カテゴリー「経済・政治・国際」の165件の記事

2021年10月26日 (火)

買収公約って効果あるのか?

日本人は、バラマキ選挙公約に釣られない、だろう。

 感染減少には日本人のマスク装着率の高さがある、と欧米から褒められたりする。清潔感や民度の高さという意味もあるから、こそばゆいけれど、それが日本人のモラルの高さへと拡大解釈できるかは今から試される。

 去年の三月頃、国の制度融資が始まり、これから大変だと政府系金融機関の人から聞いたことがある。反社会勢力からの申請が増えるからだと言う。プロだから見抜けるものの、その手間が大変なストレスだという。

 その後は本格的な自粛要請が始まり、個人や零細業者への持続給付金事業が全国規模で始まった。ところが反社会勢力どころかツイッターで手口を教えるなど、一般人にまで不正受給が広まったという報道があった。今見ると、経産省サイトでは「それって誤って申請しちゃったんだよね、自主的に返せば加算金や延滞金もタダにするし警察にも言わないよ」と言っているようなものだ。いちいち摘発していられない位、多かったのかもしれない。

 二人の若きエリート官僚の逮捕は象徴的だったが、どさくさに紛れて、もえらる金はズルしてももらおうという人が現れるものだ。フリーランスや零細業者だけではなく、コロナファイターと称賛された人の中からもでた。コロナ患者を受け入れると言いながら数千万円もらう「幽霊病床」で儲ける医療機関である。

 制度の甘さが招いたグレーな受給もある。

飲食店への休業補償では一日6万円とか3万円とかが支給された。これは月の固定費が小さい、つまり家賃が安とか従業員が一人や家族程度の店舗兼住宅みたいなところだと、丸儲けになるだろう。それを伝える毎日新聞では兜町の給付金成金みたいな話があった。で、本日の読売には『一生コロナでもいい』という店主までいた。

 こんなだから20年前の、西友偽装肉返金騒動を想い出した。検索したら画像がいっぱい出てきた。「タダでお金がもらえる」という情報が流れて『感染』が広まった点では似ている。元の画像はこちら

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 現在の不正受給の方が書類捏造やネットに進化しており、見た目で分かる人物ではないから深刻である。違いと言えば、あの頃のテレビがおおらかだったな。

 実際は飲食店の多くは苦戦しており、コロナ禍で45000店が閉店したと推定される。給付金が廃業を促した面もありそうだ。

 さて、カネを配ると言えば今回の衆院選だが、本当に配ったのは劣化市における市長選挙である。

初めは小田原市長選(2020/5)。公約に『ひとり10万円』と書いてあるから、てっきり市が独自に10万くれると理解された。そして僅差で現職を破って当選したら、「それは国の給付金のこと」と釈明したというバカみたいな話だ。小田原城が泣くよね・・・

一人12万円という高額で注目された千代田区(6万人)の話はちょっとややこしい。これは選挙公約ではない。基金458億円を持つ超リッチな自治体に困窮世帯が多いハズはないが、80億など大したこと無いのだろう。この政策は石川区長がマンションの優遇取引の疑惑隠しや市民の歓心を得るためだと批判された。結局、次の選挙には出なかったが、都民ファーストの新市長は給付を実施した。これは東京一極集中の特別配当と呼ぶべきだ。

愛知県岡崎市(35万人)では、3選を目指す現職を破って当選した。『コンベンションホールの80億円をやめ、全市民に1人5万円を戻す』という公約らしい。原資195億円のために、6つの基金取崩しを計画したが議会に反対された。5万円給付否決「嘘はついていない」といっている。

さらに、香川・丸亀市(11万人)は公約で「全市民への現金10万円支給」を掲げ、現職との差917票で当選した。しかし財源が足りないから5万円に減らすことにした。ボートレース事業があって、巣ごもり需要でネットの舟券注文が想定より60億円増えるからというが、新市民会館に95億円かかるなど財政事情からから3万円に減らした(約23億円)。

