カテゴリー「上尾市」の266件の記事

2023年8月26日 (土)

いしかわ形成皮膚・美容クリニックが上尾駅東口に開院

皮膚科と美容系を診る駅前クリニックかつデジスマ診療は上尾で初?

上尾駅東口のタワマン二階(Ageoタウン)に、いしかわ形成皮ふクリニックが9/1オープンする。

Pxl_20230826_023645262mp-1

最近、ちょっと悩んだことがあった。

指の関節に粘液嚢腫※ができた。たいした病気ではないが、診てくれる医院を探したら上尾は少なかった。

昔、本件で中央病院で治療したことがある。今回もと思ったが、今は紹介状が無いと、初診時選定療養費の7,700円(税込)とられる。前は5500円位だったのが値上げされた。しかし問題なのは、中央病院のある科にかかっていると、院内の別科の受診は自由にできたのに、今はそれがダメになったことだ (>_<)

高齢化が進むと整形外科や眼科は流行るが、形成外科はあまりないので貴重だ。

驚いたのは美容皮膚科と美容外科までカバーしていた。成熟ニッポンでは、保険適用外の美容ニーズが高くなっているようだ。脱毛クリニックと同じで、時代の反映なのかな。院内は患者の動線を分離するなどの工夫がしてあった。

実は、先生に言わせると男性もということらしい。

時代は変わった! ( ゚Д゚)

参考 形成外科と整形外科、美容外科のちがい

院長の石川晶一医師は、日大医学部から埼玉医科大の助教を経ての開業らしい。界隈では中央病院をやめた医者がクリニックを開業して独立する例が多いので、やはり元の勤務地に馴染みのある商圏を選ぶんだなーと思った。でも、この場所は数年前には同業系クリニックがあったというので、クリニックにも浮沈があるらしい。

もう一つ驚いたのはスマホ診察券の導入だ。予約やキャッシュレス決済もでき、紙の診察券や領収書がいらない。問診までスマホでできる。デジスマ診療というアプリをスマホに入れるのだが、調べたらM3のシステムだった。

国がマイナンバーに保険証を入れるのでてんてこ舞いとは大違い。

Pxl_20230826_023726468

結局、Ageoタウンの二階は医療機関の集積フロアーのままだ。今、一階入口に空き物件があるが、一等地で入居できるのは医療とか塾に限られるのだろう。
塾と言えば、西口で積水ハウスの住宅販売店だったビル一棟が、W早稲田ゼミになっている。政府の子育支援のカネの流れ着く先は、出生数ではなく受験消費という良い例だ。

※粘液嚢腫は、潰して、出して、バンドエイドで縛るを繰り返す。つまり圧を掛けて、塞がるのを待つが一番と思う・・・

2023年7月30日 (日)

7月の残影 上尾駅頭にて

ハイビスカスアゲコトマルシェ

Pxl_20230713_083152586portrait

7/19水 JR上尾駅 改札前広場

以前は駅ナカマルシェでしたが、今は『アゲコトマルシェ』に名称変更しています。

Photo_20230730215101
meguri_ya
Pxl_20230719_023849418mp

Pxl_20230719_024319991

Pxl_20230719_024123990

苔テラリウムshopすみれ(こちら)
Pxl_20230719_024427458

Pxl_20230720_082400440portrait


end

2023年7月13日 (木)

上尾駅ガンバレ、北上尾駅ばてたか。一日平均乗車人数

これが本当の駅伝競走。

関連 本テーマの第一回記事

 訪日外国人客が順調に増えている。5月の190万人は、コロナ前の7割というように、世の中はコロナからの回復度合いがモノサシになる。

 先日、東日本旅客鉄道(JR東日本)が、2022年度の駅の一日平均・乗車人員データを公開した上位100駅すべて前年比増というが、21年比なのでトーゼンだ (^^♪

 多い順に、1位は新宿(60万人、15%増)、2位が池袋(46万人、13%増)、3位が東京(35万人、23%増)。でも、コロナ前の18年比では新宿は76%レベルと低いのだ。 

 余談だが、久しぶりに尾身さんをテレビで見た。「9波ですよ」と警告するが、6回目ワクチン接種率は低く(第1回の16%)、世間は耳を傾けていない。むしろ、子供の夏カゼ(ヘルパンギーナ)が過去十年で最多更新したのは、コロナ対策による免疫低下が疑われる。『過ぎたるは及ばざるがごとし』なのだ。優しい政策が、真の優しさにならないという例は、合理よりも情緒を優先する日本社会にとって教訓とすべきだ。
 一方、大人の梅毒が増えているのはどんな教訓とすべきだろう?

 なお、新幹線駅では大宮駅(2.6万人)は二位だった(通常路線では9位)。新横浜駅が一位じゃないんだ。と言うことは、上尾市は高崎線一本だけど、鉄道アクセスの良い位置にあるんだとなと見直した。追記、これJR東ですもんね ( ゚Д゚)

Jr_20230712143801

上尾駅は管内105位、一日36335人、コロナ前(2018)比で86%だった。北上尾駅13734人、同87%。共に定期利用が上尾駅は71%、北上尾駅は更に76%と多いが、定期客の回復は86~87%レベルだった。他は見てないが、たぶん周辺駅と類似だろう。

Photo_20230712144101

 首都圏の主要駅は今年かなり回復すると思うが、コロナ前に遠く及ばない駅があれば、それは現役層の人口減少というコロナよりも深刻な理由になる。その可能性は思っているよりも早そうだ。

