カテゴリー「上尾市の人口物語」の21件の記事

2022年8月15日 (月)

家をつくるなら♪上尾市。年少人口の転入超過は県内2位

都合の良い真実。マイホーム取得の穴場、あげお。

関連 こたつ記事を使う礼賛広報の危うさ

広報広聴課が伝えない「都合の良い真実」というべきか、ここがイチ押し上尾!を書いてみる。なお、広報では「異動人口」と書いていたので、その職員を人事イドーしよう (^^♪

既に、上尾市の転入超過が増えていることは書いてきた。去年は全国で21位(推定)だが、それは新規陽性者数みたいにあまり意味のない値だ。大事なのは、その年齢内訳にある。総務省の人口移動統計で、5歳等級別の転入超過数が分かる。なお、その値は統計あげおとはやや異なる。

住民基本台帳人口移動報告 2021年結果 総務省

 少子化の中にあって、子連れ世帯をどれだけ呼び込めるかが自治体間競争のキモであり、勝者は「子育て世代に支持された街」と誉めそやされる。その指標の一つ、年少人口(0~14歳)の転入超過数について、県内での上尾のポジションをみた。なお、人口126万人のさいたま市は”区”に分割して比較対象とする。

19年、上尾市は126人で県内11位だった。転入超過なのだから、そもそも良い方である。

20年はコロナ禍だが、元の超過総数が1372人へ増えた。うち、年少人口は316人で一気に4位へ躍進した。

21年、総数は1936人へグンと増えた。前年二位の川口市は1964人で大幅に失速していた(若者は増えても、中高年層は転出超過である)。そして、上尾の年少人口は299人で3位となった(市順では2位)。

2019年 2020 2021年
緑区 緑区 緑区 507
浦和区 浦和区 浦和区 334
西区 岩槻区 上尾市 299
見沼区 上尾市 見沼区 295
越谷市 見沼区 大宮区 268
加須市 西区 岩槻区 207
 前後を、さいたま市のに囲まれ、合併はできなかったが転入者からは類似エリアとして見なされ、"さいたま市上尾区"と言わんばかりだ。ちなみに、緑区の輪郭が上尾市の蝶の形とそっくりという大発見をした。 (追記 21年、65歳以上の転入超が全国18位というのは気になる)
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 反対の、ワーストをみると、川口市(▲328人)、和光市(▲266)、戸田市(▲243)という人気市が並ぶ、意外な顔ぶれだった。南から北へのシフト現象かもしれない。

 国内では、子育てするなら「東の流山市、西の明石市」と呼ばれるほど二つの市は有名だ。そこへ割って入るのはおこがましいが、子育て自慢には転入増だけでなく出生率の高さが必要だ。「母になるなら流山市(出生率1.55/2020)」や明石市(1.7/2018)と比べると、1.22の上尾市はムリだった。

その明石市というと将棋倒しの大惨事を思い出すが、近年は良い面で有名だ。泉市長の発信力と政策によるものだが、位置的には、人口29万で隣に神戸市、その先に大坂(梅田)というロケーションだった。つまり、時間距離では、さいたま市とその先に東京・新宿がある上尾市と似たベットタウン市である。

そして、令和の三年間に限れば、上尾の方が転入超過数は多い。つまり、出生率が低くても、子供持参で次々に来てくれれば、カネのかかる支援をせずに済んで楽である。つまり、ファミリー人口獲得のコスパは上尾市が日本一かも。そこを広報は、もっと自慢すべきだ (^^♪

市政を褒めているのか、貶しているのか分からなくなったが、ムリな差別化やバラマキ的な子育て支援策をとったわけでも無いのに、成果を得たのは凄い。しかも、増えた理由(文末)を行政自身が地の利と認め、自らの政策を手柄としていないのは正直である。

でも、昔からの宅地開発(供給策)の種が官民でタイミングよく実ったということは挙げても良い。多分、緑区も似たようなものでは無いだろうか。緑区は上尾の半分の人口で年500人とは、それはそれで別次元の心配をしていた。緑区美園エリアは教室不足を解消し、小学校と中学校が相次いで完成した

 ♬ 家をつくる~なら ♪ 安くつくる~なら ♪ あげおし~♬

 でも、来年から転入が減ると、

コロナのおかげ、と言われる (>_<)

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参考(クリック拡大)

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2022年8月 8日 (月)

どこから上尾市に転入し、どこへ転出したか

南からファミリー世帯が越してくる街!? 

去年、上尾市の人口が23万人へ到達したことを、「ここがイチ押し」と広報が自慢していた。首都圏での立地、住宅価格、宅地供給、さらに市政策も(?)奏功したのだろう。ありていに書けば、人口勝ち組の県南エリアに属したのだ。

人口動態を見ると、21年度は約千人の純増だ。理由は、大幅な自然減860人(出生-死亡)にも拘わらず、バブル期に迫るような転入超過1850人によるものだ。

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今後も少子高齢化により自然減は増えるが、景気の落ち込みや金利上昇が無ければ転入超過を維持できそうだ。なお、本稿は、学校統廃合の一環で書いているので、繰り返しとなるが児童生徒のピークは1980年である。

さて、一年間に1万人が上尾市に来て、8-9割が去っていく姿をみていると、一体どこから来て、何処へ行くのだろうかと興味がわく。

 5年間の地区別人口増減 

 次表は、住民基本台帳ベースの直近5年前比である(2017/1/1~22/同)

地区名 5年間の増減人数
大谷 2,092
上尾 1,649
原市 112
上平 -263
平方 -518
大石 -657
総計 2,415

更に、住居表示で増えた順を示してみたが、大谷北部では町名地番変更があったので、正しい比較はできなかった。特に1~4位が新住所エリアだ。比較可能な上町ニ丁目は、190世帯のマンション竣工が寄与したのだろう。減った住所地は省略した。

順位 地区 町丁字名 増加
1 大谷 壱丁目南 1074
2 大谷 壱丁目東 974
3 大谷 向山五丁目 837
4 大谷 壱丁目北 747
5 上尾 上町二丁目 637
6 大谷 西宮下一丁目 282
7 大谷 大字大谷本郷 257
8 大谷 壱丁目西 250
9 上尾 大字上尾村 249
10 大谷 今泉四丁目 236

 

新市民はどこから来るのか?

