カテゴリー「上尾市の教育」の38件の記事

2023年10月11日 (水)

9 いじめの現状と対策は記憶より記録

1事件 2信頼 3寄稿 4仏韓 5桶川 6失態 7でっちあげ 8毒母

1. いじめや不登校の件数

 10月の文科省の発表は、「いじめ防止対策推進法」の施行十年という節目のためか扱いが大きかった。ネットは読売記事がよい。まとめると…

小中高等の22年度のいじめは68万件、被害が深刻な「重大事態」は923件、共に過去最多となった。不登校は小中学生で約30万人、前年比22%増はコロナ禍で生活リズムが乱れたなどが影響と。自殺は411人で前年+43人。今回、教職員による体罰や不適切指導を苦にした指導死を初調査し2人いた。

ちなみに、いじめ件数の多さは加害者数の多さを意味する。そして問題は、重大事態の4割弱が、深刻な被害を把握するまで学校がいじめとして捉えなかったということ(理由は不明)。たとえば・・

二回も認定を避けた加須市の小学校と市教委(東京新聞23/10)
 21年度に小3年の女児が同級生に殴られ、警察が来校し聴取した。親はその同級生のいじめを学校に再三訴えていたが重大事態と認めなかった。彼女は不登校となり欠席30日を超えたが、それでも「不登校による重大事態」と認定されずPTSD診断後にようやく認定され、市長報告は1カ月以上も遅れた。
 結局、「重大事態」認定は事件から7カ月後だった。そして、第三者調査と言ったところで二年も経って報告だから、逃げ切った大人がいたのだろう。

2. いじめ統計は深い所に隠れる

"インペイだ~"の合唱隊に加わる気はないが、上尾市の「いじめ件数」は見つかりにくい所にある。毎月の、教育委員会の報告書の中で認知件数と解消件数を伝えるが、年初からの累計は無い。知りたきゃ電卓叩け、なのだろう。だが、絶対的なモノサシの無い測定でネガティブな数だから、人目につかない所に置く心情は理解する。例えば、図書館の万引き数を発表しないように。
とりあえず、それらしき数として下の調査結果を引用する(これも文書内文書であり単独公表ではない)。
R5年の小学校の暴力は75件のうち対教師が7件もあった。器物損壊は5件。いじめは352件。30日以上の欠席者(不登校)は小学校80人、中学校184人だった。

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3. いじめ対策に決め手なし

●「記憶よりも記録」 誤字脱字でも良いから記録すること、と専門家が語る。教師の多忙もあり意外にできていないらしい。前に引用した桶川市の事案はこれだった。

既に医師の説明を患者が録音する例は珍しくないように、スマホ録音を勧めたい。了解を得る必要があるが、「録音」することで双方をクールダウンさせる効果がある。そして、「7でっちあげ」のように実際の現場では教師と親は対等になれず、「言った言わない」の争いを避けるためにも、自己防衛として許容できる(相手が隠し録音しない保証はない)。

●スクールカウンセラーは医者では無いから治療はしない。秘密を守るから相談者は話し、問題を抱えた本人自らに気づかせると最高のカウンセリングなのだが、低年齢だとムリでは? よって、「頷いているだけ」「聞いてるだけ」という不満もある一国一城の主みたいな立ち位置や守秘義務による情報交換の壁もあり過度な期待はできない。むしろ、教師内からエリア専任担当者を育てた方が良いと思った(エリアマネージャーみたいなもの)。

●受け手が苦痛と思えば法的に「いじめは有った」とされ、積極的認知という名の発掘には違和感がある。ちょうど今、季節外れのインフルエンザが流行るが、理由の一つに免疫力の低下が言われる。良かれと思ってやった日本の感染症対策が過剰過ぎた副作用かもしれない。

ウィルスと同じく、いじめも消えてなくならないから、学校生活の対人関係を"ホンネや生身のぶつかり合い"を避けて"品行方正"で過ごしても、世間に出たら通用しない。ましてグローバル化社会では人種・文化・宗教等の違いからくる軋轢や誤解はフツーにある。
だから、積極的認知でしらみつぶしにするよりも、耐性という自己免疫力を模索する方が生きる力になると思えてならない・・・。

  • ゼロトレランス導入の成果は分からない

珍しい教育用語だが、昭和の工場におけるZD運動みたいなもの。そして、toleranceは許容範囲・寛容の意味なので不寛容と訳される。アメリカ発祥なので、教育現場が荒廃した結果で生まれたと想像するが詳しくは知らない。

その考えは、寛容の名のもとで曖昧な生徒指導をするな、『世の中で許されないことは、学校でも許されない』という毅然とした指導のことだ。事前に、保護者と子供にルールと守らなかった時の懲罰を周知しておく。

国内では無いと思っていたら、埼玉県三郷市早稲田中学校でやっていた。資料は古いため今も続くかは知らない。三郷高校にも導入事実がある。

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蛇足、昔と比べて先生稼業も大変だが、にしても教育関係者の未成年者への性加害おおすぎないか。そこは不寛容である。

参考 トンデモナイ、埼玉県インフルエンザの流行状況。コロナはクールダウン

第一三共が一発で二度効く混合ワクチン開発へ

2023年10月 2日 (月)

8 お母さんがねたので死にます。の真相

関連 1 ~ 7でっちあげ の続き

モンスターマザー丸子実業高校生 いじめ自殺事件の真相

本稿は長いため、大切な事を先頭に書いた。

学校内の人間関係がときに陰湿で過酷であるのと同様に、家庭内の状況もまた不可視的で残酷である。私たち第三者はまずもって、中高生の自殺をめぐっては、学校も家庭も同列に扱わなければならない。 書評 内田 良より引用
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読者に、福田ますみ氏の本書と「でっちあげ」を史上最悪の読後感と言わしめるのは、「事実は小説よりも奇なり」の典型なのだろう。
Amazonはこちら新潮社サイトは試し読みや対談もある。事件についてはネットに多くあるが、簡単にイントロを書く・・・

 シングルマザー・高山さおり(仮称)をSと略す。自殺したのは高2の長男・裕太君である。彼はバレーボール部に入るために丸子実業に入学した。毎朝、自分で弁当をつくり、片道90分を通う高校生だった。
 二年次に家出をした。バレー部のいじめや担任の言動が原因だとSは激怒し、学校に捜索活動や謝罪を迫る。
大事に至らず彼は帰宅したが、学校との対面は叶わず不登校となる。対立は激化し、Sは県知事などにメールする。県教育委員会には「丸子実業高校の教師はは人殺しをするのですか」と(原文ママ)。
 何とか12/3夕にS宅で話合いの場に至った。彼は元気に「5日から登校します」と答え、二か月ぶりの復学で事態は好転するかと思われた。しかし5日には来なかった。電話では「心の準備ができていない。明日は行きます」と本人が語った。6日早朝に自殺が発見された。その日にSはマスコミを招いて学校批判を展開し、学校やバレー部や地域が大混乱に巻き込まれた。そして壮絶な訴訟合戦へと突入した。
  • 引き返せない人達

Sには人権派と呼ばれる弁護士がつく。多くのマスコミは慎重な報道をしたが、それでも学校やバレー部は世間から叩かれた。後に、鎌田慧というジャーナリストがSの主張を週刊金曜日に垂れ流した(左派系雑誌)。
世の中には、「権力=悪」という単純な図式に染まる人々がいる。被害者や弱者を守るという「正義感」に囚われやすく、周囲に囃し立てる観衆(ネット)が現れると高揚感に包まれる。

彼らは、間違いを認めるとブライドや評価が落ちるため後に引けなくなる。検察は起訴してしまうと後に引けなくなると言われるように、冤罪は「どちらの側」からも起きうるのだ。

人権派という弁護士は校長を殺人罪で告訴した。過去に不正を暴いた成功体験に囚われた、との見方があるが、Sに接すればヤバさに気付くはず。結局はビジネスだと思う。控訴できずに判決は確定した。最後は、逆に名誉棄損で訴えられ、東京弁護士会の戒告処分を受けてキャリアに汚点を残す。現在その事務所は親族らしき弁護士名だが、その人も近年、懲戒処分を食らっていた。

 話は飛ぶが、ウロ戦争でも、鈴木宗男議員や鳩山元首相らが現実を直視できずにロシア批判ができないのは、長年のアイデンティティが崩れ、人脈(仕事)の窓口を失うからだと思う。

  • うつの診断書は簡単にゲット?

