カテゴリー「上尾_パークゴルフ」の8件の記事

2021年10月27日 (水)

戸崎公園へドッグランとパークゴルフ閉鎖のご提案

戸崎公園をどうするかという、コメント募集中ですよ。

戸崎公園の北側はパークゴルフ場(以下PG)以外の公園とする方向になります。そのための意見を募集中です。10/31までネットはこちらから入力できます(匿名可)。


 当面、北側は未利用のまま、お花畑、災害発生時用の空き地でも良い。

・現PG場を廃止して、9ホール区画を有料のドッグラン公園Aへ代える(芝も柵も利用可)。設計次第ではインスタ映えスポットになるだろう。(稼げる公共施設化)

・残り9ホール区画も芝を残した広場とし、起伏と植林の造成をして、親子で寛げる普通の公園Bに改造する。(ファミリー向け)

・Bには、上尾運動公園にあるようなストレッチ系器具を配置したゾーンや遊歩コースを設ける。(シニア向け)

・Bまたは駐車場の一角に、バスケットボールコートを設ける(若者向け)

 以上を指定管理費の二年分費用以下でやり、毎年のメンテナンスフリーな公園にすること。騒音苦情を申し立てる人が必ず現れるが、人家との距離感では最適だと思う。なお時間制限は必要だろう。  

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公園北側(1.7ha、写真の右側)にもパークゴルフ場(PG)を作る予定だったが、今は空き地のままだ。そして、南側エリアの18ホールは2019年6月から営業している。計画では 1日100人を見込んだが、2019年度は 約24人 、2020年度でも 約28人 だった。これを踏まえて戸崎地区へアンケート調査をしたらPG場以外を望む声が90%を超した。そこで新たな利用を探るために一般アンケートをする。 

  • 解説 

市長議長逮捕を受けて畠山新市長は工事中だった南側は完成させ、『北側18Hは市民の意見を聞いて判断する』としていた件です。PG場は、初めから市民や地元民が望んでいたわけでもなく。ましてマイナーな競技を行政マンが導入するわけもありません。

これは、一部のパワー住民と無知な政治屋による、思い付きと曖昧な意思決定でスタートし、その後は当時の茶坊主幹部が進めた施設です。それが当たり前の政治風土だったのです。今回、PG拡張を止めて普通公園へ舵を切るのは良いことではありますが、当然でもあります。

なお、上の戸崎アンケートでもPG利用は16%18%と人気が有りません。しかし、本件は地域専用ではなく有料の広域施設ですから、初めから広い市民に聞くべきなのです。この視野の狭さは相変わらずです。また、募集文にはコスト説明がありません。常に、負担無き公共サービスは無いのだと啓発し続けないと市民も成長できません。

  • コスト

総事業費は12億円でした。現在は18ホールのPG場(管理棟付き)、子供広場と立派で目立つ駐車場(バス停もある)があるだけです。とても公園とは言えないのに戸崎公園と名乗ります。

PGは芝の維持費が高く、それを含めて指定管理制度で運営(アウトソーシング)されています。その委託費用は年2800万円、客数にかかわらず市が払う固定費です。これとPG利用の売上は委託先のものとなりますが、二年連続の赤字です。

 当初の一日100人というのは小学生の計画だと思えばよいのですが、その4分の一、一日28人と言っても、35%は他市民です。つまり上尾の人は一日18人です。周りには埼玉市民の方がたくさん住んでいます。また平日は16人(上尾民は10人)程度で休日との繁閑差も激しいです。

 しかし、利用者が少ないことだけが問題なのではありません。子供広場を除けば、ゴルフ場の柵外を歩くしか目的にならない『自称公園』だという事です。そこに12億円や毎年三千万近いカネを投じるのは、しょせん他人のカネだからということです。

 ドッグランを求める声はフツーにありますが、ぜひ既存PG施設の廃止も意見してください。温存させるなら受益者負担を図るべきです。本来は、議会から閉鎖を議論すべきなのです。最近、幼稚園存続とか給食費とか何かと要求だけして、良い人ぶる議員が増えましたが、それらは財源無しの無責任な話しです。だから予算は増え続け、彼らが削ることを避けるのは、批判や面倒な事に関わりたくないからでしょう。


なお、戸崎パークゴルフ場の出自はこちらに、関連記事はこちらから全て表示されます。

以下は昔の記事からのコピー。

政治動機で作られた公共施設に、人は集まらない。

 

政治動機で作られた公共施設に、赤字はたまる。

 

政治動機で作られた公共施設に、他の事業が潰される。

 

2020年12月22日 (火)

