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2022年9月の10件の記事

2022年9月29日 (木)

リマンで一万人のロシア軍を包囲か

併合を急ぐプーチン。その一角を早くも崩すウクライナ軍。

 八月ごろから、ウクライナ軍はSNSでの戦況情報を控えている。以前は、ひっきりなしに写真や動画を発信し、欧米の兵器が届いたとかをわざわざ公開していた。その後、ゼレンスキーは不用意に発信するなと呼び掛けていた。

 守勢から攻勢に転じているからだろう。

 さて、先週末から、アメリカ人※1で日本向けに戦況解説する人によると、また大きな戦果が生まれそうだ。

9月初めに、ウ軍は奇襲攻撃で東部ハリコフ州の要衝イジュームを奪還した後、さらに南と東へ進軍し、ロシアの防衛ラインを突破し、昨日にはリマンという要衝の町で約一万のロシア軍を包囲したようだ。最終的にはルガンスク州周辺の北部を奪還するためらしい。



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ウ軍は16~18旅団(6~7万の兵)、対してロシア軍は9旅団、それも多くが戦力を失っていて兵数は半減した部隊もあると見られ、兵力は2対1で数的優位。少し前までは、ウ軍は重火器の数が足りないと言われていたが、イジューム方面での露軍からの鹵獲は莫大で、戦車457両、装甲車1380台、大砲54門等と言われる。

露軍の補給路と退路を遮断したため、あと数日から1週間でリマンのロシア軍(約一万らしい)は投降せざるを得ない、という見方がでた。一方、プーチンは先日、投降したら最高十年の懲役刑、と弾が飛んでこないクレムリンで言っていた。投降するかは分からないが、相当な被害が出るだろう。

プーチンは明日には併合宣言するようだが、本当の戦況がロシア国内にどう伝わるのだろうか。ロシアから逃げ出す若者のニュースを見るが、受入国も受け入れをきつくするとか、ロシアも国境封鎖に近いことするかもしれない。

そもそも、国境を連ねる西側国は、既にウクライナ避難民を大量に受け入れており、ロシアからの兵役逃亡者を喜んで歓迎するだろうか。お前の国が隣国を破壊して殺しているのだから、逃げるな、国内で抵抗運動すべきだ、というのがホンネでは無いだろうか。(追記 国外脱出や兵役で人手が奪われて国内経済マイナスは戦費調達に不利)

ちなみに、こうしたアメリカ人の戦況解説は、米軍やウクライナ軍の報道やSNS、衛星写真やロシアの軍事ブロガーなどの情報を総合的に分析している戦争研究所AEIのレポートがベースになっている。なお、シンクタンクは寄付などで運営されている所がアメリカ的だ。

そうした専門レポートはネットで誰でも見られるのだが、正しく理解するにはGoogle翻訳ではムリ。だから、英語力の弱さに嫌悪しつつも、いかにムダな英語教育をやってきたかと、文科省を呪いたい・・・。蛇足だが、韓国が国際化しているのは英語力があるからだ。

参考

※1 Quora rem ogaki氏

戦争研究所

アメリカン エンタープライズ インスティテュート

日本の英語力は“韓国以下”の78位へ転落 37位の韓国、49位の中国

 

2022年9月27日 (火)

エバ国として日本が韓国に貢ぐことで恨みを解く-報道1930

反日の韓国人と嫌韓の日本保守政治が結託する、穢れた姿。

追記 安倍元首相の国葬は、日本のイメージを悪化させただけ 9/30 Newsweek

NHKの9月の調査は、国葬を「評価する」32%、「評価しない」57%だった。男女別・世代別のどれもが評価しないが多い。しかし政党支持率の変化はない。

 岸田さんは、安倍さんが歴代最長政権だったことを国葬の一番の理由にあげたが、それは実力ではなく、少ない票で過半数がとれる小選挙区制の成果である。しかも投票率が低い今日なので、本当は佐藤栄作の方が上である。

安倍内閣への不支持層も岩盤層的に三割いたが、ある特徴があった。不支持の理由を、政策でも実行力でもなく、「人柄が信頼できない」が一位になることだ。女性にその傾向が強かったと思う。

  • 国葬反対が6割に増える理由

反対理由に、左派政党や学者は法的根拠や税金の無駄使いを指摘する。また、法的に終息したモリカケ・桜を持ち出す人もいるが、それだけでは(アンチの)三割止まりだろう。

所が、突然のエリザベス女王国葬があり、安倍国葬の逆風になった。

国民に慕われた人の厳粛で美しい別れの儀を見れば、「本当に尊敬に値する?」という疑問が芽生えても不思議はない。そう思う根本は、統一教会との穢れた関係だ。

ついでに書き添えると、安倍レガシーが急に崩れていることもある。

まるで、重しが取れたかのように検察が東京汚輪を暴いている。止まらない円安はアベノミクスの欠点だ。もはや円弱と言うべきで、膨大な赤字国債も残った。

しかし、「安倍さんの成果は外交だ、海外では人気があるんだ」とTVで田崎史郎さんが擁護する。たぶん、一番仲良かったのはトランプとブーチンだが、もう二人は終わってる。