我が子を受診させ、初診40分のみで確定診断を得ている。クリニックに3回来るたびに診断書が出ており、診断書を得るために来たと見られる。そもそも投薬治療もない。

他の精神科医からも批判がでた。思春期の彼には、母親から離れる不安と自立して学校やバレー部へ行く期待という葛藤の中にあり、母子分離の選択肢はありうる・・・等の意見が出ている。母親に迫られた診断書だとすると、でっち上げとそっくりだ。

  • 人はなぜ嘘をつくのか

 脳科学者・中野信子氏との対談記事から引用 

中野 精神医学では「反社会性人格障害」と称するが、サイコパス=犯罪者ではない。弁護士とか医師は「人を助けたい」というモチベーションを持つために「頼ってくる人に弱い」という性質を、人よりはちょっと多めに持っている。
 心理学や精神医学に携わる人は教科書の最初に「患者さんと共依存にならないよう注意せよ」と戒めとして書いてある。教科書に書いてあるということは、書かないとそういうことになってしまうということです。
 自分が患者を助けていることに依存するんですね。快感を感じてしまう。自分が役に立っているという状態に興奮する。弁護士がそういう戒めを持っているかどうかは知りませんが、危ない部分を抱えていると思います。
  • 女性のDV

女性によるDVは少ない。夫側があまり告発しないためらしい。外聞を気にするのだろうか。本件も、二番目・三番目の夫はSの被害者だ。Sが暴力をふるっているのに、ナントSが警察に電話するのだ。訪れた警官に自分は被害者、正当防衛だと主張するが、何度もなので警官は夫に同情する。二番目の夫は新婚旅行の海外で留置場に入れられたことも。

中野 自分が弱者だという自認がそうさせるんでしょうね。女性を攻撃してはいけないという社会通念をうまく利用できる人がいるのはたしかです。また、攻撃されるかもしれないから先手を打つというパターンが多いようです。・・・潜在的には女性の方に多いかも・・・

 この性差で想うのはジャニー喜多川の件だ。彼が少女を犯したのならもっと早期に事件化したはずが、男から男への性行為だから軽く扱われ、羞恥で告発も少なかった。性犯罪での性別は無関係(?)と思うが、日本社会がまだそういう目で見ていなかった。

  • お母さんがねたので死にます

遺書は、伝えたいことを書くものだがこの文にはメッセージ性が無い。自殺発見の早朝にSは救急車を呼ぶが、その13分前に7カ所に長文メールを送っていた。その内容は際どいものだ。昼には遺体が戻り、マスコミを家に入れて教員らを罵倒した。悲しみに暮れる母親の姿など無いのだ。

最後のメモを、関係者は「やだので」と読めると証言した。佐久地方では「やだから」という言い方があり、日記にもその表現が多くある。著者は筆跡の怪しさも指摘したが、コピーしかないのだ。Sは原本を当日のマスコミ会見時に紛失したというのだ。なお、生前に裕太君から相談を受けた関係者も、「お母さんがやだので死にます、と普通に読める」と断言した。

実は彼が14歳の時に「要保護児童通告」が出ている。誰が、何を案じて求めたものかを巡って裁判で記録文書の開示を迫ったがSが拒否した。真相解明の材料を遺族が拒んだのだ。我が子を精神的に追い詰めていた過去がバレるからだろう。

なぜ、母親から逃げないのかという思いもあるが、そこは前作の冤罪教師にも通ずる。
この子は逃れるために死を選んだのだ。 

  • 2番目の夫の証言

包丁を持ち出す、首を吊る、灯油を飲む、高速走行中の車やホテルの窓から飛び降りる、は全て真似であり、した試しは無い。Sの兄も狂乱ぶりを知っており、「いっそ死んでくれた方が周りは助かる」とさえ言う。

自宅では、夫を殴る蹴る噛みつく唾を吐くなどを繰り返す。暴言は録音され、夫との裁判で公開されており、ヤクザに豹変していた。なのに、「父親が暴力振るっていた」という子供の署名入り文書まで出させるが、筆跡が疑われた。

夫が勝訴したがSは一文も払わない。本性を見抜けなかったと悔やむが、付き合っていた時は気立ての良い女性だった。結婚したとたん、給料を自分に振り込ませるなど激変し、ことあるごとに書面に書けと迫る。

なんと、敗訴した3月末には出会い系サイトを通じて三番目の夫と結婚したのだ。生活費のためだろうが、夫は二週間で実家へ逃げかえった。その際の罵倒が全てを語る。

「だれが、おまえのような金も地位もないオヤジのいう事に耳を貸す? 世間はみな、いじめ自殺で息子を亡くした気の毒な社会的弱者の女の味方だ!」

「死んでやる」が口癖なのは、実父も含め親族4人も自殺者がいたせいもあるが、関係者は「自分の意見が通らない時の反応」と語る。二番目の夫が精神科に連れて行き措置入院を相談した時、「人格障害の疑い」となるが確定診断ではない。ママさんバレーに居た頃、仲間の一人に「家に火をつけてやる」と暴言を吐く過去もある。地元での評判は悪い。

  • ネットの自作自演 

事件後、ネットにはSを応援するブログができ賛同者を集めた。生身の本人を知らない人が文字だけ読んで同情を寄せるが、後に、Sが開設した自作自演と判明する。それは下記と思うが、おどろおどろしい内容だ。当然、コメントにも自作自演が混じるはず。ブログは2009/6月までだが閉鎖はされていない。単純に信じた人は離れただろう。

 丸子実業高校生 いじめ 自殺事件

当時はブログが流行った時、Sはメールも多用したりミクシィも使っており普通の人よりはネットを使う。その頃、Sを殺人罪で告訴すればハードディスクの中身から真実に迫れそうだが、そういう裁判では無かった。

いじめたのは母親なのだが・・・

そこが最悪の読後感となるのだ。

何食わぬ顔で暮らしているのは、でっちあげ夫婦と同じ。

つづく

2023年9月21日 (木)

7 でっちあげは一級のケーススタディ

1事件 2宣言 3寄稿 4仏と韓国 5桶川市 6失態集

 林真琴座長による報告書は、加害を認め、対策には組織の解体的出直しや景子社長は辞めろと書く。ようはジャニーズ事件の最終判決みたいなもの。いよいよ解体が始まるらしい。

