カテゴリー「上尾の経済」の30件の記事

2020年10月25日 (日)

イオンモール上尾へ逃げこむ商業者

撤退>出店の時代、新天地へ避難できる店はマシなほう。

イオンモール上尾の開業により上尾市内の商業施設の床面積は増えた。でも、本当に増えたのは空床面積の方だ。

イオンでさえも計画未達のテナント数でオープンせざるを得ないコロナ禍だが、改めて見ると、集めたテナントの顔ぶれは、前にも書いたように上尾市内や近隣にあったお店が閉店して、イオンへ転居した例が目立つ。あたかもイオンの集客力を頼りに今の立地から逃げてきたように見える。

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テナントの移り変わりの深刻さをスーパーバリュー愛宕店二階で感じた。

 家具を見に行ったら前は家電を置いていた所が、小さな家具売場になっていた(品揃えが少ないと売場にならないから撤退感がある)。元の広い家具売り場は空いたまま。次のテナントを迎えるためらしいが、入る当ては無さそうだった。
 同じ二階では、バク転まで教えるという子供向けのネイス体操教室が賑わう。入口の貼り紙に、イオンへ移って広い教室になります、と嬉しそうに書いてあった。100円ショップのセリエもイオンのショップ一覧に名前があったから、ここから移るのだろう。SVは二期連続で赤字、財務体質も悪いが、すごもり特需で中間期は黒字転換してヤレヤレだった。

 他にも、丸広百貨店上尾店からは山野楽器がイオンへ移る。丸広ではオンワードの3店舗(組曲、23区、anyFAM)が撤退したか、それはコロナ以前からの流れである。

 長崎ちゃんぽんのリンガーハット上尾本町店は17号沿いで長年にわたり営業していた。一度しか行ったことがないが、既に閉店しておりイオンへ入る。和菓子の十万石(行田十万石)も、春日店が閉店していたのでその関係なのだろうか。いずれにしても、コロナ禍で既存の売り場を撤退してイオンモール上尾へ移れる店舗はまだマシかもしれない。

ところで、SV愛宕店の二階で見た寂しい光景は、たぶん北上尾PAPAショッピングアベニューにもありそうだ。

空きの目立つフロア図

大型商業施設としては、ここがJR駅や幹線道路とのアクセス性に一番優れているが、大家にはそれを活かすような力量が感じられない。気になったのは、家電のノジマイオンバイク(イオンの自転車専門店)の二店のこと。共にイオンモールへ出店するから、今の賃貸契約が満了した頃には撤退するかもしれない・・・。

そうなると、一番勢いのあるドン・キホーテは売り場を更に拡張する力がありそうなので、プリンス棟1Fを占拠するなんて事もあるかも。既にここはダイソーとドンキが核テナントである。

ついでに、市民として気になるのは、島村の新図書館計画中止後の妥協策として上尾市施設課が目論んだ、上平の新複合施設のこと。税金の使い方や地域への貢献度、バランスを考えたらPAPAの空床も対象にしてよいはず。相変わらず特定の地元民や議員、業者への配慮をしている限りは、ムダではないと言い張りながらムダを作ることになりかねない。

計画の進捗は知らないが、再び待ったをかけてもおかしくない。

もう、そういう時代だ。

新築諦めて中古にしてよ。

 

 

2020年10月14日 (水)

祝。イオンモール上尾は12/4グランドオープン

イオンモール上尾の公式サイトに出ました。

12/4金 9時~オープン 💓💓

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ショップリストは109件となってます。

本日の前記事予想は外れました…(>_<)

しかも、2020年10月14日付けでHPも大幅更新され、かつプレスリリースとは・・・催促したみたいかな。

プレオープンはしないようです。


以下にプレス資料p16の【地域との連携“ローカライズ”の取り組み】をコピーしておきます。

 上尾市との「地域連携協定」の締結
イオンは、上尾市と協働し、地域活性化及び市民サービスの向上を目的とした「地域連携協
定」の締結に向け、準備を進めています。協定を通して、防災・福祉・観光の復興など、双
方が持つさまざまな資源を有効に活用してまいります。
 上尾市イメージキャラクター「アッピー」のモニュメント設置
1Fセンターコート入口横には、上尾市イメージキャラクター「アッピー」のモニュメント
を設置。フォトスポットとしてもお楽しみいただけます。
 上尾市地域情報コーナー「わが街NAVI」の設置
1Fウエストコート横に、デジタルサイネージを活用した上尾市の地域情報コーナー「わが
街NAVI」を設置します。上尾市のさまざまな市政情報の発信やまちなか観光のご案内な
どを実施します。
 埼玉上尾メディックスとの取り組み
埼玉県上尾市を拠点とし、上尾中央医科グループ協議会を母体とする女子バレーボールチー
ム「埼玉上尾メディックス」とのコラボレーションとして、選手によるイオンモール上尾
PR動画の制作、パブリックビューイングや風船を用いたバレーボール教室などを実施予定です。
 地域企業・観光施設との取り組み
・ドローン航空学校公認室内練習場「DTF上尾 ドローン練習広場」とは、プロのオペレータ
ーによるドローン飛行実演や、おもちゃドローン飛行などの体験イベントを実施予定です。
・「榎本牧場」とは、牛とのふれあいや食を通じて 「生命」の大切さを学ぶ体験型施策を実施
予定です。
・「鉄道博物館」との取り組みとして、鉄道博物館館内のミュージアムショップや対象飲食店や
レストラン等でイオンカードをご提示(一部、決済)いただくことで、特典・サービスが受
けられるキャンペーンコラボレーション企画を実施いたします。


 公共交通機関との取り組み
イオンモール上尾最寄りのバス停「下上尾」を「イオンモール上尾」に改称いたします。ま
た、交通系IC乗車券を使って、電車やバスでご来店いただいたお客さまに、抽選でお買物
券が当たるキャンペーンを実施します。公共交通機関での来店促進による環境負荷低減や渋
滞緩和等にも努めてまいります。

●イオンホール 73.2坪(242m²) レイアウト図 、詳しい図面pdf  

 イベントスペースを多くとるのは、モノ消費だけではなく、コト消費の拡大を狙うものですが、コロナでやりにくい状況が続きます。

 

 

予想。イオンモール上尾のプレオープンは11/30?

