カテゴリー「上尾市の財政物語」の32件の記事

2020年7月16日 (木)

自宅から通って住居手当をもらう公務員

 初めて知った時には呆れたもんだ。

「自宅に係る住居手当」という既得権益を手離さない地方自治体の破廉恥さ。しかも廃止する時は一気にではなく、渋々と。

 民間企業には住宅手当と呼ぶ制度があり、内容は会社によって異なる。厚労省の「平成27年就労条件総合調査」では、住宅手当は企業の46%で支給され、平均月額は17,000円だ(年20万円)。一般に、貸家への家賃補助が多いと思うが、中には住宅ローンの補助とする企業もあるらしい。この手当は所得税の課税対象になるが、制度すら無い会社も半分くらいあるわけだ。

 なんと持ち家の職員にも支給されていた。と言っても、国家公務員は平成21年に「自宅に係る住居手当」を廃止し、自治体にも廃止を基本とした見直しを助言していた。で、十年たった平成31年でも廃止しないのは202団体(全体の12%)ある(総務省データ)。都道府県庁は廃止済み。

 1.上尾市は今年からゼロになったが、過去には年間9万円も。

  月額(円) 支給対象者 総額
H30 2018 2,000 600人 1440万円
H26 2014 6,000 679人 4889万円

上尾市は平成26年に廃止を決め、翌年から千円ずつ減らし今年でゼロになっている。一気にカットしない理由は、労組の抵抗が強かったのか、既得権益を守るためだったのかは分からない。しかし、この少しずつ減らす手口のことを経過措置と呼んで彼らは正当ぶる。

例えば、2014年では総額が五千万円近くも税金から支出した。最近でも対象者が600人位いた。まさか親の家から通う職員にも払っていたとか、夫婦職員で二人分とかも無いよね ('ω')

 古い資料では、H17年で持家居住者6,000円、(新築・購入後は5年間7,500円)とあった。これだと年9万円になる。公務員はローンを組みやすいのだから、市内の中小企業従事者の皆さんはこの厚遇ぶりをどう思うだろうか。  

 この悪習が温存されてきた背景は、(資料では公開されるが)住民は知る由もなく、行政職員に媚びる市長や議員、労組寄り議員が多いと知らん顔をするためだろう。ちなみに上尾市役所には自治労と自治労連の二つがあり、二労組と合意しないと出来ないのはネックだ。 

2.埼玉県には甘い体質の自治体が多い。

特定地に多い 制度ある自治体 市区町村数
北海道 109 178 61%
埼玉県  27 62 44%
千葉県 0 53 0%
東京都 0 62 0%
神奈川県 19 30 63%
全体 202 1721 12%

 首都圏では千葉県が廃止済みなのに、埼玉県と神奈川県に多い理由が分からない。下はH31/4の県内の実態だが、減額中の上尾市はカウントされていない。いずれにしても、特典を得るときは国に準じてを正当化の理由にし、廃止するときは独自、ということなら単なるエゴである。市民に向かって、「国は廃止しても、うち貰ってます」とはとても言えないはずだが、どこの街の市民も実態を知らないだろう。

参考 埼玉県の27団体
川越市、熊谷市、飯能市、加須市、本庄市、羽生市、深谷市 草加市、越谷市、蕨市、戸田市、和光市、新座市、桶川市、北本市 八潮市、富士見市、三郷市、蓮田市、坂戸市、吉川市、ふじみ野市 越生町、美里町、神川町、杉戸町、松伏町

なお、国家公務員の家賃補助は月額最大28,000円埼玉県(平成31年4月1日現在)は、借家等居住者に、家賃に応じて月額最高27,000円(年額32.4万円)。持ち家への住居手当はない。

 

つづく 別な歪んだ待遇へ

 

 

2020年7月 1日 (水)

コロナ太り上尾市補正予算の解説-2

バランスシートな見方

前記事の続き

6月の補正予算は市資料を見ても分かりにくい。

分からない理由は、羅列的な説明のためなのか、或いは畠山市長に説明能力が無いためか、はたまた座るだけ議員には解説能力が無いためか、そもそも もらうことしか興味のない市民が多いから支出を並べるだけの文書になるためか ( ゚Д゚)

多分、全部かもしれないが、補正予算とは前回予算に対する差分、つまり追加分と削減分のみを計上するために、今回のように多岐に渡ると全体を分かりにくくする。だが、一番は単式簿記風な説明のためだと思う。

というわけで全体を対比させた。給付しか関心が無い人やバラマキ議員は支出ばかりを気にするが、常に資金の出所を気にしないと大事なことを見失う。

6月補正  歳出 (支出) 万円  歳入(収入)   
国) ひとり親給付 19,388  国庫から 20,543
水道料金  33,698  県から 1,206
子供子育て世帯 4,382  繰入金(財調取崩) 31,089
福祉 妊婦タクシー等 4,493  繰越金 899
事業者支援 グルメと花等 1,714    
感染防止 6,519  諸収入 -191
当初予算の減額 -32,577  市債 -15,930
 合 計 37,617   合 計 37,616

果たして市民は、コロナ関連という支出が多ければ安心するか?