 では、同じ頃の上尾市いじめ問題の第三者・報告書はどうか? 被害者は所見を述べたが学校側は不明。多分、彼らの申し開きを経ての真実(十分かは別)なのだろう。しかし対策は、既に腹いっぱいの研修やマニュアルを追加しただけではないのか。

今回は、20年前にあった日本初の事件を取り上げる。上尾とは関係ない。見かけは特異だが、今に通ずる普遍性があると思うから取り上げた。

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でっちあげ―福岡「殺人教師」事件の真相  Amazonへ

読み物としても一級のドキュメンタリーで、Amazonコメントの評価も高い。なお新潮社サイトに「試し読み」があり、前置きからグッと引き込まれる。当時の報道・・・
・小4の母「曽祖父はアメリカ人」教諭、直後からいじめ =朝日新聞
・自殺強要発言、「学校も市教委も身内に甘い」=地元の西日本新聞
・『死に方教えたろうか・・・殺人教師』=実名報道の週刊文春

 本は一審判決までだが、著者の福田ますみ氏が2013年まで追跡取材をしたレポートが同サイトにある。理不尽さが残るラストだった。

---以下は感想----

初め、興味があったのは動機だ。カネ目当てと想ったのでタイトルは「たかり」がいいと思ったが、実は違った。結局、賠償5500万円要求で330万円となった。払った判断が本件のキモだが、そこは省く。ネタバレだからではなく司法制度の問題だから。

本件は、見事なくらい登場人物全てに落ち度や失敗があり、全員の失敗が一本に揃う偶然が本件を肥大化したのだ。しかし、一人一人の失敗は今もあり得ると解釈すれば、いじめ問題の一級のケーススタディになる。実際にケース教材となっているかは知らないが、ここから教訓抽出すれば現場の教師に役立つと思う。

  • 殺人教師と呼ばれた先生

工業高卒、仕事しながら大学夜間、その後に通信教育で学び、採用試験に10回目で合格という異色。本人曰く、優柔不断な性格が、曖昧な態度で安易に認めてしまったと後悔する。しかし、それは罪ではない。優しさが、あだ、つまり弱さ(罪を引き受ける)になっただけだ。

モンペアに迎合したのは校長だけではない。同僚たちも揃って「早く謝ったら」と勧めた。彼の弱腰を批判するAmazonコメントもあるが、そんな場面を経験しないからだ。民間でも、売り場でクレーマーから土下座させられる例はある。彼の態度は、彼が語る、保護者と教師は同等ではないですよにあるのだ。

 余談だが、二年前の紅花保育園 閉園騒動の説明会で「土下座しろ」と叫ぶ女がいた。次に「土下座しません」と男性のハッキリした声が聞こえた。その録音はツイッターの深い所にあったがすぐ分かった。あの場に居た人は知っているはず。
 ツイート主は園を批判し被害者として賛意を募っていたが、強要罪を告白する愚行である。その事を当時のブログには書かなかった。かのヒステリックな声に行政が気圧されたかは知る由もないが、すべきだったかな・・・「通報スマスタ」って。消すまで数か月もかかる人だった。
  • 今でもいそうな校長と教頭

夫婦の訴えと教師の主張に落差があるのに精査せず、一方的に訴えを認めてしまった。それがクレームを「正当化」し、多方面に影響した。ウソにお墨付けを与えたわけだ。理由が、「丸く収めたかった」としても、それは聞こえの良い建前でホンネは自分の立場(評価)を気にしたと想う。更に、曖昧で稚拙なアンケートは残酷な結果を招いた。

つまり、やったんだろう、早く認めて楽になれ、という自白の強要と変わらない。若手のエリート校長とあり、世間知らずの面もあるのでは。

 私立の隠蔽体質は公立より深刻

  • 今でもアル。関わろうとしない社会

他の教師で彼を守った人はいたのか。労組は登場しない。クラスの保護者達はヘンだと感じ、著者の取材に「ホントは違う」と語るも、表に出る人はいない。夫婦の怒りを恐れた面もあるし、面倒に関わりたくない、動かない周りへの同調も普遍性である。

実名報道後にネットは中傷コメントで溢れた。中に元生徒という投稿があった。「素晴らしい先生だった」という感謝の声は埋もれていたという。

  • 正義を気取る新聞社、叩く相手を探す週刊誌

今は文春砲で大衆の味方ぶるが、本件は名誉棄損もの。朝日も毎日も書いてしまってからはバツが悪い。彼らは、学校、市教委、医者が認めているから、体罰はあったと断定し、取材のキホンである裏付けを怠った。
つまり、「権威」と「弱い側に付くこと」に囚われた。昔から、子供や弱者を盾にする言説はあるが、今は更に増えた気がする。

  • 人権派弁護士のうさん臭さ

なんと500人の弁護士が名を連ねた。途中から母親のウソに気付いたはずが、役目上は負けられないから被告側主張に抵抗する。一審220万円後に狡猾な控訴審をへて330万円になった。人権が聞いて呆れる

  • 専門家はピンキリ、誤診をした怠慢医師

医者が記者会見まで開いてPTSDと明言した。弁護士らは、PTSDという結果があるから、原因としての体罰があったはずという理屈。そしてマスコミの過信へとつながる。しかし、診断は、母親の意見に依存したもので事実の裏付けが乏しい(中身はひどいものだった)。裁判で、他の専門家から疑わしいと指摘され、判決はPTSD無しだ。
つまり、校長・弁護士・医師というエリートの肩書に惑わされるなという例だ。

本書とは関係ないが、PTSD汎用や発達障害の濫発という声もある。長く高い金を取れると診断を勧める社労士がいるらしい。保険金の不正受給を連想すれば良い。

  • モンスターペアレント=クレーマー夫婦

浅川和子(仮名)という偏執的なクレーマーが、標的を見つけてエスカレートしたように見える。ウソも何度も言えば本当になった、のでは無い。『いじめられた我が子』を盾にしたから最強なのだ。だから背広組はスキを見せたのだろう。
作り話を冷静に能面みたいに語る姿は不気味だ。家庭訪問時の居間やキッチンは生活感無し、帰国子女とかアメリカに何度も行ったとかの見栄っ張りは全てウソ。必要ないウソまで付く虚言壁もある。

クレーマーのタイプ分類から、妻にはストレス発散型執着型の二つが当てはまる。夫は攻撃型そのものだから、金品(損賠賠償)要求は定石だ。しかし計画的ではないからボロが出る。結局、裁判費用を負担する羽目になり、実質負け。

そんな夫妻の人物像を知りたいが、人権侵害になるからそこまでは書いてない。夫妻の本心は闇のままだが、著者はもっと恐ろしい母親の事件へと進む。モンスターマザー 教師たちの闘い

  • 身内をかばう教育委員会

市教委は、校長の報告がベースに懲戒6カ月(無給)という厳しい処分をした。初めは三か月だったが、原告弁護士の要求があった(圧力ではないと言う)。そして、驚いたのは処分の日のことだ。

課長は、教師に終始冷たく言い渡す。校長にも処分を伝えるが、誠に残念という態度で涙ながらに読み上げた。それを受けた校長も感極まった。若手のエリート校長を守りたかったらしいが、涙ながらの二人の浪花節な光景に、真実が宿るのだ。ちなみに最後は、組織の行為だからとして個人は咎められなかった。いいよな。

  • 難しい子の指導の難しさ

この子は難しい子だ。言葉で諭しても伝わらない。ほって置いたら教室の運営ができない。他の子に暴力をふるうこともある。だから「ある種の指導」は必要だろう。
10年後にでた市人事委の決定に、教師側弁護士は「教諭の言動がいじめか教育的指導かを真正面から判断した」と語る。いじめは無かったし処分も撤回だが、後の祭りだ!