それを紐解くのが国勢調査データだが、市のサイトでは知らん顔、統計あげお でも分からない。国のe-Statへ行ってもそう簡単に抽出することはできない。しかし、埼玉県庁が去年公開したツールを使うと分かる。

23Mbの巨大なExcelファイルは、VBAを使わずデータ関数式のみで構築した優れモノだ。これは、2015年の国勢調査のため、2010年との変化を見ている。なお取説は無い。

●全国の市区町村別移動人口見える化ツール

 年齢別の純移動(転入-転出)

純移動
0-9歳 156 169 325
10歳~ 70 131 201
20歳~ 209 409 618
30歳~ 317 90 407
40歳~ 83 169 252
50歳~ -42 110 68
60歳~ -81 31 -50
70歳~ 44 46 90
80歳~ 11 -6 5
767 1,149 1,916

  元は5歳階級だが、10歳別にまとめた。20代、30代が最多世代となり、9歳以下も多いためファミリー世帯の純増と思われる。どの自治体にとっても一番来てほしい層である。

 なお、幼児が5年間で一校分(325人)増えたからと言って、学校統廃合の問題が解消されることはない。人口の偏在というエリアの問題であるからだ。

何気に、昔から若い世帯の転入が多いことで有名な伊奈町を見てみたら、80代以上が最多だった。高齢者施設が多く開所したとか・・・?

  上尾市への転入は、さいたま市・川口市など南から 

順位 市区町村名 純移動 転入者数 転出者数
  1,916 24,052 22,136
1 さいたま市 北区 265 1,426 1,161
2 川口市 170 669 499
3 さいたま市 桜区 142 296 154
4 さいたま市 見沼区 140 977 837
5 熊谷市 129 379 250
6 さいたま市 南区 112 404 292
7 下関市 109 115 6
8 練馬区 86 193 107
9 蕨市 84 172 88
10 深谷市 72 182 110
11 北区 67 244 177
12 足立区 59 184 125

 上尾市から転出する人は、より北へ?

順位 市区町村名 純移動 転入者数 転出者数
1223 蓮田市 -28 369 397
1224 豊島区 -28 101 129
1225 中央区 -31 10 41
1226 日野市 -32 13 45
1227 北本市 -38 569 607
1228 さいたま市 西区 -40 484 524
1229 加須市 -60 161 221
1230 白岡市 -61 111 172
1231 鴻巣市 -68 472 540
1232 久喜市 -70 293 363
1233 伊奈町 -338 607 945

伊奈町、恐るべし!。市民から町民になっても気にしない人が多い…

もうじき、2020年の国勢調査を組み込んだツールがでるので、改めて比較したい。

つづく

 

2021年12月 5日 (日)

国勢調査2020の人口がexcelで簡単

1900自治体がクリック一発で並び替え_Excelファイル付き

 12/1のニュースでは昨年の国勢調査の結果を伝えていた。朝日は「総人口、5年で94万人減…」、毎日は「高齢化率3割超・・・南牧村、全国一の65.2%」の見出しだったが、「生産年齢人口、ピークの95年比13.9%減」と日経だけは経済の低下という視点で伝えた。

 発表の遅さを気にしなければ政府の各種統計を自由に見られる。開示はマチマチだが、総務省の国勢調査はExcelで公開される。行数は約1900自治体、横50項目と大きなシートをウインドウ枠の固定で見やすく、項目にフィルターが設定済みだからクリック一発で並び替えられる。ここまで仕上げてあるのは珍しい。

 Excel(.xlsx)はここからダウンロードできるが、4番に埼玉県のみのファイルを作った

 見ていて気になったは次の項目だ。

1・5年間の人口増加率

2015年調査との変化率であり、マイナスが約1500自治体ある。中でも北海道が目立ち、夕張市は-17%で流出が止まらない。逆に、増加で目立つのは福島県だが、帰還現象と思われるので例外的だろう。首都圏では中央区、流山市(14.6%)や印西市、さいたま市緑区、滑川町が目立った。

2・平均年齢

高齢化率(65歳以上)の高さよりも平均年齢の高さで見た方がリアルになる。トップは68歳の群馬県の南牧村、なんと50歳以上が千件もあった。岩手県のように県全体が50歳以上も珍しくない。

3・15歳未満の人口構成比

さらに、子供の少なさを見れば言うことなしだ。人口の5%以下が13自治体、10%以下だと500もある。そこでは赤ちゃんは絶滅危惧種に指定され、あらゆる育児費用はタダになるのだろう。


4・埼玉県のみを抽出した

 埼玉県データ(10区と63市町村)を全国ファイルから抽出してexcelファイルにしたのでどうぞ。

 ●ダウンロード - 国勢調査2020-埼玉県自治体文末に一部内容を掲載

さて、上尾市の人口は本当に23万人いるのか?

上尾市 住基台帳 国勢調査
2020/10 229,265 226,940 2,325
2015/10 228,109 225,196 2,913
 増加 1,156 1,744
0.8%
 

 告知されるのは住民基本台帳の人数であり、今年23万人を超えたと市が自慢していた。行政仕事に使うのがこの人数なのだが、若い時は転出届を出さないで引っ越す人も珍しくない。かつて自分も国分寺から国立へ、また国分寺に戻り、更に松本へ引っ越すときに窓口でグチられた。住んでいない独身者から住民税が落ちる自治体には、ふるさと納税みたいになるが、そうでない方はゴミ処理や上下水道のインフラコストの不払いになる。

 上尾市では国勢調査のほうが数千人少なくなる。国勢調査は棚卸みたいな全数調査であり、住基台帳は文字通り帳簿上の人数に過ぎない。しかし近年、プライバシー問題や単身者の増加は対面調査をしにくくし、昔よりも回答率が落ちている(去年は83%)。