提言。戸崎パークゴルフ場の廃止と再生

毎年2800万円の維持管理費をかける一日数十人のための施設よりも、タダで誰にも開放した公園にすべき、という常識的な提言。しかも、埋没原価にはならないという話し。

 1体験記 2利用者数と収支 3提言(本稿) 、 過去 戸崎公園-1出自

私物化行政で作られたパークゴルフ場を廃止し、植林をして庭園化する。3-4割くらいは芝生の再利用ができるだろう。分離した児童公園とも一体化して全体の完成度を高める。タダで入れる公園にするためフェンスを部分撤去する。管理棟は多目的に利用可能であり、地域の集会施設にもなる。

PG場の維持には年2800万円の支出(指定管理費)がかかる。先行き利用者が増える可能性も低く、三分の一は他市民である。二年分の指定管理費を投じれば、よい公園に衣替えできると思う。

以上により、毎年の維持費を近隣公園並みへ抑えるようにする。半径1km圏内に他市面積が多いという場所に地区公園という設定は市益に反する愚かなものだ。その想定は20年以上前のことであり、上尾を取り巻く環境は大きく変わっている。北側未利用地は理にかなった用途が生まれるまで未着手とする。

市長も議会も行政も、責任を背負える仕事をすべきである。

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補足

1990年代に、市街化調整区域のここを地区公園にします、という約束からスタートした。単なる候補地としての計画であって、具体的な絵は無かった。しかし政治的な横やりさえ無ければ、ごく一般的な公園を提案したはずだ。なじみの薄いパークゴルフ場と言う発想は行政単独では生まれない。

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6年前、島村・田中市政下で、「農地整備組合の数人の口頭のみによる強い要望」をテコに36HのPG場へと加速した。その後、みどり公園課は住民アンケートをとった。回収率95%の結果は「36ホール賛成20人、反対・見直し47、ほか多数」だったが、アンケートを改ざんして「賛成28、反対見直し27、ほか多数」とした(池田レポートの黒歴史より)。当時は内田部長、竹中課長らであった。

そして、公園事業として総事業費12億円(用地買収に約6億円、工事費に5億6千万円)が投じられた。他にも周辺道路整備の工事費があるはずだが、短期ローテーション人事により、全体構造と経緯を熟知する職員は誰もいないだろう。

そもそも、指定管理者制度でスタートせざるを得ないことが実態を物語っている。指定管理制度とは自治体の財政と経営効率化のために民間でできることは民間に任せる(アウトソーシング)という小泉改革からの流れだ。つまり、初めから「自分達ではできない事業」を収支計画無しで始めた。これこそ私物化・無計画の極みである。

気付いた左派リベラル側は反対してきたが、新市長の18ホール妥協案で完成してしまうと追認思考になっている。たぶん、埋没原価として諦めているかも知れないが、提言したようにランニングコスト分の追加投資で再生し、その後の失血を抑えられる。つまり投資額全てが沈むわけでは無く、一日数十人のために何十年も税金支出することを止められる。

上尾の財政が20年前とは様変わりになっていることは衆知だろう、と言いたいが、市民の関心は低い。支出拡大を票にする議員には削る勇気はない。職員人件費も国家公務員が下げるまでは聖域扱いだ。他市も似たようなもんだ位に想っているだろうが、凋落のスピードは自治体によって異なる。

上尾は、これから何かと物入りな時代になるから、足し算だけでは困る。引き算の覚悟が必要だ。パークゴルフに罪はないが、市民生活の必需品ではない。

黒沢監督「生きる」を想い出したが、えらい違いだった。

おわり

 

2020年12月21日 (月)

戸崎パークゴルフ場の利用者数と収支

12月の上尾市コロナ感染者66人、月間100人のベース。20代が二倍化で特に女性多し。気を付けて。


 1体験記 2利用者数と収支(本稿) 3提言 、 過去 戸崎公園-1出自

初年度は一日24人、うち上尾市民は16人(68%)

2019年6月開業のため10か月の変則決算になるが、指定管理者の上尾ウェルネススポーツパークJVという事業体のものであり、上尾市のものではない。

1.2019年度の収支(単位・円)

収支報告書 計画予算 実績 差額  
指定管理料 23,500,000 23,500,000    
利用料金収入 13,461,000※ 3,197,750 -10,263,250 -76%
事業収入 300,000 134,250    
その他 非公表 2,200    
収入合計 37,261,000 26,834,200 -10,426,800 -28%
支出合計 37,261,000 30,183,557 -7,077,443 -19%
収支尻 0 -3,349,357    

上尾市は利用者数に関係なく指定管理料を毎年支出する。2020年度の指定管理料は2875万円である。

「利用料金収入」がパークゴルフの売上のこと、320万円だった。計画の1/4しかないことから、甘い計画になっていると思う(※は当方推定)。「事業収入」とは同施設内でのフィトネス事業である。