腫れ物扱いして無視すれば楽なのに、彼はそうする先生では無かった。それが過剰反応な時代の落とし穴になる。まともな親なら、粘り強く向き合ってくれる彼に感謝するはずが、この親は逆。この子は母親の投影だろうと想うと、子も犠牲者になるが、その再生産が恐ろしい。

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なぜ、ここまで母親から恨まれたのかについては、終章に推測がある。母親は忘れ物が激しい子供への躾けに苛立ち、子供は自己防衛のウソをつき、教師のせいだと転嫁され、吐け口が向かったのではないかと。

Amazonには、この本こそでっち上げだとのコメントがある。逆張りなのか、関係者なのか分からない。前4で「教師を追い込む韓国の親」を書いたが、やっぱり日本が先進国だった。しかし、教師が女性だったら耐えられただろうか・・・

つづく

 

2023年9月14日 (木)

6 上尾市いじめ問題の四層構造+15の失態

1事件 2信頼 3寄稿 4仏韓 5桶川 7でっちあげ

1.いじめを把握する四層構造

いじめの関係性の分析に四層構造という見方があります。いじめっ子、いじめられっ子、はやし立てる観衆、見て見ぬふりする傍観者です。本件は学校外のため観衆や傍観者は不明ですが、目撃者はいました。

小学時の通学班、中学時には助言を寄せた女の子、また、(一度)加害側に加わった三人は観衆に近いかも。しかし、目撃者が声を上げないのは大人の世界でもよくあります。子供らを責めることはできません。被害者の子が直ぐに声を上げられないのも珍しくありません(前記事の心理分析)。

本件は校外で親も知らなかったのですから、学校の責任はありません。だからこそ、組みしやすい案件なのに、結果は真逆。対応の酷さが、不登校から抜け出せなくしたと訴えられました。藪医者が訴えられたようなものです。

2.中学校側の問題点を報告書から抽出

第4・・・中学校及び教育委員会の対応の問題点」p13は、報告書の1/4を占めます。また、他の項にも問題指摘が分散し、長文に埋もれているので、以下に抽出しました(黒塗りもあるため、もっと多いかも)。九割が中学校、残りが教育委員会への指摘です。


1  いじめを認知後に、加害生徒が登校自粛、加害生徒が・・黒塗り・・、被害生徒にスマホ持ち込み可としたが、これらは双方の家庭の依頼であり学校の提案ではない。これでは「守られている」感を与えない

2  犯罪と認識していたのに警察へ相談しなかった

3  加害側へ、「いじめ重大事態」に認定したことや、文科省の6つの説明事項の説明無し(p10)。

4  中学側は7/15に「重大事態」と決定し、教育委員会はそれを知るも市長報告は2週間後で遅い(p10)。

5  夏休み中に被害側と一切連絡とらなかった

6  スクールカウンセラーに即報告したり、協議もしない

7  生徒が訴えたのは5/24なのに学校は6/6に組織対応を始めた

8  しかも加害側への聴取は2週間後の6/9

9  週一回開く生徒指導委員会は、いじめ対策支援と調査委員会を兼ねており、本件を単独で扱う会議が無い

10  上記委員会で本件を扱うも、管理職が一方的に伝えるのみで委員間の議論はない ※1

11  7/15に「いじめ重大事態」に認定しても、管理職以外が知るのは夏休明け8/29と遅い

12  スクールカウンセラーは9/8に相談室員から口頭で知った

13  校長の報告書には被害者の申告を5/26とするが本当は24日だいじめ発覚日という重大な日を間違えた

14  加害側へのカウンセリング開始が9/20では遅い

15  スクールソーシャルワーカーや医師等の専門知見を仰がない

16  被害者所見にある不登校を決定づけた件 (記事1の「傷に塩を塗る」を参照)

3.この中学校に四層構造を当てはめる

助けを求めて近づいたのに、腰が引けた姿を見たら、失望感を抱くのは当然です。それが不登校になった一因ですから、第二のいじめっ子は学校幹部、観衆は会議室に並ぶ特定職員※1、他の教師は傍観者と言えそうです。

報告書p14で学校側は「安易に考えた」と指摘したように、シンキングエラー※2があったのです。また、外には敷居が高く、内には階層厳格な学校組織はアンバランスパワーの典型でしょう。これらカタカナ語は、子供間の加害と被害の背景を読み解く専門用語ですが、教育村の大人にも当てはまります。共感性の乏しさです。

※1(追記)「現場にいて囃し立てた」という元の意味ではなく、上10が指摘する関与すべき立場なのに黙っている態度のこと。彼らは、自分の価値観で動くのではなく、力関係や周りが動かない空気を見て黙っていたと想う。
※2
シンキングエラーとは「共感性のなさに基づく間違った考え」のこと(例、そんなのたいしたことない)。だから加害者はいじめを正当化し、いじめている認識が無い。アンバランスパワーとは「力の不均衡」のこと。加害者にやり返せない、かないっこない、という力や立場の格差のこと。

世間には、「学校の隠蔽だー」と批判する事例もありますが、本件は違います。当事者が認めており隠しようが無いです。隠されているのは、2に列記した「対応の遅さ」や「問題の矮小化」となった本当の理由です。「どうして」「なぜ」を幹部らにしつこく尋問すべきでした。ホンネを吐かせないと対策になりません。そこが不明だから、どうせ保身でしょう、と言うわけです。

なお、教育委員会の問題点は、事態を把握できていない、校長を指導しなかった、マニュアルが整備されていない、と数が少ないので、他所から拾って上に追記しました。

●分からない時はAIに質問する

生成 AI 試験運用中の結果  学校がいじめに対応しない理由は、教員が忙しく、助けを求めにくいことや、人員不足、ガイドラインの種類や量が多く、理解することが困難など、教員の勤務環境に関係する回答が並んでいます。
また、いじめ対応の方法を知らない、いじめがあるという事実が教師の評価を下げる、教師間の上下関係が影響している、教師が忙しすぎて余裕がない、などが挙げられます。
いじめの解決を難しくする理由の一つとして、先生が見ていない場所で起こる・・・。・・・証拠がないということが解決を一番難しくする問題です。 (そつのない答えですね)

●逃げ得を許すな

発覚が遅れたブロック塀事件では、懲罰が出たのは幹部がパラシュートで降りた後でした(満額退職金)。今回も、幹部が定年で辞めてしまっていたら、残った職員だけが対象ですか、、、。

つづく でっちあげ

 

2023年9月11日 (月)

5 思春期の児童心理を読み解く桶川市いじめ問題の報告書

1 事件 2 信頼 3 寄稿 4 仏と韓国 6学校側の過失集

白眉だった  桶川市の再調査報告書  約2100字

上尾市の件は、一対一で集団性は無く、場所は学校外ですが、無抵抗なターゲットに繰り返し攻撃した危険な例です。一方、桶川市の例はデリケートかつ難解ですが、普遍性がありそうです。