  •  統一教会の日本観

安倍さんは殺された被害者なので、統一教会との関係はあまり報じられない。しかし、票の割り振りをしたなど、安倍政権では教団との関係を隠すことなく振る舞っていた。それこそ長期政権のおごりである。

その辺りを、BS-TBSの「報道1930」で7月から何度も伝えているが、目を疑ったのは次の内容。

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朝鮮半島は男の生殖器、島国は女性の陰部と同じ、日本が経済成長したのは、エバ国として選ばれたから(文が選んだ)、日本は全ての物資を、本然の夫(元々の夫)である アダム国の韓国に捧げなければならない。

(これは地デジではまず報じないが) この統一教会の本質は「恨みを解く」ことにある、と北大・櫻井教授が言っていた。

つまり、植民地支配での恨みを理由に、日本からの献金を正当化している。早い話、日本人を食い物にするカルトなのだ。

これは、日本の右派が一番嫌うことだ、そんな連中とグルなら売国奴、と罵られるハズが、そうはならない。そこが戦後から続く保守政治の薄気味悪さとして明らかになった。

 結局、カネや支配欲だろう。

イデオロギーは飾りでしか無いということ。だから、「この国を取り戻す」とか「美しい国」というフレーズを使う人の、うさん臭さが国葬反対へと転じても不思議はない。

ところで、近年の日韓関係では慰安婦や徴用工を巡り、何度も謝罪や賠償を求める姿を見せつけられた。特に、前政権の文在寅はそれを政治利用した。その結果、『向こうがそんなに嫌うなら、こっちだって嫌ってやる』という喧嘩になる。中には、我が民族の方が格上だと言うまでになる。そんなのは、劣等感の裏返しでもあるから始末に負えなくなる。

そして、それら教団以外と思われる韓国社会における反日言動が、教団のホンネとかぶることを知ると もっと恐ろしくなる。だから、関係改善を目指す尹大統領に悪影響しなければ良いなと願う。

  •  祖国統一のために、日本の信者は預金通帳を出したっていいんだよ

 元・教団のナンバー2が日本は献金集めの経済部隊だと言った。図は報道1930より。

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  • 日本の似非保守が近づいた、文鮮明のホンネ
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「イワシの頭も信心」と語るのは知日派だと思うが、結局、反共は日本の保守に食い込む口実だった。宗教(献金)活動をやりやすくするためなのだろう。と言って、日本の「嫌韓」保守政治家が、騙されたでは済まない。なんで日本人が南北統一のために身包み剥がされなくてはならないのだ。バカみたいな話でも、洗脳されたら気が付かないのだろう。

  •  文鮮明の反共思想の軽さと民族主義

反共が不要となった冷戦後の91年、金日成と義兄弟の契りを結んだ。その時、北朝鮮から献金を求められ、十倍の5000億円を献じたという。もちろん日本人のカネが含まれる(文春オンライン)。金額の真偽はともかく、専門家の一致した見解である。最近も、北朝鮮が文鮮明氏を称賛して追悼文を送っている。

要するに、彼の本音は、コリアン・ナショナリズムだと、桜井教授は語った。それが反日思想へつながるわけだが、反日の韓国人と嫌韓の日本人が結託するという穢れた姿になる。

  • カルトはコロナウィルスと同じ

 警戒されるようになって、教団名を変えたのは変異である。一般人に壺を売るのをやめ、信者にしてから買わせるのは、毒性の変化である。勧誘時に正体を隠すのは、タダの風邪と勘違いさせる感染力である。

そして、めざしの頭も信ずるような宗教リテラシーの乏しい日本人が一番感染しやすい。

 ダマす方が悪いのだが・・・

 騙されやすい日本人。

 ↑ 信者と政治屋のこと。

 

2022年9月25日 (日)

上尾のWi-Fiがよく切れる原因と図書館

ウルトラマンは3分、上尾のWi-Fiは5分 

  8月、上尾市では公衆無線ラン(Wi-Fi)の無料接続サービスを始めた。市施設18カ所だ。投資額は810万円、月額の回線料は約48万円と聞いたので、年576万円となる。

予算書を見た時は、庁舎のみと思っていたが図書館も含まれていた。で、以前、図書館へのWi-Fi導入に反対と書いたので、理由を簡単に再掲しておく。

高額料金時代は終わり、今は格安使い放題プランが普及している。図書館での読書中、チョコっと検索するなら自分の通信契約容量で済むのだから受益者負担である。それが高じて動画で長居となれば目的外利用を増やす。

所が、「図書館への導入要望を勝ち取った」と自慢する人がいるらしい。可哀想な家庭の子とか災害対応までを理由にあげる共産党議員の例を以前指摘したが、ようは陳腐なレトリックでしかない(料金下落は彼らが嫌った菅政権の手柄だったのに)。上尾の図書館に足りないのは電波ではないことに気付くべきなのだ。

聞く所、当局は、『他市でもやっている』とも迫られたらしい。それは行政に負担を肩代わりさせる常套句であり、恣意的なものである。というのは、行政自らだって、新政策を「他市がやっていない」と自慢するではないか。ようは政策の優劣や公平性や合理性がモノサシなのだ。