 本日の日経は、都内のオフィス不動産投資市場のREITが大震災後並みに低迷していると伝えた。市場参加者の総意だからバカにできない。原因は、いよいよ東京圏で労働力人口の増加が転機に差し掛かったらしい。そして、全員出社を前提とした面積が不要となっているから、50年頃には、今よりもオフィス面積は2割減るとの予想もある。
 ただし、ビル需要が落ちた地域は住宅需要に替わるとあり、結局、東京に人が集まることに変りはない。

なお、JRページの「以上」の用法が間違いなので伝えた。返信来るかな・・・

 

 

2023年7月 5日 (水)

うなぎの成瀬・上尾店と日経記事

高級食材をローコストオペレーションで提供する、コスパ鰻屋。

 二月のオープンは地域ニュースで知ったが、本町の住宅街に鰻屋なんて、と関心は無かった。でも6月、日本経済新聞に記事がでて、鰻の成瀬_上尾店の名もあって驚いた。その刺激的なタイトルに釣られて食べに行った。

埼玉でウナギの変 半値で量1.5倍の専門店、急拡大

014151

 蒸し暑い日だったので丁度良かった。上尾市役所から歩2分、通りに面していないから目立たないが、上尾が二号店目だ。その後、岩槻店、大宮店もできたのでドミナント出店なのだろう。

松竹梅のうな重は、それぞれ鰻が一尾、3/4、1/2という区分。竹を注文し、3/4というサイズの意味が分かった。上半身と下半身の縦半分から成る。

Pxl_20230704_035026936

 ボリューム感を出すようなふっくらとした焼き上がりで柔らかい。一尾350gほどの大きめを扱っているとあり、白米が隠れるので大きさが分かる。後で、食べログをみたら皮が堅いと酷評があったがそれは無かった。

 年齢的には量が多すぎたが、税込2200円。見た目は安い。日経がいう半値の1.5倍で換算すると、約4千円を50%増しで6千円となる。界隈で上等な恵比寿亭の国産品なら4千円から6千円位はする。

 ネット記事には日本ウナギとあるが、本編を読むと稚魚のこと。養殖は台湾と中国、しかも現地で割きと下焼きをし、店内では特殊オープンで焼く。だから、煙も無ければ、かば焼きの臭いも無い(ちょっと寂しい)。そして櫛穴も無い。つまり職人不要を目指したのだ。(確かに職人に見えなかった)

 また、住宅街に出店したのは、賃料という出店コストを抑えるため。以前は割烹屋だったというこの店は、居ぬき物件なのだろう。店内が全て座敷席だったのはそのためかも。だが、回転を高めるためや、イス席を好む高齢者も多いから、本来は不向きとなる。

 メニューはうな重と酒しか無い。肝の入っていないお吸い物だった。いくらローコストオペレーションと言ってもやり過ぎではないか。大好きなウナ肝も無い。長居できないから、客の回転は速いわ(>_<)。鰻をコスパよく、腹いっぱい食べたい若い人向けと思ったが、入って来たのは老夫婦ばかりだった。

ついでに、それを言ったらお終いを書く。

高級食材を安く提供というコンセプトで、いきなりステーキを想い出した。で、鰻もステーキもスーパーやデパートで特上品を買えば対等に近づく。外食と内食を比べてはいけないが、やたらとコスパを目指すと、そういう比較も働きそう。

もう一つ思ったのは、ここと正反対の店のこと。

丸広の中仙道側の路面店であるステーキ屋が撤退し、春に大和という和風レストランが開店した。でも数か月で休店だ。内容を見直して再出発すると貼り紙していた。

どんなに立地が良くても、コンテンツが客層に合わないと見向きされない時代。特に飲食店は多数乱立だからそうなる。ハッキリ言って、(前店と同じく)入る気になれない店だった。弁当も売っていたが、その写真はガテン系向けの弁当屋並み。とても丸広の地下食品売場に勝てるわけが無い。店内は海鮮丼をPRするが、客が少ないためにかえって敬遠したくなる。

でも、一時閉店の決断の速さには感心する。傷の浅い内に出直すつもりなのだろう。

 

2023年6月29日 (木)

祝・上尾市のお手柄、25mプールは当確だ。水上公園・スポーツ科学拠点

学校統廃合の一歩。スポーツ総合センター。県営ジム

同じ場所を見ているのに、人によっては、過去を引きずる「さいたま水上公園」か未来を語る「スポーツ科学拠点」のワードで検索するでしょう。当然、別々のサイトへ行くわけで、まさしく公園担当スポーツ担当という縦割り行政の弊害です。で、先日メールしておいたら、数日で一方へのリンクが貼られました。

さて、前記事では上尾市政のミス連発を取り上げましたが、今回は、それを水に流す話です。

Photo_20230628114901

 跡形もなく埋められた荒涼とした風景。遠くに残されたウォータースライダーが、プール跡地を偲ばせます。もし残っていても、水着撮影会しか使い道は無かったでしょう・・・。

 で、さいたま水上公園跡地にスポーツ科学拠点という施設を作る基本計画が3月に県から発表済みです。

 埼玉県の概要版基本計画。上尾市の提案内容

概要版に上尾市提案が二件、モロ出てます。特に室内25mプールは当確ですね。以下引用。


・ランニングコース・ランニングステーション
 上尾市が整備費を負担する。(約2.3億円を想定)

・屋内25mプール
 上尾市から「屋内25mプールが設置された場合は、市内の小中学校の水泳授業等の利用について業務委託を行う。」との申し出があったことから、任意施設の1つとして屋内25mプールが整備されることを期待する。

