カテゴリー「上尾市の教育」の26件の記事

2021年2月23日 (火)

上尾市役所にしては秀逸な計画案と画竜点睛

上尾市の学校統廃合計画へのパブコメ。末尾に共産党の対案無き反対…

先日まで上尾市はパブリックコメント(PC)を募集しすぎたためか、締切り過ぎても掲載中だった。建前行政という姿が見えてくるのだが、昨日、上尾市学校施設更新計画基本計画(案)に提出して打ち止めにした。これは二年前のパブコメの続きである。

本件は、他案件と比べても秀逸な内容だった。継続中の案件という累積効果もあるが、同じ庁内でこうも作成能力に差があることに驚く。同じ教育でも図書館部門は抽象的な上書き行政を平気で続けているから、担当者の能力差だろうと思った。

以下、引用(ソースは既に削除済み)しながらPCに触れてみる。

背景には、児童数減少と施設老朽化がある。まず、児童数減少予測を載せている。社会予測の中でも人口推計ほど当たるものは無いのだが、計画案にはコロナの影響を見逃していることをコメントしておいた。

丁度、昨夜のNHKニュースでは2020年の出生数は87万2683人、明治32年来最少という。また婚姻数は53万7583組、おととしより7万8069組減、減少率12.7%と昭和25年以来と伝えた。

来年の出生数80万人割れも(読売)

ここの所、数年や十数年で大災害や大地震が絶えないが、少しずつ減り続けると明治以来と言われても不感症になる。今の日本社会は危機感疲れが慣れを通り越し、マヒしているかもしれない。

感心したのは、2020年、35年、55年への地域別児童数の変化図の出来栄えだ。インパクトがある。

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2035年までには、小学校は3校(上平北小、平方北小、尾山台小)で児童数が200人以下、大石南中学校も200人以下となる見込みとあるが、コロナにより2028年頃の入学児童からさらに早まるだろう。

●学校施設の老朽化については偏差値を使ってハードとソフト両面で評価しランク付けをしている。

市役所は何かにつけて評価(定量化)を避ける習性があるからユニークだ。その結果、評価点の低い学校から検討対象になるが、その33校の評価表が昇順ランキングではない(たぶん開校順?)。「成績順」に並べないのは、見る側(市民)に刺激しないようにという配慮なら過剰だと思う。問題解決には嫌な事にも目を向けることが必要だ。

 参考 最低は大石南中学校や平方小、最高は富士見小や中央小。

 更にコストシミュレーションのデータが豊富にあり読み切る敷居は高い。肝心のまとめは、実は巻末資料がそれに該当する。巻末が結論だなんてだれも思わないから見逃しやすい。本文を読まない・理解しない人には、まとめの内容は刺激的だから、そういう配慮なのかも知れない。つまり遠慮がちなのだ。

で、本ブログの読者は年齢が高く もう関係ないから省略した・・・

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●不動産屋の開発計画と間違えられる!

優れた計画案になっており、解決策の有力な選択肢が小中一貫校等である。しかし、そこへのプロセスが人口減・老朽化・コスト評価というロジックでは不動産デベロッパーもどきである。

教育部門の提案になっていないのだ。

ここは小中一貫校の長所・短所さらには解決すべき課題を、将来の保護者に分かり易く伝える必要があるから、解説ページが必要だ。その結果として、小中一貫校化が教育と市財政や地域持続性にとってWin-Winになりますよ、と言えれば良いのだろう。

 しかしパブコメを書いていて、これは実現しないだろうなと思った。

一つは邪魔する人がでてくること。もう一つは実現まで持久力があるかという不安だ。短期人事がもたらす当事者意識の欠如もあるし、上司がどこまで理解できるかも怪しい。利害関係者の多い仕事はやりたくない、平たく言えば、「俺の仕事じゃない」とならないか。

その上の幹部層は退任まで数年レベルだから失敗しないことを優先し、面倒な話に巻き込まれたくないだろう。つまり当事者意識なんて期待できない。

市長とか議会レベルになると自分にとって得か損かしか考えない。議員の中には削られる=票を失うという被害妄想の人もいる。地元では損か得かで判断するような人ほど、声がでかい。挙句は跡地の売却や再利用に関心のある人が現れる。こうした人達から建設的なプランが出てくるはことはあり得ない。