コロナとネット通販に押され、正式オープンは12/1か2かも。

追記 本稿予想は外れ、夜書いた次記事が正式 12/4
関連 大店法の説明会 難産で逆風下の… 無印良品が桶川から撤退… 

 もちろん、公式ページに明言はなく2020年秋オープン予定のまま。現地ではようやく植栽工事が始まりそうだが、気になるイオンモール上尾の開業日の予想をする。と言っても、大勢雇うのだからどこからともなく漏れて当たり前だろう。

  敷地面積 面積 店舗数 駐車、駐輪台数
イオンモール上尾 71,800㎡ 店舗30,900㎡ 130 1768台、648台
アリオ上尾 110,417m² 延床61,434m² 78 2300台、1740台

11/30月にプレオープン、12月1(火)か2(水)が正式オープンと思われるこれだと「秋オープン」をギリギリ達成したことになり、前記事とそのコメントにも符合する。11/23オープンの噂もあったが、祝日では人が集まり過ぎて困るのでは?

イオンモールとしては今年度は上尾店が唯一の国内開業物件らしいが、この秋にイオンタウンふじみ野もオープンを予定する。モールとタウンの違いはデベロッパー・イオンの考えによるもので、消費者にはあまり関係ない。

ふじみ野市(日本無線工場跡地)、敷地50,196㎡、延床75,220㎡、店舗22,000㎡、駐車1797台

問題は両施設とも予定店舗数が130なのに、10月半ばでもテナントが半分にも満たないと見えることこの情報サイトではまだ59店しか判明しない(10/8)イオンタウンふじみ野も42店舗(10/5時点)と似たようなものだ。

これらは第三者サイトだから正式ではないが、ひと月半前でテナントが半分未満しか認知されないのは"アブノーマル"だ。11月にもっと追加されても満床には程遠いかもしれない。あのイオンが空床を抱えてオープンするなんて信じられない姿だが、コロナ禍の現実なのだろう。

テナント集めの苦境は、イオンモール上尾にくるユニクロ(アリオ撤退)、無印良品(丸広、ベニバナ桶川から撤退)、GU(北上尾PAPAから撤退)のようなキーテナント側の選別の厳しさにも見て取れる。これを菅さん風に『総合的、俯瞰的』にいえば、近隣ショッピングセンター間のテナント引き抜き合戦中ということだ。

つまり 供給>>需要

その為なのかは不明だが、古い計画データでは賃貸面積は34,000㎡だったのに実際は1割減になっている。そして、開けたら開けたで、客の殺到や密集を避ける工夫を余儀なくされるのだから、イオンにしたら前代未聞の開業になる。まぁ、市民としては新しい時代の「場」を模索しながら作って欲しいものだ。

前にも引用したが、日経はこう伝えている。国内ショッピングセンターの1月~6月の出店数から退店数を引いた数が、初めて純減になったその数は全テナント15万店の1%に過ぎないが、転換点となったかもしれないという。当然、テナントつなぎとめに大家は家賃減免交渉などをするが、テナントが抜けると施設への来客数が減り、それが他のテナントが抜ける理由となり施設の競争力がなくなる、という悪循環を恐れる。その行き着く先は「廃虚モール」。それは地方経済圏の姿と思われやすいが、首都圏でも商業施設の空洞化は進むと警告する。


もう、地域の核となる商業施設のフロア図に白テープが貼ってあっても、それをノーマル(日常)だと受け入れざるを得ない。だがここで注意すべきは、そのようなケースでは必ずと言ってよいほど最後の借り手としての公的機関の入居を画策する動きが出てくることだ。彼らはキレイごとを並べるのが手口なので、政策的な合理性や責任を明確にできない自治体の場合は少数者のための税金垂れ流しになる。要注意だ。

ところで多くの店舗型小売業が苦戦する一方、良品計画は2021/8月期には過去最高益を見込み、西松屋やしまむら、ファーストリテイリングなどは好決算を出している。そのような企業はごく少数なのだが、たんに商品力が強いというだけではなく、在庫管理の巧みさが共通してあげられる。また外食が減った分、多くの食品スーパーは売り上げ増となっている。

 

2020年9月25日 (金)

無印良品が桶川から撤退してイオンモール上尾に出店

撤退と出店は新陳代謝なのだが、大家真っ青な時代。

追記 文末に日経MJより

去年夏に丸広上尾店から撤退した無印良品(良品計画)が、イオンモール上尾に出店する。ソースは号外ネット上尾・桶川より(このサイトはエリアの店舗情報が早い)。

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 一方、無印良品のベニバナウォーク桶川店が10月18日で閉店となる。GUもイオンモール上尾に入るが、北上尾PAPAから撤退する。

  入るお店一覧 イオンモール上尾の求人情報(時給はどうなんだろう?)

