カテゴリー「図書館」の150件の記事

2023年7月10日 (月)

図書館本館の未来とは、過ちを繰り返さないこと

基本は、駅前賃貸入居、増改築、建替え。そして第四案?

 上尾市図書館市民ワークショップが始まった。二日間の出席が必要なため、集まらないと思った。実際そうらしい。何人募集だったのかHPを訪ねたら、早々に削除されていて不明だ。たぶん20人かな?

事前資料として、「上尾市図書館の今後を考えるための基本情報」を開示するのは良いことだ。

 そこには、1981年生まれの本館の経緯や、築42年の今までメンテナンスに累計2億5千万円を費やしたとある。また、蔵書30万冊なのに11万冊しか開架できないと嘆き、開架率は37%と低い。ようするに本棚と人の場所とのトレードオフである。

 しかし、老朽化や(狭い)床面積問題よりも、ニーズの変化や人口減少、ネットの浸透などの方が大きな環境変化である。老朽化対策としてのハコモノ更新では古い発想から抜けられないだろう。さて、事前資料には肝心な三点が抜けていたので指摘しておく。

 まず、2.5億円費やしたと言うが、上平移転計画という悪手で1億500万円の損害賠償等を払ったり(人件費や訴訟費用含まず)、その後の上平新複合施設計画という恥の上塗りなど、負の史実も書くべきなのだ。過ちを繰り返さないために。

 次に、春に利用者アンケートをしており、結果も出ているから要約を伝えるべき。むやみに長い報告書はチャットGPTでも要約できないから、私的なエッセンスのみを記す。

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回答数は前年より大幅減の675人。紙回答が94%も占め、60歳以上で53%と過半(不詳除く)なのを見ると、図書館が高齢者向け施設化したみたいである。

しかし年間貸出でみる同世代は36%だから、回答層が偏っていることに要注意だ。別にアンケート案内の巧拙に原因があるわけでは無い。ヒマや関心の差だろう。

各種の満足度調査では、「一般向け本・雑誌について」は、満足系51%、不満系16%だった。毎年の購入数は変わらないのに、去年より大幅アップしたのは不思議。

この一年、当局は本館で学習席の増設に腐心した。その満足系28→30%、不満系は19→19だった。でも10代に限ると、満足61→67%、不満15→5%と高評価なのだ(回答した子は利用者かも知れない。数は少ないけど良かったね)。

報告書の末尾は、好き勝手なコメントの書き放題集になっていた。

 図書館行政のアウトプットである図書館要覧の最新版が例年になく早くできたのに、「でましたよ~」とトップ画面で告知しないのは、この職場の因習だ。

 ほぼ前年の上書き文書だが、一番のキモは、各種の経済活動と同じく、コロナ前の水準を回復したか否かである。私的には、人口動態と(本離れの)ネットの浸透によりムリと見る。他市も似たようなものだが、近年図書館を増強した桶川市に関心がある。でも発表が遅いため分からない。

要覧の解説は「図書館本館を守る会」サイトにもあるが一部引用した。

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・蔵書数は一万点増えて60万台にのる。貸出は114万点で微減、378千人で微増だった。コロナ前の18年比では、84千点少なく、約93%%水準にとどまる。

・グラフをみると、幼児は回復、70歳以上が+3万点と元気。それ以外は完敗。特に40代と60代が大幅減はなぜだろう。ネトフリ効果かな?

・総予約数に占めるWeb予約は81%で頭打ち。貸出数に占めるweb予約貸出は17%。

・本館、駅前、大石の主要三館合計シェアは、貸出人数で78%、点数は76%と大きな変化なし

 

●当局には第四案は無いかもしれない。

これについてはまたの機会に。参考資料

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2023年4月16日 (日)

図書館に欠けるモバイルフレンドリーと40市比較

参考:埼玉県図書館協会の統計

上尾の図書館行政は、近年コツコツと小さい改善を積み上げる。最近も一人学習席を3つ追加した(たった3席を笑ってはいけない)。飲食エリアも再定義したり、2F男子トイレの小には自動水洗機をつけた。なお、コピー機の利用がやかましくなったと嘆く人もいた。

 以前は、受付カウンターに置いただけだったが、今回は館内のあちこちの見える所、イス席の隣に置いて応募を促す。もちろんWebもある(こちら)。設問数も30個を超し、真面目に答えると5分以上かかるという凝りようだ。

 えらい進歩である。で、当方が特に拘ったのは、本館外側へのベンチ増設(当年中に実現しそう)と以下のことだ。

  • 蔵書検索Webをモバイルフレンドリーにする

モバイルフレンドリーとは小型デバイスでも、PC画面並みにアクセスしやすくする最適化のこと。スマホで、蔵書検索予約サイトへ行けば分かるように、相変わらずPCサイトのまま。小さくて読めね ( ゚Д゚)、拡大したら迷子になる('ω')

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日頃、行政が馬鹿の一つ覚えで好んで使う「寄り添う」に照らせば、モロ矛盾する。ガラケー廃止でオールスマホになる時代だというのに・・・。

こうなる理由は当局の無知というよりも、図書館問題に係る市民のセンスが偏っているか、市議らに扶助費や土木以外の発想が無いためかもしれない。でも、これに合格する自治体がまだ少ないから、はよ取り掛かれ !