かくして児童数はドンドン減り、最後は諦めてどうにもならなくなって統廃合する。真新しい校舎を自慢することはあっても、手遅れ(失敗)だったことを認めない。

だから、一学年一クラスで九年間という学校生活が始まる。

「ここなら、兄弟・家族みたいになれるよ」と美しい言葉で持ち上げても、

機敏な親は転居し、

一クラスの規模も先細りするだろう。

参考 さいたま市は三千人規模の小中一貫校化を目指すのは真逆の背景である

誰も注目しないと思っていたら秋山もえ県議が反対を書いていた。反対は自由だが、彼女らがどんなに抗っても児童数を増やしたり、税金を集められるわけではない。人口減少とは日本人の選択の結果であり、ムリに支える事は他に矛盾を回すことになる。如何に適応すべかを目指すのが建設的というものだ。

似たように、春からは園児1人で年間四千万円という平方幼稚園の廃園案は常識的である。一般の納税者からしたらたまったものではない。そもそも、多くの親(ユーザー)が他を選んだ結果なのだろう。

 

2021年2月 1日 (月)

上尾市役所の当事者意識の欠如三部作

前記事では人口増加への行政の当事者意識の無さを書いたけど、同じころ、傍聴するだけ時間の無駄だったな…という感想記事がありました。その気持ち、共有体験ありますね。

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以下、上尾オンブズマンの館(総合教育会議)より、部分引用

市長が盛んに興味を示したのが、こちらのデータです。(上のグラフのこと)
市長は「中学校の学力が下がっていますね」と何度も発言していました教育長や教育委員は答えません。仕方なく教委事務局の答えが「成績が下がっているように見えるのは…グラフのマジックと言いますか…」というものでした。傍聴していて「なんじゃ?それは?」と…

この棒グラフは悪い使い方です。変化を強調したいときに使うダマしグラフと呼ばれる手法です。教育委員会にはそんな悪意は無かったと思いますが、最初に作った人或いはその界隈の資料がこの形式だったためでしょうね。それを毎回、"何も考えず"上書き更新するからこうなっていると思います。

ちょうど、かまちょ図書館でもコロナ対策本部の報告文で、内形という表現について、内容の間違いなのに庁内誰も気が付かない。会議が終わってしまえば、内容なんてどうでもいいのではないか』と書いてます。(上尾の公文書バグは以前から、本が書けるくらいある)。

文書の上書き利用が悪いわけではないけど、役人の前例踏襲は成長を否定するだけでなく、大過なく過ごそうとする当事者意識の欠如に繋がります。

で、このグラフ分析は全国平均を50にした差分を気にするのだから「市値-50」とすればよいはず。

「差」に敏感な「」の先生ならそう作るはずですが、公務員にはその発想は無いのです。たくさんの税金予算を消化しているにもかかわらず、当事者意識が足りません。余計ですが、公教育への期待値が教育熱心な世帯から下がるのです。

例えば、です。上の棒グラフより分かり易いでしょう。

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本当は、埼玉県南部地域(全県ではダメ)の平均値も入れ、10年スパンにしたいものです。

この程度の変化では、学力増加と投入資源との因果関係は?ですよね。さかんに気にしていたのは、彼の頭の中は市長選用の実績探しの旅に出ているためでしょう。

アドバイス「大丈夫、小学生の親の方が人数多いですよ」

 

過去記事 全国学力テスト(埼玉県、上尾市、さいたま市等)の比較

 

2020年12月18日 (金)

細野教育長代理のドラえもん・いじめキャスト言説

上尾市教育界のドラえもん的舞台が将来の炎上になるかもというお話し。

上尾オンブズマンの館に、上尾市教育委員会の細野宏道氏の発言がのっており、厳しく批判された。

 学校での「いじめ防止」に逆行する、細野教育長職務代理者の<識見>とは

あまり市民の琴線には触れなかったようなので、コメントを書いた。こちらへどうぞ

最近に喩えると、菅首相が、目指す社会像として『自助・共助・公助』の順に語ったことへの違和感を想い出した。つまり、公的機関の要職にある人が、自分のやるべき仕事を理解できていないというものだ。下に細野発言を引用する。

ドラえもんの中には、ジャイアンがいてのび太がいますけれども、あれは何かというと、僕は子どもの社会だと思っています。すなわち言葉は不適切かもしれませんが、いじめるような子もいて、いじめられるような子もいてそれをどこか抑える子もいて傍観している子もいる。すなわちいろんな子どもたちがいるというのがやはり小学校幼稚園は重要だと思っています。

前後の話しは分からないが、二度も別な場面で語っているので、脳内では確信的なたとえ話しなのだろう。好意的に解釈すれば、いろんな子供達の間でもまれながら、たくましく育ってほしいというようなものになる。