 商圏が重なる中での顧客吸引力の強いSCに配置換えにみえるけど、コロナ禍の影響もあるはずだ。例えば、ベニバナウォーク桶川(ユニー)のフロア図を見たら空床が出ていた。北上尾PAPAの空床は言わずもがなと言う状態だ。

 ではSCの雄であるイオンモールは勝ち組かというと、先の記事に事情通らしきコメントが来ていたが、イオンの新規開店ですら満床確保に四苦八苦のようで、時代の厳しさが伝わる。ただし、商圏分析に優れたユニクロや無印良品のような強ブランド店が入るということは、当該エリアでのイオンを評価してのことかも知れない。

 ところで、よくよく考えれば生活のあちこちで空床化が起きている。

 商店街では空き店舗が当たり前、学校では空き教室が当たり前、道を歩けば空き家が当たり前、家の中は子供が巣立って空き部屋が当たり前である。

 上尾市は大宮以北では珍しく人口横ばい微増(外国人増)で持ちこたえているが、一世帯当たり平均2.2人しかいない。

追記 9/26日経MJより引用

テナント1140店純減 モールに迫る空洞化の足音

全国約2800カ所の商業施設の1~6月のテナントの出退店データをまとめた。 出店数は7222店で前年同期比10.8%減、退店数は8362店で同4.9%増だった。遡れる16年からの増減数でみても純減は初めてだ。

調査で対象となった商業施設の全テナント数は約15万店。純減数は全体からみれば1%にすぎない。とはいえ転換点となる可能性は高い。近年は施設数の飽和感が指摘される一方、消費者の購買行動はリアルからネットへと移行している。

 

 

2020年9月11日 (金)

難産で逆風下のイオンモール上尾のオープン 巨大施設-3

コロナ禍の開店セールのジレンマと見えない敵

前記事 巨大施設-1の続き 、巨大施設-2

追記 コメント文にも要注目。

コロナ禍においてリアル小売業の雄・イオンモール進出が、ネットの巨人アマゾンの上尾進出と重なったことに時代の奥深さを感じる。

2014年6月の驚きの発表では2017年春開業予定だった。しかしコーセー跡地には雑草だけが生えていた。翌年は、後から決まったヤマダ電機がオープンした。予定の2017年になると2019年へ延期され、草は安心して伸び続けた。
オリンピック関連や都心のビル建設需要が強すぎて、建設人手不足や建築費高騰が懸念されていた頃だった。

そして、ようやく2019年7月のブレスリリース2020年秋開業を宣言した。

三度目だ。

『来る来るサギでは無かった』。

工事が始まるとそれは見事なものだった。ループ道路まで造った。今年の1/31日に「大規模小売店舗立地法に基づく新設届出等に係る説明会」も行われた(最近、よくアクセスされる)。

しかし、その直後、世界はコロナに翻弄される。現地の清水建設は春に工事休業に追い込まれた。

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今はほぼ竣工しているが「何月何日オープン」と言う晴れ晴れしいアナウンスが出ないままだ。

開業後にコロナ直撃で休業になるより、開業前にコロナ対策の準備ができたことは、不幸中の幸いだろう。しかし、大勢の客が押し寄せて大混雑する売場風景こそが勝者の姿なのに、今は「三密避けて」という矛盾する対策を取らなくてはならない時代になってしまった。

コロナ禍のオープニング・セールってどうやるんだろう。

 『初日は1月生まれの方に限ります』とか・・・(>_<)

 

イオンモール上尾は国内85カ所目になる。

総賃貸面積34,000㎡、専門店約130店
敷地面積71,800㎡、駐車場1768台。同社資料等より

基本形は7~8万m²、駐車3500台なので上尾店はハーフサイズである。郊外型でも駅前型でも無い、イオンとしては新タイプの立地形態になった。なお基本形の商圏設定は車30分、商圏人口40万人である。

雇用は1500人位を見込まれていた。アマゾン上尾FCは非公開だが千人は下らないだろうから、短期間に数千人規模の雇用が上尾エリアで生まれた。二度とないだろう。

かくして出産予定日が何度も遅れただけでなく、全ての売り場に感染症対策を求められた。より深刻なのは、コロナ禍が流通業をリアルからネットへ加速するという逆風下の時代に生まれたこと。スマホ世代の購買行動は、商品をリアル店舗で下見し、その足ではなく、その手のひらからアマゾンへ行ってしまう。

近隣の人たちは、渋滞問題を懸念する。

スーパーバリュー愛宕店は、外壁を塗り替えても懸念する。

アマゾン以外のプレーヤー達は、オーバーストアな上尾市がゼロサム社会を通り越してゼロマイナス社会へ進むことを懸念する。

開店日は秋深し・・・

おわり。


●イオンモールの第一四半期(3~5月)決算

純利益が▲137億円となったのは、特別損失に新型コロナウィルス感染症による損失158億円の計上が大きい。それは時短営業や臨時休業に対してテナント企業へ賃料の減免等の支援も含む。大手ならではの補償であり中小モールではムリだ。

年間の連結は、売上2800億円(前年14%減)、経常利益220億円(61%減)だが、コロナの影響額200億円を特損に見込むために最終赤字を予想する。

関連 

大店法による説明会

いよいよ工事開始へ

旧中山道渋滞対策に腐心

中止や白紙撤回ではなく熟慮中かもね

イオンモール上尾の推定売上高

コーセー上尾跡地にみる時代の変化

アリオ上尾オープン記_2013年

 



 

 

2020年6月10日 (水)

コロナ不況と上尾市経済-6 丸広

1不要不急予算 2給付とカット 3雑感 4 丸広 5 UDT

丸広上尾店のオフィスビル化の勧め

三密回避で2m空けろと言いつつ、日々の満員電車には「窓をあけろ」が精一杯である。「喉元過ぎれば熱さ忘れる」と言えば身もフタもないが、小手先ではない社会の在り方まで議論が及ばないのは「」も同じだった。

