図書館に欠けるモバイルフレンドリーと40市比較
参考:埼玉県図書館協会の統計
上尾の図書館行政は、近年コツコツと小さい改善を積み上げる。最近も一人学習席を3つ追加した(たった3席を笑ってはいけない)。飲食エリアも再定義したり、2F男子トイレの小には自動水洗機をつけた。なお、コピー機の利用がやかましくなったと嘆く人もいた。
- 上尾図書館の利用者アンケートは4/29まで
以前は、受付カウンターに置いただけだったが、今回は館内のあちこちの見える所、イス席の隣に置いて応募を促す。もちろんWebもある(こちら)。設問数も30個を超し、真面目に答えると5分以上かかるという凝りようだ。
えらい進歩である。で、当方が特に拘ったのは、本館外側へのベンチ増設(当年中に実現しそう)と以下のことだ。
- 蔵書検索Webをモバイルフレンドリーにする
モバイルフレンドリーとは小型デバイスでも、PC画面並みにアクセスしやすくする最適化のこと。スマホで、蔵書検索予約サイトへ行けば分かるように、相変わらずPCサイトのまま。小さくて読めね ( ゚Д゚)、拡大したら迷子になる('ω')
日頃、行政が馬鹿の一つ覚えで好んで使う「寄り添う」に照らせば、モロ矛盾する。ガラケー廃止でオールスマホになる時代だというのに・・・。
こうなる理由は当局の無知というよりも、図書館問題に係る市民のセンスが偏っているか、市議らに扶助費や土木以外の発想が無いためかもしれない。でも、これに合格する自治体がまだ少ないから、はよ取り掛かれ !
●上尾市の図書館の実態は県内ではマシ
埼玉県図書館協会がexcelで統計を出しているので少し比較をした。4つほどサラッと紹介する。グラフはクリックで拡大。
- 図1、蔵書数は人口20万人台の同規模市と比べると草加市並で春日部市よりは劣る。
なお、蔵書数は毎年の廃棄数を減らせば(置き場所に困らなければ)増える一方なので、単純な比較はできない。
- 図2、貸出数は蔵書数の割に多い方である。草加・春日部より多いのはイイ。なお、蔵書数や貸出数を人口一人当りで比較すると、人口の少ない市が上位に来るので適さない。
- 図3 蔵書回転率と総予約数に占めるWeb予約比率
・蔵書回転率(貸出数÷蔵書数)は図書館の利用効率を見る代表指標である。1.5前後が多い。
2を超すのは稀であり、読書熱心な市と思われるがそうとも言えない。白岡市の2.7という高さは、児童書の貸出が全体の半分超もあるためだ。それは教育政策なのかもしれないが、人口の少ない児童が全体を引き上げる。
上尾市は1.9と5位である。児童書の比率は36%と平均よりやや低いから、読書家の大人が多いかもしれない。
・Web予約比率は総予約数に占めるネットから予約した比率である。
上尾市は79%と並みである。戸田市は住民が一番若い市でハイテク系市民も多いらしいので、うなづける。但し、グラフ内に書いたような誤りがあり、信頼性に欠けるお粗末な統計だった。
休日に図書館で探して借りていた勤め人が、ネット予約で平日夕方に入手でき→貸出増→回転率向上になるかなと…。
- 一人当たりの購入予算額 図は省略
人口が少ない市が上位にくる。上尾市は29位で160円だが、草加市121円、さいたま市122円、春日部市133円より多い。
今後の本館の更新計画では、議論が収束しずらい理念や主観よりも、事実に基づく考察をしてほしいものだ。最後に、自治体が個別に発する統計値と協会に提出した統計が一致しないのは何でだよー (^^♪
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