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2022年9月 1日 (木)

学校施設更新の基本計画はドラフトだった

結論をオブラートで隠しながら、結論を付録に公開。

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 児童生徒数の減少の記事で、「学校の適正規模の検討」を除いていたので、基本計画から要約を引用する。

  • 学校の適正規模 小学校も中学校も12~16クラス、更に、下限値として、小学校12、中学校9クラスと定義する。
  • 通学距離  小学校 4km、中学校6km以内。徒歩通学の目安を1・5~2km以内(小中共通)。再編により目安を超すと、自転車(中学生)、スクールバス等を検討とする。

 国の指針があっても一律に決められるはずも無く、自治体の事情が優先されているらしい。

 参考 日本教育新聞 少子化によって進む学校の統廃合

●いよいよコストシミュレーション

 基本計画では、子供減少、校舎老朽化(寿命)、最後に財政問題へと深めており、このカネの話しが一番ややこしい。と言うのは、ロジック的に分かりにくく、ハッキリ言うと、結論に至る前に結論をチラ見せしているのだ。決して、反対派の文切り型な『建設アリキ~』と言うつもりはないが、感心しない。

 ここでは学校別の見積額を示すのではなく、二つのケース(枠組み)で見積もっていた(対象期間は2055年まで)。


ケース 1 全校が、耐用年数が来たら同じ施設をまた建てるという現状維持の例。更新費は899億円

ケース 2 各校の耐用年数到来時の人数見込みと「その時の整備面積(p34)」にダウンサイズして更新する例。725億円となり、174億円安い。

 なお、施工単価のような値は検証不能である。さて、安い方で話が進むのかと思ったが、何故かケース2はその後、無視されていた。

 そして、上位計画である公共施設マネジメントの目標である35%削減方針を持ち出す。更に、2030年代に建替が集中するため、一年で100億円の年もあると忠告する。こうした、コストダウンや負荷の平準化をすることは、世の中では常識である。では、どうするのか。(35%削減がケシカランという政党もいる)

 次は、3つのパターンという設定でシミュレーションする。つまり、2つのケースの次は3パターンと続くから、話が複雑になっていく。特に、このパターン設定とその内容が分かりにくい。その原文を引用しながら書くと、理解する前に退屈になりそうなので、要点を中心に書く。

 まず、ケース1の「全校維持」とは馬鹿げた案であり、899億円かかるとしても、それを35%も減らしたらそもそも出来るわけがない。マッチポンプみたいな陽動話である。

 また、上尾中など3校が建替済みだが、残り工事が17億円あるとして、899×65%-17=567億円でやるべきという(上限コストと呼ぶ)。しかし、その額を残り30校で分けたら1校19億円、これじゃあロクな学校にならない、と着地していた。

 もうお分かりだろう。

 結局、上限コストに収めるには「校数」を減らすしかないのだ。それこそが再編成であり、編成の組合せをパターン BとかCとして試算している。だが、そこには、小学校11、中学5、一貫校2という校数があるだけだ。結局、カネが間に合いそうですという、B1、B2、C1、C2の4案を示すが、その中身が分からないまま、一校当たり、小学校は32億円、中学は38億円、一貫校なら54億円でできそうです、と長い説明を終える。

  • 本文ではフワッとした結論、付属資料で生々しい結論。

 一体、この計画はどう着地するのか不安になって来たが、隣のページp43、「整備方針」と称して、地区別・学校別にサラッと書いてある。これが、本書の長い長い能書きがたどり着いた結論のようである。下は大石地区の例。

大石中学校 地区内の生徒数の減少から、近隣中学校と連携して新しい学校づくりの検討を行う
大石南中学校
大石小学校 地区内の児童数の減少から、近隣小学校と連携して新しい学校づくりの検討を行う
大石南小学校
大石北小学校 人数が継続して維持されるため、既存施設を最大限に活用しながら建物の更新を効率的に実施する

 この例では4校が再編対象となるが、「近隣」という曖昧さや存否(存続か閉校)については不明、逃げている感がある。だから、これではマズというわけか、校名や納期を入れた生々しい再編案(ケースC2)が巻末資料にある。【それは次記事へ

 実は、彼らは、コスト試算の時に、既に頭の中に、存続と廃校の組み合わせ例を浮かべていたと思う。それを表に示さず、あたかも抽象化した一般論にしてから、生の答えへと誘導している。そんな回りくどいことをせず、適正規模のための再編案を作り(たくさんの組み合わせが有るわけでは無い)、その更新コストを試算し、これなら実現可能だと提示すればよいだろう。

 良く言えば、「新しい学校づくり」というように刺激的にならない配慮だが、「コスト計算でうちは廃校か」と思われかねない(ゼニの話は大事だが、受益と負担を考えない人もいるから)。

 結局、この基本計画はドラフト(下書き)になっていた。実際、理由はともかく議会からは拒否された。

 労作なのにドラフトレベルになる理由は市政の体質だと思うが、それは別の機会へ・・・。

最後に、一つ、ゼニよりも致命的に足りないのは、これほどの大事業は市政始まって以来なのに、行政すらオール上尾になっていない。

 情けない話だ、

 子供に知られないように。

 

 

 

 

 

つづく

 

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