原発事故があっても脱原発へ舵を切れないし、震災直後に敬遠された高層マンションも今はタワマンと呼び替え、憧れる人まで現れた。今回、「東京一極集中そのものが三密でした」と言えないのは、首都機能の分散は脱原発と同じく既得権益を崩すからだろう(既得権者ほど選挙に行く)。そして東京が栄えて、そこから滴る汁で満足してしまう人もいる。

だから、日本は危機にあっても学習能力が高まらない、と弱気になるのだが、民間には経済的合理性を重視する経営者もいるから、変化への期待感もある。

●週50%の在宅へ

テレワークを続けるか否かは会社による。日立は来年から、従業員の7割を週2~3日在宅勤務にするという。業務や勤務の在り方など労使協定まで見直し、後戻りしないという。こういう変化は大企業から起きるわけだが、作今の「働き方改革」というふわっとしたものとは程度が違う。
都心の高い家賃や無駄な通勤時間から逃れる企業が一割でも現れれば大きな社会変化となるはずだ。Xデーに対しても有効策となる。

●都心集中から「やや分散」ならば郊外都市にチャンス到来

丸広の二キロ圏内にイオンモール上尾が開業するのは、競合度が薄くてもマイナスである。内には、記事4に書いたようにテナント撤退が相次ぎ、市内の大規模商業施設はどこも空床に悩む。開店前のイオンモール上尾だって同じことだろう。

当節、広い面積を借りるテナントは限られる。数年前にニトリを招いたが、失礼ながら売り場は寂しい(何年契約なのだろう?)。一方、ここ十年、上尾駅前に参入する業種で目立つのは医院と薬局だ。高齢客へのアクセス性だが、保険で成り立つ業種で街に活気が生まれるわけが無い。衰退現象なのである。他にヘアー産業もあるが、脱毛や増毛では産業連鎖が頼りない。

上尾に必要なのは人よりも法人の誘致である。工場はムリでも物流の拠点誘致だったが、なんとコロナ前では想像できなかった分野、「オフィス需要」の可能性がある。

丸広上尾店には徒歩圏のシニア向け小商圏しか残っていないので、食品と生活雑貨を残してオフィスビル化を目指すのが良いだろう。大宮から10分、上尾駅徒歩1分という通勤利便性、ワンフロアーの広さと相対的な低賃料という強みを生かし、都心離脱企業を誘致したらよい。地元企業ではなく市外からの誘致が望ましい。

以上は、「最後の借り手」に安易に頼るのはいかがなものか、という意味もある。

丸広への図書館本館の移転話の条件が揃いつつある。

双方にニーズがあり駅前図書館というスタイルは時代に沿う。しかし先の二例(島村私物化図書館役人根性が主導した北上尾PAPA移転計画)など、平気でウソをつく市の体質があるから要注意だ。

●丸広図書館構想について簡単に触れると…

ショーサンプラザに入れる方が人口分布で公平感があるものの、支援と言う面で見れば丸広案にも意味はある。同時に、今の駅前館は廃止される(ショーサンに入れる時は駅前の市役所出張所も移転させて跡地の収益化を図るべき)。

床の耐荷重制限があるために現本館の開架密度での配置はムリ。広く借りれば賃床コストがかさむ。開架冊数は、どんな図書館にするかに寄るが、現本館の地下書庫も継続されるだろう(この地下室は倉庫以外に最適な用途がない)。

図書館に求められる機能は昔と違うから、原理主義的な考えは取らないほうが良い。ネット貸出では百万冊の書庫があるわけだから開架数が物足りなくても仕方ない。集会室や学習室などの滞在スペース、有料サービスを増やすことが時代の流れであり公益性と理解すべきだ。

中高生・社会人向けに100席位の自習室を提供することは他市との差別化として重要だ。勉強嫌いな子に補助金を出して勉強させるだけが政策ではない。(言わなくても)「自ら学ぶ層」に居場所を提供するだけで教育効果は前者よりも大きい。ハッキリ書けば、負債の担い手は現世老人ではなく未来の彼らである。

●難しいのは現本館の後利用

島村計画の中止条件として上平に新複合施設計画を畠山氏は進めており、幾つかの施設を移転させる予定だ。そのために現本館が空いても「最適な入居相手」がいるのかは分からない。移転集約化による経済的なメリットが見込めなければ、丸広への本館移転はコストだけ増える案件になる。

本館を潰して土地売却というシナリオは利権に要注意である。

さらに、各地に点在する小分館をどうするかだ。現本館は人口比では小さいが、上尾市は各地に小中分館が多くあり運営コストが発生する。幾つかは規模縮小(予約受渡し特化)となると直ぐ反対運動が起きる。例えば、既存分館に拘らずにアリオ内に貸出予約受渡し室を設けるなどのプランを出しながら、利用者の多い方を選択するということも考えるべきだ。

関連: 公益サービスの持続性と負担の例

最近、川口市の水道局が25%の値上げをすることになり、市民団体が反対陳情をしたと埼玉新聞が伝えた。いきなり25%には驚くが、反対運動の言い分にはもっと呆れる

「値上げの根拠について、市は受益者負担だと言うけれどそれはおかしいと思う。私たちは水道料金は使った分を支払います。しかし、水道管など基礎工事の部分まで市民に負担させることには納得できない」

コストの意味すら理解できない、この手の市民運動の方が水道管よりも耐用年数が過ぎ、錆びている。記事コメントの方が視野が広い。

 

2020年5月25日 (月)