しかし、要約すれば、子供社会のいじめを取り巻く登場人物をステレオタイプに羅列し、そういう舞台が子供の世界には重要だと言っている。現状追認的なのだ。これを「いじめキャスト」言説と呼んでみた。

現実だからそうだよねと同意しやすいが、或いは家庭内で父権的に言うならともかく、彼は上尾市教育委員会のナンバーツウだよ。この考え方は今の時代の教育行政に係る人としては不適格である。

オンブズ氏も指摘するように、上尾教育委員会の統一指針「いじめは見逃さない、いじめの未然防止」を市民の代表者が理解できていないという事になる。

「いじめは見逃さない」とは、シャイアンのような振舞の子がいたら、上手に直してあげないとイケないというのが今の教育だ、と私は理解する。ドラえもんとかサザエさんって、昭和の人が描いたんだよね。

細野氏と教育委員会ではダブルスタンダードになっている。

たぶん現場教員は「この人、現実を分かっていないな」と取り合わないだろう。しかし、「間違いですよ」と意見する公務員もいないのだ。そもそも、気づいたのは市民一人・・・

上尾市の教育委員会を巡っては、池野和己教育長の浪費的な仕事ぶり(新幹線で間に合う遠地出張を公用車で送り迎えさせたり、観光旅行もどきスケジュールにした等々)で辟易していたが、メンバーにも問題ありという指摘になった。

今の所、畠山市長と池野教育長はこの発言を容認した形だが、万が一に上尾市の学校現場で事案が発生した時、この発言はネット界隈で取り上げられて炎上するだろう。

関連

教育長に対する住民監査請求の結果-10、事例、上尾市、却下

上尾市教育委員会は追認機関?、委員は名誉職?

 

2020年9月 4日 (金)

三条市の40度超え熱さは隣の教育長炎上のせい?

偶然、どちらも馴染みのある市なので気になった。

9/3木、新潟県三条市では気温が40.4°という九月としては日本新記録を達成した。日本中に知れ渡り、市民にはありがた迷惑だったかな、それとも二位よりもマシだったかな。

埼玉県の熊谷市なんか、居直って喜んじゃうくらいだけどね。

本日の暑さの原因は、台風のフェーン現象らしいけど、近場でボヤがあった。

三条市の北に燕市(つばめ市)という小さい市があるが、9/1日に遠藤浩教育委員長が辞職に追い込まれたとニュースに出ていた。

全国紙ではよく分からないので地方紙を読みに行くと、中身は教育委員長の一人芝居に過ぎなかったが、やっぱりな―という感じのする事実があった。でもそっちの方は副次的な扱いだった。

新潟日報の記事より引用 (問題の文書の一部)

 今のコロナ禍を短時間で解消する方法は、どこかで大きな戦争が発生することではないだろうか。中国とアメリカが自国以外の地域で戦争を始めれば、お金は動く。

 コロナ騒動などそっちのけで、ミサイルの発射の瞬間が繰り返し放送されるだろう。きっと経済が上向くきっかけになるのではないか。クリミアでもいい。

 紛争とか戦争が始まれば武器という商品で経済は回復するだろう。罪のない人間の命との交換である。他に何かいい策があるのだろうか。愚かな人間であり続ける限り、注目の矛先を変えることでしか事態を乗り越えられないのかもしれない。

記事からは戦争容認としているわけでは無いから、ステレオタイプに反戦感情や左翼的な視野で批判するつもりはない。

というか、上を読んだ人は誰でも不思議に思うのは、「コロナ禍を短期間で解消する方法は」の答えに戦争を持ち出す人なんて滅多にいないはず。強いてトランプを連想するくらいだ。

フツーは、ノーベル賞級の特効薬、優れたワクチンとかって連想するだろう。戦争による経済回復という発想は今の時代では貧困すぎる。教員上がりの人なのだと思うけど、凡庸な人が教育長になったという事例かも知れない。

で、二番目に問題と思うのが、事務方職員が読んでいたのに(読んでいなかったかも)、反応しなかったということだ。

教育委員会事務局の知性が足りないのか、幹部の作文を添削するなんてムリムリという公務員の習性なのかは分からない。

記者-文章をこのまま載せると真意が伝わらないという指摘はなかったのか。

教育長-「事務方のスタッフからはなかった」

まさか、不注意をワザと見逃して失職させる陰謀だったりして・・・( ゚Д゚)

いずれにしても、今後は「教育長の原稿をチェックする」という"お仕事"をマニュアル化するんだろう。それも二人がかりで・・・。

そうなると味気無い文章になりそうだが、「仕事を作った」という点では、かの世界では成果になる。

ただし、わが街の公用車依存症教育長よりはコストがかからないかもしれない。

 

2020年1月26日 (日)

食事代よりも学力代

関連 1 無償化の是非 2 反対論 3 おかわり(本稿)

政治屋はコメ百俵より、百票か?

