カテゴリー「上尾市の私役所物語」の131件の記事

2023年10月18日 (水)

アリコベール上尾40年史に書けない黒歴史

ボンベルタ上尾から丸広百貨店への闇 

 今年は市政65周年事業というが、我が役場はオリンピック+1年毎に記念事業をやりたがる。これは新手の公共事業かもしれない。つまり表彰市民を創作し、市民と行政が相互に称賛しあうのだ、税金で(今年は1250万円)。

それとは別に15日にアリコベール40周年記念イベントがあった。三つのビルが40歳になったのだ。実は、傘下のレストランで券をもらって知ったのだが、駅を使わない人や西口の人には関心が薄いはず。だからイベントは小さく、Webの案内も弱かった。

雨がやんだ丸広屋上は濡れていたが、ダンスチームに合わせて若い来場者らが躍っていた。ヒップポップ系ダンスみたいで、ゼクシスでも見る光景だ。

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丸広屋上はコロナ前のビアガーデン以来だが、たまたま●長と話をした。やりたい気はあるが、請負い業者が見つからないという。確か、前は一人四千円位の飲み食い放題のバイキングだった。しかし、それは高齢市民には不健康なのだ(^^♪。昔ながらの本格ガーデンでなくても、地下食品売場のデリカテッセンや四川飯店から取りよせて、お気軽な『夏の屋上屋台』で良いのでは。タワマン下にある田中屋の盛況ぶりを見れば分かるだろう。

6階の催事場で北海道物産展をしていた。海鮮弁当は何処にもあるが、この牡蠣めしはうまい。

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アリコベール上尾の沿革史 

3棟は1983年9月に同時オープンした。A館は商業施設の「デパート館」、B館は「東武サロン(結婚式場)」、C館は「東武ホテル」である。その施設概要は大家の上尾都市開発(株)サイトにある。

(日経新聞 地方面『国鉄上尾駅東口の「アリコベール上尾」、初日の23日は10万人の人出。』1983/09/25)

今となっては百貨店は古い業態となり、各地の駅前から姿を消している。それを想うと、日本が長い停滞期に入る80年代という最後のタイミングでよくぞ造ったなと感心する。そして何度も書くが、駅を降りてデパートを仰ぎ見る光景は希少である。それを昭和的な光景と言ってしまえばそれまでだが、高崎線では浦和、大宮、上尾しかない。熊谷の八木橋は駅から離れた旧中心地、川口ではそごうが撤退した。この希少性は貴重だと思う。

で、改めて第三セクター(3セク)の上尾都市開発サイトの沿革を見たら、ある期間が空白だ。丸広上尾店は1992年10月開業で、竣工の9年後だ。この9年間が空なのだ。
それを
簡単に埋めれば、当初はボンベルタ上尾という特殊な百貨店が開業したが不振続きで9年で撤退した。その穴埋めに、都市開発は建物を四割引きで丸広に売却し、大きな負債を抱えたという汚点である。

実は、この東口再開発の経緯を書いた貴重な記事がある※1新聞記事等をソースにした長文なので下に要約した。

 戦後の上尾駅は地上駅舎で改札は東口のみだった。高度成長期に団地開発が進み人口が増えると、橋上駅化して西口に改札口ができた。その後、西口の有志らによりモンシェリーが作られ賑わった。
 そしたら東口の商店主らが危機感を抱き、官民一体で東口再開発へと進んだ。83年に大型ビル3棟とペディストリアンで繋ぐ今の姿がオープンしたのだ。
 中心のA棟に地権者がテナントで入る一方、核テナントとして西友・イトーヨーカドー(IY)・ジャスコの中からジャスコ(現イオン)が選ばれた。しかし、市民の要望はスーパーでは無かった。事業者らも、市民が買回り品を大宮や都心へ流出しないことを願っていた。
 そこでジャスコは新タイプのジュニアデパート(小さ目の格下クラス?)の「ボンベルタ上尾」を提案し開業した。しかし、商売は思わしくなく、初年度の目標年商140億円は64億円となった。
 88年にはIYが昭和産業跡地(ショーサンプラザ)に出店した。当時のバブル期には大宮や桶川でも大規模店が相次ぎ、さらにロードサイド店との競合も加わった。かくして、日用品はIY、高級品は大宮という構図となってボンベルタの経営は悪化した。価格や商品の見直しをするも、1万4000㎡という小面積も足かせという。都市開発には賃料値下げを交渉するも、結局、9年目の92年に撤退した。
 後継に上がったのは川越市に本店を置く丸広百貨店。しかし、撤退でダメージを受けたのは上尾都市開発(株)だった。ボンベルタへ返す敷金や保証金がかさむなど80億円の負債を抱えたそこで、テナントになるはずの丸広へ、ビルごと60億円で売却する挙に出た。資産価値100億円を超す物件を四割引きで売るとは大問題。おまけに、上尾市が上尾都市開発に10年間で21億円を無利子で貸付けたので、さらに市民の反発を招いた(その辺りの経過は不明)。だが結局、60億円で売却されて丸広の資産となり、丸広上尾店は1992年10月に開業した。

丸広上尾店と損失問題 

本ブログでは丸広を何度も扱ってきたが、今の経営は丸広不動産みたいだ。テナントを埋め、床稼働率さえ高めれば、自社直営事業の赤字を補えるのかも知れない。ただ、その前提は豊満市からの40億円プレミアムなのだ。賃貸ならとっくにサヨナラだろう。

なので、市民から見た合理性とは、40億円の穴を毎年の固定資産税、法人市民税や地元雇用者の市民税でどれだけ回収(複利計算)したかである。そんな事知った事かの市政だからこそ、「40周年おめでとう」はノー天気、と言うのが本稿の趣旨である。

参照記事には、ボンベルタの店頭価格が上尾に馴染まなかったとありガックリくるが、一体どんな店だったのか全く分からない。ただ、ジャスコにしたら小さな失敗例に過ぎない。流通業は業態変化への適応こそがキモだから、お手本のように、近年、イオンモール上尾として戻って来た。

