スパークカーニバルの夜
紀元前220年ごろの出土品らしいので、二千年超も前である。日本の古代出土品とのスケール感や歴史の小ささを感じた。
兵馬俑(へいばよう)の展示は過去にもあったが見逃して来た。しかし本展示を年末に見てきた知人から、一度は見るべきとのお勧めだったので、上野の森美術館へ行った。
この案内文は京セラ美術館からの引用・・・1974年に中国の畑で井戸を掘っていた農民が偶然みつけた兵馬俑(へいばよう)。2000年以上前につくられた実物大の兵士や馬の陶器が大量に出土し、世界を驚かせました。その数は約8000体と推計されていますが、いまも調査は続いています。日中国交正常化から50年となる2022年、死後の皇帝を守り続けてきた兵馬俑が来日、古代中国の歴史に焦点をあてます。
ネット予約制。コロナ禍の対策として一気にスタンダードになったと思う。ネット予約で得たQRコードをスマホ画面でみせて入るわけだ。ART PASSサイトではいつも予約可の〇ばかりだったので、大寒波を歓迎して行ってみたが、終わりが近いためか混んでいた。私立高校生たちが多く来ていたのには驚いた。
映画館でおしゃべりすることは無い。短いひそひそ話が関の山だ。
映画館はコロナ以前から感染症対策として法に基づく換気システムが装備されている、と最近知った。つまり家庭や会議室よりも換気が良い。そして、多くの映画館はそんなに客が来ないから密になることもない。それなのに二か月位も休館し、開いたと想ったら、あの手この手の感染症対策で気の毒だ。病院の入り口で検温などしないのに、映画館に検温までさせるのは過剰対策だ。
そして、何でか知らないが、古い映画をやっていたりして、コロナ以前の上映スケジュールとは随分と違う。
「パラサイト 半地下の家族」をみた。
以下はネタばれあり。
予告編から想像していたのは、主役の貧乏家族が金持ち一家の地下室に、違法に棲みつく(寄生する)話しかと思ったが、それは勘違いだった。家庭教師や運転手などの仕事を得て一家丸ごと、就職したに過ぎず、そのプロセスに嘘は有ってもコミカルに描かれていた。
ところが、豪邸には地下室(北朝鮮との戦争状態のためにシェルターがある)があって、既に棲みついている人間がいたという展開はドキッとさせた。
いよいよ本当の物語が始まる感じと思っていたが期待外れな展開だった。格差社会のあり様を、家族構成を似せてユーモラスで描きながら、最後はバイオレンスな展開で寄生生活が終わってしまった。コメディから殺人へという極端な振れはエンタメ性への拘りなのだろうか・・・。
地上の金持ち家族、半地下の主人公家族、地下室に夫を潜ませる前家政婦という三層からなる家族間でどんな葛藤劇があるのかと期待した。弱者は、さらに下の人間を見つけて虐待するとか、或いはハリウッドが作れば半地下家族が金持ち家族に挑んで巧妙に豪邸を奪い取るサクセスストーリーにしたかもしれない。
芥川賞や直木賞みたいに、アカデミー賞受賞作品だから凄く面白いというわけでは無かった。
昨年に見た「ジョーカー」は本作と競ったらしい。極貧な環境から悪に陥る姿が描かれている点では似ているものがある。また、格差社会を描いた点では是枝監督の「万引き家族」も似ているが、こちらの方が人間や社会の描き方は丁寧だと思う。
日韓の映画で共通するのは、貧乏だけど仲良し家族に描かれていることだ。現実は貧すれば鈍するで、家庭が乱れやすいと思うが、それでは見ていていたたまれない。ただし、不安定な生活から抜け出す姿を描こうとしないのは、現実が深刻過ぎてそんな姿を描くときれいごとになるためなのだろうか。しかし社会への警鐘だけだと、貧困ビジネス風にも見えてしまう。
時代に翻弄される家族(子供)と言う点では「泥の河」を想い出す。
はるかに名作だと思う。
追記等あり。
2018/6/9 文化センター、PM1:30 一般1300円、中学生以下700円…
伊奈学園の吹奏楽部の演奏があるので出かけました。と言っても急にチケットもらったわけですが…。新装なった文化センターの大ホールというのも理由です。
何も知らないで出かけたのですが、会場は「心系」の障がい者福祉のイベントでした。物産展もありお土産を買いました。知っている人は居ないと思っていたのに、意外な人にバッタリ。他にEさんにも。スーパー帰りの主婦みたいに野菜抱えてたな。
主催はあげお福祉会後援会。開演前にいろいろ話があって、ちょっと不快なことも有りました。それは末尾に記しましょう。
話しによると、社会福祉法人)あげお福祉会は市の建物に入居しているものの、築40年と古く耐震性が無いから2020年に取り壊すため、建物を建てるための資金作りに困っているとのこと。
ネットで見たら三千万円目標の寄付募集中、その建物の上尾医療センターは、隣の新しい東保健センターとは対照的でした。自分に関りが無いと近くを通っても全く視野に入りませんね…。
この話で直ぐ思ったのが、「それなら畠山市長に言えば」。38億円の上平新図書館計画止めて、100分の一だけでこんなに大勢が救われますよ、と。現本館は耐震性OKなのに新図書館を作る計画でしたから、皆さんから見たら理不尽でしょう。
●伊奈学園の吹奏楽
日大アメフト部みたいという喩えは相応しくないけど、全国大会金賞の常連校だから伊奈学の看板部活です。何度か聞いたことがありますが、いつも底冷えする体育館だったから今日来たわけです。