愛知県の半田市長選挙(6月)では、商品券2万円配る公約で2位に大差をつけて当選した。必要な24億円のために財政調整基金44億円から取り崩すという。

参考 市長選挙で相次ぐ「給付金公約」問題と、政策本位選挙の限界

 こんな買収公約で当選する例は多いのかと思ったが、日本には市区が約800あり、年200件の選挙が行われているとすれば、ごく例外みたいだ。そもそも自治体は、資金繰りのために借金(地方債)をすることが出来ないから、現金給付をするには、市の貯金を取り崩すことが前提だ。それには議会の賛成が必要となり、反対されて混乱するのがオチである。

 一方、国は通貨発行権があるからカネを配れる。では、衆議院選挙でのバラマキ合戦は国民に受け入れられるのだろうか。朝日新聞が直近の選挙分析を伝えた。他で見かける予想よりもリベラル勢力には痛い内容となった。

 自民が単独過半数確保の勢い、立憲はほぼ横ばい  

 そしてこの報道は本日の株価が500円も上がる材料にもなった。

 朝日の調査は小選挙区で35万人、比例区で2万5千人という大規模だが、35万の方がネット調査なのがやや気がかりだ。でも同時に別の調査もしており、その中では、「消費税を10%のまま維持するほうがよい 57」とか、「憲法の改正に賛成 47」となっており、整合性がありそうに見えた。

 つまり、有権者は給付金などのバラマキ公約では釣られない、と見える。仮に、その理由が財政悪化への懸念だとしたら、それがこの選挙の成果の一つなのだろう。

 

 

 

 

2021年10月20日 (水)

中根一幸さん出陣式と期日前投票で黄金の牛

中根候補の出陣式?

選挙初日の昼前、上尾駅丸広前で中根候補の出陣式らしき集会を見た。

大きな声で演説していた。上尾市の公明党市議や自民党市議や県議などもずらっと並んでいた。傍らの高齢の人が、老人会みたいになっちゃったよと苦笑いしていたが、公明党や共産党だって似たようなものだろう。世代交代が進まずに高齢党員が運動しているという姿は、実は彼らの息子や娘すら説得できていないのかもしれない。

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10/1の産経記事に埼玉6区の事がでており、中根さんは退路を断つ覚悟なのだと(記事はもう見られない)。

 彼は二回連続、小選挙区で大島さんに敗れて比例復活だが、党のルールで今回は比例復活はできないらしい。前回は、中根氏の9万2222票に対し大島氏が10万6448票だった。そしてこう続く。

過去2回の衆院選がいずれも共産党候補を含む三つどもえの戦いだったのに対し、次期衆院選は一騎打ちとなる見通しだ。「非自民票」が分散しにくい構図となり、中根氏にとって格段に厳しい選挙となることは疑いようがない。 

思い切ってその先の話しを聞いてみた。今は適任者がいないといった。連立を組んでいると言っても、他党の県議だとねー、気が進まないんだよねーと笑う。末端はそんなもんなんだ ('ω')

 それにしても岸田人気は高くならない。看板替え効果は総裁選テレビ中継の頃がピークだったかもしれない。感染減少の効果が支持率にでていない。選挙はイメージだから前任者よりはルックスは良いのに、「何か話しているようで実は何も話していない。」と小沢一郎さんは旨いことを言っていた。党内右派への配慮のまま選挙戦に入ったためかもしれない。

 なお、3・4・5波のピークは四カ月サイクルになっているから、今月末が大底で年末年始に第6波ビークと予想されている。専門家も説明できない曲線なのだが、ワクチン接種は「全人口の80%いきそう」 河野さんは言うし、年内には外資、来春は塩野義から経口薬が出るだろうから、第6波は小さいハズだと思う。

そうでなかったら、もうお手上げ。

●駅前の期日前投票所へ

 早めに済ませておくと楽だ。選挙公報がまだこないのは仕方ないが、何日に届くかはハッキリ記録しておくと良いだろう。市議選などは投票日の数日前だった。県の委託費である選挙費用は7200万円だ。