なお、文化センター等の有料施設への導入は有料客へのサービスとしてアリだが、Wi-Fiが拾えるタダエリアを作らない工夫は必要だ。タダはある種の人達を吸引し施設の迷惑事の源になりやすい。早い話、民間がWi-Fiを撤退する理由の一つはそれ。

  • フリーWi-Fiのスポットは減少中

 春の7SPOT終了に続き、ファミマもミニストップも廃止になる。理由は上で述べたことと、セキュリティ更新料が高くコストと集客成果が伴わないためだろう。また、訪日客向けに助成金を使った自治体、商業施設は集客目的として導入が増えてきたが、コロナで一変している。

  • スピード測定は10~20M

 図書館本館では、一階と二階にアンテナがある。(一本で?) 200人同時利用可というのは過剰スペックと感じたのは、コロナ禍が平常となり来館者は当面回復しないと思うためだ。なおキャリア電波の入りにくい本庁舎の広い1Fに一台とは、チグハグな導入である。

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 本館で計ったら良い時は20Mbpsでた。10Mも20M大した違いでは無いが動画視聴はできる。ただし、イオンモール上尾では100Mを超すし、駅前の茶店でも40Mはでるので早いとは言えない。なお、図書館ではもっと遅くて良い。そうすれば自費のキャリア回線を使うだろう。

 安全性のためか、ログイン時にメールアドレスを登録する仕組みをとる。街の無料Wi-Fiとはここが違うのだが、このメール登録が敷居を高くする。先日、図書館で、最新のギャラクシーを見せた知人が「すぐ切れる」と嘆いていたので訳を話した。それで本稿を書くことにした。なお、Wi-Fi如きでいちいちマニュアル読む人はいない。

 以下はアンドロイドの場合(バージョンでやや異なる)。

 Wi-Fi選択でAgeo Free Wifiを選び、次にメルアドを登録し、同意ボタンを選ぶと、直ぐ接続される。実は、この接続される一瞬のうちに画面が切り替わってしまうため、下を目にすることはない(これがシステム設定で変えられるのかは分からない)。

Wifi

確認メールを送ったから5分以内にURLへアクセスして」とある。これを怠ると、つながったと喜んでいても5分で切れる。再接続してもまた切れるを繰り返す。もちろん、URLへ正しく反応すれば、次回はメルアドを入れなくてもログインできるが、何日か間が空いているとメール登録からやり直すことがあった…。

  • メールが届いても、スマホのコピペは素人にはムリ

 メールが届いても、URLのハイパーリンクが無くて、たんなる文字列という場合がある(下図)。その文面には、「URLの文字列を全てコピーして・・・貼り付け」とあるが、スマホ初心者でなくても難しい操作だ。特に指先が鈍った高齢者ほど。


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●コピペを使わない方法  まず、文字列部を指で 長押しするか、ダブルタップすると全選択される。そして上にメニューが出たら、「開く」をタップすれば良い。

 ・5分以内にメールが届かないトラブル

 Gmailで複数アカウントを受信利用していると直ぐに届かないことがある。Gmail用アドレスなら自動同期すると思うが、プロバイダーのアドレスも併用した場合は、「設定」で「同期頻度」を「15分毎」とかにしてあるかもしれない。そこを「使用しない」にする。

 結局  煩わしいGmailから逃げたいのもあるが、漏洩リスクを考えて、安易にメインアドレスを登録するよりも捨てメールアドレスがお勧め。Yahooメールとか。

なお、請負ったのはアイテックと聞いていたが、そこが直にやっている様では無い感じ。実サービスはビーマップ社のAir Compassに行き着く。ここにも元請けと下請け、なんだか割高そう・・・

参考

目玉無くも静かに肥える上尾市予算-3

上尾市ICT化推進計画 デジタル社会に向けた 基盤整備 公共施設に公共無線LANを整備し市民の利便性向上を図る。

 

2022年9月18日 (日)

紅花保育園-3 決算から見える経営の姿

関連 1 突然の閉園、2 世の理不尽

結論を先に書くと、一回目の感想が確信へ近づいた感じ。

社会福祉法人の決算書は企業会計とは異なり家計簿に近い。元は「収支」と表現しているが、以下ではあえて「損益」と言い換えた。 紅花保育園拠点区分 事業活動計算書より 電子開示システムより

単位 百万円 2015 2016 2017 2018 2019 2020 2021
A サービス活動収益計 107 110 116 117 114 117 120
人件費 85 85 93 93 95 98 89
人件費比率 80% 77% 80% 79% 83% 83% 74%
B サービス活動増減差額 -3 0 -4 -2 -13 -9 5
C 次期繰越活動増減差額 -30 -32 -39 -42 -58 -64 -57

 7年間の損益報告から基本項目のみ拾った。売上Aは1億1千万円台で横ばい。人件費比率80±3%で推移する。企業の営業利益にあたるBは黒字が2回のみ。また、以前からの累損Cは膨らみ▲5720万円となった。

