畠山市長は給与減額する必要なし
前任者の負の遺産を清算しただけ、むしろ良いことをした。
去年11月に、アサヒ住建との係争が確定して、新図書館建設に関する損害賠償の件は全て終わった。
賠償金等の総額は10,500万円。これは契約額(請負額)24億円の約4.3%である。内容は既出なので略すが、5社が和解、他二社の賠償額は裁判を経てのものだから、5年かかったが文句を付ける筋合いはない。なお、明細は鈴木茂議員レポートにまとめてある(本来は市がこうした報告をすべき)。
●給与減額はおかしい。堂々と胸を張れば良い。
ところが12月議会で、「損害賠償の支出の責任をとって、市長は三か月間、給料2割減を申し出た」のだ。推定、90×2割×3=54万円。市議会では賛成多数と実に嘆かわしい(反対は無会派二人のみ)。
どうしてそんなことをしたのかと思う。
選挙公約である「見直し」から始まった中止決定は、契約破棄へ進み、交渉や裁判となるのは自然なプロセスだろう。俺なら、もっとうまくやれたなどと言える人は居ない。
新図書館計画は、前任者の残した負の遺産であり、畠山氏はその清算をしたに過ぎない。むしろご苦労様である。公約の実現をしたのに給与減額では道理が通らない。市は合理性のある説明をすべきである。
と言うのは、世間は、「市長が給与減額したってさ」とか、『またなんかやらかしたか』位に受け取りやすい。更に、裁判で市はミスを犯したのかとも疑われる。
減額の提案理由には、「・・・工事請負契約の解除に至った経緯に鑑み、市長の給料を減額したい」と書くだけで、理由は明かさない。「道義的責任を感じて」とかのフレーズも聞こえてきたが、理由にならない理由だ。
フシギなのは、こんな卑屈な提案を側近らが止めなかったこと。畠山さんは後ろにも気を付けた方が良さそうだ。
ちなみに、上の鈴木議員レポートには解説があるが具体的では無く、中途半端な疑いだった。
賠償額にかなりの差がある事が分かります。これは畠山市長の選挙応援と関係しているのではないかと疑われます
アサヒ住建を示していそうだが金額の瑕疵を指摘したわけでもなく、それなら書かない方が良いと思う。氏が畠山氏に特別な対抗心を抱くのは良いとしても、未だに選挙戦の傷が消えていないかのような印象となった。
せっかくだから書けば、裁判を長引かせ、延滞利息をプレミアムとして献上したかもと深読みできるが、根拠はない。
悪は逮捕市長議長らであり、彼らを生む上尾の政治風土である事を忘れてはいけない。なお、仮に上平図書館を造った場合と現本館との維持費の差額は年900万円と見積もられていた(過去記事)。
●これで二回目の給与カットだ。
初回の給与減額はブロック塀事件の時で、それは在任中のことだから当然だ。ここで蒸し返すと、図書館問題としては、就任一年後に本館をPAPAへ移転する計画をしたが議会でおじゃん。
その反動で、安心安全を盾に本館に700万円でこんなもんまで買ってしまったこともあった。
さらに、あの上平用地を地元に媚びるような複合施設化を試みるも、議会で否決され諦めた。
こうして見ると、前任者の始末はしたものの、自らの計画案(実際は腸内患部による)は失敗続きであるように、早い話、図書館は畠山氏にとって鬼門なのだ。
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