なお、敷金や保証金で3セクが80億円の負債とあるが、フツー、徹底する方が違約金を払うから魔訶不思議である。(信じがたいが素人の寄せ集め?)  監査請求や訴訟にもなったが、結果は変わらない。その不条理さを追求したと、尾花正明市議が書いたブログを、昔見つけたことがある。

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  • 都市の再開発は大宮までが限界か

バブル期は活気があり再開発事業が行われたが今は全く逆。高崎線沿線で拡大型の再開発ができる街は大宮と浦和、川口辺りしかない。

首都圏では昔から東京の南側(横浜や川崎)に人気が偏っていたが、開発余地が減ったり地価高騰もあり、割安だった北側(埼玉南部)の開発案件が増えてきた。しかし、官と民の資本が入るのは大宮駅や浦和駅周辺に限られ、他市の話はあまり聞かない。強いて、外環道路沿いの流通センターと言う名の大型倉庫がある。また市内だと郊外の老人ホーム位だ。

 大宮駅グランドセントラルステーション構想は駅と東西の回遊性を高める。その北側の30年塩漬けした市営桜木駐車場の土地も動き出す。浦和駅西口には南高砂地区の再開発や駅前広場の再整備がある。そこで「県都の玄関口に相応しい」という鼻持ちならない言い方が浦和らしい・・・。

上尾は、東京都ではなく、「大さいたま市」の北側ベットタウンになりそうだ。

最後に、市は図書館本館の更新計画を検討中だ。選択肢の一つに駅前ビルへの賃貸入居案がある。仮に丸広としたら、30年間入れば築70年になってしまう。壊すから出てってくれ、と言われたら行く場所がない。ショーサンにしても似たようなものだが、711は投資ファンドの圧力で更なる合理化を迫られており、IY上尾店の第二弾の縮小があっておかしくない。本館の件はまたの機会に・・・

※1 まちづくり】上尾の玄関口づくりとジャスコが作った「百貨店」-上尾駅東口再開発

 

2023年10月 4日 (水)

上尾のネーミングライツと将来売却候補

売れるものなら何でも売りだせ、上尾市役所。

最近、ネーミングライツを三件受注した。凄いぜ上尾市役所。次は足もと?

正式名、愛称、年額/万円、契約年数、購入企業名

●上尾市文化センター

  あげお富士住建ホール  110、2年 株式会社富士住建

●上尾市コミュニティセンター

  三井金属あげおコミュニティセンター    50、4年、三井金属鉱業

●上尾市平塚サッカー場

 ライフコミュニケーション上尾サッカーグラウンド、 30、4年、ライフコミュニケーション

●上尾市民球場  

 UDトラックス上尾スタジアム(略称:UD上尾スタ)、300、3年、UDトラックス

 UDはR4年から。他はR6/4/1より。


今後、予定される物件と想定客

 

西貝塚環境センター

 

捨てる前にお売りくださいハードオフ焼却センター

 

 

上尾市図書館

 

あげおブックオフ新古本図書館

 

 

上尾市役所

 

ドンキあげお市役所

 

 

上尾駅東口大屋根

 

モチーフのセンス無い街だから、名無しで惜しい。ヤーネ~

 

 

上尾市議会棟

 

上尾リラクゼーションもみもみ 安眠館

 

 

健康プラザわくわくランド

 

谷津温泉追い炊きの湯

 

 

上尾小学校 だって・・・

 

早稲田ゼミナール上尾校

 

 

上尾中央小学校

 

中央大学付属上尾小学校

 

 

市民体育館

 

ゼクシス上尾スタジオ

 

 

 

バーベキュー場(丸山公園)

 

焼肉きんぐ屋台店

 

 

上尾水道局

 

しばかわの水

 

 

 

から揚げの天才上尾苑

 

 

青少年センター

 

UNO青少年オンリー店

 

 

他募集中・・・

 

 

2023年9月 3日 (日)

3 寄稿_上尾市いじめ問題について

1 いじめ内容 信頼回復は 4 フランスと韓国 5 桶川市

教育系分野に知見のある方からの寄稿です。

“PTA活動に熱心な妻ともこの件、話題にしていたところ” の前振りの後、専門性と経験からくる骨太な感想を述べます。(長文のため意訳しバックグラウンドを除去、1350字) 

1. 中学校が被害者の訴えを知ることになった時点で、単なる「いじめ行為」として今後取り扱うべきではないほどの重大な人権侵害かつ不法行為であることが認識できるはずです。直ちに司法機関に通報し措置を委ねること、法務省等の人権侵害申立て機関への手続き等、被害者救護に全力を尽くすべきでした。つまり、中学校側の対応は被害者の人権保護について認識がまったく欠けています。

2. 加害者側にも守られるべき人権があるのは当然としても、被害者の受けた長年の苦痛と、わいせつメールのような、いじめの範囲を超えた不法行為には、丁寧かつ確たる保護措置が必要でした。一定の権利の制約、すなわち捜査機関による取り調べや児童相談所等への通告等による措置が行われるべきと考えます。それは調査委員会による調査とは別に行われるべきです。

3. 加害側の生徒は卒業まで登校できたのに対し、何ら落ち度のない被害者生徒は不登校に追い込まれかつ心的外傷という傷害も負わせられたという結果は極めて重大です。それは中学校のみならず、上尾市側の対応によっては、被害者側にもっと有利な状況に展開できる可能性があったと考えられます。(加害側生徒に対する児相等の隔離措置等で)。報告書にあるように、被害者を守り切れなかった行政の責任は追及されて必至だと考えます。

4. 調査報告書の内容は極めて妥当と思います。ただ、中学校側が覚知してから3~4か月、この間が無かったなら、被害者生徒にとってはもう少し、学校生活において好転するべき機会が得られたのではないかとも考えました。