そして、収入2683万円-支出3018=335万円の赤字となった。赤字の多さを予見して支出を計画比19%も減らしたのだろうか、疑問の多い決算である(なお支出明細は略した)。

2.年間の利用者数の分析

10か月間 人数 売上(円) 客単価
市民 一般 2,882 1,459,500 506
市民 子供 727 182,250 251
市外 一般 1,332 1,326,000 995
市外 子供 451 230,000 510
無料 市内 346    
無料 市外 85    
合計 5,823 3,197,750 ¥549
月平均 582人 319,775  
一日平均 24人 13,106  

稼働日は244日、一日平均24人となり、昔、書いた損益予想の悲観値レベルに近い惨めなものだ。なお、利用者が増えるであろう4、5月を各600人とすると年間7023人(上尾市民は約4700人と推定)となる。他市民が三分の一もいるのは立地の影響だが、市内の公共施設としては特異かもしれない。

グラフは、市内500円と子供250円、市外はその二倍、無料客の人数と売上高である。

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有料客の人数で上尾市民は61%、外部は31%と二倍差になり、売上は51%と49%と均衡する。市外者への二倍の料金設定がプラスに寄与した効果(?)だ子供と大人比率をみると、上尾は5人に一人が子供なのに、市外は4人に一人となりファミリー比率が多い。上尾市民は両親と子供二人で1500円、市外家族は3000円で二時間遊べるわけだ。

どうやら、当面は市外客への値下げで需要喚起をする必要はない。半額にしても人数が二倍増えないと効果はないので、値下げは減収になる。

3.月別利用者数の推移

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400人から600人のレンジが多いが、今年三月(青線の右)の増加はコロナで学校休みの効果かもしれない。4~5月は緊急事態宣言による休業だろう。7月が少ないのは雨が多かったためだろう。その後9月までは前年並みでさえないが、11月は過去最高の千人へ急増した。好天以外の理由は不明だ。

まだ通年営業した年が無いので予想は難しいが、月間400~千人の間で推移するとみて年間7100±400人を予想する。300日稼働なので一日当り約24人である。平均客単価550円なので仮に8千人(市民は5500人)来ても400万円に過ぎない。

4.恥ずかしくないような安定需要があるのか

仮に、指定管理費2875万円の全てを賄うには5万人が必要だ。なお、上の収入予算は平均客単価にすると24,500人となるが、プレー時間の制約からあり得ないと見る。また7000人に受益者負担させると平均単価は4000円となり、誰も来なくなる。

上尾市みどり公園課は利用者の属性については何も掴んでいない。だから以下にはデータの裏付けの無い話をする。

前記事の通り、平日空いていたので休日に利用者が偏る。それはファミリー層かもしれない。そうなら、親と一緒に遊びたい学齢までだろう。ところが、小さい子は打数が増えてしまいプレーの渋滞が起きやすい。それは稼ぎ時のプレイ可能数に限界をもたらすためにファミリー増加はボトルネックになるだろう。

打ちっぱなしみたいに一人でもプレイできるが、周りが仲間で楽しんでいる所に、一人で楽しむ雰囲気はない。若い男だけで来る姿も想像しにくいが、若い男女が遊ぶスポットにはなる(かもしれない)。力がいらないので女性にも楽しめ、ママ友らの集まりにも適する(かもしれないが、周辺には何も無い)。

行政は三世代家庭をモデル世帯に取り上げるが、そのような世帯は少ない。若い世帯が多ければ少子化の進展で先ぼそりする。高齢者が500円で健康目的としてリピート利用するのも考えにくい。車が必須だ。近間の公園でゲートボールする方が多いのでは。

競技性が弱いからリピート性が低く、今はお試し需要の一巡なのだろう。もっと本格的に体験したい人には広くて長い鴻巣パークゴルフ場がお勧めだ(36H、500円)。さいたま市には安いOFパークもあるが、上尾よりは短い。繰り返すが、戸崎は政治案件だったので需要調査とは利権者の顔色をうかがうことだった。

今後の選択肢

 当初から、共産党や以前の政策フォーラムが追及してきたが、後者からは聞かず、今は池田達夫議員のみが取り上げる。12月議会では、みどり公園課の戸崎案件の随意契約がブロック塀事件の手口並みに怪しいと迫っていた。また、戸崎の残った北側エリアについて、「住民要望の親子でくつろげる憩いの公園にして」と市長に求めた(答えは暖簾に腕押し)。