既に、5月の補正で市独自策として児童扶養手当受給者に対し(18歳以下の)子供一人三万円を配っている。対象は約2100人、1400世帯で総額6,400万円である(所得ルール有、生活保護との重複は不可)。この自治体独自の弱者給付政策は他でも似たような額でやっている。

今回(表)のひとり親給付とは、国の政策であり、低所得のひとり親世帯への臨時特別給付金として1億9千万円を配るものだ。

・児童扶養手当受給世帯等へ1世帯5万円、第2子以降1人につき3万円
・収入減少した児童扶養手当受給世帯等へ1世帯5万円。

生活保護と重複は可となり市の給付基準よりは所得条件が緩いために対象者は一桁増えるらしい。最低もらえる額は市の方では3万円、国の方は5万円または10万円となる。それにしても一人親世帯の増加が気になる。

 関連 養育費確保へ法改正検討へ

独自策としては水道料金の値引き(8~11月)3.3億円が目立つ。家庭は口径が13か20ミリなので基本料金の700円×4カ月=2800円がタダ。一世帯ではチリみたいな額でも10万世帯にもなると山になるわけだ。

気が付かない人もいそうな政策だが、そもそも水道料金を値引く必要があるのか疑問だ。更に問題なのは、水道事業は水を作って売るという企業会計を適用した独立採算なのに、今回はその穴埋めとして一般会計で負担させていることだ。
 (水は2リットルで33銭という水道事業の収益性は過去記事へ )

福祉政策では妊婦に一万円タクシー券(1500万円/健康増進課)とか。園芸農家向けに消費を増やそうとい新婚向けに花二千円券(410万円/農政課)とかがある。詳しくはこちらへと言いたいが、アバウトな説明で良く分からないし、この程度で議会を素通りするのだから大したものだ。

補助金とはピンキリだから、対象者を根本的に強化したり再生するには程遠いだろう。そもそも市役所にそんなスキルがあるわけでもなく、初めから成果を具体化できないものは出費倒れになりがちだ。さらに、妊婦タクシー券の話を聞くと元市長との連想が働いて胡散臭く思う人もいる(^-^?)

つまり、お花をプレゼントしても、タクシーに乗せても、今年の婚姻と赤ん坊は激減間違いなしなのだ。身もフタもない言い方だが、去年は一日4人しか生まれなかった。

こうしてみると、彼ら行政部門には「やっています感」が大事なのかもしれない。困ったことだ。

水道代の値引きだって、水道局の人員整理で浮いたカネだったら有難がって飲むが、その財源は「(財調)預金取り崩し」じゃないか。それって市民の財産のことだぜ、バカかよ。(>_<)

こういうのをタコ足配当って呼ぶ。

だから、この程度の政策で、『市長サマはよくやってくれた』という無知な有権者がいる限り予算の膨張は止まらない。文字通り今回のは水膨れである。

なお、6月補正では財政調整基金と言ういざと言う時のための預金を全部取り崩してしまったが、予算の支出額は多めに見積もる習慣なので、年度末には実質支出との差額が生まれて財政調整基金にいくらか積み戻される。
てなことを毎年やって、資金繰りの綱渡り感に慣れっこな上尾財政なのだが、本当に戻らなくなると預金ゼロ世帯になっちゃうわけだよ。

だから、そうならないように家計や企業ならば、当初予算657億円の全ての支出を例外なく(例えば)1%カットして7億円弱を浮かせるようなことをする。ところが「他人のカネ」を自分のカネのように振る舞い、篤志家気取りをする人や団体が現れてくる。

常に、何かの支出をする時「その財源は誰が?」と気にすることは、他人のカネである限り当然なのだ。

最後に、上尾市議会の議員報酬カットはまだなので、さいたま市議会のお手本を示す。議員(60人)の報酬減額は議長20%、副議長15%、議員10%で、6月1日から来年3月31日まで、減額総額は約5千万円埼玉新聞より上尾の30人議員がこれをやると二千万円は浮くだろう。ぜひ!

参考 東京都9032億円まで積み上げた財調基金を取り崩し、休業要請に応じた中小事業者への「感染拡大防止協力金」などの対策に1兆820億円を投入。現在の財調基金の残高は807億円となった。毎日新聞

 

2020年6月30日 (火)

補正で36%も膨れたコロナ太り予算-1

危機を食べて膨張し、連続性を失う姿へ 続きはこちら

上尾市は補正予算を4月に三回、5月に1回、6月に2回も組んだ(こちら)。これは3/23日に、コロナ問題が確実に予想される時でも「コロナが無い前提の予算」を可決したためでもある。機動的と言えばそれまでだが、その裏には変化に即応できない形式主義も見えてくる。

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グラフは、2018年のリーマンショック後から今日までの上尾市の歳入(収入)を主な項目で見たもの(クリック拡大)。金融危機や大震災、そしてコロナという危機が起きると家計や企業は引き締めを図るが、公会計は危機を食べて膨張する。

右端の2本は、2020年度予算の当初657億円と「10万円給付」を追加した補正後892億円の姿である。10万円の元となるピンク色の国庫支出金に235億円が加わり全体が36%増えた。もちろん、原資は赤字国債という国の借金である。

自治体の予算は歳出=歳入というバランスが前提であり、歳入-歳出=余剰を大きくする事を目指すわけではない。家庭は収入の範囲で支出をするが、自治体は逆に、歳出(支出)のために歳入(収入)を調達しているようにみえる。