 例えば、過去の発表には『総数には「不詳」を含むため、内訳を合計しても総数に一致しない』という注釈があった。答えたくない人がいるわけだ。そのうち、男+女と総計が合わない時代になりそうだ。

他に、推計人口というのもあり、国勢調査に毎年の転入・転出・出生・死亡を含めて実態に近いものになる。

参考 上尾市の結果報告のページ

●参考 5年間の埼玉県内、人口増減率のベスト10、ワースト10

  総数 5年間の人口増減数 5年間の人口増減率 平均年齢 15歳未満 15~64歳 65歳以上
(高齢化率)
市区町村名 (人) (人) (%) (歳) (%) (%) (%)
11109_さいたま市緑区 128,321 11,799 10.1 44.0 15.1 62.3 22.6
11341_滑川町 19,732 1,520 8.3 44.0 15.5 61.0 23.4
11234_八潮市 93,363 6,646 7.7 44.7 12.1 64.6 23.3
11101_さいたま市西区 93,499 6,353 7.3 46.6 12.9 59.3 27.9
11107_さいたま市浦和区 164,822 10,406 6.7 44.0 13.7 65.6 20.7
11108_さいたま市南区 191,563 11,411 6.3 43.4 13.4 67.1 19.5
11100_さいたま市 1,324,025 60,046 4.8 45.2 12.8 63.6 23.6
11105_さいたま市中央区 103,269 4,507 4.6 44.4 12.3 66.3 21.4
11237_三郷市 142,145 5,624 4.1 46.4 12.8 59.9 27.4
11102_さいたま市北区 149,242 5,796 4.0 44.8 12.6 65.4 22.1
 減少率の大きい順
11365_小鹿野町 10,928 -1,189 -9.8 53.6 9.5 51.5 39.0
11343_小川町 28,524 -2,654 -8.5 53.6 8.0 53.0 38.9
11349_ときがわ町 10,540 -952 -8.3 53.8 8.3 52.8 38.8
11362_皆野町 9,302 -831 -8.2 52.8 10.1 51.3 38.6
11347_吉見町 18,192 -1,439 -7.3 51.4 8.4 57.8 33.8
11369_東秩父村 2,709 -206 -7.1 57.7 6.4 47.1 46.5
11363_長瀞町 6,807 -517 -7.1 53.9 9.2 51.2 39.6
11346_川島町 19,378 -1,410 -6.8 51.4 9.3 54.6 36.0
11361_横瀬町 7,979 -540 -6.3 50.9 10.6 55.3 34.0
11207_秩父市 59,674 -3,881 -6.1 50.9 11.1 54.7 34.2

 

 

2021年11月14日 (日)

埼玉県市町村の年少人口の減少_社人研

人口が減っても、増え続けるアレと世代間断絶

前記事の社人研の推計では、2015年から30年後に人口が増えるのは県内で10市町のみというものだった。でも、埼玉は全国からの転入者数と企業転入が日本一と言うように立地が恵まれているからマシなほうかもしれない。

四年前に安倍さんは国難突破解散という大げさな言葉で総選挙をした。北朝鮮問題を煽りつつも少子化問題も危機だからとして幼児教育無償化を消費税の増分でやったが、少子化はとまらない。

そして、先月の総選挙でも「少子化問題」というワードは使われるが、耳目を集めたのは減税や給付がどうたらという、その日暮らしのテーマだった。コロナ対応で見られたように、日本は短期的な危機には過剰反応するが、長期的な問題へはみんなで下を向いてしまう所がある。

 さて、今回はリアル感を出すために、年少人口(0~14歳) の減り方の大きさを示した子供の人口が維持できるのは戸田市のみだ(全体指数116、子供は105)。クリック拡大

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  • 散布図グラフの解説

データは前記事と同じ社人研である。横軸は全人口の2015年を100とした2045年の指数、縦軸は年少人口(0~14歳)の指数である。総人口よりも子供人口の減り方が急であるから、全自治体が赤い対角線よりも下側にプロットされている。

印と対角線との距離が大きいほど子供の減少が大きいことを示す。例えば、上尾市は全人口が89%へ減るが、子供の方が72%と急で差は17ある。隣の伊奈町のように今は若い人の転入が多くてうらやましがられるが、30年後に総人口は102%で維持できても子供の減り方は74%と差28が目立つ。

  • コロナ禍で更に少子化が加速

この推計にはコロナ禍の影響は入っていない。都心から郊外への移住は限定的で目に見える変化はないだろう。むしろ確実なのは、コロナにより出生数がガクンと減った方だ。

2020年の婚姻数は前年比12%減の52万組出生数は2.8%減の84万人である。妊娠から出産までの期間を考慮し、本年で80万人割れが危惧される。

こうして少子化が止まらないのは、10年以上前からやっている各種の対策が失敗した証拠であるから、行政は素直に認めるべきだ。『カネがないから結婚しない・子供作らない』という例が持ち出されるが、それは一部の例であり、行政や政治家の人気取り政策なのだと思う。

前にも書いたが合計特殊出生率が1.4と低くても、完結出生児数という結婚15~19年たった夫婦の最終的な平均子供出生数は1.9人である。

 何度も書くが、少子化の原因は婚姻数の減少である。

昔は、上司が縁談を持ちかけるように結婚の敷居は低かった。今はそんなことできないし、自由恋愛と言っても出会えないから婚姻数が少ないのだろう。だから婚活ビジネスが生まれたが、そこでは男と女を損得的な計数化までやるために選別がシビアになりマッチング率が高まらないのだろう。また、エントリーすらできない男が多いかもしれない。

いずれにしても女がシビアに男を選ぶ時代であるから、せいぜいやれるのは、公的で安くて信頼性の高い婚活市場を作ること位ではないか。もちろん最高の対策は経済成長である。それで若者にも将来への自信が生まれるはずだ。その一方、人口減は日本社会の総意として受け入れ、生産性向上で凌ぐ覚悟も持つべきだと思う。

