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2023年1月 7日 (土)

埼玉県の高校統廃合はアニメや国際化から

既に2校、今は6校、累計13公立高校減で済むか?

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埼玉県では県立高校の再編成の真っ最中だ。その推進部隊として魅力ある高校づくりまで設けた。しかし、統合とか再編成と言えば聞こえは良いが、ようは公立高校が存続校と廃校に分れる。

県教委によると中学卒業数は、17年の62000人から29年に56000人へ、12年間で6千人減という。そして、現134校を29年4月頃までに121~124校程度とする計画を3期に分けて行う。Max13校減らしい。

つまり、県は生徒も学校も一割減を見積もっているが、少子化スピードと無償化による生徒の私立高シフトを見れば、シーズン3で完結とはならないだろう。

既に、第一期分が本年4月に開校である。児玉白楊に児玉を統合して新校児玉、飯能へ飯能南を統合して新校飯能となる。3月の応募状況がとても注目される。立地は地図参照。

第二期は、12校を6校に統合して26年に開校予定とする(廃校側は24年度で募集中止)。その件で去年7月にはパブリックコメントをしたので次記事で紹介する。※1

●第二期の再編成12校の組み合わせ (先頭が存続校)

1 グローバル人材の育成 和光国際と和光、秩父と皆野、岩槻と岩槻北陵

2 アニメ、美術分野の人材育成 越生と鳩山 (下図)

3 ビジネス分野の人材育成 八潮南と八潮

4 先端産業分野の人材育成 大宮工業と浦和工業

Photo_20230107104801

結論的な案として上図のような様式でA4の半分に書いてあるが、ずいぶんとシンプルだ。

高い専門性を提供する教育は良いが、そのための教員は研修で養成とあり、本物の専門家ではない所が心もとない(これは解雇制限により人材の流動化が進まない日本の弊害だ)。なお、アニメ分野のように特異過ぎると外部機関と連携するらしい。24~25年には校名決定や生徒募集が始まる。

●埼玉県の公立高校の配置図と構想案

第二期案※1には、対象校を生徒募集の困難度や社会ニーズへの対応、近隣の同様校との特色化を観点にしたと言うが、12校へ絞られた裏付けは不明だ。スクリーニング(選別)のプロセスやデータは公開していないのだ。サイトの他にも見当たらなかった。定員割れは別資料で単一年が分かるだけ。そして全体計画はこうなっていた。

高校の現状や地域バランスを考慮し、南部、さいたま及び県央地域か らは2~4校、南西部、川越比企及び西部地域からは2~4校、東部及び利根地域か らは2~4校、北部及び秩父地域からは2~3校の再編整備を行う・・・。
p8の全体図に注記を入れた。拡大してもボケてる
Photo_20230106232601

 既に1と2期で8校減なので、3期は4~5校減となりそう。それにしても、説明がアッサリしすぎだ。「なんでここが統合エリアなのか」は分からないままだった。なので、役人は口にしないが、偏差値が低い所は生徒が集まらずに廃校になり易い、と思った。

 これなら、上尾市の学校統廃合の説明の方がレベルは高い。

 しかし、常に一部の地元や同窓生という人から反対の声が上がる。公的な問題解決には合理的な意思決定が必要なのに、情緒的な問題へと置き換えられてはならない。仮に、地域に抗える力が残っていても他の問題に振り向けたいはずだろう。

つづく

※1 魅力ある県立高校づくり第二期実施方策案

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