 さいたま市 熊谷市は合格。

●上尾市の図書館の実態は県内ではマシ

 埼玉県図書館協会がexcelで統計を出しているので少し比較をした。4つほどサラッと紹介する。グラフはクリックで拡大。

  • 図1、蔵書数は人口20万人台の同規模市と比べると草加市並で春日部市よりは劣る
    なお、蔵書数は毎年の廃棄数を減らせば(置き場所に困らなければ)増える一方なので、単純な比較はできない。
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  • 図2、貸出数は蔵書数の割に多い方である。草加・春日部より多いのはイイ。なお、蔵書数や貸出数を人口一人当りで比較すると、人口の少ない市が上位に来るので適さない。
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  • 図3 蔵書回転率と総予約数に占めるWeb予約比率
    蔵書回転率(貸出数÷蔵書数)は図書館の利用効率を見る代表指標である。1.5前後が多い。
    2を超すのは稀であり、読書熱心な市と思われるがそうとも言えない。白岡市の2.7という高さは、児童書の貸出が全体の半分超もあるためだ。それは教育政策なのかもしれないが、人口の少ない児童が全体を引き上げる。
    上尾市は1.9と5位である。児童書の比率は36%と平均よりやや低いから、読書家の大人が多いかもしれない。

    Web予約比率は総予約数に占めるネットから予約した比率である。
    上尾市は79%と並みである。戸田市は住民が一番若い市でハイテク系市民も多いらしいので、うなづける。但し、グラフ内に書いたような誤りがあり、信頼性に欠けるお粗末な統計だった。
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 更に深めると、全貸出数に占めるWeb予約の割合はさいたま市が30%と高く、年間930万冊のうち280万冊がネット経由なのだ。これは、住民のデジタル社会への浸透度の一つと思う。上尾市は17%と少なかった。
 話は変わるが、昔、ネット予約が増えると、本を受け取りに来るまで滞留期間を作るから回転率を下げてしまうと思ったが、間違いかも。

休日に図書館で探して借りていた勤め人が、ネット予約で平日夕方に入手でき→貸出増→回転率向上になるかなと…。

  • 一人当たりの購入予算額 図は省略
    人口が少ない市が上位にくる。上尾市は29位で160円だが、草加市121円、さいたま市122円、春日部市133円より多い。

 今後の本館の更新計画では、議論が収束しずらい理念や主観よりも、事実に基づく考察をしてほしいものだ。最後に、自治体が個別に発する統計値と協会に提出した統計が一致しないのは何でだよー (^^♪

 

2023年1月31日 (火)

畠山市長は給与減額する必要なし

前任者の負の遺産を清算しただけ、むしろ良いことをした。

 去年11月に、アサヒ住建との係争が確定して、新図書館建設に関する損害賠償の件は全て終わった。

賠償金等の総額は10,500万円。これは契約額(請負額)24億円の約4.3%である。内容は既出なので略すが、5社が和解、他二社の賠償額は裁判を経てのものだから、5年かかったが文句を付ける筋合いはない。なお、明細は鈴木茂議員レポートにまとめてある(本来は市がこうした報告をすべき)。

●給与減額はおかしい。堂々と胸を張れば良い。

ところが12月議会で、「損害賠償の支出の責任をとって、市長は三か月間、給料2割減を申し出た」のだ。推定、90×2割×3=54万円。市議会では賛成多数と実に嘆かわしい(反対は無会派二人のみ)。

どうしてそんなことをしたのかと思う。

選挙公約である「見直し」から始まった中止決定は、契約破棄へ進み、交渉や裁判となるのは自然なプロセスだろう。俺なら、もっとうまくやれたなどと言える人は居ない。

新図書館計画は、前任者の残した負の遺産であり、畠山氏はその清算をしたに過ぎない。むしろご苦労様である。公約の実現をしたのに給与減額では道理が通らない。市は合理性のある説明をすべきである。

と言うのは、世間は、「市長が給与減額したってさ」とか、『またなんかやらかしたか』位に受け取りやすい。更に、裁判で市はミスを犯したのかとも疑われる。

減額の提案理由には、「・・・工事請負契約の解除に至った経緯に鑑み、市長の給料を減額したい」と書くだけで、理由は明かさない。「道義的責任を感じて」とかのフレーズも聞こえてきたが、理由にならない理由だ。

フシギなのは、こんな卑屈な提案を側近らが止めなかったこと。畠山さんは後ろにも気を付けた方が良さそうだ。

ちなみに、上の鈴木議員レポートには解説があるが具体的では無く、中途半端な疑いだった。

賠償額にかなりの差がある事が分かります。これは畠山市長の選挙応援と関係しているのではないかと疑われます

 アサヒ住建を示していそうだが金額の瑕疵を指摘したわけでもなく、それなら書かない方が良いと思う。氏が畠山氏に特別な対抗心を抱くのは良いとしても、未だに選挙戦の傷が消えていないかのような印象となった。

 せっかくだから書けば、裁判を長引かせ、延滞利息をプレミアムとして献上したかもと深読みできるが、根拠はない。

悪は逮捕市長議長らであり、彼らを生む上尾の政治風土である事を忘れてはいけない。なお、仮に上平図書館を造った場合と現本館との維持費の差額は年900万円と見積もられていた(過去記事)。