 完成物を前にすると、反対していた議員までもが現状追認へ傾くようなので、次に廃止と再生案の提言へ。

関連

ゴルフ好きに イオンモール上尾のインドアゴルフ練習場

 

2020年12月16日 (水)

戸崎パークゴルフ場へ行ったら戸崎公園は無かった、という話し

ガラガラのパークゴルフ場で打った球の行方。

1体験記(本稿) 2利用者数と収支 3提言、  過去 戸崎公園…ゴルフ場-1出自

 本件の不純な経緯については上に書いたが、完成後に一度は体験したかったので、好天続きの11月に上尾市戸崎公園を訪れた。実は、まだGoogleマップの航空写真が更新されないので全貌は見られない。

1.絵にかいたような小春日和。

メンバーの誰もがやったことがないので、面食らった。ゴルフ通には抵抗がありそうだ。もちろん、ゲートボールではないし、パターゴルフでもない。これはゴルフを模した外遊びなのだろうと思った。

一回、18ホールを市民は500円(住所を示すもの必要)、子供は半額。他市民は二倍。野球ボール並みのプラスチック玉とクラブ1本を無料で貸す。

なるほどと思ったのは、打球が上に飛ばないように、クラブフェースにはロフト(角度)が無い! ルールはゴルフと同じだか、狭い所でボールを打つから上に飛ぶと危ないわけだ。芝生の上をゴロゴロ転げて、20センチ穴のカップに入れるわけだ。

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小さいバンカーやブッシュもあったりするが、Pゴルフ場は普通の芝生だった。ショートコースでは、強く打てば第一打で向こうのフェンスまで転がってしまう()

打つ手加減が最初は全く分からない。

だからグリーンの上を行ったり来たりする。初めは、それで笑いこけるわけだが・・・。

悪戦苦闘でコースが進むにつれて、途中、先に打ったメンバー達を見て、

「なんであんな方向を向いてるのだろう」と思った。

よく見たら、隣のコースのカップ目がけて打とうとしていた。

「おーい、そっちじゃない。俺たちはこっちこっち」と言って、皆で笑った。

狭い敷地に9コースがあり間隔が狭く、コースも似ているから、間違えやすいのだ・・・ってあり得ないけど( ゚Д゚)

S

ゴルフ好きな人はこんなクラブでも、キレイに打つ。

最初に9コースをやって一服した。

しかし、公園みたいに休憩に向いた場所がない。プレーが終わったらすぐ帰るしかないような、素っ気ない施設である。コロナ対策だからそうなっている、とは見えなかった。

途中で、回数券ユーザーなのだろうか高齢者が一人でプレイしていた。そんな人を二人位見かけた。午後の良い時間だつたが複数人で回っていたのは他に2組だけ。外で散歩の人は数人、隣の児童公園には誰もいなかった。

犬は一匹いた。

そもそも近くに人家が無い。

後半の9ラウンドの最後は少し飽きてきた。休みを入れて一時間半位かかったと思う。

結局、「出入りの激しいスコア」と言いたいが、出の方が多い。足し算が面倒なので捨てた(笑)。良いスコアを出すには、真っ直ぐ打ち、無難に寄せることに尽きる。

ネットで、本施設の一般人の体験記があるかと検索したが、見当たらない。あるのは、広告クリック稼ぎのブログくらいとは情けない話だ。

市民系では故大友さんの報告(PG体験はしていない)くらい。後は、共産党議員の開園式報告だが反対住民がいることを伝えている。他は公明議員が公園に座るベンチを要求して市に設置させた、という のどかな小ネタ話しだ。ツイッターではほんとつまんね〜施設造ったもんだね。笑える」と写真入りの紹介があった。

ハッキリ言って、公園は無かった。

あれは公園とは呼ばない。

あったのは、有料のパークゴルフ場と管理事務所、そして小さい児童遊具広場である。そして、一番目立つのは広い駐車場(135台)。行けば分かるが、あまりにも不釣り合いな駐車場だ。調整池もあった。市の写真で広い児童公園に見えるのは住宅広告と同じく広角レンズ効果なのだろう(上の写真もそう)。

木々に囲まれた遊歩道を歩いたり、小さな丘や岩の庭園があったり、草木を愛でたり、芝生に寝そべったり、池のほとりで休憩とか、そんなイメージを抱くのが公園だと思うが、ここにはそんな風情は無い。だから戸崎「公園」などと名乗るのは行政組織のやる事ではない。ウソである

行政的には地区公園というカテゴリーに属し、半径1kmの市民をカバーする公園になる。平塚公園も同格だ(中身は余りにも違う)。その上位は総合公園というカテゴリーで丸山公園、上平公園、県営の運動公園などが入る。Photo_20201216223401