 前記事の、学校給食無償化問題コメントが寄せられていた。一般に、コメント欄は可読性が劣るため、短くキレがあるコメントが好まれ、長文は読まれにくい。特にスマホの人は殆ど見ないかも・・・

 書き込まれた「落首」という聞きなれない言葉にギョッとしながら調べたら、「江戸時代、人の集まりやすい辻や河原などに立て札を立て、世相を風刺した狂歌を匿名で公開する。」とある。昔のSNSみたいだが、当記事がそうだと言わんばかりに読めたので、ガクッと管理人の首が落ちた(笑)。

 その趣旨には二つ目のコメントが近いと思っていたら、教育行政に詳しいオンブズ氏もコメントを寄せた。内容は彼のブログに再掲なのでそちらの方が読みやすい。どうやら、もう少し書き添える必要があったようだ。

 まず、財源(2.9億円)は提案した人が説明すればよい。行政が提言したわけでは無いから『業務の見直し』からひねり出したり、『皆で納得するコスト削減』というのはムリ。削減を主導できるリーダーもいない。そして、前記事のように財政の数字を持ち出すのは、できない理由を数字で説くみたいに見えるので、文末に後回しにした。ざっくり言えば、上尾の資金繰りは赤字だ。

 ●実効性が不明な政策

 給食無償化とは子育て支援であり、転入促進にはなり得ないから混同してはいけない。
いきなり話はそれるが、上尾市には「子育て三世代同居」の転入促進策がある。新築や増改築と家族構成によって条件付きだが10~30万円もらえる。
しかし、転居や新築は大きな制約条件を突破して家族が決めること。この程度でインセンティブになるとは思えないが、固資税や住民税で5年もあれば回収できるのかもしれない。(他市並みに)やってます政策にみえるが、実績対応のコストなので害(損失)はないのが救いだ。元々同居を計画していた人にはラッキーだが、どれだけの実績があるのかは何も書いてない。インプットしたらアウトプットも書けよ、自慢できる数字は無い?(笑) 

「W逮捕やブロック塀問題」は市政に憂える人には重要ごとだが、一般市民には関心が薄い。まして市外の人には問題ではなく、転入の妨げにならない。だから、最近は転入超過である。

 ●支援に群がるより、自らコストを払ってでも住みたい街へ

 他市と似た支援策より、子供が通う学校の雰囲気や将来性(少子化エリアではないこと)、教育レベル(評判)を気にして、この街を選んでもらえか否かが重要だ。給料が上がらないと歎きながらも、私立高校への進学が増えるのは、ムリをしてでも”高い教育”や"その後の案心"を子供に得させたい親が多いためだろう。

無償化は10年で20~30億円かかるならば、『食事代よりも学力代』に投資すべき、というのが一番の反対理由だ。

では、「質の向上策は何?」と問われても専門ではないから答えようがないが、上尾の教育水準は高そうではないという認識では一致するだろう。そこから先は、問題意識を持つ人やまともな教員に学力向上策を出してもらえば良い。何期もやっている議員ならば、本当は提案できないとおかしいのだ。「指導主事事制度の縮小で管理部門から人とカネを現場に回す」とか「小中一貫校化」という玄人受けする提案を以前したように(蛇足ながら、上尾高校の中高一貫校化なんてのもイイと思う。駅近で人気ある進学校になれるはず)。

 というわけで、凡庸な市教育委員会が邪魔をしなければ、大宮の北にあるプチ文教都市という構想が欲しい。そして学力向上策が提案され、2.9億円をどちらに使うべきかと世間に問うたとき、給食費が選ばれるようでは衰退する。

●推進者は「義務教育はこれを無償とする」という憲法理念で迫るかもしれないが、やや矛盾を感じる。なぜなら、義務教育ではない高校授業料の無償化が、先に大々的に行われているから。今は年12万円を支援して公立高は実質無償、私立は年収制限付きで18~30万円、2020年度から私立の授業料平均値の40万円とかで、予算は約4200億円という。

●上尾市の決算収支の推移

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誰もが知りたい、決算の赤字・黒字を示す項目は四つもある。形式収支、実質収支、単年度収支、実質単年度収支と分析の深さが進む。これは累積値を区別しにくい単式簿記ならではの弊害と思うが、誰が見ても良く分からね(笑)。