 期日前や投票所の新設など費用を膨らませる割に投票率は冴えない。前回は52%くらいだ。タレント達がネットで投票を呼び掛ける運動が配信されている。アメリカの大統領選挙を想い出し、アメリカは誰を支持するかまで訴えていた。今回の投票率呼びかけ、日本での効果はどうなるだろうか。まぁ選管の「やってます感仕事」よりはマシだろう。

●黄金の牛上尾店で実証実験は・・・

帰りに焼き肉屋へ寄った。ここに来るたびに昔を思い出す。ビル上階に子供達が通ったPAL進学塾というのがあって、いろいろ先生にも世話になった。ユニークな塾だったが、いつしか大手進学塾が上尾に進出してきて淘汰されてしまったらしい。

 焼肉屋は空いていたが、徐々に客は戻りつつあるという。埼玉県の実証実験はやっていなかった。

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 どうせなら恵比寿亭にしようと思っていた。この件でテレビのインタビュー映像を見たことがあるからだが、お店のHPを見たらこう書いてあった。

ワクチン接種者、未接種者の差別化等を条件とした
制限緩和の為の実証実験 不参加のお知らせ

当店では、満足のいく接客・おもてなしが出来ないと判断し
「制限緩和の実証実験」は不参加とさせて頂きます。

接種率が80%になったら証明書なんか意味無いだろう。また焼肉屋は排気が良いから他の形態よりも安心である。まだ九時までの営業だった。

 街の中は静かなもので、選挙らしい雰囲気は無かった。選挙はテレビの中だけだ。ネットは自分の感心のある情報しか見ないから、無関心層には届きにくいだろう。

 

 

2021年10月18日 (月)

リベラルが負け続ける理由とは 

『寛容になれと、不寛容に主張する』、それが過剰リベラルですよね…

前記事 小選挙区の一位効果

参考

共同通信の調査/比例区の投票先 解散直後の10/16-17、1257人

自民党29.6%、立憲民主党9.7%、共産党4.8%、公明党4.7%、日本維新の会3.9%、国民民主党0.7%、れいわ新選組0.5%、社民党0.5%など。「まだ決めていない」は39.4%。

岸田政権は安倍菅政権の路線を継承すべきか。「継承するべきだ」26.7%、「転換するべきだ」68.9%。 

読売新聞調査 10/14-15、1044人)
政党支持率 自民40、立憲6、公明3、共産3
比例区   自民44、立憲12、公明6、共産5

 2008年の民主党政権の誕生とか4年後の自民党の復権は、敵失によるものだが政権交代は民主主義の健全さでもある。しかし、その後の安倍・菅政権は8年も続き、最後は選挙に負けたのではなく自ら辞任した。その間、安倍さんは14、17年の衆院選や13、16、19年の参院選のいずれも勝利し、憲政史上最長という記録まで作った。

立憲民主党はまだ出来て四年、55人当選からスタートしその後は選挙が無いのに110人へ倍化した。希望の党や無所属からの転入組によるものだろう。この110人という議席数は1980年代の日本社会党のスケール並みである。当時の政党支持率を見ると社会党は11~12%位だから、今の立憲の6~8%はとても低い。

結局、支持率低い立憲が議席数が多いというお得になっていて本当の実力はまだ分からない。そして今回、立憲と共産合わせた支持率は(調査により)5~10%程度なのに、比例区調査は合わせて15-17%と高い。野党共闘の効果がどの程度に増えるかに関心が向くが、上の調査では脱アベ政治を願う人が7割近くいても、リベラル勢力ではなく自公でということらしい。

リベラルの支持が上らない理由について9/9の朝日新聞にインタビュー記事があった。

 岡田教授はリベラルを自認する人で、なぜリベラルは負け続けるのかという本を出しておりタイトルに釣られて読んだことがある。実はピンとこなかったのだが、このインタビューは腑に落ちる話だったので、(長いため)テキトーにかいつまんでみた。なお、掲載時は野党共闘はまだ調整中だった。


・支持者達は、民主的なルールを平気で無視する政権を有権者が信任し続けることを、『我々の真っ当な政治は間違っていない。国民はまだ覚醒していないのだ』と言って自らを納得させているだけ。

