巨大地震と複合災害、長周期パルスと江戸時代の教訓
今日のテレビや新聞は恒例の震災記念日報道だった。一見、新しいことを伝えている様でいて、実は既視感満載である。それにしても、来る来ると言われ続けて来ないのを有難がるべきか、歪の累積を憂うべきか、迷う。
230年間に8回、M7クラスの大地震が起きている
首都圏では平均28年に一回となり、それを予測式で「今後30年内に70%」の発生確率としている。NHKサイトが良くまとめている。
日本列島「地震への備え」特選コンテンツ
その、『今後30年』という表現、何年経っても「今後30年」のままなのか(^-^?)。
備蓄品の更新を
最近、賞味期限切れの水を冷やして飲んでいる。水道水よりイイ。トマトジュースやアイスコーヒーも備蓄した。悲惨な時ほど快適に過ごしたいので、ふかひれスープの素も。贅沢な缶詰も酒も必要。今年は停電対策を兼ねて保存水ボトル(10%減で)を数本冷凍させた。子供が会社の期限切れ食品をもってきた。水だけでも食べられる混ぜご飯、優れモノだった。
そして壊れた家の前で、やけくそパーティ。でも食品が埋まって取れないとか・・・
日経が、首都直下時は災害拠点病院の6割で通常診療はムリという。医者が集まらないためだ。せめて、慢性疾患者は薬を数か月分備蓄した方が良い。
ところで、気になるのは負傷者や死傷者の見積もり。
関東大震災は火災、阪神は家屋倒壊、3.11は溺死が一番の死因だ。最大被害の想定は、冬の夕方6時・強い北風という前提だった気がするが、今年の8月だったらどうなる。停電したら復旧に何日もかかる。そこで、実験中のAI型Googl検索をした一部がこれ。
3.11では、福島第一など複数の大規模発電所が停止した。3日で約80%解消、8日で約94%だが、3カ月以上かかった地域もあった。首都直下型の場合、ライフライン復旧の目標は、電気が6日、上水道が30日、ガスが55日とされている。(文は短くした。正確さは未検証だが、使い勝手はイイ) |
自家発電を持つ人は少ない。エレベーター閉込めの人は暑さに耐えられるか。家が倒れなくても家の中で熱中症で倒れそうだ。車のクーラーを使うと何日持つ? 涼しい所へ逃げる?勝浦市はクーラーいらずの涼しい街で有名、殺到するだろう。でも、立体駐車場だと出庫できない。
地震は一瞬だが、インフラ回復までの間に他の災害に襲われると、精神的に絶望する。夏の方がイヤだが、冬になると夏の方がいいと思うかな。
日本経済は全治××年に。チョー円安になるから$預金が必要だ。図の経済被害額の過去の三回は事実に即したものだろう。
常々、毎年の震災報道で一番欠ける視点がある。
首都直下大地震が来ると知りながら、人口集積を官も民も続けることだ。分かっているのに止めない。関東大震災時は東京400万人、いまは1400万人、今更減らしても間に合わない。それどころか、豊かな都財政を源に子育手当てを増やして誘因政策をしているではないか。
海抜ゼロメートル地帯は、堤防が必ず決壊するとして地震水害を恐れる。臨海部は、浸水でエレベータ停止となりタワマンで人が孤立する。震度7では倒れないというが、まだ経験はない。構造体が絶えても、継続使用できるかは物件毎に違うだろう。
思い出すと、3.11の夜は季節外れの穏やかな天気だった。だから、人々は都心から歩いて帰宅できた。でも、被災地では雪が舞っていた。本番は、帰宅しないを前提にすべきだろう。
専門家の中には、ハッキリと外から助けは来ないという覚悟を求める人もいる。地域の公助は必要だが、前提は自助である。生き延びれば他者の役にも立てるのだ。
長周期パルスが高層ビルを襲う
BS-TBS 報道1930 。YouTubeでも見られる(17分以降)。
南海トラフによる長周期振動は、3.11で東京のビルが揺れた時より強くなる。大きな揺れがゆっくりなのだが、熊本地震で初めて観測された長周期パルスは大きな揺れが一気に襲う。活断層から数十キロ程度の所と言われ、ビルの構造躯体を破壊する力があるという。
M8クラスが9年毎に起きた歴史を学べ
これみたら、東日本から10年ほどたって、もう大丈夫とはならない。この中で、福和先生は凄くいいことを遠慮なく述べていた。
日本って必ず災害がある国で、折り合い付けて生きて来た。でも今はそれを忘れている。江戸時代くらいの人に戻って考えなくちゃいけない。ですから、危険な所には集落作りませんでしたから。安全な所にしか棲まない、そういう文化をちゃんと作っていた。だから人も集め過ぎない。 |
たぶん、埋立地にビルを建てるとか、ゼロメートル地帯で宅地開発するなんて、傾斜地に盛り土して家を建てるなんて、地盤の緩い地域や海抜の低い所に高層ビルなんてあり得ない、と言いたいのだろう。
最後に、『日本はもっと広いんだから、ちゃんと分散して皆で安全な所に棲んだ方が得ですね。』と。
もう間に合わない。
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