それに乗じているわけでは無いだろうが、上尾市は実質収支までしか公開しない。実質収支は貯金の出し入れと言う決算操作で黒字化できる見かけの値であり、どの自治体も黒字である。その操作を除去して正味の一年間の差額を見るのが単年度収支である(グラフの赤)。H30年は▲1.5億円

所で、自治体は黒字(儲け)を出し続けることが目的ではないから、単年度収支は黒字と赤字を適当に繰り返すのが良い。しかし、上尾市は単年度収支が三年連続で赤字となり、さすがにこれは良くない。「給与と生活費のつり合いがとれない家計」である。
その不足に取り崩す貯金が財政調整基金なのだが、ここ三年、残高39億円のまま。手を付けていないのは、まだ
過去からの余剰金でやり繰りできる赤字幅だからかもしれない。

ここに手を出すようだと、高齢世帯が貯金を取り崩して生活するのと同じになるが、市長や議会の圧力が強いと、虎の子の財政調整基金を取り崩されやすい。

先ずは、そうなる前に身を切る改革を。

分かり易く言うと、濡れたタオルを絞れ。

 

2020年1月19日 (日)

上尾市の給食費無償化に反対-2

フリーランチは無い。

前記事-1では、給食費のコスト、無償化(無料化)の実施自治体や就学援助などの事例を示した。ここからは反対意見を展開しよう。

1 上尾市の財政力指数0.91は大都市圏のベットタウン市としては一般的なのだが、収支の余裕のなさを示す経常収支比率97%は県下4位と高い。内訳の義務的経費比率59%(歳出に占める、人件費・扶助費・借金返済等)に至ってはダントツ一位である。特に職員人件費(歳入の18%)と扶助費30%が高い。しかも扶助費は年々対象者が増える。(2018年度県資料)Photo_20200118232301

 しかし、このような比率では理解しがたい人もいるので、世間との比較で示すと、市民一人当たりに使う
実質歳入額(27万6千円)は全国で下から6位である(814市区、2017年度)。

 隣のさいたま市民より約14万円も少ない。以前に書いたが、上尾市だけの数字で説明する広報記事では街の姿を見誤る。(なお、一人当たり歳入額が単に多ければよいというものではないが、当市の歳入構造は弱すぎ。その辺りは別の機会に)

 だから中学校に限定しても三億円の支出は重い。このような大型で経常支出(毎年支出)する独自政策を掲げるならば、他の予算から減らすなどの財源提案をしないと、素人政策である。つまり、何かを減らして、何かを増やせという「配分論争を避けていては」政治にならない。

2 中学生一人で年5万円の支給となる(私立や他市へ通う世帯にも同額を払う)。同じ「義務教育」なのに隣市に住む人からは不公平に感じないだろうか。つまり義務教育における給付とは全国公平であるべきだから、これは国政テーマなのだ。国が小中学校の給食無償化をするには5,100億円位と言われる。

前記事に上げた全国実施率4.4%のうち、人口一万人以下が7割もあり、最多でも7万人市なのだ(小学校だけなら11万市がある)。また生徒数は200人以下が大半という。著しい少子化に追い込まれた町村が国の交付税を原資にしてタダにしても、不公平だと思う人はいないだろう。人口の多い市は躊躇するようにみえる。なお、未納率の高さと無償化の関係は分からない。

3 最大の反対理由は、『この街の教育に欠けていることは"給食費負担"では無い』ということ。毎年3億円の給食費より、『もっと教育の質を高めて欲しい親の方が多いはず』と思う。やるべきことは他にあるだろう、という意見だ。

 ところが、やれ英語教育だ、ロボットプログラミングだ、IT教育だと国からはダボハゼ的なメニューが押し付けられており、子供や先生は給食よりも"未消化"だろう。だからメシ代よりも、教員強化に重点を置くことで質の向上を狙う方が好まれる。
その街の教育水準の高さ」は給付型の子育て支援策よりも教育熱心層や高所得層にはプラスの転入動機となり、市税増収にもつながるという構想力が欠けている。Kyusyokuhi_harawanai_20200115170401

4 強いて検討すべきは(保護者が学校に直納する)私会計を改め、行政システムに組込む公会計化だろう。導入と維持
コストが必要だが、当節、先生の働き方改革の面で望まれている。幸い上尾市の未納率は0.3%ほどと全国値0.9%より低いから督促は比較的楽かも(つまり今のまま)。 

