒いところで勉強しろとは残酷だと思った。実際、冬期は良くて5人位だった。おまけに、一階の利用者数が極端に減り、二階に集中するハメとなったので、むしろ逆の配置のが良いと思い、良い企画であっても評価はしなかった。

 しかしテスト期間になると、二階の多目的室の満員Max20人に加え、一階で10人、二階の閲覧席で10人位となり、最大40人位の中高生が勉強する光景を見た。上尾市図書館始まって以来の規模だ。

 本当なら、受験とか期末試験時期では、文化センターやコミセンの一部屋を開放しても良いのだが、そこまでは考えが及ばないようだ。

参考

図書館開放で受験生を応援 独協大

なぜ禁止?図書館で勉強

 

 

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