●これで二回目の給与カットだ。

初回の給与減額はブロック塀事件の時で、それは在任中のことだから当然だ。ここで蒸し返すと、図書館問題としては、就任一年後に本館をPAPAへ移転する計画をしたが議会でおじゃん。

その反動で、安心安全を盾に本館に700万円でこんなもんまで買ってしまったこともあった。

 

 

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さらに、あの上平用地を地元に媚びるような複合施設化を試みるも、議会で否決され諦めた。

こうして見ると、前任者の始末はしたものの、自らの計画案(実際は腸内患部による)は失敗続きであるように、早い話、図書館は畠山氏にとって鬼門なのだ。

 

参考 本館移転中止による損害賠償の総額

2022年12月17日 (土)

グルコースの女神と図書リクエストと先ベジ

4min read  (2100字とやや長め)

1.カーリルで借りる

 ネットの中で紹介されていたら、書名の文字列をマウスで選択し、右クリックでGoogle検索へ飛ぶ。本の場合はAmazonサイトが一位表示され、概要や時には玄人はだしの書評(※1)が読める。

その時、ブラウザーに組込んだカーリルが、市図書館の蔵書を自動検索してくれる。その方法は8年前の記事参照※2。

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上の検索結果で「貸出中」なのは、当方が借りている時の図だから。ここが「貸出可」なら、「予約する」→上尾市図書館検索画面→「カートに入れる」へ直行する(ここ ※)。見事な官民シームレス・サービスだが、最大のメリットは一度も書名をキー入力しなくて済むことだ。 ※ 但しログイン状態であること。

 なお毎度書くが、非蔵書本のリクエストはネットではできず、「手書き伝票」という昭和時代に戻ってしまう。できないはずは無いのだが、きっと、記入漏れや間違いの時のやり取りが面倒なのだろう。

 このように、自分のリクエストで本を買ってもらうと、嬉しくなるのは人情だが、別に珍しいことではない。

 「(年)20冊位はあるかも」、とこともなげに語る知人がいる。新聞を読む人なら分かる、ある種の必然性があるためだ。もちろん、毎週の選書会議を経て買うから、一部の人に偏るわけでは無い。たんにバランスの取れた読書家なのだろう。なお、新規購入は、図書館側が独自に選ぶ方がリクエストよりも圧倒的に多い。

2.上尾市図書館の新規購入本と提言

 年度によりバラツキはあるが、年15,000冊買い、同数前後を廃棄する。なお、除籍数要覧に明記するようになったのはここ最近のこと、以前は開示していない。

 除籍には持ち去り(万引き)数も含まれる。昔、上尾市の場合を尋ねたことがあるが忘れた(>_<)。一般的な発生率は0.5%、その辺りは昔の記事に詳しい(※3)。

 去年の購入本の平均単価は1700円くらいである。他に、雑誌は3300点を買い、市民からの寄贈が750冊くらいあった。仮に蔵書とダブっていても、寄贈本がきれいなら代替えになるので喜ばれる。資源ゴミやブックオフに出す前に検討したい。もちろん、一万円札が挟まっていないか確認してからだ。

 さて、21年には、一般書で一万冊を買い、うち五千冊が本館に陳列された。「五千冊」と聞けば、書棚巡りで目立ちそうだが、蔵書数比では50冊に1冊となり、埋もれてしまう。

 そもそも書棚巡りは子供でも当節やらない(それは悪いことである)。そして、今では子供から高齢層まで、端末による蔵書検索が定着している。なのに、検索対象を市内蔵書に限らせるとはヘンである。

 (使わないから)館内端末OPACのメニュー構造は知らないが、せめて上尾市の検索トップ画面に「県内横断検索」を入れることは直ぐやれる(今は別な所にリンクがある)。こうすれば、一千万冊超の中から探せるわけだ。

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3.グルコースの女神(美人)

 人生が変わる 血糖値コントロール大全 の感想である。数学と生化学の専門家で100万人のフォロワーを持つglucose goddess(インスタグラム)から生まれた本らしい。

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 聡明で美しい女性が書くのだから、「マチガイあるわけない」と思ってリクエストした・・・。糖質制限本はたくさんあれど、本書は医者でもない人が書いていた。でも、「お厚い」のは苦手だ( ゚Д゚)。少し引用すると・・・

遺伝子により、二型糖尿病になる可能性はあるが、ほとんどの慢性病の原因は遺伝よりも生活要因による。血糖測定器を腕につけ、値をスマホで、さらにはグラフ化して観察し、何をいつ、あらゆる生活シーンでの食べ物と血糖値の関係を探った。

特に血糖値スパイクについて多く語り、空腹や気分に直結しており、血糖値曲線の平たん化を唱えて、幾つかのテクニックを書く。多くは既出のことだが、野菜を先に食べる「先ベジ」については面白かった。彼女は、いろいろな食品例を交えて書いていた。

 食物繊維、たんぱく質と脂肪、最後にでんぷんと糖 

 この順番による効果は、糖尿病患者への薬に匹敵するという。理由の一つとして、食物繊維が小腸に入ると粘着性の網状になり、後から来るグルコースの吸収を抑えてHbA1cの低下になるらしい。当然、体重も減る。確か、野菜サラダの後に少し時間を空けることが必要とも書いてあった気がする・・・。