5 政治家は選挙になると負担の減るバラマキ政策を連呼しやすい。負担を負わない人はバラマキをフリーランチと誤解しやすいが、第三者または未出生の次世代へのツケ回しなのだ。食べた子供が大人になって市民税を納めれば"後払い"として帳尻は合うが、他市へ引っ越したら食い逃げだよ (ジョークね)。

中学の給食費 合計 納付生徒 準要保護 要保護(生活保護)
人数 約6000   656 ※1  
食材費 29,600万円   支援 支援
構成比 100% 約85%? % %

※1 h31.3/6文教経済委員会

 議会はデータで議論しないから上表を埋められないが、前記事のように"学習支援制度"がある。しかも、全体で十数億円の給食コストのうち、材料費負担のみで済むものを"文字通り"のフリーランチ政策にするわけだから選挙目当てに見えてしまう。

「そんな言い方は無いだろう」と怒る人は国政レベルで主張すればよい。

これは、限られた資金に対する価値観の問題でもある。

 例えば

   米百俵の精神みたいな。

追記の記事 食事代より学力代

 

2020年1月12日 (日)

学校給食の無償化の是非-1

上尾市の学校給食はハウマッチ?

市議選時に政策テーマについてリクエストされていたので漸く書く(当時は敢えてアップしなかった)。

共産党は前から小中学校の給食無償化を主張していたが(公明党も同じかもしれないが詳細不明)、昨秋「市民の声」がチラシで取り上げていた。不正な無駄使い(新図書館関係で4億円)したことへの反論の一つに中学校の給食無償化2.9億円をPRしていた。ちなみに一回の無駄使いに対して、毎年支出する政策を充てるのは可笑しい。

さて、「わぁラッキー」と当該世帯は喜ぶべきなのだろうか。一般世帯には、「そこまで必要?」と思いつつも、非寛容的な人と思われたくないからスルーしがちだ。しかし大衆受けしやすい政策は、何かのはずみで政治的多数派になって実現する可能性もある。だが、その前にデータで紹介しよう。上尾市の給食費のデータである。

上尾市 年間(万円 材料単価(円 月額 推定市価 人数
小学校 49,000 250 4,300 625円 11000
中学校 29,600 310 5,200 775円 6000
合計 78,600       17000人

今は年間総額を11カ月で割り、日割り等で加減している。そもそも、(学校給食法11条)学校給食は、施設整備運営費は自治体が負担し、食材費は保護者の負担というように、前から労務費と設備や水光熱費は税金で負担している。上尾市は各家庭が各学校口座に振り込み、各校がそのカネで材料費に充てる仕組みをとる(私会計と呼ぶ)。

一般に飲食店の材料費比率は30%なので、学校給食だから利益分は無しとして(仮定の)利益10%をのせて40%で逆算すると、一食775円のランチである。その6割が補助されているわけだ。街の定食屋と比べてこの価格が高すぎるのかは給食の実態を知らないので分からない…(50%なら500~600円だ)。

ようするに無償化と言うと食材費の無償化という意味になる。埼玉県では次の三町のみ。滑川町0.92、小鹿野町0.34、神川町0.52 参考:上尾市0.92

値は自力でカネを集められているかを示す財政力指数だ。滑川町の指数0.92は町としては県下トップクラスである。東武東上線駅前の宅地開発が盛んで出生率も県下一位と好循環であるが、非常に稀な例である。こちらのグラフ小鹿野町は2015年より完全無料化。16年度決算では生徒数866人分で約4100万。神川町は2019年度からで、4小学校の630人と1中学校の320人で約4000万円。

2017年度の文科省調査でも全1740市区町村のうち小中学校無償化は76で4.4%しかない。多くが人口一万人以下の町村という。つまり少子化対策・定住促進の面が強いのだが、財政力指数が低い場合は自前の町村税ではなく、地方交付税が原資と言えるかもしれない。

上の3町は人口二万人以下であるが、上尾市の児童生徒数は17,000人いる。仮に、困窮対策が目的ならば、既に就学援助制度で保護されている。古いデータだが、下は要保護(生活保護)児童と準要保護児童数と給食費支給額だ。就学援助対象は1600人、7000万円近くである。

H25年度の人数(2013) 要保護と準保護人数、比率 給食費支給額
小学校 12,238 985 8.00% 3900万円
中学校 6382 656 10.30% 2900万円
18,620 1,641 8.80% 6800万円

国の「生活保護法」以外に、学校教育法第25条は経済的に就学困難である者に、市町村が必要な援助をしなければならないとあり、準保護制度が自治体ごとにあり、学用品や旅行代、給食費などを支えている。上のデータ、就学援助対象人数の比率8.8%だけでは、上尾市は多いのか少ないのか分からないが、実は全国の小中学生の16%が対象であり、6人に一人は給食費無償と言われる(2012年度)。