5. いじめは基本的に人権侵害行為かつ犯罪行為(傷害、暴行)ですから、程度はともあれ当初から捜査機関や児童相談所等との関係機関と連携して対応するべきと考えます。
 優先順位は、被害者側の人権保護と権利侵害の要素の除去を行う事であり、そのために加害側の権利が一定程度、制約されることは比較衡量の上、やむを得ない受忍限度と考えます。
 『いじめられる側に、何ら落ち度はない』ことを、教育は当然、子どもに関わる全ての機関、職員は絶対原則として認識するべきです。残念ながら、それが欠けています。それが貴ブログにある「学校側の保身」として感じられるところの最大要因と考えます。

6. 最後ですが、今の学校現場が、「こどもの権利を守る、子どもの安全安心を守る」という意識は、ほぼ欠けていると感じます。保身というよりも「評価に傷がつくことで、自分はともかく、組織(また組織の上の人たち)を傷つけてしまっては大変だ」という意識が蔓延しています。
 かつ、「もっと楽に仕事をしたい。教員の仕事は、教育だけのはずだ」という意識もまた、強くなっているように思えます。結果、こどもたちの日々の生活の安定、安寧を守る、支えるという意識が相対的に学校現場に薄くなります。

 中には、子どもファーストのすばらしい校長先生もいましたが、圧倒的に少数派。そういう人はやはり出世しませんね。ずっと地方の学校をたらいまわし、あるいは僻地の教育施設管理職で塩漬け、ということもありますし、教頭止まりで校長になれないことも。確かに教員の過重労働が、教育現場を疲弊させています。

 ですが、それは別問題。単純に、「傷つけられている子がいるなら、その子を守れ」と、言いたいです。

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寄稿に感謝。文字修飾は当方付与。

 

2023年8月29日 (火)

2-上尾市中学校のいじめ重大事態の信頼回復には

1事件  3寄稿 4仏と韓国 5桶川市 6失態 7でっちあげ

『守ってくれない』という汚名を消すには、身内に厳しい処罰から。 

報告書p13では、当初の段階から、どんなことがあっても加害生徒から被害生徒を徹底して守り通すという姿勢を堅持し、言葉や態度によって被害者側に伝えて中学校への信頼感を十分に醸成すべき・・・と指摘します。

他ページにも「学校に対する信頼感を醸成」とありますが、小難しい表現が気に入りません。上の赤文字のように、「いじめられたら、先生達は君を絶対守るからね」と体育館で大声で宣誓すれば良いのです。毎学期ごと!

子供や親の心に刺さるメッセージと態度が大事です。(上尾市本件サイト)

だって、本件は、やっぱ『上尾も守ってくれねーよ』でしょう。

いじめ問題では、時々、テレビで教育委員会や学校長らが頭を下げる醜態をみますが、とうとう上尾もか、となりました。上尾の面汚しです。ここで注意すべきは、同業者の失態を我々以上に見聞きしている彼らが、自分のフィールドで起きた時に、正しい判断ができないことです。それこそが前記事に書いた保身です。

たぶん、Bさんの被害見積りと我が身の安全性(例、Aに重い処遇=自分が不利と考えた)を天秤にかけたと想います。彼らはバカなのではなくズルいだけですが、保身とは普遍的であり、ローカルな問題ではないと考えます。連中に石を投げたい人も現れますが、そこはちがいます。

組織内の保身は民間だってある、と書くと身も蓋も無いのですが、だからこそ、いじめ防止とは別に、(根性論ではない)折れない心の育成を必死に作るべきです・・・。

●泡になって消えたい

両親にそう述べています。誰も口にしないけど最悪にならずに済んだことはBさんの強さと両親の支え以外に想像できません。(しかし言えない苦痛もあったはず。高校で立ち直れることを願います)

で、想い出したのは、いとこの児童精神科の専門医の話し。今は横浜市教育委員会や県警の相談をしています。ムカシ、子供のことで電話したら、折り返すと返答されました。「さっき、救急車で運び込まれた子がいてね」と自殺未遂の若者を診ていたのです。

若い子が気軽に自傷行為を繰り返すうちに、誤って太い血管を切ってしまうから怖いんだ、と言う生々しい話の記憶が蘇えりました。今の子供は、家庭に居てもSNSで親に理解できない世界に棲んでいます。

●若い二人のその後

 報告書によると、Bさんは本件申告後に休みがちとなりました。加害生徒と遭遇することに恐怖を感じ、家から出られなくなり、中学生活を奪われたのです。

 A側の申し入れで、Aは7/16日から登校自粛し夏休み後も続きました。それにより、Bさんは夏休後に母の付き添いで一時的な保健室登校をしました。しかし、Aの登校再開する旨の○○を機に再び登校できなくなりました(前記事の傷口に塩)

 今も専門医の治療を受け、心的外傷ストレス障害という診断名が付いてます。一方、Aは秋以降、卒業まで登校しました。

 Aは他の人には加害していませんから、幼いころから無抵抗なBさんを何かのはけ口にしていたと思います。本来は、そこも専門家が解明すべきと思います。でないと不安が残ります。また、小学校で早期発見できていれば双方ハッピーかもと想いました。

●両立しない時は被害者優先を

加害者が怖くて通えないのですから、どちらかが転校すればと思います。もちろん被害者に選択権があり、転校によるコストは加害者家庭と学校側が負うべきです。

または、加害側に一学期間の遠隔教育とか、完全な動線分離策を強いるとか、不登校の施設へ通わせるとか、素人ながらに想います。法的には、被害者には支援を、加害者には指導をですから、人権侵害にはならないのでは・・・。

被害者が望む今後・・・所見の最後

報道機関への周知は実現しました。埼玉新聞はヤフーに配信しましたが、コメントは74件と少ないです。もはや珍しくないことと見なされているかもしれません。中身は、警察や訴訟を解決策に上げる人が目立ち、学校への期待は少ないです。

周知を求めたのは大成果です(心理的負担はいかばかりかと案じますが)。内容の深刻さが新聞にのったので拡散効果がありました。本記事にもアクセスが集中しました。市が記者会見して報告と謝罪をと求めましたが、実施は不明です。テレビ放送は見当たりません。