 ・人口が減っても、増え続けるもの

 人口が減れば財政負担の大きい医療費が減りそうに思うが、そう簡単ではない。人口の減り方よりも医療の高度化による「高価な薬や医療機器の登場」による医療費増加の方が上回り、今の40兆円が2040年には70兆円とも予想される。

  関連 医療費の6割は65歳以上に使われる

 また、生活保護制度は生活保障をしつつも自立を助長する制度なのに、保護者の半分は高齢者と見られ、自立が見込めない終身年金みたいになっている。そして、世帯主が非正規労働者であると、退職後は生活保護になる可能性が高く、2040年の生活保護費は今の3.8兆円から9.1兆円へ増えると野口教授は予想し、消費税アップがさけられない

 年金も含めて、人に係るおカネだけは増え続けるが、他方ではインフラ等の公共施設の更新費用は自治体で重荷になっている。人口減少つまり労働人口減少なのにヒトもコンクリートも維持費が大変になる。

 先の総選挙でリベラルが負けた原因に、立憲の左傾化が上げられるが、それは既存支持者の離反として表れたと思う。一方、若者や30代は自民党へ流れている。若者への投票率呼び掛けはリベラルに不利となった。世代の違いについて、日経新聞の調査で、40歳未満だけなら自民300に迫るとある。下図は加工したもの。

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それを若者の保守化と見るのは間違いで、若者は分配政策の甘さや非現実さを見透かしたかも知れない。要するに現実主義なのだろう。ただそれが世代間断絶へと繋がるのはヤバいよね。

 つづく

2021年11月 5日 (金)

埼玉県63市町村の2045年の人口指数(国立人口研)

埼玉県市町村の2015年から2045年への人口変化・指数

追記 データを文末に掲載 .  関連 上尾市の人口物語の全記事

国立社会保障・人口問題研究所には2015年から2045年の三十年間の全自治体別、男女別、5歳等級別などの人口データがexcelで公開されている。コーホート分析による推計である。そこから埼玉県の全自治体を抽出した。

『日本の地域別将来推計人口(平成30(2018)年推計)』

以下に、2015年を100とした2045年の指数をグラフ化した(100以上だと人口増)。人口減少は当たり前なので、その要因となる高齢化率(65歳以上の人口比率)との相関を表した。この相関は当たり前だが、市町村のリアルな姿が見えている。図はクリック拡大(可読性のため原点調整してある)。

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●2045年の人口指数

埼玉県全体は89であるが県平均値はあまり意味が無い(増加自治体の値に引っ張られている)。全体を眺めると90当りで区切られるため黄色線で囲った。

指数100を超すのは10市町のみで、戸田市、吉川市が突出する。県南部に集中するのは当然だが、白岡市や滑川市には独自の要因があるようだ。

●2045年の高齢化率

町村が激しい高齢化率になっているのは既知である。裏返すと出生数が少ないために人口減少も激しい。高齢化率50%以上は9町村ある。和光市は高齢化率が24.6%と一番若く、名実ともに若人市である。

ちなみに、この時間軸の中では、首都直下地震が起きている事になっている。よって真実はこのグラフのようにはならない、と考えるのは杞憂だろうか…。

●上尾市について

 巨大さいたま市に隣接して人口維持ができているが、2045年となると10%減で高齢化率37%である(市内の地区別では更に広がる)。グラフ中央当りの自治体はどんなにもがいても黄色エリアへ加わるのは夢物語である。しかし、上尾市は微妙な位置にあり、届くとしたらそれは政策次第ということになる。

 本稿は、「上尾イチ押し記事」末尾の続きである。グラフは、学校統廃合問題の説明会で呆れたことを平気で言う反対派市民がいたため、その頃に反証用として作ったものだ。この人口グラフはまだ次がある。

 しかし、なによりもコロナが嬉しい限りに収束し(新説・ウィルス自滅説がでてきた)、衆院選も無事終わり、かつ市長選が近づいたので、そろそろ、市政ネタに転じたい

 Wi-Fi導入の反対、平方幼稚園閉園の賛成、給食費無償化の反対、統廃合問題への政策論や問題解決などの記事を提供してみたい。

 市長選の参考としてもらうつもりだったが、候補者らは何も語れないだろう。

 