部活内の人間関係の問題ですが、相手は集団ではなく二人の部員。繰り返し性や暴力はなく、言葉と態度によるもので、被害者は不登校や心身症を抱えます。

所が、学校に訴えたのは二年後の三年次。二人と同じ空間で生活させないで、一人の方には今通っている塾を辞めて、と伝えました(後者はムリと判断)。

既に、顧問は転出しており、当事者の記憶が頼りとなる難しい調査でした。加害側にはそんなつもりは無い、勘違いだという意見もでます。

なお、上尾の例でも、同じ空間に居たくないと願っていました。また、声を上げるまでには相当な時間を要した点も同じです。その理由は下の考察にあるかも知れません。

本件は前に調査報告がでており、その内容に異論を持った被害側が再調査を求めたようです。全部は読んでいませんが、報告書では、いじめを疑う行為を事件1~6と表記し、それぞれを調査分析しています。そして、加害側に大きな落ち度は無くても、間接的であっても、双方に齟齬があっても、傷ついた結果があったのだから、いじめは有ったと認定し、「いじめと不登校の因果関係はあった」と結論付けます。

また、学校側へは、不登校を始めた時やリストカットの時に専門家のスクールカウンセラーを使っていない、学校の対策は背景を探るよりも「生徒が教室に戻る」ことを優先しすぎた、と指摘します。

なぜ今頃、なぜその内容で、という疑問が沸きましたが、報告書の心理分析では思春期の児童心理のもろさを語り、そこから出るSOSを気づくことの大切さを説きます。既知な事と思いますが親には必読です。普通、親は我が子が被害者になることを案じますが、被害者よりも加害する人数の方が多いように、共感力が薄いと、いじめる側に陥るリスクもあります。

著者は切々とまたリアルさを持って語りかけますが、重複も多く、長いため、無礼と思いつつも要約しました。なので、断定調に変わっています。正しくはソースを参照下さい。

●生徒Aの心理についての考察 p26


  1. 心の傷を抱えると通常よりも他者の言動に過敏となる。自分に向けた些細な言葉でも重く受け止め深く傷つく。自分に近い存在である他人に向けた攻撃性を、自分への攻撃とみて傷つく。
  2. これは、人間関係の悩みを抱えて安定しない人の特徴である。相手を傷つける意図がない、強い言動を示していないつもりでも、受取側の反応は想像より大きい。
  3. 中学1年生は思春期である。
    同性同年代の仲間との交流が増え、親から自立したいという欲求が高まる一方、親から離れる不安も感じ、その不安に対応するために仲間と一緒に行動し、仲間から安心を得ようとする。故に仲間関係のトラブルはこの時期の子どもの心に大きな影響を与える。
  4. 子どもは感じている気持ちをすべて言葉にできるわけではない。言語化できないことを身体化(腹痛、頭痛、食欲不振、不眠)や行動化(物にあたる、親に当たる、自傷)で表現することは子どもの特徴である。
  5. 事件は1年の数か月のこと、その後、体調不調や保健室への来室が増え、部活動も休み、欠席も増えた。このように「いじめられている」と言葉で表現しなくとも、苦痛を感じているサインを身体化や行動化として表現していたと思われる。
  6. 2年経過してからの訴えに、周囲は唐突な印象を受けてしまう。
    しかし、いじめを受けていると自覚出来なかったが時間を置いて いじめを受けていると実感できるようになる、又は言語化しないまま被害者が自身の体験を昇華しようと試みてきたが結局昇華できず、長時間経過してから訴えるなどして、事件から長期間の空白があって初めて被害者の傷つきが表面化することは一般的に起こり得る
  7. 高校受験が迫るという一見無関係なストレスが、被害者の抱えてきた傷つきをより強めて表面化させる働きをしている可能性もある。
  8. リストカットは精神的な苦痛を緩和する手段として行われる。(コントロールできない苦痛から意識を逸らす援助希求行動とも)。不登校は自分がこれ以上傷つかないよう、身を守るために行う一種の防衛反応という考え方もある(提言より引用)。
  9. こうして何度もSOSを発したが、生徒にとっては充分な対応が取られてこなかった。このことも生徒の傷つきをより強めることに繋がったと考えられる

報告書の提言にはこんな内容も・・・

・生徒への聴取・・・一般に、どんな人間でも事実を自分のフィルターを通さず偏りなく話すことは難しい。嘘をつくという意味ではなく、100%客観的な視点で話せる人間はそもそもいない。心から信頼出来ない相手には言いたいことがあるけど黙ってしまう。大事な話しはせず別の話をして、その反応により相手が信頼に足る人間か観察することも往々にある。

・人間の心理や行動をどれだけ理解しようとしても完璧に理解することは難しい。多忙で疲弊する学校現場に完璧な理解や対応を求めても限界があるから、心理問題は精神科医とも連携する必要がある。

最初のは大人もそうです。自信満々に語る人ほど強いフィルターを持ち、本人は気が付きません。

つづく

2023年9月 9日 (土)

4-転校させるフランス、教師を追い込む韓国の親

1上尾市中学のいじめ内容 2信頼回復  3寄稿  5桶川市の例

 驚いたことに、こんなに新しい事件でもGoogleが試験運用するAI検索で要約がでました。ソースは新聞記事のためそつなくまとめてました。

 さて、前記事では専門性のある方の寄稿を紹介しました。直ぐ外部機関との連携をとるべき、学校の責任は重い、とメリハリのある指摘でした。なお、教員の生態系を伝える6番が生々しく読めました。というのは報告書は「杜撰」で片づけ、対策へ進みますが、もっとX中学の校長・教頭らの泥臭いホンネをこじ開けよ、と思うからです。でも捜査権も尋問権も無い調査では闇のまま・・・。

 いじめ問題は外国でも苦労してますが、どの国であろうが親や家庭の責任を教師に負わせている面もあるとみます。なので、その点、お隣の桶川市中学校の報告書は、教師よりも親に必読です。でも長くなるので次記事へ。

1.いじめは犯罪と認め、加害生徒を強制転校させるフランス

追記 仏、自殺強要などの中学生を教室で逮捕

 9月からは全身を覆うイスラムの伝統衣装「アバヤ」を公立校では禁止、というニュースがでました。政教分離の徹底です。拒否すると学校から排除されます。ところが、次の話題は伝えません。東洋経済記事から引用。

 9月から、「生徒の安全や健康リスクをもたらす意図的かつ反復行為」を確認したら、校長は「あらゆる教育措置をする義務がある」とし、首長に「加害生徒を退学させ、自治体内の別校に登録する手続きを要請できる」。

背景は、ネットいじめによる自殺の増加とあり、恐ろしいものを感じます。全国では生徒の約10人に1人がいじめ被害だと。

かつては日本と同じく、学校・保護者・本人の問題で、未成年者の犯罪扱いは良くないとの認識だったが、昨年、「いじめ行為は犯罪」と認定された。被害者が自殺か未遂でもしたら、懲役10年、罰金15万€(約2370万円)、8日間以下の就学不能では、3年以下で4万5000€、と容赦ありません。

移民問題を抱え人種差別やエリート主義で有名な階層社会のフランスですが、被害の大きさに耐えかねて、厳罰主義に転じたと読めました。

日本で、飲酒運転に厳罰主義をして減らしたようなものです。そして日本でも、被害者側は「加害者に転校」を求めれば良いのです。主張するだけなら良いでしょう。法的に実現しなくても、アナウンス効果が期待されます。