 要するに、同じものを食べても順番で健康に影響すると言うことだ。「先ベジ、後コレ」である。また、リンゴ酢(ACV)を水に薄め、甘いものを食べる前に飲むと良いとあった。これは試してみたい。

 その頃、俳優の渡辺徹(61)さん死亡のニュースがあった。若い頃、どんぶり飯にマヨネーズを掛けるという大食漢だったらしく、糖尿病歴がある。

 で、その糖尿病という病名の変更がただいま検討中である。「血糖値を計測できない時代に決めた病名で、実態に合わない」ためと言うが、一番は尿の字への不快感だと思う。高血糖病とかに変わるかもしれない(NHK)。

 じゃあ、いんきんたむし? イボ痔? は、とツッコミたくもなるが、病名を変えて病気が減るのだろうか。この例で一番の不快は、生活習慣病という名前は良くないという人まで現れる世の中だ。

 それこそ、行き過ぎた寛容であると思う。

 

※1 せつかくの上尾のビブリオバトルで、一位の書評すら公開しないのはどうかと思う。

※2 アマゾンで買う前に「その本図書館にあります」の凄い拡張機能

3 図書館での本の万引き、年間2万冊は凄いな

 

2022年12月 7日 (水)

上尾市の教育集いはVAR判定で失敗へ

場末の映画館に見る、やっています感。

目次メニューへ   3 min read

最近、2つのイベントに出席した。共通する根深い問題があるので書く。

●「新しい時代の学びにふさわしい学校を考える集い」

11/12土、文化センターで開かれた。長いタイトルだが、要するに学校統廃合問題の一貫だ。

 前段は建築系教授の最新式学校の事例、後段はパネルディスカッションで、学校長やPTAの人達が登壇して(なんとなく仲間内の)意見交換をする。(既に案内サイトは閉鎖しているが)二時間くらいだったと思う。午前と午後の二回やった。

 同じ内容を一日に二回やるとは信じがたいが、多くの市民や親たちに聞かせたいというなら、明かに過剰であり、実際失敗だった。

でも、その失敗ぶりを、市サイトの写真を見ても 絶対に分からない。わざわざ「集い」と名乗るなら、キモは『何人来たか』である!

市の写真は、見せたい部分のみを写しており、サッカーボールが線外にあるように見える効果と同じなのだ。ここは、VAR判定と行きたいが、下の写真で代用としよう。クリック拡大

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 午前は約30人と聞いた。午後は何かの授賞式を冒頭に入れたため(上)、それなりの親たちが来ていた(スマホで撮っている)。そして、現役の親子達には統廃合は無縁だから、式が終われば帰り、観客席には畠山市長らを含めても33人位だった。まさに場末の映画館並みだ。

 遠くには寝ている高齢者もいたが、何人か背広服姿の人が不釣り合いだった。次に控えたPTA関係者だろうか。というわけで、素の市民はおよそ20人?が、市内で一番でかいホールに来たわけだ。反対派の議員や党派的な人は見なかった…。

 長澤教授の話は退屈だった。既知の分もあるが、ようするに新築事例のオンパレードだ。そこに行く着くプロセスの泥臭さと自治体や住民の葛藤を語れないのだからキレイごとである。案の定、この先生ダメだなーと確信したのは、締めのフレーズだった。

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『学校は教育施設ではない、学校は学校である』

 禅問答みたいなまとめで、したり顔されても困るんですよね。

 当方なら、「学校も人口オーナスに向き合あわないと未来はない」かな・・・。

 結局、後半は見ないで一緒に来たSさんと帰った。

お茶しようとしたが、文化センター内も市役所横もやっていないので、ル・ソレイユという店に入った。店主らしき人に、コーヒーだけでは割高ですからパン買って、と言われ、困った。

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甘いの避けたら、腹持ちしてしまった。今まで素通りするだけだったが、パン屋喫茶みたいな初体験をした。この日の忘れられない二人の集いと想いで…。

●足りない姿勢

 イベントが終わると直ぐにサイトを消してしまう悪い癖がある。アウトプット(成果報告)が必要なのにそうしないこともある。講演会なら何人来たかは最重要指標であり、そんなイロハにも無関心だ。「無事終わる」や「やっている感」で満足してないか。上と次のデジタル講座ではアンケートもしたはずが、その集計報告すらない。きっと、少な過ぎて統計的有意では無いためかも ( ゚Д゚)

よって、お役所仕事とこき下ろして何が悪いだろうか。更に深刻なのは、彼らはそれに慣れきっている節があることだ。 

●デジタル配信サービスの講習会へ参加

 図書館本館で11/22に3つの講習会が連続的に開かれた。音楽配信のナクソス、日経テレコン21、朝日新聞クロスサーチを午前と午後に各二回やっていた。計6回である。

 日経の記事検索の回にでた。日経の講師はオンラインだった。ただ聞いているだけだが、最後に質問はできた。もっと質問したかったが時間が押していたのでやめた。他の講座がどうだったかは知らない。