今回は、歳出側の民生費が326億円+235で561億円に膨れた。もともと上尾市は民生費が多い所にきて、予算の63%になってしまった。なお民生費には職員人件費や管理費が含まれるため、それを除いて対象者に配るカネとして見たのが扶助費である。2020当初予算は丁度200億円である。参考までに2008年からの伸びを示しておく。

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■本稿では棒グラフが示す、過去数十年の連続性が大きく崩れたことを歳入面からみる。

まず自前のカネである地方税は頭打ちであることが分かる。

・地方税の中でも景気変動を受けずに安定する固定資産税は今年は減免政策を既にとっているから減るだろう。上尾市では毎年、1000~1200件の住宅建設(建替え含む)があり、税増収のアテになっていたが、どの程度が落ち込むのか分からない。コロナ移住と言う現象は東京のコロナ被害の少なさからは期待できないし、あったとしても(上尾のような)郊外を飛び越えて新幹線停車駅まで行ってしまうかもしれない。

市民税は前年所得に課しているため今年は納付率が気になる(通常99%)。そして、来年の税減収は避けられない。リーマンショック後の2009年には11億円(-7%)減ったが、来年はその比では無いだろう。

地方交付税は使い道が自由だが26億円しか配給されない。増えないのは国が抑制的だからだ。国庫支出金とは福祉や教育など国の政策使途が指定されたカネである(生活保護費など民生費が多い)。

地方債(借金)は49億円である。近年、大型公共事業を手控えているために多くはない。だから、小口案件にモラル無き業者がたかるのかもしれない。なお自治体は資金繰りのために借り入れをすることはできない。

そして、棒グラフの数年先の姿が気になるのだが、その点について上尾市財政課は「財政収支の見通し(~令和6年度)」というラフな試算を出している。職員人件費が聖域扱いされたシミュレーションである。この見通しについはまたの機会に・・・。

つづく 6月補正の内容へ

 

2020年6月 3日 (水)

都道府県公務員の年収と退職金

参考 民間給与 公務員給与ランキング

地方公務員給与実態調査から47都道府県職員の給与、賞与、年収、定年退職金をみる。

総務省の上記調査(2019、H31/4/1) から県庁職員について、平均給与月額×12+賞与=年収としたランキングを公開する。職員区分は一般行政職、金額は千円単位に丸めた。退職金とは「60歳定年退職者への平均支給額」のこと。

平均は、年齢42.9歳、月給41万円、賞与164万円※、年収660万円、定年退職金は2180万円※。 ※賞与と退職金は全体の加重平均が非公表のため47自治体の単純平均を使った。どれも男女別の無い全体値である。

1.都道府県職員の年収と年齢による散布図 (クリック拡大)

 大都市圏の自治体ほど若くて収入が高い。また年齢が高くて年収が低い右下ゾーンは地方圏に多い。平均年齢は42~44歳に集中する。年収は概ね600~700万円の範囲だが意外とバラつく。

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 年収が最高の東京都721万円と最安の沖縄県589万円とでは二割近い132万円の差がある。埼玉県は13位、673万円である(千葉県より高い)。なお、同じ年収比較でもこちらで書いた民間正社員の504万円は沖縄を85万円も下回り比べようがない。退職金は2100~2300万円の範囲である。
 
2.都道府県の年収ランキング(一般行政職)
順位 都道府県名 平均年齢 給与月額 賞与 年収(千円 定年退職金
  平均= 42.9 413 1,639※ 6,595 21,814※
1 東京都 41.7 449 1,825 7,210 22,363
2 大阪府 42.3 432 1,777 6,960 22,275
3 愛知県 41.7 435 1,734 6,952 22,822
4 神奈川県 43.3 432 1,749 6,938 22,619
5 三重県 44.6 430 1,760 6,923 22,066
6 静岡県 42.5 431 1,735 6,903 23,525
7 兵庫県 44.3 429 1,749 6,900 21,545
8 徳島県 44.3 430 1,706 6,863 21,954
9 滋賀県 42.3 425 1,684 6,781 22,580
10 広島県 44.1 418 1,765 6,779 21,650
11 茨城県 42.7 417 1,746 6,748 23,159
12 岡山県 43.5 419 1,712 6,734 21,427
13 埼玉県 42.4 419 1,698 6,728 22,014
14 愛媛県 43.8 423 1,645 6,722 21,981
15 香川県 43.7 420 1,677 6,716 21,150
16 山梨県 43.4 414 1,719 6,692 22,251
17 山形県 44.0 420 1,625 6,669 23,023
18 新潟県 43.8 414 1,689 6,656 22,361
19 京都府 42.8 414 1,690 6,656 23,203
20 和歌山県 43.6 411 1,662 6,600 21,537
21 岐阜県 42.4 411 1,649 6,583 21,094
22 栃木県 43.0 407 1,696 6,583 23,030
23 群馬県 43.5 408 1,688 6,581 22,801
24 奈良県 42.8 413 1,614 6,570 20,764
25 千葉県 41.0 408 1,650 6,551 21,635
26 福岡県 42.8 407 1,663 6,548 22,427
27 宮城県 42.2 407 1,629 6,510 21,390
28 福島県 42.8 408 1,603 6,502 21,967
29 熊本県 43.3 405 1,626 6,485 22,967
30 長野県 45.4 401 1,666 6,483 21,772
31 富山県 43.9 403 1,642 6,474 20,322
32 山口県 43.8 401 1,624 6,439 21,732
33 大分県 42.8 398 1,606 6,380 22,487
34 石川県 41.9 399 1,587 6,378 21,638
35 長崎県 43.6 396 1,587 6,341 21,325
36 福井県 42.5 392 1,632 6,338 22,027
37 佐賀県 42.1 395 1,574 6,309 22,032
38 秋田県 43.0 398 1,529 6,308 21,954
39 北海道 43.7 392 1,590 6,298 20,989
40 島根県 43.3 399 1,473 6,264 21,147
41 岩手県 43.0 391 1,565 6,256 22,175
42 鹿児島県 44.4 391 1,533 6,224 20,975
43 宮崎県 43.2 384 1,540 6,146 21,533
44 鳥取県 44.2 390 1,395 6,078 14,419
45 高知県 42.9 386 1,444 6,077 21,041
46 青森県 42.9 380 1,448 6,007 21,731
47 沖縄県 41.1 369 1,460 5,891 22,386