●参考 元データの一部

市区町村 総数 総人口指数(2015年=100) 0~14歳 15~64歳 65歳以上 65歳以上割合
戸田市 157,599 115.8 21264 93837 42498 27.0
吉川市 79,227 113.6 10651 45345 23231 29.3
滑川町 19,476 106.9 2596 10856 6024 30.9
朝霞市 143,157 105.0 17693 84247 41217 28.8
ふじみ野市 115,708 104.3 14811 62952 37945 32.8
志木市 75,116 103.4 9163 41865 24088 32.1
さいたま市 1,285,867 101.7 144702 704306 436859 34.0
伊奈町 45,179 101.7 5413 23963 15803 35.0
川口市 587,179 101.6 68013 340390 178776 30.4
三郷市 136,835 100.2 16786 77878 42171 30.8
越谷市 336,241 99.6 39255 187442 109544 32.6
蕨市 71,047 98.3 7519 43312 20216 28.5
新座市 158,710 97.9 19540 87107 52063 32.8
白岡市 50,139 97.3 5467 26431 18241 36.4
川越市 339,197 96.7 38404 188611 112182 33.1
和光市 77,451 95.8 9960 48440 19051 24.6
八潮市 82,576 95.2 8850 46488 27238 33.0
富士見市 100,231 92.7 11625 55484 33122 33.0
埼玉県 6,524,800 89.8 698496 3491511 2334793 35.8
上尾市 200,265 88.9 20597 105455 74213 37.1
草加市 219,300 88.8 20805 114959 83536 38.1
東松山市 81,029 88.6 8638 42844 29547 36.5
三芳町 33,467 87.0 3339 15591 14537 43.4
所沢市 292,000 85.8 26270 144623 121107 41.5
深谷市 118,551 82.4 12426 61337 44788 37.8
鶴ヶ島市 57,806 82.3 5112 29471 23223 40.2
桶川市 59,892 81.0 6211 30607 23074 38.5
坂戸市 82,316 81.0 8158 43056 31102 37.8
蓮田市 49,926 80.0 4934 25427 19565 39.2
本庄市 61,994 79.6 5523 30601 25870 41.7
鴻巣市 92,619 78.4 9002 46662 36955 39.9
上里町 23,610 77.2 2339 11751 9520 40.3
久喜市 117,316 77.0 11232 59527 46557 39.7
入間市 113,627 76.6 10483 55261 47883 42.1
宮代町 25,684 76.2 2519 12774 10391 40.5
熊谷市 150,068 75.5 14548 77534 57986 38.6
日高市 42,217 74.7 4045 19425 18747 44.4
狭山市 113,445 74.4 9955 53446 50044 44.1
春日部市 172,578 74.2 15482 84888 72208 41.8
羽生市 40,593 74.0 3651 20316 16626 41.0
加須市 79,642 71.0 7350 39394 32898 41.3
北本市 47,518 70.5 3635 22047 21836 46.0
松伏町 20,832 69.3 1866 9833 9133 43.8
美里町 7,766 69.3 814 3506 3446 44.4
飯能市 55,900 69.3 4240 25850 25810 46.2
杉戸町 31,097 68.4 2589 14423 14085 45.3
嵐山町 12,237 66.7 824 5771 5642 46.1
幸手市 34,987 66.6 3040 16535 15412 44.1
秩父市 41,073 64.6 4111 19633 17329 42.2
行田市 52,349 63.8 4465 24440 23444 44.8
寄居町 21,313 62.5 1659 9692 9962 46.7
毛呂山町 22,276 59.8 1431 10181 10664 47.9
横瀬町 4,957 58.2 422 2219 2316 46.7
川島町 11,996 57.7 767 5082 6147 51.2
小川町 17,864 57.3 1117 7548 9199 51.5
神川町 7,779 56.7 537 3390 3852 49.5
長瀞町 3,953 54.0 235 1569 2149 54.4
越生町 6,269 53.5 356 2502 3411 54.4
吉見町 10,404 53.0 599 4234 5571 53.5
皆野町 5,324 52.5 443 2261 2620 49.2
鳩山町 7,461 52.0 299 2299 4863 65.2
ときがわ町 5,798 50.5 322 2139 3337 57.6
小鹿野町 5,488 45.3 343 2010 3135 57.1
東秩父村 1,279 43.9 51 444 784 61.3

2021年10月 4日 (月)

こたつ記事を使う礼賛広報の危うさ

「ここがイチ押し」という手前味噌特集に隠れたネライ

島村時代に「23万人都市にふさわしい図書館を」という推進文句があった。実際は22万8千位だったので、粉飾だと批判したことを思い出した。

で、とうとう23万人を超え、広報あげお9月号が取り上げた。役所にしてはキャッチーな「(上尾市)ここがイチ押し!」 という特集がこれから9回も続くようだ。


ここは余談。 行政がこんな自画自賛したから、下火になりつつあるニッポン礼賛本とか「Youは何しに日本へ」みたいな礼賛番組を連想したので少し書いてみる。礼賛モノが受けたのは、「失われた三十年」で自信を失い(アベノミクスで日本の国際賃金は韓国より低い)、中韓台頭により優越感が凹んだ日本人への精神安定剤みたいなものだった。

その頃から、「取り戻す」というフレーズは、安倍さん以来の自民党が好む言葉なのだが、失った責任は長期間、日本の舵を取った自民党にあるにも拘わらず別な意味に使っていた。それがここに来て、高市さんの発言で「昔の日本へ戻す」の意味だと見えてきた。既に礼賛モノは精神安定剤の役目を終え、隣国との相互憎悪を焚きつける興奮剤になっているが、実は『売れるから・票が取れるから』という損得目的こそが動機だと思う。

 広報は、上尾の良い面だけを拾い集める積りなので、自信喪失は市民ではなく上尾行政なのだろう、と思って読めば良い。但し、上っ面の良さだけ取り上げる宣伝はタイミング的に畠山再選への提灯広報になる。公平公正を目指したいなら、クールに「(上尾市)ここがダメ出し」と課題発掘も忘れるな、と言いたい。

 

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1.先ず、上尾市人口が23万人の件から…

 実は228千人から千人増までは39カ月かかった。日本人の減少を外国人の増加で補い、年間、数百人の微増を続けた。それは大宮以北が軒並み減少に陥る中で、かろうじて踏みとどまる姿だった(過去記事 人口減少の臨界線が南下中)

 しかし、次の千人の増加を16カ月で達成した。(7年前、県の推計ツールで23万人乗せはムリと予測したのは外れた)

 2020年は日本人が608人も増えた。出生数はマイナス続きでも、転入-転出が1372人と急増した。この人数は平成バブルの余熱が残る90年代前半に近く、27年ぶり位だ。世帯数が12%も伸びており、コロナ直前年の住宅着工が多かったためかも知れないが(10%消費税直前)、本当はよく分からない。

 仮に、持ち家転入としたら19年に計画された結果になるから、コロナ禍による東京脱出効果では無い。今年も10/1現在で450人と堅調らしい。

2.ネットの怪しい記事を拾う広報広聴課

 自分の主張のためにネットのアンケート結果を引用することがある。ソースが公的機関ならともかく、民間どころか、どこの馬の骨が書いたか分からない記事がネットには溢れている。それを使って我が意を得たと喜ぶ人もいるが、サクラがいることを忘れてはいけない。

 広報8月号は「ねとらぼ調査隊住みたい駅ランキング」を引用した(そもそも駅に住みたいはヘンなのだが)。見に行ったら広告稼ぎのサイトだった。人は順位を気にするから、ランキング記事はクリック広告を稼ぐネタなのだ(当ブログでもランキング記事はアクセス多い)。

 その「ねとらぼ」が参考にしていた大東建託の大規模調査には出てこない上尾駅が、越谷レイクタウン、さいたま新都心駅を押しのけて三番だ (笑 ←あえて入れた)。

 「これってスゲーぜ」と無邪気に飛びついた感じがする。実はヤフーの転載記事にはコメントが付いていて、元記事のいい加減さが指摘されている。こういうのをコタツ記事と呼び、普通は相手にしないものだ。ちなみに上尾駅三位をツイートしていたのは市と取引のある不動産鑑定士というオチまであった。

3.ダマしグラフ

 上の広報図では、日本全体の人口減少と上尾の人口増加を異なる尺度(万と一)でグラフにし、さらに足を波線で省略している。このような手口は、変化を誇張するためであり、ダマしグラフとか詐欺グラフと呼ばれる。ここは、開始年を100とした変化率の折れ線グラフの方が良いだろう。

4.転入超過人数が三位(?)は凄い!

