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2024年1月10日 (水)

埼玉県_肩車時代へ向かう市町村と能登被災地

前記事の続き

一人の高齢者を何人の現役が支えるかをみる

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社人研「2020~50年への市町村人口推計」は決まった未来を示すデータとして貴重なので、再び取り上げる。ここ上尾市は市制65周年、ヒトに喩えれば前期高齢者の仲間入りだが、正月明けに人口(住基台帳ベース)が発表されたので、先ずはそちらから・・・

上尾市 総人口 前年比 (日本人・ 外国人)
22年末 230,229 -278 -645 367
23年末 230,167 -62 -587 525

1/1の人数を前年末とみなすと、去年は日本人が-587、外国人が+525で計62人と微減で済んだが初の二年連続減である。

外国人は43%増で過去最高だが、市規模からは少ない方だろう。とは言っても上尾の駅前711の夜は外国人店員ばかりだった・・・。上尾市の日本人の年間減少幅は今後600人前後で済むわけは無いだろう。

1 人口10万人以上に限定して見る

再び社人研データより。埼玉県は自治体の数が全国一だ。しかも人口が少ない街ほど減少率は高くでるから十万人以上の自治体に絞った。なお、全国の十万人市でみると、減少率が四割を超すところは7つある。※1
 日立市 、釧路市 、堺市南区 、一関市 、小樽市、桐生市 、河内長野市。

前記事では20~50年への増減人数でみたが、今回は増減でみた。増加は8市区ある(グラフでは川口を除く)。15万人前後の規模で上下に二極化し、地理的特性を反映している。また、大規模市ほど減り方は緩やかだが、上尾はいつも特徴のない位置に留まっている・・・。

結局は転入・転出という選択の結果なので、隣に人気自治体があると割を喰いやすい。例えば、大型SC開業と新駅効果で伸びた越谷市※と春日部市、政令指定都市のさいたま市※と上尾市のような関係だ。春日部市の減り方は静かな災害級と思うが、上尾との差は520人へと詰まった。

※ 越谷市は低地と河川の関係で内水氾濫等の水害リスクが高い(市サイト)。同じ政令市でも財政問題を抱えだした成熟した横浜市より、さいたま市の方が街の成長イメージは高い。

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  • 埼玉県の10万人以上自治体の減少率ワースト15

概ね25~20%減は全国的にはマシな方で違和感がない。むしろ参考として年少人口の減少率を併記した。総人口よりも約2~3倍のスピードで子供が減る(子供人口が既に少ないためもある)。

2020年の総人口 減少率 参考
春日部市 229,792 -25.5% -45%
狭山市 148,699 -25.4% -39%
深谷市 141,268 -22.9% -40%
熊谷市 194,415 -22.9% -40%
加須市 111,623 -22.4% -41%
久喜市 150,582 -22.2% -39%
入間市 145,651 -22.2% -41%
鴻巣市 116,828 -21.4% -36%
坂戸市 100,275 -16.2% -34%
上尾市 226,940 -11.3% -27%
岩槻区 111,815 -10.2% -19%
所沢市 342,464 -10.1% -25%
草加市 248,304 -7.5% -28%
川越市 354,571 -6.4% -20%
富士見市 111,859 -4.9% -21%

2.高齢者一人を何人の現役が支えるかという指数

労働力人口÷老年人口(65歳以上)は、高齢者一人を現役何人が支えるかを示す社会保障政策の基本的なモノサシだ。少子高齢化社会の維持困難度を示すので取り上げたが、この指標の公式名称がまだ無いのには呆れる。

国全体は、2020年に2.1人で支えていたが、2050年は1.3人と予想される。県内では、20年で2人以下は半分以上の40自治体もあり、50年で1.3以下が32自治体となる。なおグラフは違う視点なので、読み方は内部に示した。

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では、値が低い街は、どうなるのだろうか?

自覚無き生活習慣病、つまり自治体にとってのサイレントキラーだと思う。症状は、祭りや運動会の担い手不足、地域芸能の伝承困難や災害時に頼れる人が少ないことしか思いつかないが、県内だと、先行する鳩山町などから学べば良いかもしれない。

そもそも年金や介護は国の政策なので地方行政にどう影響するのだろうか。リッチな東京都は介護職手当てを万円単位で振る舞って支援するという(=増々人を吸い寄せる)。つまり、介護保険制度が維持できたとしても他の自治体では供給力が足りない事態になるわけだ。

これは、労働力人口が減ることによる人手不足問題として既に知られたことだ。建設作業員が足りないから公共施設工事ができないとか大工がいないから新築住宅も建たないというように地域の代謝を遅らせるだろう。

能登地震の石川県の社人研データを見たら、死者数が集中する珠洲市は20年の高齢化率※(人口に占める65歳以上)は52%、上の労働力人口との比は既に0.8、隣の能都町、穴水町も似たようなもの、石川県の高齢化の上位地域だった。そして気になったのは75歳以上の女性比率が65%と他地域よりも高いことだ。3人に2人がお婆さん、イヤ、老いた母親である。

 

避難所の光景もそんな感じに見えた。

参考 産経 働き手急減、高齢者を「肩車」で支える時代

※1 シニアガイド 2050年に大幅に人口が減る7つの市

※ 高齢化率が5割超は集落機能の維持が難しい「限界集落」と呼ばれる

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