しかし、戸崎公園は地図の通り半分以上がさいたま市様用になる。つまり、このロケーションで市の地区公園を作るというのはあり得ないが、元の建築廃材の埋立場所としての生い立ちから来ている。

で、低迷するPG場だけど11月に利用者数が1048人、と過去最高スコアを叩きだした。

それならOK、と思うほど単純ではない。

一体、これは誰向けのゲームなのだろうか、という話と収支については次記事へ・・・

関連 公園からゲートボールがなぜ消えたのか(日経BP)

 

2019年6月10日 (月)

戸崎パークゴルフ場-4 赤字額は四~五千万円か

1出自  2持続可能性  3パー 4赤字額(本稿) 資料(守る会)

政治動機で作られた公共施設に、人は集まらない。

前記事等で、戸崎公園パークゴルフ場は収支計画を作ることなく島村市政で決定したこと、市内の競技人口すら分からないこと、収入予測は支出から逆算したこと、料金設定や競合への配慮が無いことを綴った。こうして建てた施設は廃棄するまで少数者のために維持費をかける。

別の例だが、市民会議の論文審査では応募者に無条件に処方箋(提案)を求めながら、密室審査では「実現可能性な提案か」と切り捨てた。それなら下の一日100人計画を行政経営部の粟野部長はどう評価するつもなのか。

パークゴルフ場 都市整備部 楽観 中間シナリオ 悲観
一日客数 100 60 40 20
単価(円) 500      
プレー可能日数 300 240 240 240
年間人数 30,000 14,400 9,600 4,800
収入(万円) 1,500 720 480 240
支出 4,400 ←減価償却費 1100を除く
 
 
収支尻 ▲2,900 ▲3,680 ▲3,920 ▲4,160
償却費込み損益 ▲4,000 ▲4,780 ▲5,020 ▲5,260
20年間累計 ▲80,000 ▲95,600 ▲100,400 ▲105,200

表は市案と三点シナリオである。楽観値60人の根拠はない(笑)。悲観値の根拠は一時間に二人プレーである。市の300日とはプレー可能性とは関係ない勤務日数みたいなもの(笑)。だから、ここでは可能日数を365日×66%とした。本来は同業施設に聞くべきだが、それすら調べたか疑わしい。減価償却は支出ではないから除く。

収支差額は3000~4000万円の赤字となる

償却費は年1100万円だが設備の取得価額は不明。でも赤字だから設備額は一円も回収されず、市民感覚では年間赤字は4000~5000万円となる。累積20年間にすると十億円の赤字も夢ではない。

今後、人数を増やそうと「追い投資」を重ねると赤字は膨らみ、36ホールを作れと口頭で要求した戸崎農地整備組合の面々が毎日出かけたって埋められない赤字である。

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大事なことは忘れないように三回、書きますよ。

政治動機で作られた公共施設に、人は集まらない。

政治動機で作られた公共施設に、赤字はたまる。

政治動機で作られた公共施設に、他の事業が潰される。

パークゴルフ問題はおわり。

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ところで、前記事に慎重を促すコメントを頂いた。(4年足らずの)当方よりも上尾行政と長く・深く関わり実態を知るコメ主さんからだ。最近のお灸連載記事が些末に見えたかもしれないが、ネタ元が小さいのは市民が得る情報はいつも断片的で下流に流れ着くゴミみたいなものだから。上質な情報が隠され、普通の方では見過しがちなゴミのような事実からピースを拾い集めて姿を描こうとしている、と言うほかない。

ここが上尾行政へのヘイト・ブログだとしたら、見に来る人も減り、庁舎からアクセス禁止になるが、むしろ逆。このような上っ面の広報や美しい言葉で綴られた公文書で満足したら未来は危ないよ、という市民への警告であったり、もっと高い要求水準の市民もいますよ、という意味である。
しかし、ハガキ一枚に満足な回答も書けない組織に、改善案など迷惑な話であり「貴重なご意見」とあしらうだけ。その返事に喜ぶバカでもないし、税金払って知恵まで出す義理もない。そして「危惧されているテーマ」は議員も及び腰となっている事に気が付いてほしい。
あと数本?で打ち終わるから、コメ主さんには次のホールで待っていてほしい(^^♪

2019年6月 8日 (土)

戸崎パークゴルフ場-3 プレーヤーはアンダーパー。

1出自  2持続可能性(本稿)  3パー(本稿) 4赤字額 資料(守る会)