 2020年の転入-転出は1372人。なお、「統計あげお」では1430人となっている(行政データは市、県、国などで異なることが多々ある)。

 大幅な転入超過で、さいたま市、川口市についで三番になった。しかし、さいたま市は126万人の政令市だから比較対象にはならない。元の総務省「住民基本台帳人口移動報告2020」ではちゃんと区別も表示されており、下に部分引用した。転入して来る人は「さいたま市○○区」を選んでいるからこの方が正しい。年齢別は一部のみ表示。

市区町村 総数 0歳~4歳 5歳~9歳 10歳~14歳 15歳~19歳
川口市 2,383 -322 -75 -15 327
緑区 2,077 317 104 48 44
西区 1,505 152 53 30 50
岩槻区 1,476 328 61 0 42
浦和区 1,378 211 152 26 36
上尾市 1,372 229 57 30 23
越谷市 1,335 36 12 20 101
大宮区 1,220 35 52 37 -32
川越市 1,129 -1 37 31 301
草加市 1,128 32 -4 36 116
朝霞市 1,073 -38 -11 -1 131
見沼区 1,067 174 40 33 108

 本当は人口比率で見れば良かったと思うが、絶対数で浦和区や大宮区と同レベルならまぁ大したものだ。でも19年だと市順は7位、市区順は16位なので、20年が突出している。増加原因は数年単位で見ないと分からないのだが、広報は次のように書くだけである。

5.上尾市が選ばれる理由とは

 転入者アンケートをしていると書いているのに、その集計値を見せることなく月並みな理由をあげる。

 「住宅価格、家賃が適当」は当たり前だ(あえて"安い"と書かない)。住宅の割高とか割安というのは買手の所得見合いだから、サラリーマンなら勤務先の違いとなる。今年、川口市には都内から高収入世帯の若者が増えて市税が増えている。(上表で略しているが)川口市は20代が2600人も増えており、幼児がマイナスなので新婚世帯増なのだろうか。

 その川口は以前なら選ばれるような街では無かった。都心からの同距離圏の横浜方面が高くなりすぎたことと、鋳物工場跡地のマンション供給が増え、近くて安いという若者受けのコスパで選ばれたのだろう。戸田市も似ており、都内通勤の新婚世帯が増えているようだ。なお、両市のハザードマップを見れば水害リスクがそれなりにある。

 上尾は「交通の便が良い」と書くが、高崎線一本なのでそれはない。だが、転入者は都内や神奈川からではなく県内が過半であるから、都内よりも近隣市への通勤者が多いのかもしれない。上尾道路郊外住宅が増えているとしたら、近隣企業へマイカー通勤者なのだろう。

「災害が少ない」というのは近隣も同じだから、上尾が優先的に選ばれる理由にはならない。地震は広域なのでそもそも当てはまらない。災害が少ない立地を認識しながら、10月号で「災害に強い」を自慢するのはズレている。万が一に備えたらキリがないこと位分かっているのに、安心安全を唱えれば反対されない日本社会だから、過剰投資も平気になるのがこの街だ。足りない分野へ予算を補強するのが政策的合理性なのに、(財政が上尾よりマシな他市ですらやらない)エアコンで快適な避難所暮らしが出来ますよと言うわけである。まさに衆寓政策だ。

 過去記事 33体育館エアコン導入の反対理由

ちなみに、転入で選ばれたのは市サービスや福祉政策の効果だと書かなかったのは正直である。

 今の所、当市はかろうじて埼玉県南部の人口勝ち組エリアに踏みとどまる感じだ。廃業した秀月旅館の跡地に15階マンション建設が始まったようにファミリー世帯を招くには民間の宅地開発に依存する。そのための駅近のマンション用地はまだ残っているのだろうか、横浜ゴムはあの広い土地をどうするつもりなのだろうか、と思った・・・。

再び人口増加について 

ここ数年の人口増加が中期的なものか束の間の変化なのかは分からないが、この程度の増加では、国立・社人研が予測する人口減少には焼け石に水だろう。埼玉県63自治体の30年後の将来予測を近く記事化したい。

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つづく

 

2021年9月11日 (土)

コロナ禍とJR上尾駅、北上尾駅、桶川駅、宮原駅の乗車人数の減少

コロナ禍により、JR上尾駅の一日当たりの乗車者人数は23%と大幅減少、

これは、30年の水準かも。

上尾駅、北上尾駅、桶川駅、宮原駅の人数推移の過去記事はこちらへ

今回は、過去記事へのデータ追加では無く、コロナの影響がモロに出た2020年なので新記事扱いとした。データはJR東日本サイトより。(一日平均の乗車人数であり降車数は含まない)

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下に上尾駅のデータを抜き出した。

一日平均は32025人となり、前年の四万人レベルから23%の大幅減となった。内訳は定期外の利用が▲35%、定期利用は▲19%だった。定期外の減少が大きいのは明らかに不要不急の外出抑制効果である。定期利用もテレワーク推進で日払い方式に切り替えた会社が一時的に増えたはずだ。

北上尾駅は定期利用は▲20%で上尾駅と同レベルだが、定期外は▲32%と減少幅が少なかった。

  上尾駅 北上尾駅
  定期外 定期 合計 定期比率 定期外 定期 合計 定期比率
2019 11,421 30,233 41,655 73% 3,472 12,248 15,721 78%
2020 7,420 24,605 32,025 77% 2,353 9,825 12,179 81%
増減 -35% -19% -23%   -32% -20% -23%  

ただし、これらの駅の減少は他の駅でも同様で、乗車数ベスト100の駅リストは全てが下げており、新宿駅▲38%、東京駅▲41%、大宮駅27%のように大規模駅ほど減少幅が大きい。優良企業だったJR東の昨年決算は5700億円の大赤字だった。

●上尾駅の一日平均人数は1990年代へ戻ってしまった?