・元になる総理府データは、給与と賞与、退職金が別々のExcelファイルになっており、実は簡単に年収を推定できない。前述したように加重平均値もない。

・年齢別も非開示である。地方公務員の給与は民間よりも年功給依存が強いと思うが、もはや高年齢=高能力という根拠はなく、実態は加齢給というべきだ。つまり年収カーブの開示も必要だろう。

・都道府県職員のデータは一般職員、一般職員のうち一般行政職、教育公務員、警察職の4つと全職種の5つが公開されている。月給ベースでは警察職が平均年齢が若いにも拘わらず高い(38歳、44万円)のは、諸手当が12万円/月と他職種の二倍以上もあるためだ。勤務形態による加算かもしれない。次いで教員職(44歳、42万円)となる。一般行政職とは特に専門職の薄い数年でコロコロ短期異動するフツーの事務職のことであるが、公務員の代表として取り上げられる。

参考までに下記に全職種のデータを載せた。一般行政職よりも20~40万円くらい高くなる。

つづく

参考 全職種分のデータ: 全都道府県、月給、賞与、年収、退職金

順位 都道府県 平均年齢 月給 賞与 年収(千円 定年退職金
  単純平均= 42.8 425 1,708 6,813 22,136
1 東京都 40.5 462 1,858 7,403 22,050
2 大阪府 39.9 447 1,746 7,108 22,376
3 愛知県 40.5 439 1,794 7,066 22,374
4 静岡県 41.8 440 1,776 7,050 22,982
5 神奈川県 41.2 443 1,728 7,043 22,869
6 兵庫県 41.8 439 1,743 7,014 22,418
7 埼玉県 40.8 434 1,758 6,971 22,104
8 三重県 42.8 434 1,761 6,965 22,840
9 岩手県 43.7 439 1,689 6,961 21,988
10 新潟県 43.5 434 1,756 6,961 21,937
11 福島県 44.4 432 1,766 6,956 22,514
12 徳島県 43.4 434 1,742 6,955 22,092
13 茨城県 42.6 428 1,800 6,942 22,499
14 千葉県 40.9 432 1,755 6,939 21,947
15 滋賀県 41.5 431 1,758 6,932 22,227
16 山形県 44.4 433 1,708 6,901 22,495
17 京都府 41.7 429 1,746 6,890 22,779
18 宮城県 43.2 428 1,751 6,888 22,006
19 香川県 42.5 428 1,725 6,862 22,032
20 愛媛県 43.8 429 1,694 6,844 22,155
21 鹿児島県 44.5 429 1,690 6,842 21,929
22 福岡県 42.6 424 1,738 6,827 22,347
23 群馬県 43.0 422 1,746 6,809 22,500
24 広島県 42.3 421 1,743 6,793 22,217
25 長崎県 44.4 424 1,699 6,784 21,709
26 岡山県 42.5 419 1,748 6,774 22,548
27 大分県 44.2 420 1,729 6,769 22,362
28 秋田県 45.3 422 1,699 6,762 21,770
29 山口県 44.1 420 1,708 6,751 22,249
30 長野県 44.6 418 1,729 6,746 22,221
31 栃木県 42.8 416 1,745 6,742 22,265
32 山梨県 42.3 420 1,694 6,735 22,428
33 福井県 42.4 416 1,732 6,729 22,300
34 熊本県 43.4 418 1,700 6,716 22,248
35 北海道 43.2 419 1,687 6,715 21,614
36 岐阜県 42.0 415 1,715 6,690 21,342
37 宮崎県 43.6 416 1,644 6,642 21,968
38 富山県 42.8 414 1,669 6,633 21,911
39 島根県 43.3 423 1,555 6,632 21,937
40 和歌山県 42.1 412 1,688 6,631 21,853
41 沖縄県 42.3 418 1,605 6,624 21,263
42 奈良県 41.6 412 1,657 6,596 21,692
43 佐賀県 43.3 409 1,679 6,591 22,193
44 石川県 42.3 407 1,664 6,548 22,107
45 青森県 44.4 414 1,561 6,527 21,459
46 高知県 43.4 414 1,561 6,527 21,531
47 鳥取県 43.0 413 1,461 6,416 21,767