講座ごとの参加者数 午前の回 午後の回 参考・去年度
ナクソス 3 1 17人
日経の記事検索 5 6 14人
朝日新聞の〃 3 4  ---

今年は述べ22人。なんだ、これっボッチ、とビックした。

集客案内が悪いのではなく、そもそもニーズが無いのだろう。ちなみに、去年の人数には図書館職員が(研修を兼ねて)含まれている。経費(講師料)はタダであるから被害はない。また、学習スペースを新増設したので、例年のような集会室で勉強したい人への悪影響は少ない。

担当者には、「来年は土日で勤め人相手が良いだろう」と勧めた。(休日だから)先方講師に依頼できなくても、システムの概要と初歩的な操作案内なので、その程度なら市職員で十分できるはず。テキストは借用すれば良い。

 こうした市の事業で欠けているのは、コスト情報の開示が無い事だ。

上の三つの月額は約75,000円、年90万円である、サブスクみたいな定額制だから利用しなくても請求書が来る。要するにサービスの対価をいろんな機会をとらえて告知すべきである。しかし、そうなっていないのは市政のコスト意識が希薄なためだろう。その成果が、官も民もそろって他人のカネを使うという意識になる。 

 これは出ていないが出演者は11人で市職員が3人という。と書くと、水増しイベントと誤解されやすいが、純粋な自由出演らしい。ただし、館長の出演はカウントに微妙だ(^-^?)。

 初のイベントなのに早々に案内ページを消し、結果報告も無い。例えば、この本は小学生女子だとか公務員男性とかのプロフィール位はあっても良いだろう。参加者の多様性が伝わらないと継続性が削がれる。なお、このビブリオバルは以前から企画されていたものであり、それ以上でも以下でもない。

 

 

2022年10月20日 (木)

図書館本館の学習机の改善と欠点

館長が変わって、図書館も変わったという話。

2 MIN READ

 上尾市図書館本館の弱点は学習席の少なさである。と言うことを、昔から何度も指摘した。また、市民活動としても繰り返し増設案を要求してきた。決して無茶な理想案ではなく、実現可能レベルの要求なのだが、一度も取り上げられなかった。

 しかし、去年、館長が変わったためか、図書館行政に小粒ながらも矢継ぎ早の変化が起きた。

ソファーを相次いで置いたり、2Fのイスを大幅更新した。また、1F学習コーナー新設(A)と新聞コーナーを2F移転した。更にWi-Fi導入(評価はしないが)、飲料自販機の設置、9月にはAを間仕切り机に変更した。

さて、当初のAは、一般的な長テーブルを並べてMax8人だった。中古の事務机を並べた申し訳程度のものだから、投資額は0円だろう。それでもないよりはマシで、稼働率は50%位はあった。

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この夏には、そのAを、間仕切り型の席に変えた。6人×2列で12席となる。使ってみたけど、ちょっと狭かった。これも安普請の机であり、イスも粗末なもの。チープ感がアリアリだが、上尾の図書館では革命的な事である。少なくとも、大根やネギに本を読ませると酷評されたアノ移転構想と比べたら。

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 便利さで言えば、カバンを置いたり、参考書を広げるには二階の集会室(下図) の長机の方がよいから、Aは当初は不人気だった。

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しかし、最近は満席の光景もあり認知度と共に利用率は高まっている。これこそ、上尾では見られなかった知的な風景である。多少窮屈でも、隣の視線を感じずに集中できる点が好まれるのだろう。

  • 床の騒音とカーペット工事の追加

 使えば分かるが、離着席時にイスのスチール足と床面が擦れてトンデモナイ音がする。リノリウム床面がエンボス付きのためである(1Fは転倒防止のためだろう)

 なので、近々、床工事をすると告知した。たぶんカーペットに張り替えるだろう。

しかし、この行為を見て、「行政は直ぐ改善した 素晴らしい」と勘違いしてはいけない。使ってから分かるのはド素人。こんな問題は導入前にチェックすることだ。告知文に、「お粗末でした」と詫びを入れて欲しい。

  • 個人的にこのレイアウトは感心しない

 机を壁面に向けて配置するコの字型の方が良いと思った。この机は横に連結しているようで、かつ華奢な造りっぽいので、隣りの人の挙動や音が伝わりやすいのでは無いか。見た通り、詰込み風で開放感も無い。

 壁面を向いた配置の方が、互いの距離がとれて良い。でも、この安普請の連結机ではムリなの? 低調なアンケートにカネをかけるよりも大切な実物投資にカネかけて欲しかったね…。 

  • コロナ対策の天窓解放が寒くて困る冬

 ここは日差しのない寒い場所で、天窓解放しているから冬は寒くて仕方ない。頭寒足熱とはいうけど気の毒だ。解決案は、完全に閉めるのは、万が一の責任を問われるからムリ。なのでスキマ程度に開ければよいだろう。会話しない場所であり、窓開幅の基準など無いのだから。

もっと学習席を増やす方法 

 12月から3月頭までは受験シーズンである。東側の文化センター、西側のコミセンで各々一室くらいを中高生専用に解放すればよい(これも以前書いた)。この企画は縦割り行政では敷居が高そうだ。まさに市長の裁量である。かつては低教育の人が市長に相応しい上尾市だが、今は違う。畠山市長、あなたの千葉工業大学はいま私立理系の人気校の一つですよ・・・。

 

