グルコースの女神と図書リクエストと先ベジ
4min read (2100字とやや長め)
1.カーリルで借りる
ネットの中で紹介されていたら、書名の文字列をマウスで選択し、右クリックでGoogle検索へ飛ぶ。本の場合はAmazonサイトが一位表示され、概要や時には玄人はだしの書評(※1)が読める。
その時、ブラウザーに組込んだカーリルが、市図書館の蔵書を自動検索してくれる。その方法は8年前の記事参照※2。
上の検索結果で「貸出中」なのは、当方が借りている時の図だから。ここが「貸出可」なら、「予約する」→上尾市図書館検索画面→「カートに入れる」へ直行する(ここ ※)。見事な官民シームレス・サービスだが、最大のメリットは一度も書名をキー入力しなくて済むことだ。 ※ 但しログイン状態であること。
なお毎度書くが、非蔵書本のリクエストはネットではできず、「手書き伝票」という昭和時代に戻ってしまう。できないはずは無いのだが、きっと、記入漏れや間違いの時のやり取りが面倒なのだろう。
このように、自分のリクエストで本を買ってもらうと、嬉しくなるのは人情だが、別に珍しいことではない。
「(年)20冊位はあるかも」、とこともなげに語る知人がいる。新聞を読む人なら分かる、ある種の必然性があるためだ。もちろん、毎週の選書会議を経て買うから、一部の人に偏るわけでは無い。たんにバランスの取れた読書家なのだろう。なお、新規購入は、図書館側が独自に選ぶ方がリクエストよりも圧倒的に多い。
2.上尾市図書館の新規購入本と提言
年度によりバラツキはあるが、年15,000冊買い、同数前後を廃棄する。なお、除籍数を要覧に明記するようになったのはここ最近のこと、以前は開示していない。
除籍には持ち去り(万引き)数も含まれる。昔、上尾市の場合を尋ねたことがあるが忘れた(>_<)。一般的な発生率は0.5%、その辺りは昔の記事に詳しい(※3)。
去年の購入本の平均単価は1700円くらいである。他に、雑誌は3300点を買い、市民からの寄贈が750冊くらいあった。仮に蔵書とダブっていても、寄贈本がきれいなら代替えになるので喜ばれる。資源ゴミやブックオフに出す前に検討したい。もちろん、一万円札が挟まっていないか確認してからだ。
さて、21年には、一般書で一万冊を買い、うち五千冊が本館に陳列された。「五千冊」と聞けば、書棚巡りで目立ちそうだが、蔵書数比では50冊に1冊となり、埋もれてしまう。
そもそも書棚巡りは子供でも当節やらない(それは悪いことである)。そして、今では子供から高齢層まで、端末による蔵書検索が定着している。なのに、検索対象を市内蔵書に限らせるとはヘンである。
(使わないから)館内端末OPACのメニュー構造は知らないが、せめて上尾市の検索トップ画面に「県内横断検索」を入れることは直ぐやれる(今は別な所にリンクがある)。こうすれば、一千万冊超の中から探せるわけだ。

3.グルコースの女神(美人)
人生が変わる 血糖値コントロール大全 の感想である。数学と生化学の専門家で100万人のフォロワーを持つglucose goddess(インスタグラム)から生まれた本らしい。
聡明で美しい女性が書くのだから、「マチガイあるわけない」と思ってリクエストした・・・。糖質制限本はたくさんあれど、本書は医者でもない人が書いていた。でも、「お厚い」のは苦手だ( ゚Д゚)。少し引用すると・・・
遺伝子により、二型糖尿病になる可能性はあるが、ほとんどの慢性病の原因は遺伝よりも生活要因による。血糖測定器を腕につけ、値をスマホで、さらにはグラフ化して観察し、何をいつ、あらゆる生活シーンでの食べ物と血糖値の関係を探った。
特に血糖値スパイクについて多く語り、空腹や気分に直結しており、血糖値曲線の平たん化を唱えて、幾つかのテクニックを書く。多くは既出のことだが、野菜を先に食べる「先ベジ」については面白かった。彼女は、いろいろな食品例を交えて書いていた。
食物繊維、たんぱく質と脂肪、最後にでんぷんと糖
この順番による効果は、糖尿病患者への薬に匹敵するという。理由の一つとして、食物繊維が小腸に入ると粘着性の網状になり、後から来るグルコースの吸収を抑えてHbA1cの低下になるらしい。当然、体重も減る。確か、野菜サラダの後に少し時間を空けることが必要とも書いてあった気がする・・・。
要するに、同じものを食べても順番で健康に影響すると言うことだ。「先ベジ、後コレ」である。また、リンゴ酢(ACV)を水に薄め、甘いものを食べる前に飲むと良いとあった。これは試してみたい。
その頃、俳優の渡辺徹(61)さん死亡のニュースがあった。若い頃、どんぶり飯にマヨネーズを掛けるという大食漢だったらしく、糖尿病歴がある。
で、その糖尿病という病名の変更がただいま検討中である。「血糖値を計測できない時代に決めた病名で、実態に合わない」ためと言うが、一番は尿の字への不快感だと思う。高血糖病とかに変わるかもしれない(NHK)。
じゃあ、いんきんたむし? イボ痔? は、とツッコミたくもなるが、病名を変えて病気が減るのだろうか。この例で一番の不快は、生活習慣病という名前は良くないという人まで現れる世の中だ。
それこそ、行き過ぎた寛容であると思う。
※1 せつかくの上尾のビブリオバトルで、一位の書評すら公開しないのはどうかと思う。
※2 アマゾンで買う前に「その本図書館にあります」の凄い拡張機能
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