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最後に関係職員の処分を求めています。四つの黒塗りは、校長・教頭・指導教員らかもしれません。過去に身内に甘い処分を見てきました。公務員は世間とは賞罰の尺度が違うようです。なので、結果次第ではひと悶着ありそうなので、被害者側の納得感を忖度すべきです。でないと、畠山市長がサードレイプしたことになります。

なお、処分には校長が含まれると予想しますが、西倉教育長が元校長であるように、校長組が参加する出世双六の上りが教育長という土壌では、新しい花が咲くわけないよね。

参考 弁護士ドットコム 処分の事例 → 先生の「不適切な指導」に「NO」を突きつけた文科省・・・

2023年8月28日 (月)

1-上尾の学校関係者は誤ったメッセージの責任を背負う

上尾のいじめ問題
『学校や先生は守ってくれない』と子供や親に伝えたのです

長いため二分割した。次記事2はこちら

市サイトには弁護士・医師ら第三者による「いじめ認定の報告書」が出ましたが、本件は暴力案件(犯罪)です。

教育委員会は、『このたびは、本いじめ事案により、当該生徒様および保護者様を深く傷つけてしまったこと、深くお詫び申し上げます』と書きます(この文末)。

しかし、既に生徒は不登校のまま卒業しており、与えた傷をどう治すかは書いてません(治療費なども)、ゴメンで済んだら警察はいりません。関係者の首を替えても失った人生の一部は戻りません。また、マニュアルを厚くすれば再発防止になるわけでも無いでしょう。

先ずは被害者救済と厳しい責任追及から始めるべきです。

驚いたことに、被害者親の所見(3頁)も公表され、貴重でした。しかし、黒塗り保護用のイメージ文書で法文引用も混じるなど、スマホだと読みにくので、所見をベースに私的な要約をしました。

下の『 』内はほぼ引用です(正確には原文参照を)。内容は、”調査への謝意”を込めるなど抑制的でロジカルなものですが、それがむしろ苦渋に満ちた痛々しい無念として伝わってきます。

なお本記事では不登校と書きますが、本人に一切の落ち度はありません。

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 所見では、『学校側も被害者側の登校よりも、加害側の登校を優先しており、絶望を感じました。加害側の自己中心的な登校再開により娘の登校は叶いませんでした』と無念を語ります。事実関係では、『全面的に認定いただいたと確認しました』とあります。 

●いじめの内容を報告書から一部要約・・・加害者をA、被害者をBさん

幼稚園は別だが小学校は同じ、(近隣らしく)下校班も同じ。小5の時、Aは下校時にランドセルを引っ張る叩くの乱暴をした。小6の時、腹部を殴打されたことも。XX中学では、R3/9月(中2)以降にエスカレートします。

① 中2の2学期、下校時に後をつけ、待ち伏せを繰り返す。下校時にリュックを引っ張って道路に倒す、後ろから襟を引っ張って首を締め付けた。
④ 11/18朝、Bさん携帯にわいせつなメールを送りつけ、「誰にも言うな」と口止め。(証拠のメールは黒塗りで公開)
⑤ R3/12月、放課後、B宅駐車場にて腕立て伏せを強要し、フェンスに押しつけて腹部を殴打し、その拳をBさんの胸部に移動させた。・・・胸を触ったということか?
⑥ R4/5月、下校時にXX中三年の男子の左腕をつかみ、その左腕でBさんの脇腹を殴打し、「明日の集団下校は殴り放題だ」と言った

●R4/5/24に担任はBさんから聞いて初めて知った。

それ以前に、Bさんは「触らないで、気持ち悪い」と伝えたり(たぶんAに)、一緒に帰る友人からは「何かあったら逃げた方がいい」とも言われていた。

6/2、Bさんは担任に、「相手にちゃんと伝えてほしい。指導してほしい。」と伝えた。

6/6、学校内で本件が正式認知とあるが、その対応が「重大な事案」にしていないと批判(報告書P8-9)。

●7/1放課後、B両親と子、A両親と子、教頭、複数の教諭らが話し合う

 B側が用意した紙に、Aは自分のしたことを書いて認め、A両親と共にB側に謝罪した。

これをもって、中学校の管理職(役職不明)は、本件調査は終わりとみなしたらしい。彼らは、本件が犯罪に該当すると知りながら、かつBさん側が被害届を検討するのを知りながら警察への通報をしなかった。

7/11 Bさん側は上尾警察へ相談をした。

●中学校と教育委員会の対応について

B氏は、『上尾市の対応が法に則っておらず、組織的な対応しておらず極めて杜撰だ』との報告を評価しつつも、多くの問題点を指摘します。

警察と連携しなかったこと。中学校は夏休み明けまで議論しなかったこと。当該中の校長は10/17日に「・・・いじめ重大事態に関する調査報告書」をBさん側に提出したが、学校いじめ問題調査委員会で議論された内容ではなく、また西倉教育長にも提出していない。調査を取り繕うために報告書を限られた職員が作り上げたものだ、と指摘。

●傷口に塩を塗る"教育者"。彼女の中学時代は失われた

所見p2で、『教頭は・・・加害者の教育を受ける権利を優先させ、娘の教育を受けさせる権利を侵害した。詳細な内容は以下であり、娘が精神的な被害が大きい中、何とか通常通りの登校に向けて朝の一時でも登校をしていた最中に受けた発言で極めて大きな絶望感を味わった

令和4年度第5回上尾市いじめ問題調査委員会会議資料3
加害者には、憲法二十六条の教育を受けさせる義務があるので、学校側から積極的に登校を促す発言を認めている。加えて同資料において加害者の登校を促したい。公立中という中立の立場なのでご了承ください。○○がいつ教室に戻って。いつ○○を許せるなんか分かりませんよねという発言をしたことを認めている。