・多様性の問題も同じ。寛容になれと、不寛容に主張している。政治とは自分の信条の純度を上げてそれを実現することだと信じ、四角四面で潔癖主義のピューリタン化してしまっている。

 リベラルは左翼という意味にも使われるが、とても曖昧で訳語の一つに寛容がある。保守政党である自由民主党の英語名にもリベラルが使われている。しかし、寛容に徹しようとすると、極端な喩えだが「多様性を訴えるなら差別的表現だって認めろよ」という調子で反撃される。これを「寛容のパラドックス」というらしく、これでは不寛容な人のほうが遠慮なく振るまえて楽である。

 岡田氏は、そんな熱心なリベラル派を『ピューリタン(自分に厳しく潔癖な人)』と喩えるが、ずいぶんと遠慮した表現だ。むしろ、記事見出しに、『信条の純度を上げて狭める支持者の幅』と書くように、それこそ『過剰リベラル』と言い換えたほうが良いと思った。過剰というのは曖昧だけど、寛容そのものが曖昧だし、すでにある用語なのであえて使った。平たく言えば、正論を吐きながら極端に走り過ぎるというような意味だ。


・改憲に反対か賛成かと大雑把に分けられるほど有権者は単純ではない。9条に限っても、護憲派の人たちでも非武装中立から戦力としての自衛隊を認める人まで、かなりの幅がある。それなのに、憲法を一文字たりとも変えるなと訴える純度の高い人々を実像以上に大きな固定客だと見なし、彼らに背を向けられたら終りだと怯えている。そのために新たなマーケットを開拓できなくなっている。」

・「訴える政策の順番がちがうということ。ジェンダー平等や性的少数者の権利、原発、動物愛護は大切です。でもそれが響く人は初めから野党に投票している。今政治が示すべきは、当然ながら、人々の生活を守るという強い意志です。

・リベラルも保守も、極端な固定客をつなぎとめようとしている。その結果、中庸な人々の政治的期待は行き場を失っている。

  最後に引用した文が全てだと思う。岡田氏が、日本政治に中道右派や中道左派を求めているのかは分からないが、私的にはそう読める。

 安倍政治とはアベノミクスで目をそらし、隣国を脅威とするイデオロギーの右傾化、内向き政治だったと思う。その対抗で立憲は左傾したが支持は広がらなかった。就職市場が活況になったのは若い人の支持に直結した(アベノミクス効果よりも人口構成による人手不足だが)。また、安倍さんは、幼児や高校の無償化策を公約にして実現している。

 彼らの思想性からは遠い政策なのに、今度の岸田さんも配分とか支給政策を(曖昧なまま)宣伝して、リベラル側の政策をパクって中和作戦を平気でやる。そして与党だから実現できる。岸田さんは自分の目玉会議に連合会長まで入れちゃった

つまり、日本の自民党には大きな政府を前提にする人がいて(野党的な役割もあるし、財政無責任さもある)、国民の多くはわざわざ政権が変えるのは不安だから、『強い方についていれば楽』という事なのだと思う。また、政治への期待度が低いから棄権が多いのではなく、むしろ生活満足度の基準が低くなったのでは無いだろうか。低位安定という感じだ。そうでなければ低投票率が続く理由が分からない。

 コロナで辛酸舐めた人が増えたから投票率アップを期待しても、支持率を見ていると小幅に収まりそうな気もする。そして、配分を気前よく宣伝している政党が好かれないのは、"出来っこねー"という不信感よりも、背景にある考え方の純度が受け入れられないのだろうと思う。

 特に立憲が自民党との差別化をすればするほど公約が先鋭化する。総裁選の最中に出てきた彼らの初期の公約は、一つ一つは正論でも、世間が望む喫緊の課題ですか?って感じた。迷える中間層を取るには不利だろう。

 結局、上の朝日記事のタイトルは「リベラルが陥る独善」だった。

 

 

2021年10月14日 (木)