グーグル地図で境界線を見ると

 二つの記事でホールアウトのつもりだったが、呆れた発見と書き忘れたことを打つ。

Google検索では番地を入れずに「上尾市 戸崎」のようにやると境界線付きの地図が見られる。例えば「さいたま市」で地図を表示させて(こちら)から、戸崎に近い辺りを拡大していけば、さいたま市に囲まれたエリアであることが分かる。一番近い利用者はさいたま市民かもしれないし、タダで喜ばれたかもしれない。

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 公共施設がその立地によって隣接市町の人に利用されるのはお互いさまだ。ところが有料施設パークゴルフ場では上尾市民は1Rが500円、他市民は1000円である。市内の標準的なルールで決めたことだ。でも、これではパークゴルフをやりたい、さいたま市民は南6km先の(民間)OFパークゴルフ場(前記事)へ流れるだろう。あちらは2Rで500円、つまり1R250円だ。普通は1Rでは物足りないから2Rを戸崎でやると二千円になる。こんな所にも、官の税金事業がいかに当事者意識に欠けているかが表れる。

 所で、水田を残土で埋めた頃、農地にも住宅地にも適さなくなるから、いつか買い取ってもらう期待感もあったのは自然だと思う。(固定資産税が安くても)買い手のつかない土地を相続するのは困る(草取りが大変だが、ここは助成金が多めに出ていたと聞く。羨ましい)。

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 結局、借地のままでも良いはずなのに「全面36ホール案」を特定市民に言わせたのは、市に早く買い取らせ、島村市長も計画を正当化する理由にしやすかったためと思う(上平新図書館計画も同じ構図)。愚かな同窓生2人が仕切れるレベルの上尾だから、できたと思う。

 土地の最適利用法が何かは分からないが、Googleの衛星写真を眺めれば(地権者以外の)人々のホンネは公園よりも生活道路の拡充ではないかと想像するそれなら、散策コース付きのそこそこの公園とそこそこの道路を作るという提案の方が私利私欲の薄い公共性だろう(全面買取にはならない)。

 畠山新市長になる前も後も、36H工事推進の熱心な請願・署名運動は無かった(多分ね)。一方、上平新図書館の方は、推進派が署名を提出したが、記名を監視できる地元の回覧板方式だった。広域の署名もないし、提出時には建設再開を論理的に語ることが出来ず5分の雑談だった。続く6月の見直し決定の前の5月「私から話をつける。賠償金として5億~6億円が必要だ」と小林議員が持ち掛けたように(=事実上の撤退宣言)、彼らが欲したのは「知」でないことは明らかだ。(参考記事はこちら)

●書き忘れた汚点 池田レポートより 平成28年9月9日議会質疑

池田 自治会で全153戸対象に記述式アンケートを実施、144戸回収。自治会の集計では36H建設賛成が20人、見直しが47人、道路整備が17人、子ども広場が14人、公園管理が13人となった。

◎都市整備部長(内田正良) 市が改めて内容を集計したところ、計画に賛成が28件、パークゴルフ場のホール数の見直しが23件、計画に反対が4件、無記入が27件、その他が62件となります。

このように平気でウソをつく例は図書館問題でもたくさんあり記事に書いた。知らない市民は驚くが、公益よりも上司を優先する役人は平気で嘘をつく。もちろん組織を挙げてだ。

この体質は職員倫理条例ごときでは治らない。

 

2019年6月 4日 (火)

戸崎パークゴルフ場-2 呆れた公共施設の持続可能性

1出自  2持続可能性(本稿) 3パー 4赤字額 資料(守る会)

事業収支が無くても決定した。

 生まれる前からうさん臭い、親二人は別件逮捕、里親が一人に決めても、産婆はやる気なし。オギャーと言ったら近所に居ないハズの可愛い子がいた、この子の末を心配するのはダレ。

Of ロクに調べもせずに作ったか?

すったもんだしている間に、6km南に18HのO・Fパークゴルフ場が2017/10月にオープンした(さいたま市西区二ツ宮2033-1) 。事業元は健保組合の集まりだが一般も可。大宮駅からバス20分の荒川沿いの広い大宮健保グラウンドの一角にあり、戸崎PGとは直線6kmと近い競合施設である。

OFサイトを見ると最初の価格設定を間違えたのか、一年で二回の値下げという混乱もあるが今は2R36Hで500円である。用具は一式200円、子供料金設定はない。市民・市外の区別はなく、季節向けの料金メニューを豊富にするなど、あの手この手の必死さも伝わるが稼働状況は分からない。土日そこそこ、平日閑散かな。

上尾市は地権者も議員も職員も5年前には鴻巣PGへ視察をしている。当時、OF計画を知らなかったとしても、その後は業者筋で情報は入ったはずが、知らない人が多いのが上尾らしい。