この部分は、報告書p12らしいのですが黒塗りが多くて意味不明なので、上の生々しい発言は重要です。

セカンドレイプかそれ以上です。

Aが主、中学校幹部らが副という加害の構図にみえますよ。

校長らは問題から逃げたと思います。朝日新聞の見出し、「生徒守る姿勢示さず」が的を射ています。

●杜撰という曖昧表現は思考停止になる

報告では中学校の組織的対応は杜撰と批判します。特に、Aが被害者家族に謝罪したことで一件落着、あとはBさんが登校すれば解決すると安易に考えた、と分析します。

しかし、それでは能天気で感受性に問題を抱えた”教育者”となりますが、もっと別な理由があるとみます。加害者の人権を守るとか、中立というのは彼らの建前です。

校長・教頭は内輪で済ませたかった、彼らは体面や、上からの人事評価を気にするのです。それこそが彼らの、『一番守りたいこと』、と考えれば全てが腑に落ちます。

守りたいのはわが身、保身です。

公務員は減点主義の典型ですが、調査委員はそこまで尋問して欲しかったです。

どうしてもマニュアルを厚くしたいなら、「守るのは被害者、自分は最後」と百枚綴れば良いのです。

2へつづく

 

 

2023年6月29日 (木)

祝・上尾市のお手柄、25mプールは当確だ。水上公園・スポーツ科学拠点

学校統廃合の一歩。スポーツ総合センター。県営ジム

同じ場所を見ているのに、人によっては、過去を引きずる「さいたま水上公園」か未来を語る「スポーツ科学拠点」のワードで検索するでしょう。当然、別々のサイトへ行くわけで、まさしく公園担当スポーツ担当という縦割り行政の弊害です。で、先日メールしておいたら、数日で一方へのリンクが貼られました。

さて、前記事では上尾市政のミス連発を取り上げましたが、今回は、それを水に流す話です。

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 跡形もなく埋められた荒涼とした風景。遠くに残されたウォータースライダーが、プール跡地を偲ばせます。もし残っていても、水着撮影会しか使い道は無かったでしょう・・・。

 で、さいたま水上公園跡地にスポーツ科学拠点という施設を作る基本計画が3月に県から発表済みです。

 埼玉県の概要版基本計画。上尾市の提案内容

概要版に上尾市提案が二件、モロ出てます。特に室内25mプールは当確ですね。以下引用。


・ランニングコース・ランニングステーション
 上尾市が整備費を負担する。(約2.3億円を想定)

・屋内25mプール
 上尾市から「屋内25mプールが設置された場合は、市内の小中学校の水泳授業等の利用について業務委託を行う。」との申し出があったことから、任意施設の1つとして屋内25mプールが整備されることを期待する。

こうして専門家会議が明記してくれたのは、地元エゴではない、公益性と合理性のある提案だと評価したからと思います。

最初の、ランニングコース施設は上尾市がカネを出すので問題なく決まりでしょう。周回コースと「更衣室とシャワー室等」施設(有料かも)らしいです。ただし、後者なら、現運動公園側に作った方が需要があると思うんですよね。

●学校プールの廃止と共同利用のトレンド

学校統廃合と並び学校プール廃止と水泳授業の民間委託が増えています。上案だと、市内の約5-6校分をカバーし、専門コーチが指導する姿です。学校からの(バス?)移動ロス時間があるため、一回当たり時間は従来授業の二倍になるかもとか。なんであれ、通年の室内温水プールですからスケジュール管理は楽です。

稼働率の低い屋外プールをムリに維持する合理的理由はありませんし、民間委託で教員の負荷が減り、生徒のスキルも向上します。今後、上尾の学校群をエリアごとに分けて、近間の民間プールを利用するようになると、本プールの該当校はうらやましがれますよね。これは、学校統廃合の確実な前進材料となるので、本提案元は教育総務課ですか? いい仕事してます。

なお、ここを読むと、学校プールとか水泳事業は必須ではないらしいです。確かに北国だとニーズは低いですよね。とにかく上尾市には地の利に恵まれましたが、隣市町も相乗りするようです。そして空き時間帯は一般有料で稼げばよいから、まさにWin Winの計画です。

参考 志木市、春日部市の例を末尾に。

●メインアリーナ構想

 全体計画にスポーツ総合センター(以後Sと略)も含まれていたことに驚きました。なので、観客席付きの体育館という案はS内の体育館(収納客席は2百ほど)の発展的な代替えなのか気になります。Sの建物は古いけど、存続するなら、運動公園内、武道館、本案と4館体制になり、多すぎでは・・・。

 上尾メディクスは昔、Sの体育館を使ってましたが、今は武道館がメインみたい。なので、メディクスのホームタウン構想もあるなら、上尾市もカネ出すハメに・・・。話は変わりますが、今、日本の男子バレーが凄いですねよ。

●スポーツ総合センタは解体か存続か不明

 ここには合宿用の宿泊施設があります。昔ながらの大部屋ですから、当節の若者に不人気。食堂もありますがまずかった。今度の科学拠点施設には宿泊(カプセルホテル風?)やレストラン施設を作るはずですから、こちらは廃止かな・・・。なお、構造躯体はしっかりしているから体育館や他の運動室は利用可能ですが、付帯設備の老朽化が激しいです。

 私的には、ここにあるエアロビック系と筋トレのジム室を、科学拠点内へ移転するか、この地でリニューアル存続すべきと考えます。最大の理由は、エリート選手用ばかりでは税の使い方として偏るからです。もう一つは、スポーツ団体は政治家と繋がり、支持団体(票田)化して声のデカイ勢力として動きますが、トレーニングジムはバラバラの個人のため組織化されず、不利だからです。

 ここには、保守部品が無いようなオンボロ機器しかありません。ウエイトリフティング場には県内では貴重なプラットフォームが3基あります。かって、三宅宏実さんが埼玉栄高校生の頃、黙々と練習に励んでたと当時を知る方が語ってました。原市の利用者が目立ちます。

 上尾市政にはこうした視点が無いので、議員に一肌脱いでもらおうかと思います。

参考

志木市 8小学校をコナミスポーツクラブと10年委託、スキル別指導を

春日部市 34校を民間委託、その先に共用プール 

東洋経済 老朽化や教員配置も深刻な「学校プール」

函館市 プール授業できず、バス運転手確保難

 

2023年6月27日 (火)

ミス連発の上尾行政_上尾夏祭りに間に合わないアレ

鈴なりの高みの見物席は無し!