コロナ不況と上尾市経済-5 UD

1不要不急予算 2給付とカット 3雑感 4丸広

1.危機感の伝え方

 先日トヨタ自動車の社長が業績発表で、「コロナ危機はリーマン・ショック以上」と語り、その言葉がたびたび放送されていた。確かに、12年前のリーマンショック時は、1950年以来の(単体)赤字転落として大ニュースになっていた(こちら)。しかし、先の発表会では今期予測を、営業利益は8割減の5千億円なのである。

 つまり、「あれから"耐力"を付けたウチなら営業利益位は黒を出せますよ」がホンネで、内外向けの同調かもしれない。別格トヨタを除けば、他はもっと厳しいと思っていたらルノーは消滅する可能性ある」と遠慮ない警告がでた。

経済財務相のルメール氏は「新型コロナウイルスによる経済危機に際し国民に真実を伝えなければならず、ルノーの経営状態がどれほど深刻かを隠すつもりはない」 。

 ポストコロナという今後の世界のあり様が議論されるが、そんな先のことを考えられるのは余裕のある人で、多くは足元の資金繰りや家計のことで頭いっぱい。そこで、上尾市で一番気になるのは、昨年末にボルボからいすゞ傘下に移る提携が発表されたUDトラックスのこと。過去記事 いすゞの買収_UDトラックスの行方

2.UDトラックス2019/12月期決算

 産業のすそ野が広く地域経済への影響はどこよりも大きい同社の前年決算はやや改善されていた。決算公告はこちら  

売上高    2592億1900万円 (+1.06%)
営業利益  32億4600万円 (+193.49%)
経常利益  29億円 (黒字回復)
純資産   215億円(+103億円)

 数年ぶりに売上高が増え、営業利益は三倍の33億円、経常利益は二年ぶりに黒字回復した。ただし、増収幅は1%(27億円)と少なく、原価率を0.8ポイント下げたことで営業利益の増益につながっている。その営業利益率が1.3%と低いままなのは売上高(販売)の低迷だろう。逆に、今の売上水準をノーマルとするならば販管費の一層の削減は避けられない。
 自己資本比率が2~3%台から7%へ跳ねたのは特別利益によるところが大きく、収益力の大きな改善がないままでは総資産の80%を短期負債に依存する状態からは抜けられない。この決算では売上が10%減ったら厳しい。

 同業他社も 東南アジアで生産停止になって大変らしい。HPによればバンコク工場は5/4から再開。上尾工場は操業していたが5/27~6/12を停止する。

 受注生産の場合はしばらく受注残をこなせば良いものの、世界的大混乱で今と先の両方が読めない(いすゞは決算発表を1カ月も遅らせた)。バスは観光需要が消えたが、トラックは物流に不可欠なのでマイカーと違って需要の落ち込みは低いと思う。テレワーク化により物流が社会的インフラとして再認識されたが、そのニーズはUDが得意な大型よりも中小型市場なのではと思う。

 運送業の収益性やドライバー不足は解決されないので、中長期ではトラックの自動運転化という市場が期待されるが、今は目先の仕事とカネの確保が優先だ。なにせ製造業の固定費負担は小売業の比ではないのだから、その借入には資本の信頼性が必要になる。

 予期せぬパンデミックで当事者の三社がみんな大変になってしまった。5/26にいすゞの決算発表があるので年内子会社化について触れるだろうか。中長期的視点で実行されると思うが、資産査定の厳格化をすれば犠牲もでる。

ボルボが中国資本に売るなんて話はごめんだ・・・。

追記 決算発表資料より

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つづく 再び丸広へ

 

 

2020年5月23日 (土)

コロナ不況と上尾市経済-4

近くと遠くの倒産、そして気になる丸広の決算

前記事-3のつづき 追記 市バス補助金

朝の高崎線は混むが、夜はまだ座って帰れるらしい。しかし、感染者数が一けた台になったことを織り込みつつ、信頼無き首相が何を語ろうが補償なき自粛は25日でお終い。手元資金は1~2月分しかないのだから、補償の対象にならない企業活動を羽交い絞めすることは誰にもできない。28日からは丸広上尾店が全館再開へ。

自粛中の食品スーパーは、「客が押し寄せないように」と特売チラシを自制し、「客が来ないように」と営業時間を短縮していた。再開しても「新しい生活」と称して、密集を避けるため四人席を二人席にするような稼働率を抑える商売が続く。

 あまり来ないで、などという商売なんてあり得ない・・・。

でもその前に潰れる会社も出てきた。倒産700件とか伝えるが、コロナは基礎疾患のある人に危険なように、会社も赤字体質の所から潰れていく。

時代は違うが、私の若い頃は月1500件がフツーだった。新規創業件数も多い時代だ。今年は久しぶりに年一万件を超すというが、むしろ廃業の方が圧倒的に増えるはず。倒産件数にはあまり意味が無いだろう。 

1.上尾市のけんちゃんバスが倒産 (埼玉新聞など)

1988年設立。上尾市などから受注を得て、上尾駅や蓮田駅などへの路線バス、観光バス、福祉タクシーを手掛けていた丸建自動車が倒産した。負債総額は約5億円。外出自粛により乗客が激減したのが一因といい、コロナによるバス会社の倒産は全国発として話題になってしまった。直近の売上高は3億円、前から経営不振が続き債務超過だった。今は運航を継続し半年以内にスポンサーを探し、事業再建を目指すという。

そのコメント欄には、「上尾から蓮田まで200円で便利」とあったが、補助金が入っているためではないのかな。赤字で運航できるのは乗客以外の「誰がカネを負担するのか」という問題にすぎない。上尾市が補助金の類を出していたのか、或いは事業委託だったのかを知りたい。スポンサーの一人であることは確かだから、HPで納税者に報告する義務はあるはずだ。