OFのユーザーが、市外者18Hで1000円の戸崎に試しに来ることは期待薄、戸崎で始めた客がOFに行く動機はある。コースの良し悪しは分からないが、少ない顧客の奪い合いという面でアゲインストの船出となった。もちろん上尾市は、事業性を狙ったわけではなく、市民に喜ばれるもの、地元の要望に応えただけと繰り返すだろう。担当者も数年で人事異動し運営は指定管理である。

パークゴルフ場の県内一覧

先日読んだ飯綱町議会改革の本にあった「車で30分以内には同じ公共施設は作らない」「施設は他市のを使うように」を思い出してしまったが、笑えない。真夏は危ない(笑)、吹きさらしで風も強い、冬は寒くてダメ。雨の日もダメ。OFサイトには雪や洪水の休業写真が生々しい

三大バカ答弁になるのか?

公共施設の収支赤字は少ない方が良い。支出は見積もれるが、収入(売上)は楽観、中立、悲観シナリオくらいは作るべき。思い起こせば上平への図書館移転では、野球場に来た客もみな図書館に来るとして年間90万人と答弁をし世間から笑われた。当事者がそう思っていないから、上尾行政の三大バカ答弁の一つなのだ・・・

平成28年9月9日 都市整備部長(内田正良)
・・・また、交通量につきましては、年間利用者を4万3,000人、年間の開園日を293、1台の車に3人が乗車し来園するといった想定のもと試算しますと、1日に約50台の車が来園する計算となります。

上は全面36H案なのに、なぜかパークゴルフ利用者ではなく交通量予測という答弁はヘンだ。293日とは休園日と年末年始で60日、その他10日はありそうだから、雨にも負けず風にも負けずの単なるカレンダー日数だ。さて上の値から一日150人となるが18Hの現計画では何人なのか?

 平成30年09月03日 海老原直矢議員の質疑 ◎都市整備部長(保坂了)

① 管理運営コストなど約5,500万円に対し、利用者が18ホールのそれぞれに2名ずつがプレーし、1人がプレーに要する時間を2時間と想定し、利用料金を算出いたしました。そして、受益者負担割合を50%として算出すると620円ほどとなりましたが、近隣の施設との均衡を考慮し500円とした。支出に対し約30%の収入を目標としております(これは鴻巣PGの例を使用したと他で答弁)。

② 36ホールで開業することを想定していた際の利用料金の積算根拠、収支計画等は算定してません。

③ コスト5,500万円の内訳は運営費3,200万円、コース維持費1,200万円、施設の減価償却費1,100万円。

④ 年間約3万人の来場者を目標で、月間2,500人となる。(たぶん25日×100人のこと)

⑤ 既存の有料公園施設と同様に、中学生以下は一般の半額250円、市外料金は一般の倍額1,000円とした。60歳以上の方への利用料金の割引はない。(これは9月13日の答弁より)

 ここもHさんとは、よほど運が悪いようだ。さて、この答弁はとんでもない事を含むのに議会は気づかないのか?

先ず②では「昔の投資決定時には何も考えませんでした」と呆れた。①の前段部は説明不足があるために数字が繋がらないが、収入予測を需要(客数と単価)ではなく支出の三割とした。④の客数100人はキリが良すぎるが繁閑をみて70~130人とみる。でもその根拠は鴻巣だろう。なにせ上尾のパークゴルフ愛好団体や競技人口すら不明というあり様で、見積もる材料は何もないのだから。
 知性も理性も無い市長と議長、要望書も書けない圧力市民、こびへつらう役人、だから「XXありき」となる

 初年度はお試しやご祝儀需要が発生するが、果たしてここはどうか。大きな投資がうまく行かない時、時間稼ぎや体面を装うために、成果をだそうとムキになって追加投資をする例がある。ムリにムリを重ねても赤字の累積になる。銀行の追い貸しみたいなもので泥沼にはまるとさぁ大変。まずは、愛好団体造りの補助金、老人割引パスとか(笑)。

一回は行ってみるか (^-^?)

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最近、行政経営部をお手本にした記事を書いている。彼らは「上尾市の持続可能性」を心配するように振る舞うが、本計画へブレーキを掛けたのか。収入見積もりもできない計画に知らん顔しながら、上尾の持続可能性(未来)を語っても市民の信頼は得られない。

全スポーツ施設の特徴や仕様、位置を俯瞰できる資料を作り、他市との比較優位性としてスポーツ都市上尾の魅力度を強烈にPRすべきだが、無責任かつチームプレーの出来ない上尾行政にはムリである。

 

2019年6月 3日 (月)

上尾市の戸崎公園パークゴルフ場-1出自

1出自(本稿)  2ライバル(持続可能性) 3パー 4赤字額 資料(守る会)