●追記 2個あり

2023年の上尾夏祭りはやる気配なし? 6/27になっても上尾市観光協会7月イベント欄は空白ですよ。上尾市の三大イベントと言ったら、夏祭り、花火大会、シティマラソンでしょう。堤防工事で花火中止は仕方ありませんが、それにしてもお粗末。

流石に、いい仕事、じゃない らくな仕事してますね、上尾市天下協会。

所で、春先から東口側のペディストリアンデッキのタイル張替え工事をやっていますが、工事は9月29日までです。通るたびに、ちんたら工事に呆れています。民間の上期決算の締めまでと言う感じですね。

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しかし、上尾夏祭りの時は、このデッキは人流のスムーズな移動に不可欠であり、かつ高みの見物席として人気があります。下写真はオマツリジャパンからのもの。俯瞰して見下ろせるのは、いいものですよ。

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こうなるのは縦割り行政のためと思います。道路河川課が担当らしいですが、「全体最適を考える人」がいれば、夏祭りに間に合うようにしそうですが、めんどうに関わりたくないから、そんな人いませんね。

今年、通行止めかな。そうすると追加コストも発生し、人流制御はチョー大変ですね。

さて、ここの所、上尾市がらみでNHKニュースに載ることが目立っています。テレビのNHKデータ放送をよく使います。選別されたニュースを短時間で知れて便利。いわゆるタイパですね。スマホよりも楽です。

その埼玉県のニュース枠、5月に幼児をさかさまにして骨折させたバカ親の事件がありました。その頃、マイナンバーカードの紛失という話題があって、埼玉枠内に上尾が二件もあるという現象でした。

その紛失の件、今は市サイトから見事に消されています。『忘れて下さい』というわけですね。

その後続いたのが、ミスの連発報告です。

固定資産税納付通知とか生活保護費返還の誤送付です。三題並んだ姿を記念に撮っておきましたから、堪能してください。フェイクではありません( ゚Д゚)

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そして、今見たら、『お代わり』が出てました。

本人同意の確認不足によるマイナンバーカードの健康保険証利用登録の発生について

ミスばかりが続く上尾市役所です。

次は何だろうというヘンな期待を抱かせます。

きっと、過去にもあったけど、告白しなかっただけと思いますよ、

 ね。

で、迷惑なのは、そうしたケアミスの対策にかける追加コストを平気で市民に請求することです。自腹でお願いしますよ。

ついでに書くと、今話題になっているネットの公文書の秘密露呈の件です。

 

安心してください、隠してますから。

という安村式のはずが、

実は

 

見えてる、見えてる。(^-^?)

というやつ。

黒く塗って読めない部分が、丸見えだつたと言うのは十年以上前からある話ですよ。

前に書きましたが、上尾市役所のネット上に漂う公文書にもありました。相当経ってから、教えた記憶がありますが、今、どうなっているかは知りません。

例えば、Wordの文書内で、作図機能で描いた黒四角形を被せるのですが、そのままpdfにしたらダメです。図にしないと。

網掛けというか色塗りもありますね。また、こうした文章も表面的には読めませんよね。文字色を背景色と同じにするのは別な目的で使う手口です。

単なるスキルの問題なのですが、どうも個人に依存していて組織の仕事になっていない印象を受けます。

最後に、

安心してください。

追及するブログではありませんから。

 

追記 翌日6月28日 慌てて市役所トップに夏祭りの案内が出た.。

隠したい文字列が本当に隠れているか否かは、フレーズ検索で分かる。検索窓に "調べたい語句や文章" を入れると完全一致があれば見つかる。

 

 

2023年5月 8日 (月)

人気投票中、上尾丸山公園の遊具リニューアル4案

そして鯉のぼりの行くえ・・・

追記10/6 確定。C「キッズツインタワー」956票、B 825、C 597、A 282 

上尾丸山公園では、3月にアスレチック広場の遊具3基をオープンしたばかりだが、もっとデカイ企画が進行中だ。

南口の児童遊園地にある遊具が40年以上もたつから、全面更新をするらしい。そのため、4つの案から一つ選ぶ投票を受け付けている。一つと言わず、全部作ってほしい子も多そうだ・・・。


A「レインボーアドベンチャー」

Aパース

A 提案パース [PDFファイル/3.34MB]


B「わくわく!スカイドリームファンタジー」

Bパース

B 提案パース [PDFファイル/1.71MB]

C「キッズ ツインタワー」

Cパース

C 提案パース [PDFファイル/2.08MB]

D「元気いっぱい!ビタミンカラー」

D  提案パース

D 提案パース [PDFファイル/1.57MB]

4/15~5/25まで、詳しくはこちらからネット投票もできる

 そこで、C シニア ツインタワー  に一票!

 

  (訂正) キッズ ツインタワー

 

この資金源に、ふるさと納税(の使い道指定であるクラウドファンデング)を使うとある。それは結構なことだが、もっと格上げして、上尾の自慢できる施設の一つにするようなスケール感が欲しい。そのためには、今年度予算(前記事)から0.1%削るだけで7千万円が捻出できる。更に市民へ直接寄付を募って一億円位集めるものありだろう。

 市政65周年記念で昔を回顧するよりも未来に残る投資を考えたほうがイイよね。

なお、人気投票だって一種のアンケートなのに、情けないことに市HPの「市民アンケート調査」は知らん顔だった。「実施中のアンケートはありません」と無視するのは、滑り台よりもよくすべる広報広聴課である。