Jr2000

上のグラフは四駅の2000年度からの推移である。実は、JRサイトの公開は1999年からなのでそれ以前は不明。上尾駅と桶川駅は、いったい何年前に戻ったのかすら分からない。

と言っても、これは机上の平均値であり、日々の上尾駅頭が30年前に戻って閑散としているわけでは無い。

しかし、この後何年経っても、駅利用人数がコロナ以前に戻るかは分からない。そして根拠のない期待や無責任な政策よりも、「戻らない」という前提で将来を考えた方が、より気楽に新しい時代に進めるだろう。

どこかの議員が働く若い世代の誘致とか文切り型に言うが、人口誘致とは"こっちの水~は甘い"と他自治体から人を奪うに過ぎないというコップの中の競争である。そして皆んな費用倒れの失敗をし、ごく一部のみが勝者となるが、勝因は別にあったりするわけだ。

 

参考 他にコロナ禍の"現象例"として上尾市図書館利用者の推移がある。こちらへ。

 

 

2021年1月30日 (土)

赤飯炊くような人口増加と当事者意識の無い上尾行政

上尾市の人口が738人も増えた原因は、コロナ移住か介護老人転入説か…

上尾市の人口推移は、日本人が減り、それを上回る外国人の流入で微増傾向を保ち22万8千人レベルであった。が、去年、人口急増が起きていたことには驚いた。なお、1/1では229,517人である(上尾市人口表より)。(グラフは一部変更済)

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グラフからも2020年の増加の異様さが分かる。入国制限により外国人はグンと減り、日本人が600人も増えた。日本人の市民は死亡数が多いためマイナスが普通なのだから、この増加ぶりは赤飯を炊くような祝い事である。

どうして増えたの? と市に尋ねた。

総務課職員の回答は「老人が増えてます」と、いう答えだった。

資料を元に、年少0~14歳は微減、生産年齢15~64歳は微増、65歳以上は778人も増えたというデータを示した。ちなみに世帯数は人口増の二倍、1500世帯も増えていた。

世帯数も異様なのだが、なぜ老人が増えたのか?

職員曰く、老人ホーム(入居型)が増えたかも…。近くのパート職員も最近、老人ホーム増えてますよね、と言っていた。

介護老人転入増加説である。

コロナ過で東京の人口流出が起き、近くて安い埼玉県は受け皿になっているのは衆知だが、上尾には年寄りが逃げてきたのかと思った。

裏付けるをとるために、高齢介護課につないでくれた。

正しくは、「回された」( ゚Д゚)

担当は、施設リストを示し、施設の増加は無いですね、と明言した!

結局、『老人増加』説は謎だった。

---

仕方ないので( ゚Д゚)、人口・世帯数の推移の表をExcelにコピーした。

解決したワ。

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R2年3~5月の日本人増加は転入によるものだ。それが全体を押し上げた。一落着だ。でも、更にピンと来たことがあった。

増加原因は、近所の「レーベン上尾GRAN MAJESTA」だろうと思った。189戸のファミリー型なので700人位だ。地域明細で、上町二丁目の変化をみたら464人も増えていた。市職員が高齢者人口の増加というのは例年の高齢化現象そのものに過ぎない。

グラフの12月の増加も似た理由、つまり好評な物件による効果と思われる。しかし、一方では販売不振の建売住宅やマンションも目にするわけで、去年は一過性かもしれない。売買契約は一年前だったりするから、コロナ禍の影響はこれから現れるだろう。築一年に満たない件のマンションも5戸が売り物件になっている。

結局、統計の中に近所で見た引越し搬入風景が映っていたわけだが、その奥に見えたのは「人口増加を目指す」、「子育て世帯の増加を目指す」というものの、市民生活の変化や背景に無頓着な公務員の姿だった。きっと当事者意識が持てないのだろう。

数字を羅列し、手続き処理をするだけなら高額な大卒は要らない。デジタル化で代替えされても仕方ない。

まさか、民間の競争による人口増加を公の手柄のように吹聴する人がでてくるとは思わないが、たとえ当事者意識が持てなくても、この増加は競争の成果であり、裏では不良在庫を抱えた敗者がいることも知るべきだ。

補足

事務区別人口を見ていて、団地の平均年齢の高さが気になったので少し紹介する。5年前(2015/7)に調べた時から5歳増えていたら、住民の新陳代謝が無いことになる。女性は更に1.5歳加算する。

  平均年齢 世帯数
上尾東団地 59.4 215
尾山台団地 59.0 1,723
西上尾第二団地 58.0 2,759
西上尾第一団地 58.0 3,074
戸崎団地 57.3 104
原市団地 56.0 1,570
パーク上尾 55.4 548
ソフィア上尾 55.1 506
柏座1丁目 49.9 1,163
仲町1丁目 48.5 746
市全体 46.6 103,709
上町 44.1 1,731
フィーリア上尾 43.3 325
エージオタウン 41.6 266

関連 3-上尾市の地区別と団地の高齢化率や平均年齢



 

2020年12月11日 (金)

埼玉県市町村別の出生率・死亡率そして2つの日本一

自然動態がプラスは6市町しかないが、全国からの転入者数と企業転入が日本一、という地の利。

前記事 埼玉県市町村の外国人比率 人口物語の目次

耳タコみたいな話だが、日本は年間150万人が亡くなる多死社会へと進む。死亡数が増えるのは予想の範囲だが、出生数(85万人)まで減っており政府の少子化対策は掛け捨てである。よって、たった一年で鳥取県の人口が消えるレベルだ。