関連 上尾のWi-Fiがよく切れる原因

2022年9月25日 (日)

上尾のWi-Fiがよく切れる原因と図書館

ウルトラマンは3分、上尾のWi-Fiは5分 

  8月、上尾市では公衆無線ラン(Wi-Fi)の無料接続サービスを始めた。市施設18カ所だ。投資額は810万円、月額の回線料は約48万円と聞いたので、年576万円となる。

予算書を見た時は、庁舎のみと思っていたが図書館も含まれていた。で、以前、図書館へのWi-Fi導入に反対と書いたので、理由を簡単に再掲しておく。

高額料金時代は終わり、今は格安使い放題プランが普及している。図書館での読書中、チョコっと検索するなら自分の通信契約容量で済むのだから受益者負担である。それが高じて動画で長居となれば目的外利用を増やす。

所が、「図書館への導入要望を勝ち取った」と自慢する人がいるらしい。可哀想な家庭の子とか災害対応までを理由にあげる共産党議員の例を以前指摘したが、ようは陳腐なレトリックでしかない(料金下落は彼らが嫌った菅政権の手柄だったのに)。上尾の図書館に足りないのは電波ではないことに気付くべきなのだ。

聞く所、当局は、『他市でもやっている』とも迫られたらしい。それは行政に負担を肩代わりさせる常套句であり、恣意的なものである。というのは、行政自らだって、新政策を「他市がやっていない」と自慢するではないか。ようは政策の優劣や公平性や合理性がモノサシなのだ。

なお、文化センター等の有料施設への導入は有料客へのサービスとしてアリだが、Wi-Fiが拾えるタダエリアを作らない工夫は必要だ。タダはある種の人達を吸引し施設の迷惑事の源になりやすい。早い話、民間がWi-Fiを撤退する理由の一つはそれ。

  • フリーWi-Fiのスポットは減少中

 春の7SPOT終了に続き、ファミマもミニストップも廃止になる。理由は上で述べたことと、セキュリティ更新料が高くコストと集客成果が伴わないためだろう。また、訪日客向けに助成金を使った自治体、商業施設は集客目的として導入が増えてきたが、コロナで一変している。

  • スピード測定は10~20M

 図書館本館では、一階と二階にアンテナがある。(一本で?) 200人同時利用可というのは過剰スペックと感じたのは、コロナ禍が平常となり来館者は当面回復しないと思うためだ。なおキャリア電波の入りにくい本庁舎の広い1Fに一台とは、チグハグな導入である。

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 本館で計ったら良い時は20Mbpsでた。10Mも20M大した違いでは無いが動画視聴はできる。ただし、イオンモール上尾では100Mを超すし、駅前の茶店でも40Mはでるので早いとは言えない。なお、図書館ではもっと遅くて良い。そうすれば自費のキャリア回線を使うだろう。

 安全性のためか、ログイン時にメールアドレスを登録する仕組みをとる。街の無料Wi-Fiとはここが違うのだが、このメール登録が敷居を高くする。先日、図書館で、最新のギャラクシーを見せた知人が「すぐ切れる」と嘆いていたので訳を話した。それで本稿を書くことにした。なお、Wi-Fi如きでいちいちマニュアル読む人はいない。

 以下はアンドロイドの場合(バージョンでやや異なる)。

 Wi-Fi選択でAgeo Free Wifiを選び、次にメルアドを登録し、同意ボタンを選ぶと、直ぐ接続される。実は、この接続される一瞬のうちに画面が切り替わってしまうため、下を目にすることはない(これがシステム設定で変えられるのかは分からない)。

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確認メールを送ったから5分以内にURLへアクセスして」とある。これを怠ると、つながったと喜んでいても5分で切れる。再接続してもまた切れるを繰り返す。もちろん、URLへ正しく反応すれば、次回はメルアドを入れなくてもログインできるが、何日か間が空いているとメール登録からやり直すことがあった…。

  • メールが届いても、スマホのコピペは素人にはムリ

 メールが届いても、URLのハイパーリンクが無くて、たんなる文字列という場合がある(下図)。その文面には、「URLの文字列を全てコピーして・・・貼り付け」とあるが、スマホ初心者でなくても難しい操作だ。特に指先が鈍った高齢者ほど。


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●コピペを使わない方法  まず、文字列部を指で 長押しするか、ダブルタップすると全選択される。そして上にメニューが出たら、「開く」をタップすれば良い。

 ・5分以内にメールが届かないトラブル

 Gmailで複数アカウントを受信利用していると直ぐに届かないことがある。Gmail用アドレスなら自動同期すると思うが、プロバイダーのアドレスも併用した場合は、「設定」で「同期頻度」を「15分毎」とかにしてあるかもしれない。そこを「使用しない」にする。

 結局  煩わしいGmailから逃げたいのもあるが、漏洩リスクを考えて、安易にメインアドレスを登録するよりも捨てメールアドレスがお勧め。Yahooメールとか。

なお、請負ったのはアイテックと聞いていたが、そこが直にやっている様では無い感じ。実サービスはビーマップ社のAir Compassに行き着く。ここにも元請けと下請け、なんだか割高そう・・・

参考

目玉無くも静かに肥える上尾市予算-3

上尾市ICT化推進計画 デジタル社会に向けた 基盤整備 公共施設に公共無線LANを整備し市民の利便性向上を図る。

 

2022年9月 2日 (金)

祝。上尾市初、ビブリオバトル開催。

市政初、上尾市図書館がビブリオバトル参戦者を募る!