 ●上平公園と丸山公園の空に鯉のぼりはいない

 子供の日が近づくと、2016年の鯉のぼり記事にアクセスが増える。コロナも終え、今年はと思ったが、実は何年も前に辞めていた。

 今年は、賃貸マンションと近所の戸建ての二軒しか鯉のぼりを見なかった。それくらい絶滅危惧種の風物詩になっているから、上尾市のこの企画はとても良いと感心していたので残念だ。

 辞めた理由は、何週間も外に晒したままで劣化が激しいとか、強風で鯉が逃げるらしい。そうなると高所レッカー車の有料出動となる。

 確かに、家庭では夜間や雨の時は中にしまうし、二階のベランダでも強風になるともの凄い音を立てて靡き、ポールをしっかり固定しないと危ないことを想い出した。

で、思ったのは、公園には国旗掲揚ポールがあるからそこに飾ればイイと思った。また、屋根のある所なら何週間も吊るせて安全なので、ああアソコだなと連想した。

上尾市役所の入口前スペースや上尾駅の大屋根なら吊るせると思うが、どうだろうか。

でかい干物みたいでダメか? 屋根より下の鯉のぼりでは歌詞の冒涜か? 家父長制を連想させるとかのクレーム来る? 

魚ついでになるが、アッピーランド近所の釣り堀が埋立していた。いつでも行けると思っていたが一度も行かなかった。あの辺りは低地なので、大水で溢れて道路を魚が泳いでいた・・・と昔を知る上平の人が言っていたので、やはり鯉は逃げるんだ。

で、跡地は何?

 

角上魚類なら大歓迎。

 

 

2023年3月 9日 (木)

マイナカードの申請殺到は損失回避の典型

生産性向上という大目的が欠けるニホン。

3-4min read

 一体何回、ポイント締切を延長したか忘れたが、オオカミ少年のフリをやめた政府が、2023/2月末(ポイント申込は5月末)で終わりと言ったら、今までそっぽを向いていた人達が窓口に駆け込んだ。

「ポイント欲しさで自治体窓口はバーゲン会場と化す」という日本の残念すぎる姿だった。

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1.上尾市のマイナカードの申請数

2月末には、HPに混雑警報まででた。2/25土の11時でも最長192人待ちである。

単月の申請は2月が最高かもしれないが、来週に発表だろう。一月末までの申請は167,396人で人口比73%、これは国平均と同じだが、カード交付数132,302の57%は国の63%に見劣りする。

呆れたのは、1月の申請が5000人で、(前回締切りの)12月の半分にすぎないこと。本当にギリギリにならないと動かない人が大勢いる。なおコロナ8波の影響ではないことは明らかだ。一年前からあった窓口へ、子供引き連れてお一人一パックの卵特売に並ぶような光景は、なんとも寒気がする。

ワクチンは健康増進課が、今回は市民課がフル回転した。共にご苦労さんだが、国が義務化ではない中途半端な政策をしつこく推奨したが故に負荷が平準化せず行政は無用なコストアップを、市民は行列という非生産的な結果になった。そもそもポイント付与なんて邪道である。コロナ禍以来、何かくれないと協力しないというヘンな国民性を作っていないか

2022年の市予算。単位は千円/国費

●個人番号カード交付事務費補助金 19,790
●マイナポイント予約事業の委託料 23,387

上は内製、下はNTT系のテルウェル東日本が約半額で落札したらしく、余りは新年度分になるらしい。

 2.行動経済学の通りだった

人々にある行動をうながす動機付けをインセンティブ(報酬)とよぶ。セールスマンへの成果報酬のようにおカネが典型的だが道徳的なものもある。そうした研究を行動経済学といい、その中に『損失回避』という視点がある。人間は『利得の喜び』よりも『損失の悲しみ』のほうが大きく感じるというものだ。

その線で言うと、最後は「損をしたくない」という心理が一気に駆り立てたとみえる。他にも、取得率が高くなりましたよ、というニュースや周りの人は済ませましたよ、という情報が、「少数派になる不安」心理を招き、周りに同調する効果もあっただろう(ハーディング効果という)。

 かくして不毛な騒ぎに見えたが、一つ良いこともあった。

 誰も『三密守れ』と騒がなかった。

 大きな進歩である。

 なお、マイナ反対者の中には、ポイント欲しさに心折れた人もいただろう。それは、別に恥かしいことではない。善悪とは異なる実利的な判断なのだから。こうみると反ワクチン派や副反応忌避の人がいた中で、接種率を高めようと必死になった二年前のワクチン行列と重なって見えた。だから、ワクチンと同じ80%になっても不思議はない。

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3.日本のデジタル生産性の向上こそ不可欠

日本の少子化は深刻である。何度も書くが完結出生数は約1.9人。つまり夫婦間には平均二人の子供がいる。問題は非婚化という若い人の選択(先進国共通)なのだから、子育てへのバラ撒き政策では産まれないことは実証済みだ。それでも選挙の人気取りでカネをバラ撒き続ける(どうせ出世払いだ)。

産めよ増やせよや人手不足を嘆くよりも、日本に必要なのは生産性の向上である。

政府は、「マイナカードで便利になりますよ」というフワッとしたPRしかしない。デジタル行政になると、窓口へ出向く頻度も提出書類も減る。そうした行政合理化が日本中のデジタル生産性向上へ発展するという展望を語れない。

4.用途拡大へ

私的に、健康保険証に使っていないので退蔵カードのままだ。ちょうど確定申告の時期、スマホでマイナンバーを使ってやれるらしいが、決算から税申告までの複雑な書類をスマホ画面でやれる人は少ない(年金所得のみなら簡素だが、それは高齢者なので浸透しない)。

前から国税庁は識別番号とパスワードを登録しているので、今年もその方式でやった。つまり、紙のアナログ提出の他にe-taxのデジタル式には複数あるわけで、こういう多様性がムダなコストを招く。

つい先日、政府は、社会保障、税制、災害対策以外にも拡大すると発表した。50の国家資格や自動車登録の事務も含まれるという。また、マイナで「公金受取口座」を登録していない人への促進策として、年金受給者へ書留郵便を送り、拒否できるが未回答の人は同意と見なして登録へつなぐという。これは、デフォルト設定という方法で、反対者は怒るが、強制せずに誘導することで契約率を高める。これも典型的な行動経済学の手口だ