こうも冴えないのはBの水準が低いためだ。企業でも、この本業の赤字が続くと問題ありとなる。人件費総額(給料以外も含む)は増加傾向にあったが、去年の大幅削減が黒字化の要因だ。なお役員の報酬・退職金はゼロ(定款に無報酬とある)。また、決算書には人数情報はない。

・気になる 2019年に赤字が一千万円も増えたこと

非常勤と派遣や業務委託費などで790万円も増え、人事労務に大きな変化があったようだ。しかも、この年は初めからマイナス予算(資金繰り)を組んでいた。

後で書いているが、人件費比率の平均は76%なので、80%は高めだ。それは、入所数の減少によるものか、人件費が高いのかのどちらかだ。後者なら、職員数が多いか(評判は良くなる)、構成が硬直的(正規職のみ)か、年齢が高い等だが、その辺りは分からない。

・21年に黒字化(利益率4%)した人件費の変化

人件費が1割(900万円)減った効果だ。報じられた(年末?)大量解雇の内容は不明だが、正職員の給料・賞与が1割減(520万円)、派遣職員費で6割減(480万円)である。ただし非常勤職員費は増えた(350万円)。業務委託のカットもした。

この人件費削減は、固定費(=給料)の一部を変動費化したように見えるが、流通業のパートとは違い、有資格者の非正規化はシフトなどの労務管理を難しくする。また、資金繰り予算が空欄なのも意欲の低下を感じた。

想像するに、"方針変更"の結果が離職を招き、大きな人件費減になったものの、埋め合わせで派遣を使わざるを得なかっただけでは。つまり計画的ではなく混乱していたように思う。

 B/Sもみたけど 

取引型経営では無いから負債は少ない。有利子負債も無いから無借金経営なので負債による倒産リスクは無い。棚卸資産も売上債権も負債も無いから、B/Sの右側は純資産が96%と異様。

累損5700万円はやや資本欠損ぎみだが、それは出資者の継続意欲の有無次第だろう。なお、初めから無借金経営だったのかは分からない。また、施設建設等でもらう国庫補助金積立金も少なかった。

ちなみに赤字決算続きでも運営できるのは、赤字額が減価償却費よりも少ないためだ。月末の給料支払さえ回れば良いのだが、以前2千万円あった手元資金が今は半分である。ここで現金を積み増すには借入や出資が必要だが、それには、資金の出し手に将来展望を語れないとムリ。

なお、一般企業でも、賞与月には一時的に借入をすることがあるので、去年、遅配にした原因は気になる。

 他園はどうかと思い、一つだけ「さつき保育園」を見た。収益規模は似ていたが、薄利ながらも黒字の年が多かった。累積も黒だった。人件費比率は80%と似ていた。ただし設備用の借入をしていた。

 配置基準 保育士一人につき子供何人まで

0歳児 3人
1~2歳 6人
3歳児 20人
4歳児以上 30人

配置基準により、少ない職員で多く預かって儲けることはできない。子供の数×保育料(保護者負担+補助金)が収益の元になるが、今はほぼ公費負担となり、債権回収の心配もない。

無償化政策は施設の形態や年齢で複雑なので分からないが、たぶん人件費を賄えるようになっていると思う。だから、子供数と保育士数(コスト)のバランスを保てることが経営のコツだろう。それは、全国調査からも見えた。

 厚労省の全国調査を見ると  ※1

私立保育園の全体平均では収支差320万円と黒字である。下の定員区分別でも全て黒字であり、定員が140人あたりにスケールメリット感がありそう。紅花は定員90人。

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ここで、子供一人当りの年間収益(保育収益÷人数)を求めたら、90人弱だと一人140万円だった。なんと、私立高校よりも、文系の私立大学よりも高い。

参考 一人当たりでは小学生に88万円、中学生に105万円の税が使われる。

以前の親負担額(所得で異なる)は分からないが、無償化とは大きな分配政策なのだ。なお、送迎費、食材料費、行事費などは自己負担のままらしいが、年額としてはわずか。

 利益率は2%前後と低いため、定員を少し割ると赤字になりそう。表には省略したが、⑥の人数は定員よりも0~4人多いだけだ。 実は、十年前の古い2013年の調査が見られ、利益率は4%台と二倍も高いが、定員より1割位多めに抱えていた。つまり、近年は、定員を僅か上回る程度にしか集められず、それがギリギリの経営になっているのかもしれない。

 保育士の年収と保育士不足

「良い園」と言う評判を得るには多めの正職員が必要であり、ギリギリ(或いは若い人)で回すと利益は出やすいが、負荷の高い職場となり、評判や職員定着率にマイナスとなりやすい。

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表の月額を12倍すると、勤続十年の保育士の年収は355万円。これだと、一人減らしただけで黒字化したり、非常勤に置き換える動機にかられそうだ。

そして今は、少子化なのに保育士不足だという。重労働の割に給与が低いが理由らしい。辞める人が多くて、それを埋めるはずの資格学校を卒業した半数が就かないらしい。だからなのか、求人倍率は二倍と他職より高い。

小学校の先生で20代後半が年収452万円とすると保育士は79%レベル。年中、年長、一年生と連続することを考えると、待遇差が狭まっても良さそうだ。人手不足でも給料が低いままなのは原資が公費負担だからと思う。国が支援するか少しは受益者負担を追加するしか無いだろう。