こうして専門家会議が明記してくれたのは、地元エゴではない、公益性と合理性のある提案だと評価したからと思います。

最初の、ランニングコース施設は上尾市がカネを出すので問題なく決まりでしょう。周回コースと「更衣室とシャワー室等」施設(有料かも)らしいです。ただし、後者なら、現運動公園側に作った方が需要があると思うんですよね。

●学校プールの廃止と共同利用のトレンド

学校統廃合と並び学校プール廃止と水泳授業の民間委託が増えています。上案だと、市内の約5-6校分をカバーし、専門コーチが指導する姿です。学校からの(バス?)移動ロス時間があるため、一回当たり時間は従来授業の二倍になるかもとか。なんであれ、通年の室内温水プールですからスケジュール管理は楽です。

稼働率の低い屋外プールをムリに維持する合理的理由はありませんし、民間委託で教員の負荷が減り、生徒のスキルも向上します。今後、上尾の学校群をエリアごとに分けて、近間の民間プールを利用するようになると、本プールの該当校はうらやましがれますよね。これは、学校統廃合の確実な前進材料となるので、本提案元は教育総務課ですか? いい仕事してます。

なお、ここを読むと、学校プールとか水泳事業は必須ではないらしいです。確かに北国だとニーズは低いですよね。とにかく上尾市には地の利に恵まれましたが、隣市町も相乗りするようです。そして空き時間帯は一般有料で稼げばよいから、まさにWin Winの計画です。

参考 志木市、春日部市の例を末尾に。

●メインアリーナ構想

 全体計画にスポーツ総合センター(以後Sと略)も含まれていたことに驚きました。なので、観客席付きの体育館という案はS内の体育館(収納客席は2百ほど)の発展的な代替えなのか気になります。Sの建物は古いけど、存続するなら、運動公園内、武道館、本案と4館体制になり、多すぎでは・・・。

 上尾メディクスは昔、Sの体育館を使ってましたが、今は武道館がメインみたい。なので、メディクスのホームタウン構想もあるなら、上尾市もカネ出すハメに・・・。話は変わりますが、今、日本の男子バレーが凄いですねよ。

●スポーツ総合センタは解体か存続か不明

 ここには合宿用の宿泊施設があります。昔ながらの大部屋ですから、当節の若者に不人気。食堂もありますがまずかった。今度の科学拠点施設には宿泊(カプセルホテル風?)やレストラン施設を作るはずですから、こちらは廃止かな・・・。なお、構造躯体はしっかりしているから体育館や他の運動室は利用可能ですが、付帯設備の老朽化が激しいです。

 私的には、ここにあるエアロビック系と筋トレのジム室を、科学拠点内へ移転するか、この地でリニューアル存続すべきと考えます。最大の理由は、エリート選手用ばかりでは税の使い方として偏るからです。もう一つは、スポーツ団体は政治家と繋がり、支持団体(票田)化して声のデカイ勢力として動きますが、トレーニングジムはバラバラの個人のため組織化されず、不利だからです。

 ここには、保守部品が無いようなオンボロ機器しかありません。ウエイトリフティング場には県内では貴重なプラットフォームが3基あります。かって、三宅宏実さんが埼玉栄高校生の頃、黙々と練習に励んでたと当時を知る方が語ってました。原市の利用者が目立ちます。

 上尾市政にはこうした視点が無いので、議員に一肌脱いでもらおうかと思います。

参考

志木市 8小学校をコナミスポーツクラブと10年委託、スキル別指導を

春日部市 34校を民間委託、その先に共用プール 

東洋経済 老朽化や教員配置も深刻な「学校プール」

函館市 プール授業できず、バス運転手確保難

 

2023年5月 8日 (月)

人気投票中、上尾丸山公園の遊具リニューアル4案

そして鯉のぼりの行くえ・・・

上尾丸山公園では、3月にアスレチック広場の遊具3基をオープンしたばかりだが、もっとデカイ企画が進行中だ。

南口の児童遊園地にある遊具が40年以上もたつから、全面更新をするらしい。そのため、4つの案から一つ選ぶ投票を受け付けている。一つと言わず、全部作ってほしい子も多そうだ・・・。


A「レインボーアドベンチャー」

Aパース

A 提案パース [PDFファイル/3.34MB]


B「わくわく!スカイドリームファンタジー」

Bパース

B 提案パース [PDFファイル/1.71MB]

C「キッズ ツインタワー」

Cパース

C 提案パース [PDFファイル/2.08MB]

D「元気いっぱい!ビタミンカラー」

D  提案パース

D 提案パース [PDFファイル/1.57MB]

4/15~5/25まで、詳しくはこちらからネット投票もできる

 そこで、C シニア ツインタワー  に一票!