●教師の負担増が懸念、と指摘します

 教師は教育者、児童発達の専門家、心理学者、ソーシャルワーカーでもある、となると教師の50%が5年後に転職する原因になる。社会が子どもに様々な能力を求めるから、教師も新スキルの習得やデジタルツールに苦労する。
 そこに、いじめ対策強化で被害者や加害者の家庭に介入し、精神的ケアまで加わる。また、犯罪者として裁かれる加害者の恨みを買うことを恐れる教師もいる。教員のなり手が激減する・・・

前段は、日本の教師にも通ずる指摘です。そこに逆恨みの恐怖が加わるのは、荒れる地域ならありそうな話し。いじめの件数が地域別に公開されているとは思えませんが、その頻度で地域の選別が進み、階層社会が固定化しそうです。

2.韓国では、教師が自殺に追い込まれた

小学校の女性教師が、親達から大量の苦情を浴びて、うつとなり自殺した事件があり教師たちが大規模な抗議をしました。

 BBC Japan-韓国で加速する親から教師への嫌がらせ 教師数万人が抗議-

日本のモンペアどころではない。生徒を注意することも、生徒同士のけんかを仲裁することもできないと伝えます。また、児童福祉法を親たちが悪用していると非難します。

暴力をふるう子を制止しても虐待をしたと告発され、口頭注意は感情的虐待だと指摘され、停職処分となる恐怖におびえるのです。リンク先の記事は長いです。

たぶん、激しすぎる競争主義がもたらす弊害と想像します。日本よりも生存競争が激しそうですが、それが一人当りGDPで日本を抜く要因の一つとしたら「日本を上回っても素直に喜べないのでは」、って思うのは負け惜しみでしょうか。

つづく 桶川市の沁みる報告書

 

参考 いじめの主要国先進国比較

 

 

2023年9月 3日 (日)

3 寄稿_上尾市いじめ問題について

1 いじめ内容 信頼回復は 4 フランスと韓国 5 桶川市

教育系分野に知見のある方からの寄稿です。

“PTA活動に熱心な妻ともこの件、話題にしていたところ” の前振りの後、専門性と経験からくる骨太な感想を述べます。(長文のため意訳しバックグラウンドを除去、1350字) 

1. 中学校が被害者の訴えを知ることになった時点で、単なる「いじめ行為」として今後取り扱うべきではないほどの重大な人権侵害かつ不法行為であることが認識できるはずです。直ちに司法機関に通報し措置を委ねること、法務省等の人権侵害申立て機関への手続き等、被害者救護に全力を尽くすべきでした。つまり、中学校側の対応は被害者の人権保護について認識がまったく欠けています。

2. 加害者側にも守られるべき人権があるのは当然としても、被害者の受けた長年の苦痛と、わいせつメールのような、いじめの範囲を超えた不法行為には、丁寧かつ確たる保護措置が必要でした。一定の権利の制約、すなわち捜査機関による取り調べや児童相談所等への通告等による措置が行われるべきと考えます。それは調査委員会による調査とは別に行われるべきです。

3. 加害側の生徒は卒業まで登校できたのに対し、何ら落ち度のない被害者生徒は不登校に追い込まれかつ心的外傷という傷害も負わせられたという結果は極めて重大です。それは中学校のみならず、上尾市側の対応によっては、被害者側にもっと有利な状況に展開できる可能性があったと考えられます。(加害側生徒に対する児相等の隔離措置等で)。報告書にあるように、被害者を守り切れなかった行政の責任は追及されて必至だと考えます。

4. 調査報告書の内容は極めて妥当と思います。ただ、中学校側が覚知してから3~4か月、この間が無かったなら、被害者生徒にとってはもう少し、学校生活において好転するべき機会が得られたのではないかとも考えました。

5. いじめは基本的に人権侵害行為かつ犯罪行為(傷害、暴行)ですから、程度はともあれ当初から捜査機関や児童相談所等との関係機関と連携して対応するべきと考えます。
 優先順位は、被害者側の人権保護と権利侵害の要素の除去を行う事であり、そのために加害側の権利が一定程度、制約されることは比較衡量の上、やむを得ない受忍限度と考えます。
 『いじめられる側に、何ら落ち度はない』ことを、教育は当然、子どもに関わる全ての機関、職員は絶対原則として認識するべきです。残念ながら、それが欠けています。それが貴ブログにある「学校側の保身」として感じられるところの最大要因と考えます。

6. 最後ですが、今の学校現場が、「こどもの権利を守る、子どもの安全安心を守る」という意識は、ほぼ欠けていると感じます。保身というよりも「評価に傷がつくことで、自分はともかく、組織(また組織の上の人たち)を傷つけてしまっては大変だ」という意識が蔓延しています。
 かつ、「もっと楽に仕事をしたい。教員の仕事は、教育だけのはずだ」という意識もまた、強くなっているように思えます。結果、こどもたちの日々の生活の安定、安寧を守る、支えるという意識が相対的に学校現場に薄くなります。

 中には、子どもファーストのすばらしい校長先生もいましたが、圧倒的に少数派。そういう人はやはり出世しませんね。ずっと地方の学校をたらいまわし、あるいは僻地の教育施設管理職で塩漬け、ということもありますし、教頭止まりで校長になれないことも。確かに教員の過重労働が、教育現場を疲弊させています。

 ですが、それは別問題。単純に、「傷つけられている子がいるなら、その子を守れ」と、言いたいです。

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寄稿に感謝。文字修飾は当方付与。

 

2023年8月29日 (火)

2-上尾市中学校のいじめ重大事態の信頼回復には

1事件  3寄稿 4仏と韓国 5桶川市 6失態 7でっちあげ

『守ってくれない』という汚名を消すには、身内に厳しい処罰から。 

報告書p13では、当初の段階から、どんなことがあっても加害生徒から被害生徒を徹底して守り通すという姿勢を堅持し、言葉や態度によって被害者側に伝えて中学校への信頼感を十分に醸成すべき・・・と指摘します。

他ページにも「学校に対する信頼感を醸成」とありますが、小難しい表現が気に入りません。上の赤文字のように、「いじめられたら、先生達は君を絶対守るからね」と体育館で大声で宣誓すれば良いのです。毎学期ごと!

子供や親の心に刺さるメッセージと態度が大事です。(上尾市本件サイト)

だって、本件は、やっぱ『上尾も守ってくれねーよ』でしょう。

いじめ問題では、時々、テレビで教育委員会や学校長らが頭を下げる醜態をみますが、とうとう上尾もか、となりました。上尾の面汚しです。ここで注意すべきは、同業者の失態を我々以上に見聞きしている彼らが、自分のフィールドで起きた時に、正しい判断ができないことです。それこそが前記事に書いた保身です。

たぶん、Bさんの被害見積りと我が身の安全性(例、Aに重い処遇=自分が不利と考えた)を天秤にかけたと想います。彼らはバカなのではなくズルいだけですが、保身とは普遍的であり、ローカルな問題ではないと考えます。連中に石を投げたい人も現れますが、そこはちがいます。

組織内の保身は民間だってある、と書くと身も蓋も無いのですが、だからこそ、いじめ防止とは別に、(根性論ではない)折れない心の育成を必死に作るべきです・・・。

●泡になって消えたい

両親にそう述べています。誰も口にしないけど最悪にならずに済んだことはBさんの強さと両親の支え以外に想像できません。(しかし言えない苦痛もあったはず。高校で立ち直れることを願います)