追記 本年予算書で検索したら次のように。
市内循環バス運行委託料 144百万円、市バス運行経費補助金 16百万円つくし学園通園バス運行委託料 22百万円、後ろ二つが丸建だろうか。路線バス事業には国か県のカネも投入されていると思うが、市は債権者の面もあるのだから、補助金倒れの可否について問われる前に説明責任を果たすべきだ。

2.ベルーナの4月は前年同月比▲12%

衣料品が前年を下回ったものの、家具・雑貨等が前年を上回った(同社HP)。

上尾市で勢いのある上場企業だ。上は比率だけのため金額は不明。通販が主体なので追い風と思っていたがマイナスとは驚いた。原因は実店舗分の落ち込みとある。休業したのだろう。

小売業では食品スーパーとドラッグ系が好調。衣類は外出機会が減ると買わないようだ。ところが、コジマ電気の4月度は前年比プラスと日経で報じた。都市部の駅前大型店が休業に追い込まれる中、郊外店には漁夫の利という立地の差がでた。

3.銀行も通帳も消える

三菱UFJ銀行は店舗数を2023年度末に300程度にする計画。40%減になるという。スマホアプリを充実させてネットバンキングの利用者を増やし、運営経費のかかる店舗を減らす。

 コロナ前から、通帳廃止すると1000円をくれるキャンペーンをしていた。普通口座を持つ先着10万人を対象だった。店も通帳も要らない時代になるわけだ。欲しい人には通帳発行が有料化され、サービスの有料化が進む。
 で、上のやつ、残高ゼロの古通帳をネットで申し込んだ記憶がある。振り込まれたか確認の記帳に行ってみよう。

4.丸広百貨店、3年ぶり黒字転換 販管費削減で (日経より)

2020/2月期は、売上高が3%減の463億円、最終損益は2億3100万円の黒字(前期7300万円の赤字)だった。チラシの見直しなど販管費を抑制し、営業利益は2倍の4億4800万円だった。電子商取引(EC)の販売は伸びたが、主力の衣料品が振るわなかった。暖冬により冬物商戦が苦戦した。今期の業績予想はコロナ禍で未定とした。食品フロアなどを除き4/8日から営業を自粛中。

三年ぶりの黒字転換にホッとするが営業利益率は0.5%と収益力が弱い。もちろんこの決算にコロナの影はない。関心は上尾店のこと。近年、出ていくテナントも多いが、外装工事などをしてニトリやりそな銀行が入居するなど不動産業化が進む。ショーサンプラザは既に全館再開なので、丸広が自粛を緩めない理由が分からない。

なお自粛中は、ショーサンや丸広やアリオ上尾さらにJR東のイーサイトは多くのテナントを休ませていた。対してPAPA北上尾は少し開いていたような印象を受けた。これは大家側が家賃を背負ったか否かの差なのだろうか、ちょっと興味がある。

先日、大手百貨店が発表した4月の売上速報は軒並み70~80%の大幅減だった。被害は、都心集中型の百貨店ほどひどく、三越伊勢丹が81%減と最大だった。コジマ電気の例のように同じ業態でも郊外と中心部で被害の差は違うが、郊外百貨店はコロナ以前から構造不況業種になりつつある。

その売り場の花であるアパレル業界はコロナ以前から苦しかった。先日はレナウン倒産が話題になった。詳しくはかまちょ図書館へ

かつて人気の高い企業だった。アランドロンを起用したダーバンはカッコ良かった。ユニクロなどのFF台頭により随分前から業績不振になっていたが、この倒産は中国資本への傘下入りが失敗の元のようだ。

ところで、二月頃、同じく百貨店の売り場に依存したオンワードが、全国から700店を撤退と決めた。決算では500億円の赤字となり今後は三千店を半分にするという。EC(ネット)へのシフトによるのだが、撤退はデパートや商業施設の空床を生む。

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丸広上尾店にもダーバンや23区・組曲があるから、もし当店からこうしたブランドが消えると百貨店らしさが色あせる。
と思うなら、「買えってか」!?

丸広上尾店については前向きな事を別途書きたい。

 

つづく UDトラックスの2019年決算へ

 

 

 

2020年5月10日 (日)

コロナ不況と上尾市経済-3

落ち着くと、感染リスクよりも減収リスクが怖くなる

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(失敗を認めたくない)政府や官僚はPCR検査の拡大を怠たりながら、国民には家から出るな、企業には休めと言います。解除目標すら示せない延長宣言は空々しく聞こえ、「何言ってるんだ5/6までだったね」と言わんばかりに世間は動き始めました。

小池都知事に至っては「家に籠もりっぱなしだったので、疲れましたね」自粛疲れのために外出が増えたと言わんばかりですが、それは固定給保障の人の感覚、働かざるを得ない人々が多いのです。まだまだ遊興施設は閉じ、飲食店やトイレも少ないのですから遊び目的は限られます。「減収被害」に耐えられないから仕事に出るのだと思います。

1.花火大会と上尾夏祭りも中止

オリンピックの警備のために今夏の上尾花火大会は中止でしたが、来年オリンピックがあれば二年連続中止です。5月の浅草三社祭りは10月に延期、関東の祇園と呼ばれる「熊谷うちわ祭」は神事のみと伝えます。「新しい生活様式」に従って担ぎ手を2m間隔にしたら神輿は担げないという理由でしょうか…上尾夏祭りも中止です。

水上公園の”塩素”プールは大丈夫と思うのですが、県が閉鎖計画を早めてしまうのか気になります。11月の上尾市民マラソンは? とキリが有りません。感染第二波しだいですが、年内の公的イベントは自治体の存在価値が問われます。

すでに公園や博物館、美術館、図書館への制限付き利用を認めると政府も言いました。そもそもスーパーで買い物ができるのですから、不可能なわけありません。アビガンは100%ではありません、閉じこもって免疫力を低下させていたら、コロナを吸い込んだ時に助かりません。

2.インバウンド消失の影響がないのが幸い

観光資源が乏しい上尾市にはインバウンド恩恵も被害も有りませんが、市民の就業者の7割はサービス業ですから、勤め先での影響は出ているはずです。

少し前に、訪日外国人が3月は92%減となり、東日本大震災後の62%減をあっさり更新というニュースが出ましたが、関心事にはなりませんでした。むしろ、渡航制限が遅すぎたと恨む声がでました。きっと4月の減少率は99%!