今は、少子化だけど無償化で預ける子供が増えたり、国の後押しで保育所増加もある。そうすると需給が崩れたエリアも生まれる。そうなると、どの程度の定員割れに耐えられるかが問われる。それを一般に不況抵抗力と呼び、トントンとなる稼働水準が高い経営を腰高経営と呼ぶ。この業界では、入所数÷定員という充足率が指標になりそうだ。

今後、定員割れした園と定員増の園同士で余剰職員を融通できる仕組みがあれば地域的に安定するだろう。ドクターXならぬティーチャーXだ。派遣業者がやっているはずだが、そこを公が介在することはムリなのか…。

結局

新聞が伝えた理事長発言、「保育士不足によって子どもの安全を保証できなくなった」は決算書にも伺えた。そして、たてば友愛会は桃寿苑(50室)も持っている。保育園の三年後に始めており、こちらも赤字事業だった。では、どちらを撤退するかとなれば、少子化の先細り事業よりも、需要のある老人施設を選ぶかも。そちらの建物の償却もだいぶ進んでいたな。

 以上は個人の推測です。

おわり。

※1 令和元年度「幼稚園・保育所・認定こども園等の経営実態調査」 e-StatにはExcel表がある。これは無料化前の2018年度のものである。財政情報はない。

参考 民間の平均年収は441万円 2018年

2022年9月12日 (月)

常磐線、放射能測定の旅

熱心な読者からの寄稿。

見る人が見ると分かるんでしょうね。


東北の大震災後初めて常磐線に乗りましたので各駅で放射線を測定してみました。

いずれも基準以下ですが福島原発事故の影響を残しています。

上野  0.06 μs/h

松戸  0.06 μs/h

天王台 0.06 μs/h 

取手  0.06 μs/h

藤代  0.06 μs/h

竜ヶ崎 0.05 μs/h

牛久  0.06 μs/h

日立牛久0.07 μs/h

荒川沖 0.08 μs/h

土浦  0.10 μs/h

筑波山口0.12μs/h

山には放射能プルーム(雲)がぶつかり麓の放射線が高くなります。

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身近だと、さいたま市の新都心にあるMM社地下室にある放射性廃棄物って、外へはどの程度の値なんでしょうね。
基準値以内のハズですが・・・
こんど機会がありましたら、さいたま新都心駅前も。

2022年9月10日 (土)

紅花保育園-2 閉園騒動に見る世の理不尽

前記事   1 突然の閉園   3 決算から見える姿

1.万が一の連想

先日、幼稚園バスの置き去りで子供が亡くなった。痛ましい事件だが、思い出したのは、「上尾熱中症放置死」埼玉新聞 だった。

不注意の重なりが招いた事件だが、対策をハイテク技術でカバーしようとするのが何とも残念な日本だなと思う(基本動作は指差喚呼)。しかし現実は、毎年のようにダメ親が現れて我が子を車内放置死させたり、或いは、車庫周りで幼児が轢かれる事故死の方が多い。

さて、先月に紅花保育園の件を書いたが、理事長の閉園理由を要約してみた。

「今まで無事故で済んだのは良質な保育士が安定供給されたため。でも近年は、保育士不足や大量退職があり、確保できない。結果、園児の安全の前提が崩れる。そうならないうちに来年で閉園したい」

当節、安心安全を過剰に言う傾向があるが、このタイミングで上の報道に接すると、預ける方も預かる方も、不安の連想に陥るかもしれない。人ごとではないのだ。

2. いきさつ

 世間は8月末の埼玉新聞で事態を知ったが、実際は7/10に保護者会で閉園が伝えられた。記事はYahoo!へも配信されて市内外へ拡散し、コメントは240件付いた。

 さて、閉園8か月前の告知は、世間を騒がすトンデモ事例よりはマシであっても、二年間を予定していた家庭には計画が狂ってしまった。40年以上も続いた保育園が閉園するなど予想外だから、戸惑いと怒りを覚えるのは当然だ。既に親たちが理事長へ要望書を出し、M&Aとか事業継承や閉園延期、決算書の開示を求めた。上尾市へも要望書を出し、上記以外に、仮設園舎の建設や転園優遇策などを提案した。

 しかし、法的に閉園を止めることは出来ないし、何日前に通告すべきというルールも無いようだ。来春までに転園先が見つからないと、予定外の待機児童状態になる。上尾市の4月の同児童数は9人、これは過去最少である。

 市が間に入って調整中だが先行きは不透明。そのためか、一部とはいえ、興奮した”発言”もネットに漂う。「理事長をやめさせたい」というが、それを実現したら即、廃園だろう。問題解決には冷静さが必要である。

 市は近隣施設に臨時的な定員増と職員増の支援をすると予想するが、人数が多いために難しい。しかも何をした所で、常に他園や他保護者との公平感にも配慮しないといけないのが行政の立場である。恒久的な対策はその後だろう。