で、想い出したのは、いとこの児童精神科の専門医の話し。今は横浜市教育委員会や県警の相談をしています。ムカシ、子供のことで電話したら、折り返すと返答されました。「さっき、救急車で運び込まれた子がいてね」と自殺未遂の若者を診ていたのです。

若い子が気軽に自傷行為を繰り返すうちに、誤って太い血管を切ってしまうから怖いんだ、と言う生々しい話の記憶が蘇えりました。今の子供は、家庭に居てもSNSで親に理解できない世界に棲んでいます。

●若い二人のその後

 報告書によると、Bさんは本件申告後に休みがちとなりました。加害生徒と遭遇することに恐怖を感じ、家から出られなくなり、中学生活を奪われたのです。

 A側の申し入れで、Aは7/16日から登校自粛し夏休み後も続きました。それにより、Bさんは夏休後に母の付き添いで一時的な保健室登校をしました。しかし、Aの登校再開する旨の○○を機に再び登校できなくなりました(前記事の傷口に塩)

 今も専門医の治療を受け、心的外傷ストレス障害という診断名が付いてます。一方、Aは秋以降、卒業まで登校しました。

 Aは他の人には加害していませんから、幼いころから無抵抗なBさんを何かのはけ口にしていたと思います。本来は、そこも専門家が解明すべきと思います。でないと不安が残ります。また、小学校で早期発見できていれば双方ハッピーかもと想いました。

●両立しない時は被害者優先を

加害者が怖くて通えないのですから、どちらかが転校すればと思います。もちろん被害者に選択権があり、転校によるコストは加害者家庭と学校側が負うべきです。

または、加害側に一学期間の遠隔教育とか、完全な動線分離策を強いるとか、不登校の施設へ通わせるとか、素人ながらに想います。法的には、被害者には支援を、加害者には指導をですから、人権侵害にはならないのでは・・・。

被害者が望む今後・・・所見の最後

報道機関への周知は実現しました。埼玉新聞はヤフーに配信しましたが、コメントは74件と少ないです。もはや珍しくないことと見なされているかもしれません。中身は、警察や訴訟を解決策に上げる人が目立ち、学校への期待は少ないです。

周知を求めたのは大成果です(心理的負担はいかばかりかと案じますが)。内容の深刻さが新聞にのったので拡散効果がありました。本記事にもアクセスが集中しました。市が記者会見して報告と謝罪をと求めましたが、実施は不明です。テレビ放送は見当たりません。

20230828-194305

最後に関係職員の処分を求めています。四つの黒塗りは、校長・教頭・指導教員らかもしれません。過去に身内に甘い処分を見てきました。公務員は世間とは賞罰の尺度が違うようです。なので、結果次第ではひと悶着ありそうなので、被害者側の納得感を忖度すべきです。でないと、畠山市長がサードレイプしたことになります。

なお、処分には校長が含まれると予想しますが、西倉教育長が元校長であるように、校長組が参加する出世双六の上りが教育長という土壌では、新しい花が咲くわけないよね。

参考 弁護士ドットコム 処分の事例 → 先生の「不適切な指導」に「NO」を突きつけた文科省・・・

2023年8月28日 (月)

1-上尾の学校関係者は誤ったメッセージの責任を背負う

上尾のいじめ問題
『学校や先生は守ってくれない』と子供や親に伝えたのです

長いため二分割した。次記事2はこちら

市サイトには弁護士・医師ら第三者による「いじめ認定の報告書」が出ましたが、本件は暴力案件(犯罪)です。

教育委員会は、『このたびは、本いじめ事案により、当該生徒様および保護者様を深く傷つけてしまったこと、深くお詫び申し上げます』と書きます(この文末)。

しかし、既に生徒は不登校のまま卒業しており、与えた傷をどう治すかは書いてません(治療費なども)、ゴメンで済んだら警察はいりません。関係者の首を替えても失った人生の一部は戻りません。また、マニュアルを厚くすれば再発防止になるわけでも無いでしょう。

先ずは被害者救済と厳しい責任追及から始めるべきです。

驚いたことに、被害者親の所見(3頁)も公表され、貴重でした。しかし、黒塗り保護用のイメージ文書で法文引用も混じるなど、スマホだと読みにくので、所見をベースに私的な要約をしました。

下の『 』内はほぼ引用です(正確には原文参照を)。内容は、”調査への謝意”を込めるなど抑制的でロジカルなものですが、それがむしろ苦渋に満ちた痛々しい無念として伝わってきます。

なお本記事では不登校と書きますが、本人に一切の落ち度はありません。

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 所見では、『学校側も被害者側の登校よりも、加害側の登校を優先しており、絶望を感じました。加害側の自己中心的な登校再開により娘の登校は叶いませんでした』と無念を語ります。事実関係では、『全面的に認定いただいたと確認しました』とあります。 

●いじめの内容を報告書から一部要約・・・加害者をA、被害者をBさん

幼稚園は別だが小学校は同じ、(近隣らしく)下校班も同じ。小5の時、Aは下校時にランドセルを引っ張る叩くの乱暴をした。小6の時、腹部を殴打されたことも。XX中学では、R3/9月(中2)以降にエスカレートします。

① 中2の2学期、下校時に後をつけ、待ち伏せを繰り返す。下校時にリュックを引っ張って道路に倒す、後ろから襟を引っ張って首を締め付けた。
④ 11/18朝、Bさん携帯にわいせつなメールを送りつけ、「誰にも言うな」と口止め。(証拠のメールは黒塗りで公開)
⑤ R3/12月、放課後、B宅駐車場にて腕立て伏せを強要し、フェンスに押しつけて腹部を殴打し、その拳をBさんの胸部に移動させた。・・・胸を触ったということか?
⑥ R4/5月、下校時にXX中三年の男子の左腕をつかみ、その左腕でBさんの脇腹を殴打し、「明日の集団下校は殴り放題だ」と言った

●R4/5/24に担任はBさんから聞いて初めて知った。

それ以前に、Bさんは「触らないで、気持ち悪い」と伝えたり(たぶんAに)、一緒に帰る友人からは「何かあったら逃げた方がいい」とも言われていた。

6/2、Bさんは担任に、「相手にちゃんと伝えてほしい。指導してほしい。」と伝えた。

6/6、学校内で本件が正式認知とあるが、その対応が「重大な事案」にしていないと批判(報告書P8-9)。

●7/1放課後、B両親と子、A両親と子、教頭、複数の教諭らが話し合う

 B側が用意した紙に、Aは自分のしたことを書いて認め、A両親と共にB側に謝罪した。

これをもって、中学校の管理職(役職不明)は、本件調査は終わりとみなしたらしい。彼らは、本件が犯罪に該当すると知りながら、かつBさん側が被害届を検討するのを知りながら警察への通報をしなかった。

7/11 Bさん側は上尾警察へ相談をした。

●中学校と教育委員会の対応について

B氏は、『上尾市の対応が法に則っておらず、組織的な対応しておらず極めて杜撰だ』との報告を評価しつつも、多くの問題点を指摘します。

警察と連携しなかったこと。中学校は夏休み明けまで議論しなかったこと。当該中の校長は10/17日に「・・・いじめ重大事態に関する調査報告書」をBさん側に提出したが、学校いじめ問題調査委員会で議論された内容ではなく、また西倉教育長にも提出していない。調査を取り繕うために報告書を限られた職員が作り上げたものだ、と指摘。