「そして誰もこなくなった」。

日本からの入国制限は185国地域とあるように、世界中の航空業界は危機的です。各国で政府融資を求めていますが、豪州のバージンオーストラリアという国内二位の航空会社が政府保証を受けられず破綻したと伝えます。日経では投資家バフェット氏は航空株を全部売ったと伝え、乗客は戻らないと言います。インバウンドは死語になるかもしれません。

観光公害とまで言われたので異常でしたが、地方や宿泊、ツアー会社や観光バス等は大変です。そのために政府は需要喚起策「GoToキャンペーン」に約1.7兆円を計上します。足元のコロナ対策費が少なくて、終息後の方がてんこ盛りという批判を浴びても、(メンツが潰れるので)直すつもりは無いようです。

国内でも新幹線のビジネス客は、これからはテレビ会議浸透で減るはず。そもそも「新感染」って響きが悪い…。

3.固定費という経営用語が日常語になった

飲食店の苦境が伝えられます。売上がゼロでも支払わなくてはならないのが固定費、典型は家賃と(正社員)人件費、保険料などです。家賃を払わないと大家が困り、次に銀行が困るという連鎖が発生します。生命保険や損害保険も支払わないと解約です(生保等は6カ月延長策を導入)。

一般論ですが、正社員が多いとか設備に依存する固定費型の企業は売上減が即、赤字要因となります。反対に、仕入販売業のように変動費型の企業は売上減には変動費となる仕入れを減らして対応できますから、利益は低いけど不況抵抗力があると言われてきました。

以上は、損益分岐点と稼働率の話なのですが、この理屈が通るのは稼働(売上)が15%とか20%減った場合のことであり、半減とか9割減とかは論外です。なお、小泉・竹中の構造改革後には非正規雇用がグンと増えて全労働者の38%、流通業では6~8割が非正規です。非正規を解雇して正社員の雇用を守ることができるので企業規模を問わず不況抵抗力は昔よりも増しています。

このように固定費と言う経営用語が日常語のように浸透するのは、社会を経営的に支える意識が働くので良いことだと思っています。ただ、今起きている事態は月次決算であり、通年ではありません。ようは一か月間、売上無しでも資金繰りに耐えられるかと言う局面です。

4.手元流動性…超短期の支払い能力

3月半ばから4月そして、5月も営業自粛が解除されないのでフル二か月となると大企業でもきついです(だから工場や建設現場では稼働開始)。

現金や解約可能な短期有価証券の総額(手元流動性)に対する月商(年間売上高÷12)の倍率で支払い能力を見ることがあります。手元流動性÷月商です。手元に何か月分のキャッシュを持っているかです。

公開指標では無いために昔調べたことがありますが、ファナックとか任天堂のように一年間休んでも給料が払える会社もあります。家計なら月の生活費より何倍も持つことが望ましいのですが、企業の場合は多ければ良いという指標ではなく、一般の大企業でも2カ月程度、中小企業になると1~1.5カ月程度と言われます。

その点からも今回の休業要請は一か月が限界ですから、自粛に従わない所や再開がでるのは当然です。経営的に言えば、客が少なくて赤字でも、売価-変動費としての限界利益が得られるために固定費を少しでも回収できるからです(一杯500円のラーメンでも材料費200円を引いて300円が得られます)

欧米のように感染爆発が起きれば怖くて開けられないはずですが、PCR検査を抑制したために逆効果にもなっています。他国の例を見ている暇があったのに、今頃、家賃補助額を検討しているようです。

個人的には、人を守っても企業を無分別に守ることは良くないです。新陳代謝が進まないからです。先の豪の政府保証を断られた航空会社は平時から赤字だったようです(自力再建を目指すようです)。

つづく

2020年4月26日 (日)

コロナと上尾市経済-2

前記事-1の続き

経済力の違いだけではない。ヒマつぶし用に長文化してある

コロナ対策での休業補償を巡っては東京都の補償額が群を抜くが、千葉や神奈川、埼玉も少額ながら模索している。「金持ち」の違いと言えばそれまでだが、コロナ終息後にはどうせなら「手厚い東京」へと人や会社が密集しそうだ。

コロナは年初から世界中を襲ったが、それが日本にとって最悪だった。三月卒業、四月入学という人生の節目であり、多くの企業は三月期決算であり、行政も同様だ。せめて、1~二月に流行して高校や大学入試を混乱させなかっただけでも幸いだと思うしかない。

●企業

第1次オイルショック(1973年の第四次中東戦争)の影響を受けた世代なので昔のことを思い出す。74年は消費者物価が23%も上がって狂乱物価と呼ばれ、戦後初のマイナス成長となり、高度経済成長が終わった記念すべき年である(以上Wikiより)。トイレットペーパーに主婦が群がる映像はこの頃のものだが、今も同じ騒ぎが繰り返されるのが可笑しい。○○拭くだけの紙なのに。