小選挙区制の一位効果と中道無き野党共闘

得票率48%で議席の四分の三を得た自民党

 『流れない水は濁る』というように、安倍・菅政権は長すぎた。

ところが、小選挙区制が水の流れを堰き止めている。第一党へ票数以上に過大な議席を与える仕組となり、膨大な死票を生む。

前回2017年10月の衆議院選挙の投票数と議席数をみてみた。

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2017年の衆議院小選挙区では、自民党は48%の得票率で75%の218議席を得て、過大評価された。この効果は2014年の時もほぼ同じらしい。

実力以上の成果は、安倍人気でもなく、候補者の力でもない。たんに対立側が分散してしまうためだ。だから野党に選挙協力されると、若い自民党議員ほど不安になる。それが選挙の顔を求める菅おろしから総裁選へとつながった。

前回、希望の党は多くの選挙区で自民に敗れて一番非効率だった。立憲民主は得票率9%でも効率がよい。候補を絞って狭く臨んだためだろうから、手を広げるとこうはならない。かと言って共産党はもっとも非効率なのだが、彼らは比例区への集票を目的にしている。

この選挙制度がある限り、選挙区調整をして一本化することは野合でもなんでもない。有権者に受け入れられるか否かであり、勝ったもん勝ちだ。

だって、先の自民党総裁選で鮮明になった自民党右派と公明党は一緒にやれる仲では無いのに、政権に座るうま味を優先して平気で野合する。かつての民主党の失敗を、政権への執着心に欠けたからと批判されたが、確かにそう思う。

利権のうま味を知る前に、または、信条より損得、と悟る前に内輪もめした。

自公VS立共になれるか?

四野党共闘といっても実質は立憲と共産によるものだ。社民党は福島さんがドンドン小さくしている感じだ。れいわ新選組はいつしかアジ演説に共感する人の集まりに見えてきたが、最近、衆議院議員が産まれた。緊急事態宣言中にセクシーキャバクラへ行って立憲から除籍された高井崇志議員が入った。こぼれてきた議員を拾うまでになったのは、真の優しさなのか相互の損得なのか分からない。

たぶん、この共闘は長続きしない。立憲に一方的に有利で、共産党が候補を取り下げる形のようだ(共産は二選挙区しか得られないらしい)。自公連携の「比例区は公明党へ」みたいな「比例区は共産党へ」というギブ&テークが無い。

共産党が当選するあての無い小選挙区にカネと人をつぎ込むのは、比例区の票集めのためだから、不平等条約みたいだ。寛容であれというリベラルが不寛容となり、保守の方が寛容的という皮肉だ。 (ホントは打算的だけどね…)。

新聞社が、もうじき野党共闘の議席増を予測する。じつは横浜市長選の直後が自民党の最悪期だったらしい。自民の支持率は少し切り返しているが、長期安倍政権への嫌悪感も残っており、勝ち過ぎていた反動で元々10~20議席位は減ると言われていた。そこに野党共闘で何議席積上るのか、知りたいのだが枝野氏は語らないらしい。

先日の岸田首相の所信表明をスカスカと批判していたが、立憲の公約もニッチ向きであり、支持率一割を超えられない原因に見える。先の総裁選で自民党の中の幅の広さが見えたものの、問題が多い自民党が支持率一強となるのは、日本に中道勢力が無いから選びようが無い結果と思う。安倍さんが右翼的過ぎた反動で立憲は左へシフトし過ぎたのでは無いだろうか。

一方、比例区は基本的に得票数に応じて議席配分される(ただ自民党は33%37%とった)比例区の議席数は全体の38%と少なく、政党支持率で野党は伸びていないから、ここでの増加分はあまり期待できない。

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後は、投票率がキーポイントだ。前回53.68%は2014年より1ポイント増だった。

今まで棄権した人もコロナで行政とアクセスが増えたから投票率は高まる、と予想する。5ポイント増の58%でも相当な変化が起きるが、そこまで行くか?

ミサイルが飛んでこないのは選挙に中立だ。

説明できない位、感染者数が減ったのは与党に有利だ。

感染が減るほど立憲のゼロコロナ戦略は自民のウイズコロナに勝てない。

二週間前の行動の結果というのに、二週間前は連休で騒いでた。

それでも感染減っている。

菅さん、あんなに叩いてごめんなさい・・・。

それでも、

『8月の恨みを忘れるな』を合言葉にすればイイ。

参考 FNN・産経合同調査 10月 なのに!