 

  (訂正) キッズ ツインタワー

 

この資金源に、ふるさと納税(の使い道指定であるクラウドファンデング)を使うとある。それは結構なことだが、もっと格上げして、上尾の自慢できる施設の一つにするようなスケール感が欲しい。そのためには、今年度予算(前記事)から0.1%削るだけで7千万円が捻出できる。更に市民へ直接寄付を募って一億円位集めるものありだろう。

 市政65周年記念で昔を回顧するよりも未来に残る投資を考えたほうがイイよね。

なお、人気投票だって一種のアンケートなのに、情けないことに市HPの「市民アンケート調査」は知らん顔だった。「実施中のアンケートはありません」と無視するのは、滑り台よりもよくすべる広報広聴課である。

 ●上平公園と丸山公園の空に鯉のぼりはいない

 子供の日が近づくと、2016年の鯉のぼり記事にアクセスが増える。コロナも終え、今年はと思ったが、実は何年も前に辞めていた。

 今年は、賃貸マンションと近所の戸建ての二軒しか鯉のぼりを見なかった。それくらい絶滅危惧種の風物詩になっているから、上尾市のこの企画はとても良いと感心していたので残念だ。

 辞めた理由は、何週間も外に晒したままで劣化が激しいとか、強風で鯉が逃げるらしい。そうなると高所レッカー車の有料出動となる。

 確かに、家庭では夜間や雨の時は中にしまうし、二階のベランダでも強風になるともの凄い音を立てて靡き、ポールをしっかり固定しないと危ないことを想い出した。

で、思ったのは、公園には国旗掲揚ポールがあるからそこに飾ればイイと思った。また、屋根のある所なら何週間も吊るせて安全なので、ああアソコだなと連想した。

上尾市役所の入口前スペースや上尾駅の大屋根なら吊るせると思うが、どうだろうか。

でかい干物みたいでダメか? 屋根より下の鯉のぼりでは歌詞の冒涜か? 家父長制を連想させるとかのクレーム来る? 

魚ついでになるが、アッピーランド近所の釣り堀が埋立していた。いつでも行けると思っていたが一度も行かなかった。あの辺りは低地なので、大水で溢れて道路を魚が泳いでいた・・・と昔を知る上平の人が言っていたので、やはり鯉は逃げるんだ。

で、跡地は何?

 

角上魚類なら大歓迎。

 

 

2023年4月 8日 (土)

上尾市・伊奈町の県議選(南13区)の開票結果 の予想(^-^?)

また現職が落ちる埼玉県議選 南13区 

■追記 4/9 上尾市選管TOP 開票データはNHKより(市サイトは遅報です)

  上尾市 伊奈町 南13区 前回比 (上尾市 , 伊奈町)
自民・尾花 18,422 3,542 21,964 3,312 18% 2,740 572
立憲・町田 17,806 3,368 21,174 1,141 6% 675 466
公明とのべ 16,980 3,196 20,176 ▲1,037 -5% ▲951 ▲86
共産・秋山 14,504 2,490 16,994 ▲2,539 -13% ▲2,681 142
合計 67,712 12,596 80,308 877   ▲217 1,094
投票率 36.0% 34.9% 35.9% 全県は34.92%、前回比-0.6。過去最低更新

予想は当たりました。上尾市の投票率が・・・( ゚Д゚) 川口に行った維新は落選。

1234_20230412095401


■以下は元記事

関連記事はこちら 4年前の結果   NHK候補者アンケート

 選挙結果を見ての後講釈よりも楽しいのは予想です。

四年前と同じく今回も二人の新人、そして男女の若手・市議出身となりました。中身はともかく、世代交代の渦中にあるわけですが、三議席に四人では平凡な椅子取りゲームみたいで、盛り上がりに欠けます。

そのためか、投票率は他の選挙と同じく低下傾向が止まらず37%でしたが、結果は四人が大接戦、自民党が負けるというホットなものでした。

さて、今回は現職二人が試される選挙とみていますので、得票数=政党票+個人票と分けてみました。さらに前回と比べた各陣営のプラスとマイナスをまとめました。

氏名と年齢 ブラス要因 マイナス要因
自民+尾花 39 ●議席奪還という動機
久々にまとまる保守陣営

候補者への期待感
世襲
呉越同舟の危うさ
公明+とのべ 49 ●ロイヤリティの強さ
女性のソフト感
伊奈町でやや強い
全国的に退潮傾向
支持者の高齢化
政治と宗教の関わり
共産+秋山 47 現職の強み
●候補者の人気
目立つ姿で活動・SNS熱心
党勢の退潮傾向
支持者の高齢化
伊奈町で弱い
立憲+町田 43 現職の強み
●大島票
存在感・発信力の薄さ
立憲の低迷
代議士と市長頼み
  • 投票数の予想

投票率は上尾は微減、候補者のいない伊奈町は前回並(三人に一人)と仮定しました。合計は80,415票なので、単純平均は2万票です。

予想 上尾市 伊奈町
有権者数 189,000 37,500
投票率 36% 33%
 = 投票数 68,040 12,375
  • 政党票の見積もり

 最近の22年参院比例の政党別得票率を使い、票数を予想投票率で換算しました。

自民党は24,500票となり当選ラインを軽く越えますが、他三党は丸でたりない数でした。そこで、公明と共産はロイヤリティ(忠実度)が高いとして参院比例票をそのまま入れました(上限みたいなものです)。立憲のそれは不安定なので自民と同じ扱いです。

 基礎票 上尾市 伊奈町 南13区
自民・尾花 20,682 3,865 24,547
公明・とのべ 11,430 2,397 13,827
共産・秋山 8,566 1,478 10,044
立憲・町田 10,723 1,872 12,595
残り 16,639 2,763 19,401

 近年の県議選では、上尾自民党は醜い身内の争いレベルでしたが、漸くまとまれる候補者を立て、同志会の他に無会派や元市議らまるで新政クラブ復活みたいなメンバーらが応援に顔を揃えます。まとまればダントツ一位ですが、腹の中が分からない人もいそうです…。