少ないけど75年当時も内定取消しはあった。一か月の自宅待機後の5/1が入社式となった。不況感と言えば、ネオンや深夜番組が中止だったことしか記憶にないのは若さゆえだろう。だが、200人以上だったのに、翌年の採用が40人へ減ったことを知った時は時代の重さを少し感じた(なお減らし過ぎて後にマイナスだった)。こうしてみると、第一次オイルショックは大変な事だったが、その後に第二次オイルショックもあったように日本の成長過程で起きたいくつかの経済ショックは全て吸収してきた。

だから、今の停滞日本を襲うコロナショックには楽観的になれない。

既に、派遣の打切り・パートの雇い止めが一般的に行われているが、内定取り消しは少ない。昔と違い、非正規が正規雇用の調整弁として機能しているためだ。

ソニーは新入社員を給与保証付きで1カ月自宅待機させた。このような大手は多いだろう。4月に予定していたある会社では、非常事態宣言がでそうになると新人研修を途中でやめ、地方の新人は親元へ返して待機させた。給料がもらえるのだから、昔とはえらい違いだが、構造的な人手不足により、若い人を手離すという選択肢は無いようだ。

高崎線は朝も夕も座れる、と毎日出勤残業組は語るが、大手を中心にテレワークやテレビ会議が無理やり始まっている。しかし、テレビ会議でロクな発言もできない人、自宅でPC操作をしている全記録からは事務の自動化に置き換えられる仕事や無用な人が顕在化しやすい。テレワークは適者生存を加速すると思う。

イオンはパートとアルバイトに一律1万円の特別手当を払う。アルバイトにも払うのだから驚く。初めは7都府県で十数億円と見込んでいたが、宣言が全国に拡大されたことで対象が膨らみ、原資には役員報酬を最大三割、半年カットを充てるという。泣ける話だ(^-^?)。また、イオンモールはSCのテナントに賃料の減免を決めた。

でもこれらは一部に過ぎない。日本の約380万社のうち大企業は1%以下、中小企業が99%であるように世の中の企業はほとんど中小企業である。また従業員が5名以下の小規模企業が全体の9割弱、雇用の1/4を占めるから、給付や補償問題が必要になっている。事業への補償は限界があるが、人への給付は不可欠だ。

正社員を守るための非正規という役割だが、実はその下に日本人が仕事をしたくない分野に外国人労働者という低辺層を作ったのが今の日本だ。非正規や外国人労働者の増加は選挙で認めた政治が決めたことである。

●大学

奨学金の特別支給などをする大学があるが、明治学院大学はオンライン授業のための機材費として全学生に5万円を支給する。東海大学も学生3万人にオンライン授業のために1万円程度支給と言う。ネット接続には通信料金がかさむためだ。それもあってか、ソフトバンクは25歳以下のユーザーの50GB(5万円相当)を上限に無償化するという。

高校生の苦境が話題にならないのは、私学に対しても授業料無償化に近い大型補助が実施されているからだと思う。

●自治体の給付

浦安市は、市内の商店で使えるチケット、全市民17万人に1人2000円分を配布する。千葉県内では市民の平均年齢が一番低く、高所得な街だから、なんともちぐはぐな感じはする。

埼玉県長瀞町は全ての小中学生444人に5000円給付(220万円)をする。休校による家庭の食費負担が増えたからだと。少子化が進んだ町村はこの手の負担額は軽いから打ちやすい。

石川県志賀町は、町民1人につき2万円を上乗せする。町民約二万人への給付に約4億円が必要で、まず10カ月間で町長は毎月2割、一般職員約260人と副市長、教育長が毎月1割カットで8千万円分を確保。残りは財政調整基金(預金のこと)や中止になったイベントの運営費だという。

こうやって独自に払う例が増えてくると、自治体に同調圧力として働くかもしれないが、ふるさと納税の返礼品競争みたいになるのはご免だ。

●首長が報酬カットを宣言、さぁあなたも。

山梨県知事は給与125万円を「1円」にとして話題になった。早くに愛媛県の中村知事が全額返上(1カ月間)、北海道の鈴木知事、福岡県の小川知事らは減額にすると話題になっていたが、1円の方がニュースになりやすい。在宅療養と言う名の放置策で命を救えなかった大野知事はいつ報酬カットをするのか注目だ。

●上尾市長はブロック+コロナ

畠山市長は自分がみっともない立場にいることに気が付かないらしい。去年のブロック塀事件の責任を負う給与カットは宙に浮いたまま。三か月間、10%カットだったが、それでは甘い(?)と議会で否決されたためだ。この恥ずかしい状態を本来は彼の支持者が咎めないのは、選挙以外には関心が無いためだろうと想像する。

だって、この上にコロナ対策として給与カットを迫られたらどうするつもり?

見積式は、ブロック+コロナ=6カ月にプラス遅延分1カ月。

備忘として。AKB不正事件では事件発覚前に満額退職金で逃げきった部長がいたこと。監督責任を怠った副市長は任期切れで県庁へ戻り、減給処分を逃れたこと。

ようするにルーズなんだ。

●自治労が10万円を寄付する理由

自治労神奈川県職員労働組合は24日、組合員らに対し、給付された現金を県に寄付する提案を始めた。休業や短縮営業の事業者のための県の「協力金」では不十分として、寄付分を上乗せして支給してもらうという。朝日新聞より

行くなと言われてもパチンコ屋を探して外出する人達に10万円を給付するのだから、公平とは難しいものだが、上の給与等の返上の真意は補償財源を補うためではなく、公平感のためだと思う。首長や議員、公務員あるいは年金受給者も、さらには生活保護者も固定給的である。コロナ不況で収入減となるわけではないから、負担を迫られる前に進んで行うのだろう。

もちろん、公務員も年金受給者も将来は分からない。

つづく

 

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