 そもそも、毎年のように保育施設が増えていないか? 一方、子どもは減っており、幼稚園と同じく保育園もいずれ廃業するところが現れる位は予想がつく。

 上尾市 保育施設一覧 

 まず、上は、参考程度でも良いから合計人数を入れて欲しいね。63カ所位あるが、最近の閉園例に、しらこばと保育所(定員80人)の他に、今年3月に小泉のたけうま保育所(定員19)がある。代表者が、高齢を理由に事業廃止を伝えたのは、丸二年以上前の令和元年という。廃業が問題化しなかったのは、早期告知と小規模だったためかもしれない。なお大石地区に私立保育園(75名)が令和5年に開設予定という。

 何が言いたいかと言うと、今、議員が急に張り切っているが、そもそも撤退問題への備えを議会で取り上げた節も無く、今頃閉園を知って、「どうなっているの?」と問う議員の姿が、題名のない会議録に見えたからだ。開かないときはこちらへ

3. 紅花保育園を巡るネット社会の落とし穴

 当ブログ以外で紅花を扱ったネット記事があった。福祉に詳しい人が最新決算を引用しつつブログで書いている。

 決算書は、全国の社会福祉法人の電子開示システム

 いきなり、B/Sからの考察だったので感心して読んだのだが・・・何度もびっくりした。

それは、法人単位の貸借対照表(三号第一)である。2021と20年のB/Sと二年間の差額が書いてあるが、その差額が全勘定科目オール0 だと指摘した!

「会計でこんなことはありえません」と嘆くように、トンデモ決算だ。

 『ほー、よくぞ発見したな。粉飾決算かよー』って思った。

更に他の決算書類を取り上げていたので、読み進めた。が、最後のまとめを要約した(※この部分訂正した)


 計画倒産を狙ったのでは?

 特別監査の必要がある

 上尾市は今まで何をやっていたのか?

 まず、彼が見つけた二年間の差額0という”大発見”。実はその原因はバカみたいなものだ。2020年の列に、21年の値がコピーされていた。だから差が0は当たり前! しかし、それを指摘せずに話を続けていた。

 二年間のB/Sが同じなんてあり得ないから、単なる、出力時の指定ミスだろう。また、20年用のフォルダを覗けば正しいB/Sがちゃんとある。他にも、累積と期間を混同するなど残念な内容が目立った。なんだか、最近見かけた、自分の勘違いに気が付かずに自画自賛するブログを思い出してしまった。

 とまあ、無報酬で40年も維持しながら、理事でも無い人から辞めろと言われる筋合いは無いし、出力間違えただけなのに計画倒産とかディスられたり、ネットは理不尽だよね。しかも匿名で!

 でも、『上尾市は何やってんだ?』は、言えてる (^-^?)。

 というわけで他市民に任せないためにも、決算書からみえる紅花保育園の経営実態を書いてみた。

つづく

関連 10年前なので古いけど、幼稚園が消える~毎年100以上廃園に 

 

2022年9月 5日 (月)

アピマップで見る学校統廃合のリアル

 目次メニューへ  基本計画の市サイトはここ

前記事では、結論に至るロジックに問題ありと書いたが、いよいよ基本計画(21/5月版)の最終話へ入る。

 p55の『学校ごとの再編案』では、存続校と廃校という姿が明確である。もちろん廃校などという表現は避けている。その表を加工して下に転載した。

1 上尾市の統廃合のお勧め案

 右端の「学校の方向性」が空白なのは、継続する学校である。クリック拡大  (なお55年推計人数が、前よりも20人も少ないのは行方不明かも ※1)

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 しかし、この表では自分のエリア以外に関心が向かず、また地理的な距離感がないと理解やインパクトに欠ける。2km圏内を説明する地図も付いていたが、全校を一枚に盛り込み、お世辞にも分かりやすいとは言えない。

2 地区別の学校再編地図

 そこで、市のアピマップ(こちら)で再編図を描いてみた。

 図には存続校を中心とした距離円があり、赤円は小学校、青円は中学校を示す。通学距離の指針は、小学校4km、中学校6km以内。徒歩通学の目安は1・5~2km以内(小中共通)。急いだので図が間違っていたら乞う連絡。

 平方 

 大石 

 原市 ・・多段階でった労作

 上平   

 大谷 

  市内施設を表示する地図だから立地関係が分かりやすく、距離も測れる。こんな簡単で便利な市ツールがあるのに、使わないフシギ市役所だった。

 ※1 2055年の人数推計値は本文p13の再掲載のはずが、本表では20人も減った。だいたい各校から一人が、行方不明なのに、教育委員会や市議らが気に留めた節は無い。恐ろしいことだ。

 こんな街では勉強できないと逃げたかも  (>_<)

 

つづく

 

2022年9月 4日 (日)

一人当り税負担額、上尾市いまだ浮上せず

埼玉県 市町村の人口一人当たり納税額ランキング 

関連 2017年度 2016年度

  63市町村別の税目別負担額埼玉県 財政資料で公開されている。決算値を1/1の住基人口で割った人口当たりの納税額である。過去記事の続きとして最新データを見た(と言っても20年だ、古い!)。

市税全体 個人市民税 法人市民税 固定資産税
137,066 60,950 6,483 52,517
 一人当りの地方税額、上尾市の順位は39位と低迷のままだった。その内訳は・・・
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  • 個人税は前年より微増していたが順位は19位と冴えない。