戸崎パークゴルフ場の出自とは

逮捕市長の上平新図書館計画と並んで上尾の三大愚策と呼ぶべきが戸崎公園事業、すなわち全面38ホールの戸崎パークゴルフ場問題である。図書館は年間20万人超の公共施設であるために市民の耳目を集めたが、「パークゴルフ? ナニそれ」、「戸崎ってどこ?」って感じで関心は薄かった。議会では、政策フォーラムの他に池田議員がライフワーク的に担当し、新政クラブや公明党は島村田中案件には予定調和の姿勢であった。

  • オープン前の第一打は池ポチャ

6/1に戸崎公園は面積6ha(18000坪)のうち当面4.2ha(70%)で静かにオープンした。知らない市民が多いのは当然で、先日の広報あげお6月号で案内したように、真剣にPRしてはいない。以下に書くように、計画段階(つまり懐妊中)から二転三転し、産みの苦しみを経ても誕生の案内は三日前だった。

まずはパークゴルフ場の紹介 市サイトはこちら、 グーグル地図

18ホールのパークゴルフ場は一人でも利用可。ボールは6cmと大きく、ホール(カップ)も20cmとでかいから普通のゴルフ客はこないだろう。一般にプレイ時間は18Hで一時間半と言われるが、このコースは不明。
料金は一般500円(中学生以下250円)、市外者はその二倍。相場的なものらしいが、道具をタダで貸すので弱気な価格設定に見える。子供の年齢制限のある施設も
あるが、上尾には無い(安心安全と言うわりにワイルドだ)。指定管理者は上尾ウェルネススポーツパークJV。そのサイトは6/1と書いてあるがリンクは未完成。

 遅くても5月号で広報すべきだが、尋ねた市民に「工事中で来てほしくないから教えない」と平然と応えたのが「みどり公園課」だという。HPトップ画面からのリンク・タイトル(下図)は、「戸崎公園」と素っ気ない。



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実際、急ごしらえの文書を貼り付けただけのページである。手慣れていない仕事に見えるのは他関連部門が手伝わない仕組みだからだと思う(市を挙げての有機的なプロジェクトになっていない)。

 しかし、もっと根深い問題がある。それは「図書館本館を守る会」に池田議員のレポートがあるから引用する。下図は元案。


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経過の要約 (パークゴルフ場はPGと略す)

1983年、戸崎地区の水田を現庁舎建設時の公共残土等で埋め立て決定。89~93年で終了。当時、職員として関わったのが島村氏で、公園化を望む地元の声を聞いていた。この時は借地使用であった。

2013/3 第6案 上図(9ホール、広場、テニス8面、多目的広場等)で合意し委員会解散。

2014/2 突然、第6案を廃棄。ほぼ全面36HのPGへ変更。文書も会議も無い打ち合わせのみで決めた。その後、地主二人が用地買収に反対(今も)。

2017/12 畠山新市長、北側18Hは市民の意見を聞いて判断すると態度確定

2019/6 南側18Hでオープン。

ここまでの事業費11.5億円(用地5.9億、工事費5.5億)。土地買取単価10,200円/㎡

 

●なぜ9Hが36Hに化けたのかは、闇の中、イヤ藪の中。 

都市整備部長(猿田善勝)の発言骨子: 戸崎東部地区農地整備組合の方にはPGを知らない人が多いから、鴻巣市吹上PGを視察した。その後2013/8/21に農地整備組合の5名が市に来て(大きな大会が開けるような変更を)口頭で36ホールを強く要望した。それを受け、職員による鴻巣視察や検討を踏まえて36ホールへ変更した。

池田議員・・・口頭による要望で上尾市は通用するのか? なんという会議で決定したのか?

部長・・・市内部で検討した中で決定した、会議を開いたわけではない。

池田議員・・・民主的に決まった案を、農地整備組合の強い口頭の要望だけで変えた。要望書もない。こんなことが可能になるには、当時の内田前部長さえ到底無理とまで言っている。部長にも逆らえない大きな政治の力が働いていると考えてもおかしくない

 三月議会で畠山市長が小林議員からの「お土産」圧力を暴露したときに、上平新図書館計画は表の計画、裏がパークゴルフ場と思った。つまり島村の上平計画を通してやるから、広い土地を買い取るパークゴルフ場を取引にしたのかな、と。しかし池田レポートには農地整備組合と親しい逮捕者の名前は出てこず、9が36ホールになっても土地買取には関係ない。

想像するのもバカらしいが、38ホール案とは単なる浮かれた思い付き、というのがホールインワン?!

つづく。 直線6kmの所の競合を知らないとは?

 

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