 

2020年5月31日 (日)

業種別年収とアベノミクス6年効果

前記事の続き

国税庁・民間給与実態統計調査(平成30年分)より

この調査については利用上の注意(国税庁)として、「標本調査のため、標本事業所及び標本給与所得者から得た標本値に、それぞれの標本抽出率及び調査票の回収率の逆数を乗じて全体の給与所得者数、給与額及び源泉徴収税額を推計している・・・」とある。また2018年の各データの標準誤差率は0.5~5%内にある(概ね1-2%)。  

1.アベノミクス前後の年収比較

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 グラフの青棒は2018年の業種別年収である。ピンク棒は、アベノミクスの前年(民主党政権2012年)との6年間の差額、折れ線は伸び率を示す。

 全体の増額は33万円(8%)であるが、突出するのは建設業71万円(16%)と不動産賃貸業72万円(19%)である。東日本大震災からの復興需要と東京オリンピックの特需、都市部でのマンション需要などを背景に建設業は人手不足のため人件費の高騰はたびたび伝えられていた。製造業が47万円(10%)と伸びているのは円安効果かも知れない。

2.散布図で業種別の実態を示す

 この調査では日本標準産業分類により14業種にわけている(業種内容はこちら
)。以下は業種別の実態を見るための散布図である。
縦軸は年収、横軸は給与所得者人数、円サイズは人数のシェアを示す。


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 平均年収が759万円と最高額である「電気・ガス・熱供給…」の人数は17万人で全体の1%にも満たない。人数最多の製造業は520万円と平均を80万円上回る。しかし、内需に依存して雇用の受け皿となっている「卸・小売業」、「サービス業」、「医療福祉」の3業種は400万円以下である。

 3.高給業種と薄給業種の比較

前記事の5番でも扱った、トップと最下位の業種について 年収区分ごとの給与所得者数の構成比である。なお、電気ガス系の人数は17万人、宿泊飲食サービス業は216万人である。

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「宿泊業飲食系」で一番多いのは100万円以下の人で27%もいる。「電気ガス系」では1000~1500万円の人たちが一番多くて19%もいる。全体として見ても、「宿泊業飲食系」 は200万円以下の人が半分以上、「電気ガス系」 は800万円以上の年収をもらえる人が4割以上もいる。

 実は、上とは別に「勤務が一年未満の人」は宿泊飲食系で113万人もおり、その短期労働者への依存度は34%と全業種で一番高い。つまりアベノミクスで雇用が増えたと言っても、主に年収水準の最下層で増えていると言えそうだ。

追記 5/21日経によれば

大手企業の定期昇給とベースアップ(ベア)を合わせた賃上げ率は2.17%。平均引き上げ額は19年比1013円減の7297円だった。7年連続で2%台を維持したものの、伸びは2年連続の鈍化。・・・3月上旬に妥結した企業が多く、コロナの影響は限定的・・・

 

2020年5月29日 (金)

民間の平均年収は441万円 男545、女293

国税庁・民間給与実態統計調査(平成30年分)より

 いろいろなサイトで給与(年収)情報が載っているが、信頼できるのは国税庁の調査である。2万事業所と33万人の給与をサンプルとした統計的な推計である。詳しくは国税庁サイトと概要書へ

 p6-8 2018/12/31 前年比
人数  5,911万人 +101万人
給与総額    224兆円 +3.6兆、7.8兆円
源泉徴収 所得税  11兆円 +10%、1兆円
所得税÷給与 4.9%  
一人当たり所得税 19万円  

個人所得税は11兆円と前年より1超円も増えて過去十年で最高となったが、コロナによる十万円給付の12.9兆円(事務費1500億円!含む)は、それを上回る。

それでも足りないという人や政治家もいるが、どんな名称であれ、給付とは皆で負担し合うことと同義であるのに、彼らは「給付しよう」の代わりに「皆で負担しよう」とは言わない。ここだけは同調圧力が働かず、負担する人の顔が見えない方法をとる。赤字国債とは、将来の若者の所得を今の我々が消費するという、平成時代から繰り返される資金調達方法である。だから、それを察して子供は生まれてこない…。今回は非常時だから仕方ないが、問題は平時から依存している状態だ。

以下では、同調査から「一年間勤務した給与取得者」(5026万人)に関するデータを扱う。

1. 一人当たり平均年収
2018年の平均年収は441万円。内訳は、年間給与371+賞与70万円。平均年齢は46歳である。男女別と雇用形態別に示す。金額は万円。

雇用形態 全体 男女比
全体 441 545 293 54%
正社員 504 560 386 69%
非正規 179 236 154 65%

人数と給与総額(年収)にしめる雇用形態と男女比は下の通り。人数では正規職で男性が女性の二倍、非正規では女性が多い。(クリックで拡大)


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2. 年収ピークは467万円、ほぼ四半世紀前

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85年からのバブル経済では6年間で100万円も年収が増えた。その後も緩慢な上昇を続け、民間の年収ピークは1997年の467万円である。その後は2006年まで9年連続で下げ、リーマンショック時は23万円(-5.5%)も急落した。この落ち込み分を取り戻すのは大変となる。アベノミクスによる企業業績の好調と(労組顔負けの)経済界への賃上要請などにより、安倍政権の5年間で27万円の上昇となる。2018年はリーマンショック前まで回復した。