追記 市内小学校のビブリオバトルはこちら

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以下は図書館hPからの転載


図書館まつり「書評合戦―はじまり―」

5分間で本を紹介し合い、どの本が一番読みたくなったかを基準にチャンプ本を決定するゲーム「書評合戦」の参加者を募集します。紹介する本のテーマは「はじまり」。あなたのお薦めの本を紹介してください。

とき 10月29日(土) 13時00分から15時00分

ところ 図書館本館 集会室

定員 15人(先着順)

申し込み 申込用紙に必要事項を記入して、9月20日(火曜日)まで(必着)に図書館へ

申込用紙 [PDFファイル/464KB]

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素晴しい企画です。とうとう上尾市でもやるようになったわけですね。

所で、戦いのリングが、本館の集会室では狭すぎでは。ソーシャルディタンスで20人位しか入れない気がするんですよね・・・

レフリーは誰?、ゴングは用意してある? ちょっと気になります(^-^?)

 ところで、6年位前かな、上尾駅頭でビブリオバトルやれば、と書いたことがあります。

上平への本館移転に賛成する人と反対する人の書評合戦として。

所が、どうも推進側の多くは本を読みたいわけでは無い事が分かり、なんだその程度かと上尾の真実を学びました。

今回は、まともな企画。成功するように期待します。

ちなみに 案内に、ビブリオバトルと言う言葉を入れた方が、何それって感じで良かったかも。

 

 

 

 

2022年7月25日 (月)

図書館の貸出はコロナ前の94%へ回復?

上尾市の図書館要覧 2021年度分

 要覧、そろそろ出してヨ、と以前に催促したら、『次の協議会に見せて・・・検討・・・&O~((#Д゚;e』みたいな返事だった。それは猫に小判だ、とは言わなかったが形式主義には驚いた。しかし、ナント知らない間に出てた。

 そりゃあ、図書館サイトトップに「発表しました」と案内が無いから気づくわけがない( ゚Д゚)

●蔵書数は59万点で横ばいだが・・・

 実は、前年から4300点の減少なのに、その理由が書いてない。なお、除籍数(廃棄)が多いためで無いことは別表から分かる。要覧とは一年間のフローを報告するものだが、ストックである蔵書の差異説明も不可欠である。

 これは看過できないことで、財産管理人として失格なのはもちろん、図書行政を司る資格を疑う。上尾は毎年、蔵書整理と称して長々と「休む」のに、この棚卸の差異を説明しないのはお粗末だ。いくら、数字に弱い図書館協議会のメンバー様の目を素通りできたとしても・・・。

● 2021年はコロナ禍であったが、開館300日と平時並み稼働は評価

 のっけから辛口だったけど、利用動向を表す「貸出冊数と利用者数」の二大指標は前年より大幅増だった。開館日数を維持したためだ。しかし、読書会のようなイベントは中止に追い込まれ壊滅状態。それなら、オンライン読書会でもやる位の工夫とチャレンジが欲しかった。

 さて、先日、JR東海が7月の新幹線利用度を発表し、71%の回復とあった。これは前年比ではなく、コロナ前2018年との比較である。これからは、常にコロナ以前との比較が重要視されるのだ。

●2018年との比較をすると

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グラフはたんなる時系列であるが、以下は2018年比較である。

貸出の冊数と利用人数は共に94%の水準となった。これを回復状態にあると見るべきかは分からない。たぶん、少子化がコロナ禍で加速したように、それに近いものがありそうだ。つまり、元々あった読書離れ・図書館離れと、そこへ「習慣が途絶えた利用者」の回復は鈍いと思う。要するに、戻らない。

分館ごとの比較をみると明らかだ。

利用者は、駅前、大石、瓦葺で二ケタ減のマイナス、しかし大谷公民館図書室のみ13%増、1600人増だ。これは新規転入増エリアの効果なのかもしれない。大谷は、貸出点数の伸率の方が高いので、子供利用が増えていると見る。そうなると、ニーズ(人口や利用者数)の増加を反映した予算配分が望まれる。先ずは図書室から分館への格上げからだろう。

●Web予約はやや加速

 先月、本館受付で大声で怒鳴る人を目にした。「訴えるかならな」と捨てゼリフで立ち去った。

どうやら、予約を専用紙に書かないで、メモを書いてきて、これでヤレと言い張ったらしい。身なりは普通の爺さんだったが、窓口の女性を小間使いくらいに思っているのだろう。一度ではないらしいので、コロナが終わっても、窓口のビニールシートやアクリル板は対クレーマー用として使われ、ヘンな目的で定着してしまう。

そのWeb予約は予約全体の80%まで増えたが、Web予約数そのものが25%も増えたことが大きい。それは全貸出しの16%まで占めるようになった。当方は既に、借りる本の90%はWeb予約だ。

●年代別貸出数の増減をみる

全体では▲5.6%、7万点弱の減少となった。全世代で減ったわけでは無く、増えたのは人生の両端の人々だった。

6歳以下は+3%、そして70歳以上が11%も増えて世代別貸出のトップになった。なお、従来の最多読世代は40代である

高齢者の貸出が急増した理由は何だろう。

外出手控えの すごもり読書か? (^-^?)