中学部も合わせたら300人位の大規模なので今回のステージも、メンバーの入れ替わりをしながで窮屈に見えました。伊奈学レベルになると大宮ソニックシティの大ホールクラスでしょうね。これだけブランド確立した部活なら統一ロゴやキャラクターデザインがあっても良いと思いましたね、もったいない。
何がしかの部活動を熱心にやりたいならこの高校は良い公立高校です。
追記 5/31朝日新聞に、指揮者で顧問の宇畑知樹先生の起稿がありました。過去19回出場し通算15回、只今三回連続金賞とのこと。部員は307人(中学46、高校261人)。方針は「生徒が主役、生徒が教師の道具にならないように」と語ります。時節柄、日大アメフトと比較しますワ…。高校部員は生徒数の一割超、専門校化しましょうか!。そして上尾伊奈学園にしませんか、是非(^^♪
ここから下は、ドビッシーのである調へ
●開会前に、議員達の氏名を読み上げ、議員は立ち上がって顔見世し、拍手をもらう、という演出はダメ。
例年は読み上げしていないと言っていたのに今回やったのは、建設事情への配慮かな。「汚職事件」を、不祥事と言い繕ったのも彼らへの遠慮に聞こえた。(聞き間違えかも知れないが)新政クラブK、S、公明党M、T、政策フォーラムE議員と思う。その前に国会議員のNが紹介された。なんとN本人は既に他用で退席だろ!。売名目的がミエミエの厚顔無恥とはこのこと。
議会で質問や要望してもらうのは良いが、建設土木だろうが福祉だろうが教育だろうがカネの話には首を突っ込み、それが「公正な公金の配分だった場合」ですら「私のおかげ」と吹聴する奴が現れるのがこの世界。
議員が各種会合や披露に嬉々として来るのは、決まって選挙対策だ。今回も招待状で来たと思う。彼らに純粋な動機があったとしても、思惑との区別は一般人には分からない。だから読み上げ無しの伝統を守るべきだ。
議会が無くても月給出るから、有料招待かボランティアとして招くことを勧めたい。例えば物産店の売り子とか。
口上手だから
しかもWin-Winだろう (^-^?)
そして人目に付かない所でも活躍してくれ・・・頼むから
折れない心の育て方
この講演会を見つけ、聴けたのはネットの効果だと思う。
ゆとり教育の提唱者とも揶揄された寺脇氏は、子供の能力を低下させた張本人みたいな言われ方をされるが、テレビに出ることも多く、その話はなかなか面白く官僚とは思えない。マルチな文化人だ。
彼以上に元高級官僚として有名なのが前川氏。
『公平・公正であるべき行政のあり方が歪められた』
『極めて薄弱な根拠のもとで規制緩和が行われた』
あまりにも有名であり、地方自治体にも言える普遍性のある言葉としてスキだ。
教育問題を自分の言葉で語れる人達だが、先輩の寺脇氏が僕はツッコミ役、前川さんはボケの漫談コンビと紹介をして笑いを誘ったように仲が良いらしい。
子供の不登校やいじめの問題を扱うのかと思ったが、それに限定せず幅広い内容だった。前川氏は初めに生い立ちを語った。東京に転居した小学生の頃一時期不登校だったという。フロムの自由からの逃走を愛読したり、高校時代は学校が無秩序状態だったから「自分で考え、自分で見出したものしか信じられない」と10代で悟ったと言う。
意味もなく丸暗記させられることは大嫌いと言う寺脇氏は「自ら学び、自ら考える」を目的に「主体的・対話的・深い学び」の教育の転換を熱く語っていた。実はそれこそがゆとり教育だとも言う。
最近、森友問題で佐川長官が注目され、"高級官僚とはどんな人達"みたいな話がテレビで面白おかしく伝えられていたが、”自分の無い人、自分の言葉で語れない人”が官僚の中に結構いると前川氏は嘆いていた。だから使い捨てになるとも。
道徳教育がスタートするらしい。折れない心のためには、心を鍛える=道徳として行われるようだが、「柳に雪折れなし」の喩えとして、硬さではなく柔軟性が必要であり、それには自分の中に如何に豊かなものを持っているかが大切だと言う。
前川氏は子供の夜間学校支援をしている。川口市に公立の夜間中学校が開校予定らしい。公立としては何十年ぶりかの事と言うと会場から拍手がおきた。潜在的に必要な人は日本人だけでなく外国人も含まれ、100万人以上いるから政令市に一つは必要だと言う。
退官後は遠慮なく政治に物申して注目されるためか講演が多いようだ。でも本日は参加500円、500人弱で満席だから総額でも25万円にしかならない。集客力あるタレント性と比べたら破格の講演料で請けているから、”おカネじゃないよ”という両氏の志が伝わる。ネットで見たら前川製作所の親族とあった。ユニークな経営のため80年代に工場見学をし社長さんと会った記憶もあるが、お顔は似てないと思う。
会場の8割は女性かな。子育て世代と高齢世代が多かったが、賑やかだった。市外からも来ていると思うが、わが街の雰囲気とは明らかに違った…浦和市らしさがあった。スマホを持っている人が”FBに上げるわ”とか、そんな会話が当たり前のように耳に入ってきた。
記念として「これからの日本、これからの教育」(前川喜平、寺脇研/ちくま新書)を買って二人の署名をもらって帰った。その前に読まなくてはならない本があるし、教育も我が家は必要ないので、いつ読むか分からないな・・・。
そもそも本日は、ネットで知り合ってメールでしか知らなかった方とようやく対面でき、お茶を飲んで帰ったことも大きかった。
さいたま新都心での大道芸フェスティバル
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