19年も1%増ほど予想されるが、企業業績は頭打ちの所に秋の消費税値上で景気後退感が鮮明になっていた。そしてコロナ禍により20年は急落が避けられず、日本経済での民間労働者の年収ピークは四半世紀前のままとなる。

3. 人数規模別の年収  p21
 性別による待遇差、勤続年数や企業規模の差が大きいために、男女の全体値ではピンとこない面もあるから、男性のみの年収を抜き出した。

人数規模別 ,平均給与(千円 平均年齢 賞与比率 対A比率
1~10人未満 4,469 52.5 4% 66%
10~30人未満 5,071 48.1 10% 74%
30~100人未満 5,183 46.2 14% 76%
100~500人未満 5,239 45.0 18% 77%
500~1000人未満 5,721 44.7 21% 84%
1000~5000未満 6,232 43.8 22% 91%
  A 5000人~ 6,819 43.1 23% 100%
全体 5,450 46.3 16%  

事業所の人数規模が多いほど年収が増え、年収に占める賞与も増える。参考として右端に5000人以上の規模(A)に対する比率を示した。

なお、全体の44%の人が規模100人未満で働いている。日本の中小企業主は同業者間で合併を繰り返して規模拡大(効率化)を目指すほうが労使にメリットがあると思う。

4. 資本金別の男女別の年収 p16

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実は個人事業所は50歳、資本金1億円以上は43歳であるように、資本金が大きいほど平均年齢は若くなる。グラフの通り、年収の男女格差も開くが、勤続年数の差も要因の一つである(最大差で6年)。
賞与額は省略したが、「男性の10億円以上」では年収に占める賞与は24%と四分の一になる。

5. 業種別の平均給与 p23
 二つのソース(HPの表と概要書)からの合成のため、端数調整で一部合わない所があるが年収額は一致している。なお、全体の平均は給与371万円+賞与70万円=441万円である。

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 最下位の「宿泊,飲食業」の給与は233万円なので月収は20万円に満たない。その年収251万円は、トップの「電気ガス等」759万円の三分の一である。

●業種別の給与階級別の人数分布

概要書のp23に、一つの業種における年収区分ごとの人員構成がある。以下は引用。

平均給与が最も高い「電気・ガス・熱供給・水道業」では800万円超が40.6%と最も多く、それに次ぐ「金融業,保険業」でも800万円超が25%で、最も多い。一方、平均給与が最も低い「宿泊業,飲食サービス業」では100万円以下の者が27%と最も多くなっている。

地域独占や認可性の業種など、つまり新規参入障壁が高くて競争が希薄な業界ほど高くなりやすい。例えば、電力業界などはコスト積み上げ方式が認められているから高コスト体質になる。そして参入障壁が低く、最も過当競争になるのが飲食業や小売業である。また、人手不足を外国人労働へ依存する業種は賃金が上がりにくいと言われる。

6. 年収区分の分布 p20
 年収額別の人数分布は、全体では300~400万円以下の人が867万人(構成比17%)と最も多く、次に200~300万円以下(15%)となる。

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 図は男性のデータである。400~500万円が18%と最多層になる。500万円以下は56%になるため、平均値(560万円)以下は約63%と推定される。また、800万円超は15%である。
 女性は、100~200万円以下が女性全体の24%、次いで200~300万円以下が21%である。

7. 所得税の負担状況 p24

 1年を通じて勤務した5026万人のうち85%が納税しており、納めた人の平均値は25万円、年収の5%になる。※ 

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しかし、年収800万円超の人は全体の487万人(9.8%)であり、その所得税は6兆9,233億円で全体の66%を占める。つまり一割の人が個人所得税の三分の二を負担している。累進税率による効果と収入が増えても各種の控除額は増えないためだろう。

 ※一年間勤務者でかつ納税したひとの値であり、本記事先頭の表とは異なる。

つづく 地方公務員の年収へ

参考 上尾市職員の年収は上位500位内です

2020年5月 9日 (土)

給料減額ドミノ

自治体間の横並び競争と見かけの値に注意

●5/1毎日新聞より

 さいたま市議会臨時会が30日開会した。市は新型コロナウイルス感染症対策を盛り込んだ総額約300億円の一般会計補正予算案や、市長ら特別職の給与を減額する条例案など7議案を提出した。特別職の給与は、月額で市長30%▽副市長20%▽教育長など10%をカット・・・

多分、下と同じく21年3月末までと思われる。

5/8 日経新聞

・・・議員提出では、議員の報酬減額に関する条例案が可決された。施行期間は6月から21年3月までの10カ月間で、計5000万円ほどの削減となる。議長20%、副議長15%、議員10%を減額する。

上は月給のことで賞与は含まないと思う。夏賞与をどうするかは今後国ベースで決められるだろうから、それに習うのでは。

議員には政務活動費という意味不明な手当てが配られるが減額はしないだろう。しかし埼玉県会議員の政務活動費は年間600万円と高く使途不透明なので減額余地は大きい。

首長や議員の給与減額が相次ぐのは、減収リスクのない人なので必然だ。そもそも仕事と報酬の整合性が不明な職業なので、カット幅は少ない位かも知れない。国会議員も二割カットと如何にも大きく見せるが、給与部分のみなので実質10%以下になる(東京新聞)。