借りたことを忘れて、何度も借りるのか (>_<)

むしろ外出不足による肉体的衰えが、要介護リスクとして不安視されるから、読書よりもワークアウトの方がお勧めなのだが・・・。

減少率では中高校生が▲14~21%と酷いありさまだ。本を読まなくなりだす世代だが、コロナ禍はそれを早めたと危惧する。

●近年の図書館行政で一番の成功例か!

 最後に、要覧には書かない話し。近年の図書館行政で久しぶりのヒット商品を紹介する。

 冬頃、一階奥にある新聞コーナーを二階へ移転した。その空いた所に長机を配置して学習スペースを増やしたことだ。また子供室前の空間も大きなテーブルのみにしてスッキリさせた。案内はこちら

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 最初は、ビックリした。

 あそこは換気で天窓を空けて、とても寒いスペース。新聞読む人も減ったくらいだ。あんな寒いところで勉強しろとは残酷だと思った。実際、冬期は良くて5人位だった。おまけに、一階の利用者数が極端に減り、二階に集中するハメとなったので、むしろ逆の配置のが良いと思い、良い企画であっても評価はしなかった。

 しかしテスト期間になると、二階の多目的室の満員Max20人に加え、一階で10人、二階の閲覧席で10人位となり、最大40人位の中高生が勉強する光景を見た。上尾市図書館始まって以来の規模だ。

 本当なら、受験とか期末試験時期では、文化センターやコミセンの一部屋を開放しても良いのだが、そこまでは考えが及ばないようだ。

参考

図書館開放で受験生を応援 独協大

なぜ禁止?図書館で勉強

 

 

2022年4月27日 (水)

賠償金の増額判決に喜ぶ上尾市。

追記 11/17に、アサヒ住建側の控訴棄却の高裁判決

上平図書館建設中止によるアサヒ住建との損賠賠償裁判の判決

昨年9月の栄電業の判決記事(6923万円)に庁内からアクセスが増えていたので気が付いたが、上尾市とアサヒ住建(空調工事)との間の裁判の一審判決が4/22にあった。かまちょ図書館が素早かったが、新聞では東京新聞が詳しい(末尾に記事)。

 アサヒ住建は約7000万円を求め、上尾市は(たぶん)約600万円を提示していた件である。

本訴訟では、去年に地裁から和解案(1500万円)が出ていて市は受け入れたかったが、上尾市議会が「法的根拠が示された判決文が必要だ」として裁判継続していた。結局、和解案とほぼ同じ1474万円を市が払えというものだ。市は控訴しない旨を26日に議会に説明し、異論はでなかったとある。(和解案は遅延損害金も含めて1710万円)

 本件は、賠償額の見積もりが争点だった。実費以外として業者側は契約額36200万円(=売上)を工事した場合の逸失利益を請求していたらしい。判決ではその算定を1.5%という利益率(※)を適用した。

 詳細は不明だが、空調業者の事業規模別の経常利益率らしい。本件だと543万円となる。

市は「一般的に常識的な範囲で、むしろ低率」と喜んでいるが、元の2.5倍である(業者は0.25倍である)。また、「本件は市の一方的な判断で契約を解除し関係業者らに迷惑をかけた事案。速やかに賠償すべき」と語っている(4/27 埼玉新聞)。

 オイオイまたかよ。

 迷惑被ったのは市民の方だよ。この配慮の無さが救いがたい。そして最後まで、誰も責任を痛感しない事になっている。

 市議会側は和解案を拒否して「ちゃんとした判決文」が欲しかったようだが、和解案文書と論拠の差は無いと思うので、この間の訴訟費用と時間は無駄だった。

 なおこの経営者は新図書館推進を求める請願の請願者に名を連ねている。一般市民代表とは言うものの行政に影響力のある人物リストとして興味深いものであり、今も似たような構図はある。 

 さて残るは、一審で市が敗訴した栄電業との二審の行方だ。まだW逮捕後の負の遺産処理が続いている。

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 この四月、職員1420人に対して548人の人事異動があった。短期ころがしが恒常化している上尾市役所では訴訟案件があると、経過を知る職員が不可欠となり、その人は当該部門に長く留まらざるを得ない。

 新図書館計画に当初から関わった島田館長は、本件の帰すうが見えて来たためか、やっと他部門へ異動できたのだろう。

 実際は、議会事務局へ異動しており、判決受諾という葬式までやるのは本人の希望かな? そして異動後は、どんな気持ちなのだろうか・・・

 「落下傘で逃げた前館長が恨めしい」

 「逮捕市長の腰巾着演じた教育総務部長が懐かしい」

 「アホな市長案件には二度と関わりたくない」、ならご苦労様である。

 なお上平の土地を巡っては、その後、畠山市長による新複合施設計画が施設課主導で作られ、議会で反対されて中止(行政用語では凍結)となっている。それに先立ち、元の土地買上げを巡って一部市民による住民訴訟もあったがそちらは市が勝訴している。

 というように災いの多い土地なので、現地で判決文を朗読し、おはらいを・・・

参考

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