 定年退職する人が多いほど減ると思うが、近年、上尾はファミリー層の転入が増えている。しかし、定年退職者による減収と転入者による増収の綱引きは、世代人口が違い過ぎてムリだろう。定年60歳人口は今後十年で1.7倍に増える。

  • 法人税41位と過去最低レベルだ。法人税は、景気の影響と地域的な偏りが強くでやすい。また、額としては大きくはなく地方税全体の県内は5~8%ほど。上尾は宅地化需要のために土地を売却して移転する法人が多かった結果なのか、税のシェアは6%とやや低い。 参考 日経
  • 固定資産税57位と沈んだままだった。安定財源なのだが上尾が他自治体と特に見劣りする点だ。なぜ少ないのだろうか。団地が多いからと思ったが、持ち家比率が特に低いわけでも無さそうだ。もし、法人分が少ないためなら、近年のイオンや倉庫面積拡大に期待しよう。

●市町村税の増加額のベスト10

 手元に2015年のデータがあったので、2020年への5年間の増加額をみた。

順位 市町村名 市町村税 個人税 法人税 固資税
1 さいたま市 29,565 29,833 -2,797 2,556
2 川島町 22,963 2,394 903 18,112
3 杉戸町 16,410 3,063 3,233 10,062
4 神川町 15,717 3,763 298 10,044
5 横瀬町 15,387 3,425 -3,379 14,474
6 幸手市 14,213 1,439 186 11,094
7 吉見町 13,517 2,413 -1,774 11,238
8 東秩父村 13,032 3,213 164 7,902
9 秩父市 12,728 5,013 -1,899 8,088
10 松伏町 10,879 3,119 -677 7,455
:          
46 上尾市 4,852 3,628 -1,614 2,183
62 戸田市 -2,683 6,208 -7,511 -1,021
63 滑川町 -13,440 652 -12,634 -1,478
参考 40市平均 10,863 9,420 -2,059 3,104
町村平均 7,984 3,150 -1,006 5,167

さいたま市は5年間で一人3万円も増えた。個人税の増加によるものだが、異様な額なので比較対象になりそうもない。

二位以下には周縁部の自治体も目立つ。共通するのは固定資産税が一万円も増えたこと。個人の固定資産税が増えるはずも無く、企業進出による投資効果と思われる。そこへ、(分母となる)人口が減った皮肉な効果が重なったとか…。

実は、5年間で8割の自治体が法人税を減らしていた。何か税制が変わったのかは知らない…。

なお、一人当りの固定資産税を減らした街が、5年比較で4つあった。八潮市、戸田市、滑川町、寄居町。これは、一人当りなので人口が増えた効果もありそう。なお、ホンダ移転による狭山市と寄居町の行く末には興味がある。

●上尾市の税収の行方は

 上の表で、上尾市は5年間で4,852円とわずかだ。市平均が一万円も増えているのに、その半分にも満たないばかりか、町村にも負けている(>_<)。市平均と比べて、個人税で24,000円、固資税で10,000円も少ない。一万円の差は、市税で23億円の規模であり、それは使途フリーな財源になる。

 なお、22年度の市予算は地方税を前年より22億も強気見積りした(その根拠説明は見たことが無い)。

個人税8.9億円(+7%)、法人税6.7億円(+55%)、固定資産税5.9億円(+5%)

過去記事 2022年度予算_市民税が過去14年で最高額へ

関連 上尾市の財政物語

 

2022年9月 2日 (金)

祝。上尾市初、ビブリオバトル開催。

市政初、上尾市図書館がビブリオバトル参戦者を募る!

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以下は図書館hPからの転載

図書館まつり「書評合戦―はじまり―」

5分間で本を紹介し合い、どの本が一番読みたくなったかを基準にチャンプ本を決定するゲーム「書評合戦」の参加者を募集します。紹介する本のテーマは「はじまり」。あなたのお薦めの本を紹介してください。

とき 10月29日(土) 13時00分から15時00分

ところ 図書館本館 集会室

定員 15人(先着順)

申し込み 申込用紙に必要事項を記入して、9月20日(火曜日)まで(必着)に図書館へ

申込用紙 [PDFファイル/464KB]

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素晴しい企画です。とうとう上尾市でもやるようになったわけですね。

所で、戦いのリングが、本館の集会室では狭すぎでは。ソーシャルディタンスで20人位しか入れない気がするんですよね・・・

レフリーは誰?、ゴングは用意してある? ちょっと気になります(^-^?)