なお、3.11東日本大震災では国家公務員給与を平均7.8%減額していた(自治体は個別に異なる)

上尾市はこれからだが、畠山・上尾市長には前年のブロック塀不正事件の責任分として提案した10%減額、3か月すらまだ宙に浮いている、お粗末状態である。

民間は小さい所は既に始まっている所もあるが、概ね夏のボーナス減額からになる。

 

2020年5月 7日 (木)

新しい生活様式とニューノーマルの差

箸の上げ下げみたいな自粛掟よりも、GDP18位の日本のニューノーマルは何か

安倍首相や尾身副座長の会見を見ていないが、テレビでは「新しい生活様式」 と盛んに伝えていた。

 またもや政権の失敗表現だと思いつつ、二月頃に流行った「(コロナを)正しく恐れよ」というヘンな表現を想い出した。「新しい生活様式」 とは空中タッチパネルや脳波リモコンが実現する生活ではない。NHKの女子アナは、「これって今までやってきたことですね」風のツッコミを入れたのに驚いた。どう見ても「自粛様式2.0」みたいだ。

 響きは軽やかでも、「食事は横並びで」と言うように今以上に躾的な内容だ。「筋トレやヨガは自宅で」というもある。当初の感染報道では、多くのシニアがジム通いで健康を維持しているのに驚いたが、ジム通いは人目が良い刺激として続ける動機になる。昔、健康器具が流行ったが、いつしか粗大ゴミになったことを感染症専門家は知らないようだ。

 そんなに「手洗い」をしつこく言うなら、トイレで手を洗わない人は属性別に何割、と露骨に言う方がインパクトがあるだろう。

 で、気になってネットで見ていたらニューノーマル(新常態)という用語があった。リーマンショック後に生まれた金融経済の言葉らしい。それが今、コロナにより全世界を混乱に陥ったため、もはや前の時代には戻れないという哲学的な意味でも使われている。

新たな状態や常識を指す用語で、構造的な変化が避けられない状態を指す。もとの姿には戻れないとの見解から生まれた言葉」とある。だから、「ニューノーマル」には強い意味があり、政府がその類義で「新しい生活様式」と言うならば余りにも軽い。

 欧米国家はニューノーマルを徹底的に探って適応すると思うが、日本はムリだろう。合理的な考え方を重んじるか否かだと思う。日本は、諸外国のコロナ戦争の混乱ぶりを遠くから見て時間稼ぎができたのに、官僚達の縦割りやメンツ、政治家の覚悟の無い姿勢となり、混乱と後手後手であった。今でも。

 議論のことを「言い逃れる術」と見なしたり、責任を曖昧にして情緒的な解決を図る国では、「構造的な変化」を最も嫌う。だから個人が賢く生きていくのがよい。

 でも個人的に、ニューノーマルとして上げれば、IT化、年功序列の廃止(能力主義の徹底)となる。技術と人の変化である。これらはコロナ対策の中で欠点として見えていたように、目新しくもなく、ずーっと前からできないのである。

●国民一人当たりGDPは18位

図は国民の豊かさを示す一人当たりGDPのランキングであり、OECD(経済協力開発機構)の36ヶ国で日本は18位である(2018)、日本生産性本部資料より 。もはやGDP総額で世界三位には何の意味もない。なお一人当たりでは韓国に抜かれるという予測も出ている。

Gdp

また、OECDの製造業生産性ランキングでは、日本は2000年前まで一位だが2017年は14位である。生産性が国際的に低くなった最大の要因は、デジタル化の遅れだという。日本の中では製造業の国際競争力は強いと言われるが、生産性では平凡なのだ。長時間と儲からない仕事という事だろう。

アフターコロナはアベノ不況から始まる。それが日本のニューノーマル・・・。

 

2020年5月 1日 (金)

上尾市職員の年収は630万円&市内上場企業

上尾市に本社のある上場企業5社と比較

次記事はこちら

地方公務員は民間と比べられるのを恐れる?!

公務員給与の比較にはラスパイレス指数が有名です。上尾市職員給与はラスパイレス指数の全国上位にくることから給与水準が高いと推察されますが、同指数は間接的であり給与額を示していません。たぶん、50代以上が高給となり、全体のラスパイレス値を底上げしていると思います(昨年度は101.8へ下げた)。

自治体の「給与・定員管理等について」にある文書は自治体の給与等の公開データですが、普通はなかなか読み切れませんし、そもそも知りたいことが載っていません。下は総括からの部分引用。


H30


A職員数


B給与費


参考)一人当たりB/A


参考)類似団体


上尾市


1,296


7,695,290


5,938千円


6,599千円

B給与費には退職後の再任用職員の分も含まれ、Aは正職員のみですが、一人当たり594万円と表示します。子供でもこんな平均値を出しません。これは国の指導様式で作っているので他市も同じです。知りたいのは行政一般職の年収額ですが書いてありません。年齢別の給料は公開されていますが、給与と年収の開示が不可欠です。

給料+諸手当=給与(月収) 、給与×12+賞与=年収

「2 職員の平均給与・・・」には、区分別の給与がありますが、一般行政職(40.4歳)は約392千円とあるだけ。ところが、技能労務職(50.2歳、100人)のうち清掃職員、学校給食員、用務員の三つだけ「年収額と民間比較」が公開されています。