  • 個人票の見積もり

 表の一番下、残り約二万票とは、参院選で4党以外の票数の今回換算値です。その人達が、政党か候補者のどちらを重視して選ぶか分かりませんので、個人票の予想はムリです。

 例えば、前回、秋山さんは7000票くらいの個人票を獲得したとみられますが、それは予想できない領域です。今回リピートされるかも分かりませんが、活動ぶりは見える(目立つ)スタイルを貫きます。

 前回の公明党は2万票とっており、学会員の周辺への開拓が強いことが分かりますが、外から見えません(幹部が何人も来てました)。上尾駅頭を見る限りでは町田さんには手弁当の応援者が少なく、大島・畠山依存だったりすると名簿電話戦等になるので、外面とは違う選挙になります。

 秋山さん町田さんの差は、存在感と組織票の有無と見ているので、どちらが寄与するかで決まるでしょう。

 上に書いた名前順を予想します。

 

2023年4月 5日 (水)

尾花あきひと市議の功罪と新政クラブ分裂

 0 結果 1新人県議選 2議員レポートの評価 3アルアル感 4本稿

1.上平への図書館移転計画

 2016年、市議一年目の尾花氏は町田氏と同じ政策フォーラムにいました。移転反対は、政策フ6人と共産党、無会派を入れても12名、賛成側は新政クラブ12人を核に18名なので、勝ち目はゼロ。計画は予定通りに進みました。

それでも反対派は秋に、住民投票で決めようという署名運動を一か月で14,000筆(有権者7%)集め、12月議会には市民二人が意見陳述をするという抵抗をみせました。議会史に残る画期的なことですが、ここが反対運動のピーク。ピコ太郎が流行った年でした。

 その直前のこと、尾花氏は新政クラブへ移籍しました

 当時、「上尾駅状態と化した日の三つの非常識」で皮肉を書き、尾花・秋山二人を取り上げています。一人の移籍では大勢に影響ないのですが、リベラル系市民の中には不信感を持つ人もいました。なお、議会での反対論は井上・糟谷氏らが中心で、尾花氏の関りは殆ど無かった記憶です。私的にはこの秋から関わったので、経過や彼をまるで知りません。

 移籍した理由は不明ですが、後に政策フの人から聞いたのは、『与党に属して中から改革したい』でした(うろ覚えですが)。ちなみに、鈴木議員も新政クから他へ移ったように、会派とは政策よりも居心地みたいな印象です。

2.新市長のPAPAへ一時移転計画 vs 新政クラブ

 18年に畠山さんの登場です。公約通り図書館計画は見直しとなりました。こうなった本当の理由は、別件の贈収賄によるW逮捕です。逮捕されていなければ完成してましたから、オウンゴールです。

 畠山さんは反市長派が多数の議会と緊張関係となりますが、彼らに新案を造る構想力はありません。そこを突いたのか、19年3月、執行部は北上尾PAPAへ本館一時移転という突飛な計画を予算案に入れ、ひと騒動が起きます。畠山憎しの団長が率いる新政クは、PAPA案を除いた「減額予算」という動議※を出して可決させました。過去記事へ

平成31年度上尾市一般会計予算に対する修正動議

当時の人事異動で、施設課から図書館へ館長候補者が送り込まれたのは移転シナリオ、と感じたものですが、結果は廃案となって本館は今に至り、小幅改善に勤しんでいます。

 で、肝心なのは修正動議のこと。

長い間、執行部の用心棒や共産党の悪口だけ言っていれば済み、一般質問のドラフトを職員に手伝ってもらう人達に、減額修正という知恵があるとは思えません。そこに尾花氏の存在を見るわけですあの徹夜議会の傍聴では、動議側の尾花・反対側の海老原の二人が目立ちました。

結局、政策フは(欺瞞の)執行部案を擁護するという与党気取りの身もふたもない姿に、上平移転に反対してきた左派系市民らも似たようなもの。上平移転計画の真逆です!

 まとめると、PAPA案否決という功は、移籍による罪を埋めてお釣りがきます。

3.新政クラブ解体は、運か、それとも

 19年3月は上と並行して小林議長の「お灸とお土産」、6月には「ブロック塀事件」が明るみにでました。前者は畠山執行部、後者は(たぶん)内部の暴露でしょう。

 特に後者は小林・新井氏を追い込み、新政クラブ内で孤立したはずですが、進んで退会するはずもなく、他のメンバーが離脱する形で新政クラブは解体し、彩の会が生まれました(会派は3人以上。下表)。

 それは当座凌ぎの姿であり、20年8月に再分裂が起きて若手系の上尾同志会が誕生です。当時のブログでは、政策よりも「風通しの良さ」で分かれたと書きました。その程度かと軽く思われますが、もう少しマシに書けば、年功序列(=当選回数)に依存しない組織運営を求めた、でしょうか…。

2019-12月末 19-6月末 20-8月 現在
新政クラブ 彩の会 同志会 同志会
星野良行  ●星野良行 田島純 田島純
大室尚  大室尚 原田嘉明 原田嘉明
斉藤哲雄  斎藤哲雄 新道龍一    新道龍一   
渡辺綱一  渡辺綱一 田中一崇 ●田中一崇
嶋田一孝 嶋田一孝 渡辺綱一 渡辺綱一
野本順一  野本順一 尾花瑛仁 小池佑弥
尾花瑛仁 尾花瑛仁 ●深山孝  
新道龍一 新道龍一   彩の会
田中一崇 田中一崇 彩の会 ●小川明仁
深山孝 深山孝 ●小川明仁 大室尚
小川明仁  無会派 大室尚 星野良行
●新井金作 小川明仁 星野良行  
小林守利 新井金作    
  小林守利 ●印は代表者