 ところで、6年位前かな、上尾駅頭でビブリオバトルやれば、と書いたことがあります。

上平への本館移転に賛成する人と反対する人の書評合戦として。

所が、どうも推進側の多くは本を読みたいわけでは無い事が分かり、なんだその程度かと上尾の真実を学びました。

今回は、まともな企画。成功するように期待します。

ちなみに 案内に、ビブリオバトルと言う言葉を入れた方が、何それって感じで良かったかも。

 

 

 

 

2022年9月 1日 (木)

学校施設更新の基本計画はドラフトだった

結論をオブラートで隠しながら、結論を付録に公開。

 目次メニューへ     地区別・統廃合の地図はこちら

 児童生徒数の減少の記事で、「学校の適正規模の検討」を除いていたので、基本計画から要約を引用する。

  • 学校の適正規模 小学校も中学校も12~16クラス、更に、下限値として、小学校12、中学校9クラスと定義する。
  • 通学距離  小学校 4km、中学校6km以内。徒歩通学の目安を1・5~2km以内(小中共通)。再編により目安を超すと、自転車(中学生)、スクールバス等を検討とする。

 国の指針があっても一律に決められるはずも無く、自治体の事情が優先されているらしい。

 参考 日本教育新聞 少子化によって進む学校の統廃合

●いよいよコストシミュレーション

 基本計画では、子供減少、校舎老朽化(寿命)、最後に財政問題へと深めており、このカネの話しが一番ややこしい。と言うのは、ロジック的に分かりにくく、ハッキリ言うと、結論に至る前に結論をチラ見せしているのだ。決して、反対派の文切り型な『建設アリキ~』と言うつもりはないが、感心しない。

 ここでは学校別の見積額を示すのではなく、二つのケース(枠組み)で見積もっていた(対象期間は2055年まで)。


ケース 1 全校が、耐用年数が来たら同じ施設をまた建てるという現状維持の例。更新費は899億円

ケース 2 各校の耐用年数到来時の人数見込みと「その時の整備面積(p34)」にダウンサイズして更新する例。725億円となり、174億円安い。

 なお、施工単価のような値は検証不能である。さて、安い方で話が進むのかと思ったが、何故かケース2はその後、無視されていた。

 そして、上位計画である公共施設マネジメントの目標である35%削減方針を持ち出す。更に、2030年代に建替が集中するため、一年で100億円の年もあると忠告する。こうした、コストダウンや負荷の平準化をすることは、世の中では常識である。では、どうするのか。(35%削減がケシカランという政党もいる)

 次は、3つのパターンという設定でシミュレーションする。つまり、2つのケースの次は3パターンと続くから、話が複雑になっていく。特に、このパターン設定とその内容が分かりにくい。その原文を引用しながら書くと、理解する前に退屈になりそうなので、要点を中心に書く。

 まず、ケース1の「全校維持」とは馬鹿げた案であり、899億円かかるとしても、それを35%も減らしたらそもそも出来るわけがない。マッチポンプみたいな陽動話である。

 また、上尾中など3校が建替済みだが、残り工事が17億円あるとして、899×65%-17=567億円でやるべきという(上限コストと呼ぶ)。しかし、その額を残り30校で分けたら1校19億円、これじゃあロクな学校にならない、と着地していた。

 もうお分かりだろう。

 結局、上限コストに収めるには「校数」を減らすしかないのだ。それこそが再編成であり、編成の組合せをパターン BとかCとして試算している。だが、そこには、小学校11、中学5、一貫校2という校数があるだけだ。結局、カネが間に合いそうですという、B1、B2、C1、C2の4案を示すが、その中身が分からないまま、一校当たり、小学校は32億円、中学は38億円、一貫校なら54億円でできそうです、と長い説明を終える。

  • 本文ではフワッとした結論、付属資料で生々しい結論。

 一体、この計画はどう着地するのか不安になって来たが、隣のページp43、「整備方針」と称して、地区別・学校別にサラッと書いてある。これが、本書の長い長い能書きがたどり着いた結論のようである。下は大石地区の例。

大石中学校 地区内の生徒数の減少から、近隣中学校と連携して新しい学校づくりの検討を行う
大石南中学校
大石小学校 地区内の児童数の減少から、近隣小学校と連携して新しい学校づくりの検討を行う
大石南小学校
大石北小学校 人数が継続して維持されるため、既存施設を最大限に活用しながら建物の更新を効率的に実施する

 この例では4校が再編対象となるが、「近隣」という曖昧さや存否(存続か閉校)については不明、逃げている感がある。だから、これではマズというわけか、校名や納期を入れた生々しい再編案(ケースC2)が巻末資料にある。【それは次記事へ

 実は、彼らは、コスト試算の時に、既に頭の中に、存続と廃校の組み合わせ例を浮かべていたと思う。それを表に示さず、あたかも抽象化した一般論にしてから、生の答えへと誘導している。そんな回りくどいことをせず、適正規模のための再編案を作り(たくさんの組み合わせが有るわけでは無い)、その更新コストを試算し、これなら実現可能だと提示すればよいだろう。

 良く言えば、「新しい学校づくり」というように刺激的にならない配慮だが、「コスト計算でうちは廃校か」と思われかねない(ゼニの話は大事だが、受益と負担を考えない人もいるから)。

 結局、この基本計画はドラフト(下書き)になっていた。実際、理由はともかく議会からは拒否された。

 労作なのにドラフトレベルになる理由は市政の体質だと思うが、それは別の機会へ・・・。

最後に、一つ、ゼニよりも致命的に足りないのは、これほどの大事業は市政始まって以来なのに、行政すらオール上尾になっていない。

 情けない話だ、

 子供に知られないように。

 

 

 

 

 

つづく

 

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