シニア就業率と不採用の理由+年金額
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最近の記事から・・・1130字/表除く
65歳以上で働く人の「就業率」は25.2%。高齢者の4人に1人は働いている。この値は世界的にも高く、上は「韓国」の36.2%という。
中身を見ると、60代後半(65-69)は51%で半分が働き、70~74歳は34%、3分の1が働いている。逆に言えば、60代後半からは半分が働いていない。収入は賃金から年金と貯金取崩というわけだ。
Indeedのシニア調査では、27%の人は応募しても採用されなかった。記事の核心は、採用と不採用を分けた理由についてだ。
採用された人が一番にあげた理由は、「希望の待遇にこだわりすぎず、妥協できる範囲を広げたこと」。不採用の人は「特になし/わからない」をあげる。
実は、双方とも応募した企業の数は変わらない。だから、採用された理由を一言で言えば妥協したということだ。記事は、シニアの求人は少ないから、金銭理由で就職を目指すなら、待遇にこだわらず、広い視野で仕事をさがせ、とまとめる。
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人手不足と言っても、シニア市場は買い手市場である。主戦力で採用するわけでは無いし、市場価値が高いわけでも無い人なら、「うるさいこと言わない人」が優先される。
この調査には再雇用をどの程度含まれたか分からないが、ある規模の会社にいた人は再雇用を優先する。そこでは給与四割減が当たり前※となるため、同じ仕事なのに、と不満があっても、外の労働市場に出る勇気やスキルが無いとムリ。そもそも好待遇で採用する会社はほぼないから、結局、元の職場に拾ってもらう、みたいな構図になる。
※最高裁は、「60%を下回るのは違法」とした高裁判決を破棄したので、まだ成り行きは分からない。
3. 年金の一人当り平均受給額
昔、近所の工事現場で交通誘導警備をしていた人がいた。車の通らない生活道路は楽な現場となった。かなりの高齢者だったが、年金では足りないから働いていると日焼けした顔で語っていた。
今調べたらいっぱいでてきた。一日12500円?
新版の厚労省の年金事業の報告はこちらにあるが、日本の年金制度は複雑すぎて実務家でないと読み間違えるので、2018年記事から引用する。今でも大した差は無い。
国民年金 | 月額・円 | 年間・万円 |
一人平均 | 55,615 | 67 |
夫婦二人 | 111,230 | 133 |
国民年金 max | 64,941 | 78 |
国民年金がどんずまりであることは知られたことだが、最新版には、令和3年度末現在の全額免除・猶予者数は 612 万人、全額免除・猶予割合は 43.4%とある。納めるべき20-60歳の加入総数の四割が納めないまま続く制度だ。
●厚生年金は働いている時の勤続年数や収入によるので男女差がでる。
厚生年金 | 月額・円 | 年間・万円 |
男 | 166,668 | 200 |
女 | 103,026 | 124 |
夫婦が厚生年金 | 269,694 | 324 |
夫厚生、妻国民 | 222,283 | 267 |
今、問題なのはインフレだ。
インフレにスライドしても多分実質は目減りだろうから、はよ金利を上けないと高齢者には不利となる。
そして低金利政策が悪手だと分かっていても、日銀は怖くて上げない・・・。
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