 この一連の出来事は上尾の保守政治史を刻むトピックと思います。まとめると、島村田中W逮捕から始まり、新議長の過信、庁内を巻き込んだ新旧権力者による行政私物化と続いた成れの果てです。

 そう、ロクでもない話です。

 そもそも、親分が連続自滅して右往左往する集団に再建などムリ。実現可能性はともかく、せめてこうありたいという姿を以前から秘めていないと、機を見るに敏とはなりません。若手に古手も加わった同志会のメンバー構成を見れば、チャンス到来と見たのでは、と想像できます。

 ただし、そこは県議選の尾花ビラに並ぶ市議リストで分かるように、喧嘩別れではありません。会派は別でも選挙戦は協力という政治的振舞を受け入れてます(勝ち馬に乗りたいだけですが)。

4.立つ鳥、跡を濁さず

 公明党や共産党は市議後任者を内部調達しますから、去る市議の努力ではありません。町田氏は後任を育てずに、市議から県議へステップアップしています。

 市民運動が地盤みたいな勇ましい市義は、市長選に出た時、自動失職という見苦しい手を使い、後任を用意せず復帰へのリスクヘッジをとりました。その市長選に備えて鈴木市議は後任を育てていましたが、弟子があらぬ方へ行ったように、後継育成は難しい面もあります。

 なので、尾花氏が自分のエリアから後任者(小池議員)を育てて去ったのは、出来過ぎ位にスマートです。なお、禊が済んで復活したい老人がいるらしいので、彼が抜けた後の同志会が気がかりです。

 

2023年3月13日 (月)

尾花あきひと議員レポートの評価-1

そして尾花市議と共産党市議の違い・・・

関連 二人の新人県議選・・・ 、公式サイト:尾花あきひと 秋山もえ 
※スマホのアクセス多いため、やや文章を短文化した。

●質問回数を使った時代背景

 昔、一般質問の回数や質問時間を使った議員評価の記事でアクセス人気を得た。それは、他によい指標が無いからやったに過ぎない。重要なのはそんな評価をした理由である。年間0とか1回という怠惰な議員が四・五人もいた「ぬるま湯議会」だったのだ。

新政クラブが崩壊した今、その意味が薄れたことは、こちらの報告記事からも明らかだ。実施率は8割近くになっている(議長はしない前提)

しかし、「駅前の雑草が伸びた」みたいな子ども議会レベルや、市民生活とは縁遠い抽象的テーマを「義務の消化試合」みたいにやって去った「野心の会」議員など、回数だけは人並みなのだ。登壇=存在アリバイになっている。

回数で評価する限界は他にもある。

質問しないことで有名な渡辺綱一議員は、すぐ寝てしまうという逸話や人当たりの良さ・地域の大地主という話を聞くと、仕方なく議員をしていると想像する。選挙前には一回は質問に立つが、それで当選を重ねるのは投票率の低さがもたらしている。一方、満点議員(オール四回)でも質問登壇とは「やってます感」の証明でしかないことを、昔、星野議員の例に書いた。

かの評価者も理想は質的評価と分かっているが、それは政治主観に左右される欠点を知っている。だから、今どき、誰々は回数が少ねえな、と批判をする人はいない。いたら、ディスりたい心理の現れだろう。ちなみに、満点のK党市議団はここをブックマークに当ブログを訪れる ('ω')。

●尾花あきひと市議のレポートを見る

活動レポート 第24号」は12月議会での一般質問の報告が主で、市会議員として最後の作品だ。内容は特徴的だった。

Photo_20230313075601
  • 統一教会を反日思想団体と批判

当節、統一教会と地方議員との癒着が疑われるが、一切関係ないと断言し、「反日思想を教義に持つ団体」と辛らつに批判した。そもそも連中は当落危うい議員に寄生し、地盤のある人には付きにくい

  • 取り上げたのは分配政策ではなく産業政策

 同志会の中での役割分担かも知れないが、扶助費的な有権者への分配要求のテーマは無い。

1 工リア別土地利用方針の転換・・・これは必見
2 水上公園周辺の今後
3 物流倉庫GLP上尾周辺整備
4 防災無線の補完・改善
5 地域社会から民主主義を

公明や共産さらには衆寓政党、狭い地元愛の人は、支出つまり分配政策で人気取りをする。なので彼の問題提起は希少だ。分配(カネ)を求めるだけなら子供でもできる。分配原資を稼ぐネタを見つける方が責任ある大人である。

政策への感想は長くなるので次記事とする

■■■

尾花議員のレポートや発言の特徴をざっくり言うと、「難しいことを難しく語り、易しいことまで難しく語る」である。

それは、「若いのにたいしたもんだ」という一方、「小難しいことを言う。生意気だ」という嫉妬を生む。後者は、(勉強しない)年長保守系議員や他会派議員が抱きやすい。

専門的な言い回しが多いのは、熱心な勉強のためかも知れないが、度が過ぎる印象は否めない。実は、昔その点を、長く行政仕事に係る某事業主と意見が一致した。彼曰く「お父さんもそうなんだよ」と言って、笑った。遺伝か (>_<)

