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2023年4月 5日 (水)

尾花あきひと市議の功罪と新政クラブ分裂

 0 結果 1新人県議選 2議員レポートの評価 3アルアル感 4本稿

1.上平への図書館移転計画

 2016年、市議一年目の尾花氏は町田氏と同じ政策フォーラムにいました。移転反対は、政策フ6人と共産党、無会派を入れても12名、賛成側は新政クラブ12人を核に18名なので、勝ち目はゼロ。計画は予定通りに進みました。

それでも反対派は秋に、住民投票で決めようという署名運動を一か月で14,000筆(有権者7%)集め、12月議会には市民二人が意見陳述をするという抵抗をみせました。議会史に残る画期的なことですが、ここが反対運動のピーク。ピコ太郎が流行った年でした。

 その直前のこと、尾花氏は新政クラブへ移籍しました

 当時、「上尾駅状態と化した日の三つの非常識」で皮肉を書き、尾花・秋山二人を取り上げています。一人の移籍では大勢に影響ないのですが、リベラル系市民の中には不信感を持つ人もいました。なお、議会での反対論は井上・糟谷氏らが中心で、尾花氏の関りは殆ど無かった記憶です。私的にはこの秋から関わったので、経過や彼をまるで知りません。

 移籍した理由は不明ですが、後に政策フの人から聞いたのは、『与党に属して中から改革したい』でした(うろ覚えですが)。ちなみに、鈴木議員も新政クから他へ移ったように、会派とは政策よりも居心地みたいな印象です。

2.新市長のPAPAへ一時移転計画 vs 新政クラブ

 18年に畠山さんの登場です。公約通り図書館計画は見直しとなりました。こうなった本当の理由は、別件の贈収賄によるW逮捕です。逮捕されていなければ完成してましたから、オウンゴールです。

 畠山さんは反市長派が多数の議会と緊張関係となりますが、彼らに新案を造る構想力はありません。そこを突いたのか、19年3月、執行部は北上尾PAPAへ本館一時移転という突飛な計画を予算案に入れ、ひと騒動が起きます。畠山憎しの団長が率いる新政クは、PAPA案を除いた「減額予算」という動議※を出して可決させました。過去記事へ

平成31年度上尾市一般会計予算に対する修正動議

当時の人事異動で、施設課から図書館へ館長候補者が送り込まれたのは移転シナリオ、と感じたものですが、結果は廃案となって本館は今に至り、小幅改善に勤しんでいます。

 で、肝心なのは修正動議のこと。

長い間、執行部の用心棒や共産党の悪口だけ言っていれば済み、一般質問のドラフトを職員に手伝ってもらう人達に、減額修正という知恵があるとは思えません。そこに尾花氏の存在を見るわけですあの徹夜議会の傍聴では、動議側の尾花・反対側の海老原の二人が目立ちました。

結局、政策フは(欺瞞の)執行部案を擁護するという与党気取りの身もふたもない姿に、上平移転に反対してきた左派系市民らも似たようなもの。上平移転計画の真逆です!

 まとめると、PAPA案否決という功は、移籍による罪を埋めてお釣りがきます。

3.新政クラブ解体は、運か、それとも

 19年3月は上と並行して小林議長の「お灸とお土産」、6月には「ブロック塀事件」が明るみにでました。前者は畠山執行部、後者は(たぶん)内部の暴露でしょう。

 特に後者は小林・新井氏を追い込み、新政クラブ内で孤立したはずですが、進んで退会するはずもなく、他のメンバーが離脱する形で新政クラブは解体し、彩の会が生まれました(会派は3人以上。下表)。

 それは当座凌ぎの姿であり、20年8月に再分裂が起きて若手系の上尾同志会が誕生です。当時のブログでは、政策よりも「風通しの良さ」で分かれたと書きました。その程度かと軽く思われますが、もう少しマシに書けば、年功序列(=当選回数)に依存しない組織運営を求めた、でしょうか…。