2019年(1~12月)の埼玉県の人口自然動態(8表)を元にグラフ化した。

1.棒グラフが自然動態(出生-死亡)で多い順に並べた(左右の縦軸は0位置が異なるので注意)。


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63市町村のうち、プラスは戸田市336人、和光市299人、朝霞市270人、八潮市、滑川町、志木市の6自治体のみ。前の三市は若い世帯の転入が多く、その「成果」が現れているのだろう。後ろの3つうちどれかはマイナスに転じそうだ。

人口規模が大きいほど死者が多いために右側に集まるが、川口市、さいたま市、越谷市、新座市などは千人当たりの値が0に近いので、出生数もそれなりに多い。

2.人口千人当たりの出生数と死亡者数を見たのが次のグラフ



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埼玉県全体の出生率は6.7人、死亡率は9.7人である。出生率が低いと死亡率が高く出ている。最高と最低で見ると、出生率の開きは7.7人だが、死亡率は13人へと開き、人口減少が加速する地域があることが分かる。上尾市は人口の多い所沢や川越並みに留まっている。

3.人口増減=自然動態+社会動態である。その社会動態(転入と転出)については県HPでは月別しか開示していない。(尋ねたら年間値のニーズが無いらしい…。Excelの串刺し演算で可能と思われるので別の機会へ)

埼玉県はコロナ禍で東京からの転入が増えた。

コロナ禍で東京の転出現象が起きている。今年4~10月、全国からの埼玉県への転入超過が9704人となり、全国1位になった。さいたま市など県南地域を中心に県全体の人口が増加している一方で、圏央道以北を中心に人口減少が進んでいる、という。しかし、人口減少臨界線南下中に書いたようにその境はもっと南にあり、何度も書くが上尾は境界線上にある。

前日、川口市が本当に住みたい街ランキングに一位というニュースがあった。川口市のHPにはまだ二年連続とは書いていないが、市長が喜んでいた。 この手は不動産屋や調査会社が勝手にランキングを作ってPRに使うが、これは実購入者のアンケートらしい。

武蔵小杉と同じ立地条件だが、住宅価格がリーズナブルで隣駅の赤羽より中古マンションが2割~3割程度安い」という。

脱工業化により宅地化してマンションや戸建供給が多いのは、都心から近いわりに地価が安いのが理由である。神奈川方面と比べると特にそうなる。昔、棲んだことがあるが「川向う」と言われたことがあった。後で分かったが荒川を挟んで見下した意識らしい。しかし、コストパフォーマンスで選ばれると記事にあるように、今の若い世代には合理的なモノサシがある。

若い世帯が増えると財政の拡大効果があり行政は子育投資をしやすいという好循環に入る。外国人流入も多いため、人口を巡ってはホットスポットになっている。ただ、昔、近所の住宅建設の現場で水がでた様子を見たことがあり、地盤は悪そうに思う。

転入日本一の記事末には、埼玉県への企業の転入超過数は10~19年まで10年連続で全国1位とある。最大消費地を囲む物流に適した道路網ができると、企業立地は必ず増える。

企業誘致の方が人の誘致よりもメリットがあるから、そのうま味を県北部で享受している町もある。人と企業の転入日本一とは埼玉県が地の利に恵まれている証拠だ。それを棚ぼたで終わらせるのか否かは、自治体の行政能力の差になる。もっと工夫すべきだろう。

関連 定住人口よりも法人誘致へ 2/2  

 

2020年11月28日 (土)

埼玉県市町村別の外国人人口と比率

40市と23町村の人口増加を日本人と外国人に分けてみたら、既に外国人で人口減少を埋めていた。

人口問題の目次はこちら

要約  埼玉県には19万人の外国人がいて、人口比率は2.6%である。2%以上(50人に一人)の自治体は31もある。過去7年間で日本人の人口は県全体で41,570人増えているが、増えたのは19、減ったのは44自治体もある。一方、外国人は76,180人増えており増加分の65%を占める

コロナ関連記事で蕨市の外国人が多いことの中で、蕨市の赤ん坊の二割が外国人ということに驚きました。その延長で、埼玉県内の外国人比率を調べてみました。二年前、人口減少エリアが南下しているを書いた時に外国人の要因を除いてしまった反省もあります。

住民基本台帳に外国人の人口表示を始めた2013年(H25)から2020年への対比です。人数はさいたま市が圧倒的ですが他市を見やすくするために省しています。下記クリック拡大。スマホ用の縦型は文末に

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外国人比率の高いのは、蕨市9.8%、川口市6.4%、戸田市5.4%、八潮市4.3%などです。

蕨駅近くの芝園団地は中国人が多いことで有名ですが、なんと住所地の芝園町の外国人比率は5割を超えています。昔、川口市に居たことがあるのでやや記憶があります。当時は外国人は居ませんが大きな高層団地です。

たぶん、外国人が入居しないと高齢者だけの空き家団地になった可能性がありそうです。外国人は若い人が多いために蕨の出生数のような例になるのかもしれません。

隣駅の西川口エリアは、風俗街でしたが風営法の強化で空き店舗が増えたところに中国人が入ってきたようです。今はチャイナタウンと揶揄されます。

上の東洋経済記事には吉永小百合の映画『キューポラのある街』のことが書いてありました。当時は韓国朝鮮系が多く中国人は少なかったということです。実は、今月のNHKBSで放送していたので懐かしかったです。高度成長期の入り口にあたる混乱しつつも勢いのある時代でした。そのキューポラはマンションに替わりました。

上の4つの市は東京に近くて家賃が低い、というのが外国人の転入理由の一つですが、そこに親戚や知人が頼って集積したようです。

続く、上里町3.9%、嵐山町3.3%などではブラジル人が多いと言われます。大きな理由は、近くの群馬県太田市も外国人が多いことで有名です。スバルと関連下請けの自動車産業への雇用需要があるためです(「スバル」快走の陰で軽視される外国人労働者)。

埼玉県南部は東京のサービス業や建設業へ、県北部の上里や本庄市などは製造業の労働力不足や低賃金利用として、外国人に都合の良い立地として集まったようです。

関連 「使い捨て」にされてきた外国人労働者

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