●漢字含有率を低くする

 80年代の日本語ワープロの黎明期に普及活動をしたことがある。ワープロを使い始めるとビジネス文書が漢字だらけになるので、漢字含有率は三割以下がベターと言うものだ。

尾花レポートは漢字が多い。そこで、比較的柔らかい「5 地域社会から…」で判定したら、漢字含有率は47%となった。半分が漢字だ!※1

パッと見で読んでみたくなる文書ではない。漢字の多さは敷居を高くし、堅い内容は読後感を薄くする。なお、「為」の多用には!。「事→こと」のように避けたいものだ。

行政には「学校施設更新計画」のように漢字用語が多いために仕方ないが、せめて四割位にすれば、つまり表現を言い換える工夫をすれば、かな混じりの会話文に近づく。(本稿は39%)

それには、「正しさよりも、分かりやすさ」、「あれもこれもよりは、精選」を優先し、『難しいことを易しく語る』と良い。そこに、『面白く語る』が加われば文句なしだ。

平易と言う点では、鈴木茂議員レポートは読みやすい(元教師だからと言うことではないと思う)。

●世襲政治家としての若き尾花氏と日本

上尾市では宮下幼稚園の田中議員や鈴木議員が世襲。県議の町田さんはプチ世襲だろう。国会の四人に一人は世襲議員である。

社会が成熟して投票率が低下した影響と思っていたが、そうではないらしい。

テレビでお馴染みの本郷先生によると、「家を継承する世襲は、世の中が納得しやすい。また島国であるため外圧が少なく世襲を継続した」と言う。世襲とは人であり、それは血縁であり、つまりは「家」だという。

Photo_20230313105801

明治維新の担い手が世襲でなかったのは、世襲が通用するほど甘くない、(外国と比べ)日本は強くないという認識が、能力主義を台頭させたといい、日本史的には稀だと言う(維新後は貴族院ができた)。さらに、外圧が無いと変われないのが日本の『ぬるさ』と言い、次の黒船は少子化であり、GDP30位に転落した頃に「これはヤバイと気づくかも」と言っていた・・・。

新陳代謝のためにも世襲は好ましくないが、選挙を経るのでマシな方だ。脱世襲と言っても、党内人事で選ばれた政党候補者や氏素性の怪しい連中が現れたりするので、新陳代謝どころか淀む心配さえある。

私的には日本で世襲が温存されるのは、競争を避ける社会だからだと思う。世間には「二世」を推す組織がたくさんあるが、一番ダメと分かるのは二世俳優である。オーディション抜きで使われる。

●質問の多い共産党と作者不明レポート

 昔から、井上議員や鈴木茂議員らが議会報告をネット公開しており図書館問題で引用した。秋山かほる議員は議会を長期休んだ間はレポートも出さない。さて、質問回数の多い共産党市議団のレポートを見ると、回数の多寡で判断できないことが分かる。

 彼らの報告書は、個人ではなく集団の成果物なのだ。議員団ニュースの「上尾民報」では各議員の質疑報告は2面に少しあるだけ、それは「上尾ぎかい便り」レベルである。

 議員の顔写真をクリックして見られる個別レポートは地域割りされた地域後援会便りみたいだ。「誰である」よりも党優先なのだ。内容はミニ地域紙みたいな寄稿も混じり、少年期を書いたであろう昔話もあってユニークだが、議員レポートの体をなしていない。

 そんな一つ、「戸口佐一議員」の上平後援会ニュースに「戸口」の文字が一つも無かった号がある主語の使い方で本人が書いていないことが分かるが、執筆者名さえ無い。

党内ならそれで済むが、党外の市民にとっては、文章からその議員の総合的な能力を見ることは出来ない

代筆レポートでは、書く能力のない議員と言うことであり、回数で評価してはいけない例になる。そもそも彼らのネット発信は党まかせであり、個人の労作ではない。

つづく

※ WEBライティング用ツール

 

2023年3月 9日 (木)

マイナカードの申請殺到は損失回避の典型

生産性向上という大目的が欠けるニホン。

3-4min read

 一体何回、ポイント締切を延長したか忘れたが、オオカミ少年のフリをやめた政府が、2023/2月末(ポイント申込は5月末)で終わりと言ったら、今までそっぽを向いていた人達が窓口に駆け込んだ。

「ポイント欲しさで自治体窓口はバーゲン会場と化す」という日本の残念すぎる姿だった。

20230227-1

1.上尾市のマイナカードの申請数

2月末には、HPに混雑警報まででた。2/25土の11時でも最長192人待ちである。

単月の申請は2月が最高かもしれないが、来週に発表だろう。一月末までの申請は167,396人で人口比73%、これは国平均と同じだが、カード交付数132,302の57%は国の63%に見劣りする。

呆れたのは、1月の申請が5000人で、(前回締切りの)12月の半分にすぎないこと。本当にギリギリにならないと動かない人が大勢いる。なおコロナ8波の影響ではないことは明らかだ。一年前からあった窓口へ、子供引き連れてお一人一パックの卵特売に並ぶような光景は、なんとも寒気がする。

ワクチンは健康増進課が、今回は市民課がフル回転した。共にご苦労さんだが、国が義務化ではない中途半端な政策をしつこく推奨したが故に負荷が平準化せず行政は無用なコストアップを、市民は行列という非生産的な結果になった。そもそもポイント付与なんて邪道である。コロナ禍以来、何かくれないと協力しないというヘンな国民性を作っていないか

2022年の市予算。単位は千円/国費

●個人番号カード交付事務費補助金 19,790
●マイナポイント予約事業の委託料 23,387

上は内製、下はNTT系のテルウェル東日本が約半額で落札したらしく、余りは新年度分になるらしい。

 2.行動経済学の通りだった

人々にある行動をうながす動機付けをインセンティブ(報酬)とよぶ。セールスマンへの成果報酬のようにおカネが典型的だが道徳的なものもある。そうした研究を行動経済学といい、その中に『損失回避』という視点がある。人間は『利得の喜び』よりも『損失の悲しみ』のほうが大きく感じるというものだ。