2019-12月末 19-6月末 20-8月 現在
新政クラブ 彩の会 同志会 同志会
星野良行  ●星野良行 田島純 田島純
大室尚  大室尚 原田嘉明 原田嘉明
斉藤哲雄  斎藤哲雄 新道龍一    新道龍一   
渡辺綱一  渡辺綱一 田中一崇 ●田中一崇
嶋田一孝 嶋田一孝 渡辺綱一 渡辺綱一
野本順一  野本順一 尾花瑛仁 小池佑弥
尾花瑛仁 尾花瑛仁 ●深山孝  
新道龍一 新道龍一   彩の会
田中一崇 田中一崇 彩の会 ●小川明仁
深山孝 深山孝 ●小川明仁 大室尚
小川明仁  無会派 大室尚 星野良行
●新井金作 小川明仁 星野良行  
小林守利 新井金作    
  小林守利 ●印は代表者

 この一連の出来事は上尾の保守政治史を刻むトピックと思います。まとめると、島村田中W逮捕から始まり、新議長の過信、庁内を巻き込んだ新旧権力者による行政私物化と続いた成れの果てです。

 そう、ロクでもない話です。

 そもそも、親分が連続自滅して右往左往する集団に再建などムリ。実現可能性はともかく、せめてこうありたいという姿を以前から秘めていないと、機を見るに敏とはなりません。若手に古手も加わった同志会のメンバー構成を見れば、チャンス到来と見たのでは、と想像できます。

 ただし、そこは県議選の尾花ビラに並ぶ市議リストで分かるように、喧嘩別れではありません。会派は別でも選挙戦は協力という政治的振舞を受け入れてます(勝ち馬に乗りたいだけですが)。

4.立つ鳥、跡を濁さず

 公明党や共産党は市議後任者を内部調達しますから、去る市議の努力ではありません。町田氏は後任を育てずに、市議から県議へステップアップしています。

 市民運動が地盤みたいな勇ましい市義は、市長選に出た時、自動失職という見苦しい手を使い、後任を用意せず復帰へのリスクヘッジをとりました。その市長選に備えて鈴木市議は後任を育てていましたが、弟子があらぬ方へ行ったように、後継育成は難しい面もあります。

 なので、尾花氏が自分のエリアから後任者(小池議員)を育てて去ったのは、出来過ぎ位にスマートです。なお、禊が済んで復活したい老人がいるらしいので、彼が抜けた後の同志会が気がかりです。

 

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コメント

今度の県議選の選挙公報、ざっと見て、広報と言えるのは尾花候補ぐらい?。投票行動に繋がれば大したものだと思うけれどーーー。(かといって小生が投票すると決めたわけではありませんがーーー)
優れたアッピールをしても、悲しいことだが、有権者がそのように理解出来るのだろうか。
有権者が自ら立ち上がることのない体質(自分もそうだが)のままでは、本当に民主主義は猫に小判。
「隗より始めよ」ということが出てこなければ、問題は解決しない。自分のことだがーーー。

コメントに深謝。
前は投票率37%。そのうち三割は期日前ですから決断済みの人が行くのが今の選挙。なので公報の価値も薄れますね。にしても、町田氏の内容は成長の跡が無い(>_<)
近年は左のバラマキに対して、公約つぶしで右もバラマキするので(約束違反もありますが)、声を上げなくて済みます。
賃上げも国が圧力掛けるので組合面目潰れ。
本当に困っていたら投票に行きますよ。
負担よりも給付が上回る人が多数派なので、自由付きの社会主義国家です。
一方、深刻な人手不足でも移民への拒否感が強いから、日本こそが純血主義と社会調和のお手本だと称えています、欧米の右翼は(BBCより)。
島国日本人にはそんな自覚はないけど・・・
いずれ、社会主義的な機能が維持できなくなれば、投票率は上ります。
深夜につき、身もふたもない感想で、すみません。

上尾市政・議員の要約版で市政入門にちょうどよい感じです。
弟子があらぬ方へ行った。笑いました。確か市議選に出る時先輩に教えを受けたとか
演説したたような気がする。支持者なんてどうでもいいんだろうな。こういう人は。
市政の勉強で面倒見たのになあと、元教諭の鈴木市議は嘆いたかもです。
勝ち馬に乗る元市議はチラシに顔つきで出てるました。
雨でも台風でも投票にいく政党が支援する2人。
民主?民進?市長代議士応援の候補、何気に行楽優先で組合票が目減りしそう。
上尾の自民党員の高齢化も影響するか?
勤務先の決算対応で今週末まで仕事が遅くなるので、早く寝て、明日結果を
確認したいと思います。

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