それでも冒頭の政策は、所得に関係なく対象全員を無償にするのだから、「選別主義」から「普遍主義」へというわけである。中学校に限れば、10人中残りの9人もタダにしますということ。

次記事 反対する理由へ

 

2019年8月23日 (金)

私のパブリックコメント

上尾市学校施設更新計画基本方針(案)への提出原稿

前記事の続き  (参考 上尾オンブズマン氏も提出 )

 

Pdf文書、A4×3頁 原稿はこちらから

腫れ物に触るようでは議論が活性化しませんから、 小中一貫校化の提案例は 2小+1中 として具体名を挙げています。通いやすさも重視されるでしょう。


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なお、前記事では児童数減少のグラフを見せましたが、持続可能性と言う点では人口分布図を見た方が刺激的です。

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上尾市の今を支えている「団塊ジュニア・45歳前後層」の20年後の負担感が心配です。

上を支えつつ、支えてくれる下がいませんから。

なお上尾市人口は22.8万人で微増中ですが外国人の増加によります。

  

関連 上のグラフ元記事 上尾市の人口問題の目次ページ

 

 

 

 

 

2019年8月21日 (水)

上尾市学校施設更新計画基本方針(案)へのパブリックコメント

パブリックコメントは市民の声を聞いたというアリバイ作りか?

追記 上尾オンブズマン氏も提出 、ツリーマップ図による規模比較を追加

上尾市の通達は市役所一階のお触書が伝統ですが、Webに載せる場合も多いです。でも市のWebサイトは階層が深くなる構造だから、奥深くへ進まないと見つかりません。しかし、パブリックコメント(PC)については常に左サイド「市民の声」の中で募集します。ただし募集中があるか否かはクリックしないと分かりません。

 最近、教育総務部から標記の募集がありました。

上尾には小学校22と中学校11があります。

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小学生は1980年の23,000人、中学生は86年の11,000人をピークに減少を続けて今は、その半数にせまります。一方、1975年前後に集中的に建てられた校舎は今後20年間で一斉に建て替え時期を迎えます。これは大変、という訳で長期的視点での基本方針案を作って意見を求めています。
と言っても、「どこ」を「どうする」は具体的には書いてありません、角が立たないように一般論のままです。

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実は、本件は昨年から始まっていたテーマなのです。

学校施設ミーティング」という会合が昨年9月から三回開かれました。学校評議員5人、退職校長会2人、PTA4人、公募市民などで構成されました。私は応募で選ばれたのですが、四人枠に二人しか論文提出しませんから、上尾はサルでも選ばれます。

グループ毎にディスカッションをしました。問題や改善などを紙片に書き、並べて貼って、発表と言うお決まりの「KJ法もどき」です。しかし、学校関係者なのに問題指摘が二つしか出せないような方が混じると、議論は活性化せず、雑談会になり下がります。

『仲良く皆さんでお話をしたい』なんてことを望んで夕方から出かけたわけではないので、退職校長とのグループになったことで少しは専門的な話ができたのは救いだった、と記憶します。

今回のPCは、その延長として提出しています。提出者は数名では(笑)。本当は、児童減少が深刻なエリアや教育関係者が、(方針案を熟読したうえで)参加すると良いのです・・・。子供が卒業してしまうと学校への関心も薄れますね。

 提出文は次記事で公開しますが、目次は下のようなもの。

1.意見

 1 本当の背景的な理由説明を欠くのは片手落ち

 2 書かれていない右肩下がりの理由 

2.具体的提案

 3 小中一貫校(9年制の義務教育学校)の提案

 4 市境という大人の都合を撤廃すべき

 5 鍵付きロッカーや空き教室の活用

3.本案全体に想うこと(意見)

 6 ハード面の充実が教育ではない

 7 地域への説得など

 8 信頼回復のために

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総論賛成、各論反対になりやすいテーマを当たり障りなく扱うと、問題の本質を見誤ります。また市民の声に過剰に反応すると、対策が後手後手になります。ただし一番あり得るのは危機感の欠如。そして短期人事異動により担当はコロコロ替わり、統合した時は消滅一歩手前、誰も反対する気力がなくなった時ということもあり得るのです。

パブリックコメントは今までも何度か出しました。基本的に市方針を替えるような意見を採用することはありません。すれ違いが九割。特に島村の市長案件(上平図書館建設)では、曲がったものを真っ直ぐと言い張ったのが「愚かな教育総務部」でした。