その線で言うと、最後は「損をしたくない」という心理が一気に駆り立てたとみえる。他にも、取得率が高くなりましたよ、というニュースや周りの人は済ませましたよ、という情報が、「少数派になる不安」心理を招き、周りに同調する効果もあっただろう(ハーディング効果という)。

 かくして不毛な騒ぎに見えたが、一つ良いこともあった。

 誰も『三密守れ』と騒がなかった。

 大きな進歩である。

 なお、マイナ反対者の中には、ポイント欲しさに心折れた人もいただろう。それは、別に恥かしいことではない。善悪とは異なる実利的な判断なのだから。こうみると反ワクチン派や副反応忌避の人がいた中で、接種率を高めようと必死になった二年前のワクチン行列と重なって見えた。だから、ワクチンと同じ80%になっても不思議はない。

428114

3.日本のデジタル生産性の向上こそ不可欠

日本の少子化は深刻である。何度も書くが完結出生数は約1.9人。つまり夫婦間には平均二人の子供がいる。問題は非婚化という若い人の選択(先進国共通)なのだから、子育てへのバラ撒き政策では産まれないことは実証済みだ。それでも選挙の人気取りでカネをバラ撒き続ける(どうせ出世払いだ)。

産めよ増やせよや人手不足を嘆くよりも、日本に必要なのは生産性の向上である。

政府は、「マイナカードで便利になりますよ」というフワッとしたPRしかしない。デジタル行政になると、窓口へ出向く頻度も提出書類も減る。そうした行政合理化が日本中のデジタル生産性向上へ発展するという展望を語れない。

4.用途拡大へ

私的に、健康保険証に使っていないので退蔵カードのままだ。ちょうど確定申告の時期、スマホでマイナンバーを使ってやれるらしいが、決算から税申告までの複雑な書類をスマホ画面でやれる人は少ない(年金所得のみなら簡素だが、それは高齢者なので浸透しない)。

前から国税庁は識別番号とパスワードを登録しているので、今年もその方式でやった。つまり、紙のアナログ提出の他にe-taxのデジタル式には複数あるわけで、こういう多様性がムダなコストを招く。

つい先日、政府は、社会保障、税制、災害対策以外にも拡大すると発表した。50の国家資格や自動車登録の事務も含まれるという。また、マイナで「公金受取口座」を登録していない人への促進策として、年金受給者へ書留郵便を送り、拒否できるが未回答の人は同意と見なして登録へつなぐという。これは、デフォルト設定という方法で、反対者は怒るが、強制せずに誘導することで契約率を高める。これも典型的な行動経済学の手口だ

・本当は運転免許証との一本化を

写真付証明書が二枚あるなんてヘンな国だ。しかし、警察で撮影した免許写真と比べマイナは自分で用意した(盛った)顔写真だから、信頼性に不安がある。もし、それを理由に「警察族」が反対したら、ホンネは既得権益を失うことへの抵抗なのだろう。

5.定量的な効果を説明できないデジタル行政

カードは一枚312円らしい。そこにポイント付与で1億人に平均1万ポイントなら1兆円、それを行う自治体への補助金も大きい。既に2兆円使ったという記事もあった。それでも取得率8割なら、カード持つ人と持たない人への二重行政が続く。デジタル難民という人は一定数いるので紙を無くすわけには行かない。

だから、事務の合理化だけで投資額を回収できるとは思えない。いずれにしてもそうした説明を官僚も政治家もしないのは、無責任である。 

6.電子政府への国民IDだが安全性は?

マイナンバーカードの役割を増やすほど常時携帯となり、運転免許証みたいになる。そうなると紛失盗難が心配だ。かつては免許証でカネを借りられたらしいが、今は顔認証があるからそう簡単ではない。また、マイナカードは通帳や免許証と同じく、人にも見せることがあるので「秘密の番号」ではない。しかし電子政府の国民IDという自覚が無いと、暗証たった4桁は心もとない。

既に、当節のネット上の契約や取引ではワンタイムパスワードなどの多段階認証が当たり前、それと比べてセキュリティは低い。なお、暗証番号を三回間違えると、再設定のために役場に行くハメになる。二回間違えて一日たつと回数が0リセットになるわけではない。そこだけは厳重だ(^^♪。

そういう間違えが百人に一人なのか千人に一人なのかは分からないが、カードと一緒にメモ書き保管する人が一定数いる。まぁ自己責任で、ということなのだ。なりすましに要注意とこれから始まるオレオレ詐欺のマイナ版。

海外の導入でもメリットとデメリットはあるが、辞めたという話は聞かない。仮に、問題が多いとしたら、「それ見たことか」と言うよりも、それが今の日本の実力だと思う。そもそも民主国家では100%の賛成なんてあり得ないし、コロナ禍の体験から嫌と言うほどデジタル化の必須を学んだのだから、義務化すれば良かった。この中途半端さが日本の凋落なのだろうと思った。

 

 

より以前の記事一覧

無料ブログはココログ

上尾市政をみつめるサイト

  • 上尾オンブズマン
    市民的視座から上尾の教育行政&市政を考えよう。 (情報公開請求により市政に斬り込むサイト)
  • はるかさん_かまちょ図書館
    上尾市民として市政とりわけ図書館問題を熱く語っています。ぜひ飛んでください。 かまってちょうだいの意ね。