・本当は運転免許証との一本化を

写真付証明書が二枚あるなんてヘンな国だ。しかし、警察で撮影した免許写真と比べマイナは自分で用意した(盛った)顔写真だから、信頼性に不安がある。もし、それを理由に「警察族」が反対したら、ホンネは既得権益を失うことへの抵抗なのだろう。

5.定量的な効果を説明できないデジタル行政

カードは一枚312円らしい。そこにポイント付与で1億人に平均1万ポイントなら1兆円、それを行う自治体への補助金も大きい。既に2兆円使ったという記事もあった。それでも取得率8割なら、カード持つ人と持たない人への二重行政が続く。デジタル難民という人は一定数いるので紙を無くすわけには行かない。

だから、事務の合理化だけで投資額を回収できるとは思えない。いずれにしてもそうした説明を官僚も政治家もしないのは、無責任である。 

6.電子政府への国民IDだが安全性は?

マイナンバーカードの役割を増やすほど常時携帯となり、運転免許証みたいになる。そうなると紛失盗難が心配だ。かつては免許証でカネを借りられたらしいが、今は顔認証があるからそう簡単ではない。また、マイナカードは通帳や免許証と同じく、人にも見せることがあるので「秘密の番号」ではない。しかし電子政府の国民IDという自覚が無いと、暗証たった4桁は心もとない。

既に、当節のネット上の契約や取引ではワンタイムパスワードなどの多段階認証が当たり前、それと比べてセキュリティは低い。なお、暗証番号を三回間違えると、再設定のために役場に行くハメになる。二回間違えて一日たつと回数が0リセットになるわけではない。そこだけは厳重だ(^^♪。

そういう間違えが百人に一人なのか千人に一人なのかは分からないが、カードと一緒にメモ書き保管する人が一定数いる。まぁ自己責任で、ということなのだ。なりすましに要注意とこれから始まるオレオレ詐欺のマイナ版。

海外の導入でもメリットとデメリットはあるが、辞めたという話は聞かない。仮に、問題が多いとしたら、「それ見たことか」と言うよりも、それが今の日本の実力だと思う。そもそも民主国家では100%の賛成なんてあり得ないし、コロナ禍の体験から嫌と言うほどデジタル化の必須を学んだのだから、義務化すれば良かった。この中途半端さが日本の凋落なのだろうと思った。

 

 

2023年1月31日 (火)

畠山市長は給与減額する必要なし

前任者の負の遺産を清算しただけ、むしろ良いことをした。

 去年11月に、アサヒ住建との係争が確定して、新図書館建設に関する損害賠償の件は全て終わった。

賠償金等の総額は10,500万円。これは契約額(請負額)24億円の約4.3%である。内容は既出なので略すが、5社が和解、他二社の賠償額は裁判を経てのものだから、5年かかったが文句を付ける筋合いはない。なお、明細は鈴木茂議員レポートにまとめてある(本来は市がこうした報告をすべき)。

●給与減額はおかしい。堂々と胸を張れば良い。

ところが12月議会で、「損害賠償の支出の責任をとって、市長は三か月間、給料2割減を申し出た」のだ。推定、90×2割×3=54万円。市議会では賛成多数と実に嘆かわしい(反対は無会派二人のみ)。

どうしてそんなことをしたのかと思う。

選挙公約である「見直し」から始まった中止決定は、契約破棄へ進み、交渉や裁判となるのは自然なプロセスだろう。俺なら、もっとうまくやれたなどと言える人は居ない。

新図書館計画は、前任者の残した負の遺産であり、畠山氏はその清算をしたに過ぎない。むしろご苦労様である。公約の実現をしたのに給与減額では道理が通らない。市は合理性のある説明をすべきである。

と言うのは、世間は、「市長が給与減額したってさ」とか、『またなんかやらかしたか』位に受け取りやすい。更に、裁判で市はミスを犯したのかとも疑われる。

減額の提案理由には、「・・・工事請負契約の解除に至った経緯に鑑み、市長の給料を減額したい」と書くだけで、理由は明かさない。「道義的責任を感じて」とかのフレーズも聞こえてきたが、理由にならない理由だ。

フシギなのは、こんな卑屈な提案を側近らが止めなかったこと。畠山さんは後ろにも気を付けた方が良さそうだ。

ちなみに、上の鈴木議員レポートには解説があるが具体的では無く、中途半端な疑いだった。

賠償額にかなりの差がある事が分かります。これは畠山市長の選挙応援と関係しているのではないかと疑われます

 アサヒ住建を示していそうだが金額の瑕疵を指摘したわけでもなく、それなら書かない方が良いと思う。氏が畠山氏に特別な対抗心を抱くのは良いとしても、未だに選挙戦の傷が消えていないかのような印象となった。

 せっかくだから書けば、裁判を長引かせ、延滞利息をプレミアムとして献上したかもと深読みできるが、根拠はない。

悪は逮捕市長議長らであり、彼らを生む上尾の政治風土である事を忘れてはいけない。なお、仮に上平図書館を造った場合と現本館との維持費の差額は年900万円と見積もられていた(過去記事)。

●これで二回目の給与カットだ。

初回の給与減額はブロック塀事件の時で、それは在任中のことだから当然だ。ここで蒸し返すと、図書館問題としては、就任一年後に本館をPAPAへ移転する計画をしたが議会でおじゃん。

その反動で、安心安全を盾に本館に700万円でこんなもんまで買ってしまったこともあった。

 

 

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さらに、あの上平用地を地元に媚びるような複合施設化を試みるも、議会で否決され諦めた。

こうして見ると、前任者の始末はしたものの、自らの計画案(実際は腸内患部による)は失敗続きであるように、早い話、図書館は畠山氏にとって鬼門なのだ。

 

参考 本館移転中止による損害賠償の総額

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