(技能職) 人数、年収、民間年収、倍率

清掃職員  22人、662万円、404万円、1.67倍

学校給食員 44人、588万円、353万円、1.67倍

用務員    2人、676万円、281万円、2.41倍

 3つの公開は自治体により異なり、桶川市では「運転手が808万円で民間280万円、2.89倍」でした(人数が一人でした)。昔、大阪の橋下市長が市バス運転手の年収大幅カットを打ち出し、駆け込み退職者が増えたニュースを想い出しました。

さて、ここで注目したいのは人数の多い一般行政職の年収です。

 総務省の地方公務員給与実態調査に出ています。と言っても給与明細のみで、月給と年収は計算しろという資料です。しかし先日、東洋経済が自治体ランキングを作って発表しました。それは次記事で紹介します。本稿では、上尾市に本社がある上場企業のデータを比較にのせました(2020/2時点のYahoo!ファイナンスより)。

  • 上尾市の一般行政職の平均年収は6307千円、641人、平均40.4歳です。全職員平均は6176千円です。なお全自治体の単純平均は600万円(2018年)。
社名(1部上場) 平均年齢 平均年収 単体の従業員数
(株)アイチコーポレーション 41.7歳 6,530千円 1,024
ユー・エム・シー・エレクトロニクス(株) 43.9歳 6,520千円 202
上尾市 2018.4/1 40.1歳 6,176千円 1,417
フコク 42.1歳 5,770千円 1,222
スーパーバリュー 41.8歳 5,150千円 483
ベルーナ 36.7歳 5,130千円 697

上尾市に事業所がある上場企業で見ると三井金属鉱業の7510千円(42.1歳)が最高です。

次記事は、東洋経済の要約と上尾市が高い理由について。

 

 

2020年3月10日 (火)

学校体育館にエアコン導入の4視点_要約

いろんなモノが販売不振に陥るが、牛乳が給食停止で廃棄処分に困るとか。健康のため1日1パックを。その分、他は減る…

隠される真相と向き合わない現実

前記事、コロナと市予算の続き 

伝えられるような上尾市議会で起きているもめ事は、市民から見たら低次元な話だ。選挙を経ても行政への監視役にはなれない。向き合うべきは議案とコロナ対策なのに、ドタバタ話しのが好まれるのか朝日はわざわざ書いている(かまちょ図書館収蔵)。むしろ「半休議会による議員報酬の一部返上」ならばニュース価値がある。

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先日、市民の初感染者というニュースがあった。同窓会に使ったというだけで、東部バンケットホール上尾は臨時休業に追い込まれ、保健所の指導で消毒したと告知している。非は無いのにコストを負担させられたが、今は市内のどの施設よりも清潔だろう。
 別に、上尾市議会も消毒せよという意味ではなく、ぬるま湯と民間の対比的な違いとして紹介した。

 さて、体育館エアコン導入問題だが、実は深い問題なので今回は要約のみを書く。


 一番大切なのは結論よりも理由(動機)である。県内でも実施が1%未満の政策をなぜやりたいのか。

市民は学校の環境整備だと思い込みやすいが、それは勘違いである。当局は災害発生時の環境整備として提案している。この政策は公明党が去年からポスターを作って訴えていた案件だ。

(担当があの課だとしたら、一年前の北上尾PAPAへの本館移転・偽装計画を連想させる)

今回の全33体育館への投資額14.5億円には、総務省の緊急防災減災事業債(緊防債と略す)を使う。消防設備とか耐震化などが主だが避難所の環境整備にも使える。つまり体育館が避難所に指定されていると適用できるわけだ。市負担は三割である。

だからと言って、「なんて賢い上尾市役所」と感心してはいけない。

教育ではなく減災事業なのだが、子供たちの案心安全を印象付ければカムフラージュになる。しかし、災害リスクの少ないことをPRしていた上尾市が急いで着手することは矛盾する。さらに、耐震や治水対策でもなく、頻度や効果が見積もり不能な「避難」を根拠にすることにも合理性が弱い(大規模災害時は停電やトイレが深刻)。

不安に依存したモラルハザード

政党が提案することは自由であっても(もちろん議論に耐える論拠は必要)、行政が提案することが腑に落ちないのだ。なぜなら、自己負担が三割で実現するなら、あちこちの自治体が手を挙げそうだが、そうはなっていない。つまり、教育でも防災でもなければ、他に意図があると見る他はない。

いつだって、美しい言葉の後ろに隠れるのは政治的動機であるから、畠山市長の再選に向けた、市議会勢力への「お土産」や集票政策にみえる。まさに上尾の官民モラルハザードの低下を疑う。

教育、減災、政治の三視点だけではなく、四つ目もある。

それは、貯金を取り崩す上尾の資金繰りである。

つづく(各論へ)

追記

昨年10-12期のGDP成長率の修正版がでた。2月速報値の年率-6.3%から-7.1%へ拡大。もちろんコロナとは無関係である。今後は1-3月期の企業業績と各種の先行指数が出てくる。

厄介なのは、その時に「東京五輪の中止/延期」の可能性を織り込むか否かだ。

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