●傷口に塩を塗る"教育者"。彼女の中学時代は失われた

所見p2で、『教頭は・・・加害者の教育を受ける権利を優先させ、娘の教育を受けさせる権利を侵害した。詳細な内容は以下であり、娘が精神的な被害が大きい中、何とか通常通りの登校に向けて朝の一時でも登校をしていた最中に受けた発言で極めて大きな絶望感を味わった

令和4年度第5回上尾市いじめ問題調査委員会会議資料3
加害者には、憲法二十六条の教育を受けさせる義務があるので、学校側から積極的に登校を促す発言を認めている。加えて同資料において加害者の登校を促したい。公立中という中立の立場なのでご了承ください。○○がいつ教室に戻って。いつ○○を許せるなんか分かりませんよねという発言をしたことを認めている。

この部分は、報告書p12らしいのですが黒塗りが多くて意味不明なので、上の生々しい発言は重要です。

セカンドレイプかそれ以上です。

Aが主、中学校幹部らが副という加害の構図にみえますよ。

校長らは問題から逃げたと思います。朝日新聞の見出し、「生徒守る姿勢示さず」が的を射ています。

●杜撰という曖昧表現は思考停止になる

報告では中学校の組織的対応は杜撰と批判します。特に、Aが被害者家族に謝罪したことで一件落着、あとはBさんが登校すれば解決すると安易に考えた、と分析します。

しかし、それでは能天気で感受性に問題を抱えた”教育者”となりますが、もっと別な理由があるとみます。加害者の人権を守るとか、中立というのは彼らの建前です。

校長・教頭は内輪で済ませたかった、彼らは体面や、上からの人事評価を気にするのです。それこそが彼らの、『一番守りたいこと』、と考えれば全てが腑に落ちます。

守りたいのはわが身、保身です。

公務員は減点主義の典型ですが、調査委員はそこまで尋問して欲しかったです。

どうしてもマニュアルを厚くしたいなら、「守るのは被害者、自分は最後」と百枚綴れば良いのです。

2へつづく

 

 

2022年12月 7日 (水)

上尾市の教育集いはVAR判定で失敗へ

場末の映画館に見る、やっています感。

目次メニューへ   3 min read

最近、2つのイベントに出席した。共通する根深い問題があるので書く。

●「新しい時代の学びにふさわしい学校を考える集い」

11/12土、文化センターで開かれた。長いタイトルだが、要するに学校統廃合問題の一貫だ。

 前段は建築系教授の最新式学校の事例、後段はパネルディスカッションで、学校長やPTAの人達が登壇して(なんとなく仲間内の)意見交換をする。(既に案内サイトは閉鎖しているが)二時間くらいだったと思う。午前と午後の二回やった。

 同じ内容を一日に二回やるとは信じがたいが、多くの市民や親たちに聞かせたいというなら、明かに過剰であり、実際失敗だった。

でも、その失敗ぶりを、市サイトの写真を見ても 絶対に分からない。わざわざ「集い」と名乗るなら、キモは『何人来たか』である!

市の写真は、見せたい部分のみを写しており、サッカーボールが線外にあるように見える効果と同じなのだ。ここは、VAR判定と行きたいが、下の写真で代用としよう。クリック拡大

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 午前は約30人と聞いた。午後は何かの授賞式を冒頭に入れたため(上)、それなりの親たちが来ていた(スマホで撮っている)。そして、現役の親子達には統廃合は無縁だから、式が終われば帰り、観客席には畠山市長らを含めても33人位だった。まさに場末の映画館並みだ。

 遠くには寝ている高齢者もいたが、何人か背広服姿の人が不釣り合いだった。次に控えたPTA関係者だろうか。というわけで、素の市民はおよそ20人?が、市内で一番でかいホールに来たわけだ。反対派の議員や党派的な人は見なかった…。

 長澤教授の話は退屈だった。既知の分もあるが、ようするに新築事例のオンパレードだ。そこに行く着くプロセスの泥臭さと自治体や住民の葛藤を語れないのだからキレイごとである。案の定、この先生ダメだなーと確信したのは、締めのフレーズだった。

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『学校は教育施設ではない、学校は学校である』

 禅問答みたいなまとめで、したり顔されても困るんですよね。

 当方なら、「学校も人口オーナスに向き合あわないと未来はない」かな・・・。

 結局、後半は見ないで一緒に来たSさんと帰った。

お茶しようとしたが、文化センター内も市役所横もやっていないので、ル・ソレイユという店に入った。店主らしき人に、コーヒーだけでは割高ですからパン買って、と言われ、困った。

Photo_20221206225201

甘いの避けたら、腹持ちしてしまった。今まで素通りするだけだったが、パン屋喫茶みたいな初体験をした。この日の忘れられない二人の集いと想いで…。

●足りない姿勢

 イベントが終わると直ぐにサイトを消してしまう悪い癖がある。アウトプット(成果報告)が必要なのにそうしないこともある。講演会なら何人来たかは最重要指標であり、そんなイロハにも無関心だ。「無事終わる」や「やっている感」で満足してないか。上と次のデジタル講座ではアンケートもしたはずが、その集計報告すらない。きっと、少な過ぎて統計的有意では無いためかも ( ゚Д゚)

よって、お役所仕事とこき下ろして何が悪いだろうか。更に深刻なのは、彼らはそれに慣れきっている節があることだ。 

●デジタル配信サービスの講習会へ参加

 図書館本館で11/22に3つの講習会が連続的に開かれた。音楽配信のナクソス、日経テレコン21、朝日新聞クロスサーチを午前と午後に各二回やっていた。計6回である。

 日経の記事検索の回にでた。日経の講師はオンラインだった。ただ聞いているだけだが、最後に質問はできた。もっと質問したかったが時間が押していたのでやめた。他の講座がどうだったかは知らない。

講座ごとの参加者数 午前の回 午後の回 参考・去年度
ナクソス 3 1 17人
日経の記事検索 5 6 14人
朝日新聞の〃 3 4  ---

今年は述べ22人。なんだ、これっボッチ、とビックした。

集客案内が悪いのではなく、そもそもニーズが無いのだろう。ちなみに、去年の人数には図書館職員が(研修を兼ねて)含まれている。経費(講師料)はタダであるから被害はない。また、学習スペースを新増設したので、例年のような集会室で勉強したい人への悪影響は少ない。

担当者には、「来年は土日で勤め人相手が良いだろう」と勧めた。(休日だから)先方講師に依頼できなくても、システムの概要と初歩的な操作案内なので、その程度なら市職員で十分できるはず。テキストは借用すれば良い。

 こうした市の事業で欠けているのは、コスト情報の開示が無い事だ。

上の三つの月額は約75,000円、年90万円である、サブスクみたいな定額制だから利用しなくても請求書が来る。要するにサービスの対価をいろんな機会をとらえて告知すべきである。しかし、そうなっていないのは市政のコスト意識が希薄なためだろう。その成果が、官も民もそろって他人のカネを使うという意識になる。 

 これは出ていないが出演者は11人で市職員が3人という。と書くと、水増しイベントと誤解されやすいが、純粋な自由出演らしい。ただし、館長の出演はカウントに微妙だ(^-^?)。

 初のイベントなのに早々に案内ページを消し、結果報告も無い。例えば、この本は小学生女子だとか公務員男性とかのプロフィール位はあっても良いだろう。参加者の多様性が伝わらないと継続性が削がれる。なお、このビブリオバルは以前から企画されていたものであり、それ以上でも以下でもない。

 

 

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