なお、神奈川県秦野市の試算では、小中学校9 年間で一人に国税・地方税で約60万円(全540万円)が必要といいます。それだけの税金を納めるには、子ども一人なら年収700 万円、二人なら年収1000 万円が必要となり、義務教育とは富の分配により維持されている公共施設の代表例だと言うのです。

つづく

 

2019年5月10日 (金)

上尾市教育委員会の「不都合な真実」-12

上尾市図書館が5.1を休館にした「本当の理由」とは ―by 上尾オンブズマン

 図書館は「教育機関」であるから、その役割は市教委HPに記載されている。通常は月曜休館だが、10連休では5/1(天皇即位日)が休館となることに違和感を持った。図書館利用者には天皇即位は関係無いからである。近隣市町でも休館としたのは上尾だけであった。

 だが、上尾市が5/1を休館としたのには表向き以外の別の理由もあったと思われるのである。今回は、教育機関としての上尾市図書館が抱える「不都合な真実」についてお伝えする。

■上尾市図書館の2019.5/1休館の「理由」と他市町の状況は?

 図書館だより「はる号(4・5・6月号)」には、「5月1日(水・天皇即位の日)は全館休館します」とだけあり、これが表向きの「理由(?)」らしい。貸出カウンターにも同様のメモが置いてあり、係からも口頭で告げられたが、休館する理由の説明は無かった。

 近隣の5/1開館状況は、さいたま市(改修中1館を除く)、桶川市、伊奈町、川越市、県立図書館(久喜・熊谷)いずれも開館。5/1を「天皇即位日」との理由で休館としたのは、草加市であった(志木市も休館だが、理由は「館内整理のため」)。

■図書館休館の「本当の理由」は、カウンター業務にあたる職員のシフトの問題?

 筆者は、情報公開請求により、市図書館が5/1を臨時休館にすることについての「起案・決裁文書」を入手したところ、次のような事実が判明した(主なものを抜粋)。

(1)上尾市図書館規則に従えば、2019.4.23から5.12まで連続で20日間開館することになり、今までそのような長期連続開館の前例は無い。

(2)図書館カウンター業務は、上尾市都市開発株式会社と委託契約を締結し、同社スタッフ(全員女性)が従事している。勤務の傍ら、育児や介護にあたる者が少なくない。

(3)5/1を休日とする法律の付帯決議に、「当該期間中の長時間労働の抑制」が言及されている。

(4)連休中は帰省等によりシフト勤務できるスタッフ数が限られる。

(5)上尾市都市開発株式会社からは、当該期間中の勤務ローテーションを組むには困難な部分がある旨、相談が寄せられている。

 以上から、「天皇即位の日」だから休館にしたわけではなく、スタッフの勤務シフトの問題であることは明らかである。ここには、上尾市図書館が非正規のスタッフに頼らざるを得ないという「不都合な真実」が見えてくる。

■上尾市教委は、非正規職員に依拠しなければならない実態を検証すべきである。

 上尾市図書館規則で「(図書館長は、特別の事情があるときは)臨時に休館日を定めることができる」とされていることから、今回の長期連休で言えば、4/30と5/7を休館にすべきであったのではないかと筆者は考える。

 現在、上平新図書館移転の問題はW逮捕により次の段階に来ている。市民のために、どのような図書館にしていくのかが問われなければならないが、職員や現場スタッフの問題を抜きにして図書館のあり方を論じることはできない。上尾市教委は、現在の非正規職員に依拠せざるを得ない実態をすぐに検証すべきであり、市民目線に立った図書館にしていくための努力をすべきである。

 実はこうした問題は図書館に限ったことではなく、上尾市立小中学校の現場でも同様なことが起こっている。県費負担の教職員(正規職員)ばかりでなく、市費の臨時的職員や支援員(非正規職員)が今の学校を支えていると言っても過言ではない。そのことについては後日お伝えしたい。


 

●会計年度任用職員

法改正があり、2020/4月から会計年度任用職員制度というのが導入される。如何にも役人が作った用語だ。

非正規公務員(非常勤や臨時職)の雇用が大きく変わり、任期は一年(会計年度)で自動継続ではなく能力等を見て再任用される。フルとパートの差はあるものの通勤・期末・退職手当などがでる(らしい)

当然、指定管理による外注化は関係ないから、委託元との雇用契約になる。市役所の中もいろんな委託先の人が働いていて、最低賃金898円の人もいるだろうが、市役所がパート時給の実態を知ることはない。

 

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