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2021年7月 6日 (火)

小池さんに負けたは論点すり替え

マスコミがパフォーマンスを誇大に伝える悪い癖

 小池さんが療養明けに復帰会見した報道が気になった。

 都議選公示前に体調不良を理由に引っ込み、最終盤にでてきたのでマスコミとしてのニュース価値はあったようだ。しかし、ばたんと倒れても、それが本望のセリフに焦点を当て、コロナや五輪で何を語ったかは些末な扱いだ。たぶん会見の中身が薄かったと思うが、世間は彼女の歯が浮くようなセリフに反応するだろうという、マスコミの先入観が政治の劣化に一役買っている。

 小池さんは、投票直前の土曜日に都民フの十数名を応援に駆け付けたのはサプライズであり、そのために自民党は「負けた」と解釈していた。田崎史郎さんも小池さんの策士ぶりを褒めていた。それは明かな論点そらしだ。負けた原因が自民党にあることを扱わないように、というカムフラージュなのだろう。

 そもそも、自民党は負けても姿勢を改めることは無いだろう。

投票率が9ポイントも下がったのに、浮動票に依存した都民ファーストが議席半減にならないのは、兼自民の表れが根強いのだと思う。小池さんが最後に出てきた位で議席が増えたなんて、根拠が無さすぎる。

得票数の前回比を見ると、都民フは103万票となり前回から100万票減らした票数を増やしたのは立憲と維新だけだ。

都民フの票は半減したのだ。消えた百万票の大部分は棄権だろうと思う。それでも百万票が残っていたのは、都民フが何かの成果を出したからでは無く、大失敗をしていないためかもしれないし、小池都知事の支持率も57%と高いので基盤はあったのだ。

 演技性人格とも言われるように、パフォーマンスだけの人をリーダーだと勘違いする人が多いのが日本の政治レベルなのだから、仕方ない。都民フは西の大阪維新みたいに地域政党だが、維新のようにマッチョで品が無い議員は少ないと思っていた。そしたら、さっそく免許停止違反で交通事故という当選議員が現れた。こういう人が増えてくると、維新化の始まりだ。

 一方、選挙協力で共産党と立憲は伸びたが、立憲は国政では第二党なのに、都市型政党と見なされていないことが分かった。たぶん、大都会の新しい有権者ニーズは扶助的な配賦に期待する人だけでは無いのだろう。

 自民党そのものが能力的に行き詰まっており、衆議院は前回までが勝ち過ぎなのだから、野党間の選挙協力により、各党の支持率が小さくても、それ以上に議席を増やすことは可能だ。しかし、個人的には都民フには小池さんにおんぶした面と古い自民を嫌った新しい保守勢力という面もあり、立憲が国政でその支持層を取り込めないと大きな勢力にはなれないだろうなと感じた・・・。

 昨年秋のアメリカ大統領選挙には関心をもって外電を見ていたが、あちらの投票分析は本当に細かくできていて驚く。日本でも、出口調査をするなら有権者の背景を性別、年齢、学歴、収入、職業、政策判断など細かく聞いても良いだろうと思う。

 

2021年2月16日 (火)

日経平均株価が30年ぶりだがTOPIXの方が実態

先日来、株価がニュースになっている。

とうとう、バブル崩壊後の三十年ぶりに3万円台回復というニュースになった。判で押したように生活感とかけ離れているという話題も被せてくる。

テレビで言っている株価は日経225種のことだが、株式市場全体を見るのは東証株価平均TOPIXである。日経平均よりもTOPIXの方が投信のベンチマークに使われる。5年間比較をすると赤のTOPIXは三年前の高値に並んだ程度である。

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青の日経平均が飛びぬけているのは、ユニクロとソフトバンクの為だろう。この二銘柄は日経平均への影響度が強い。共に最低投資額が一千万円になってしまった。

昔の38000円時代をおぼえているが、世の中の雰囲気は大違いだ。今はコロナの感染者数が40万人、死者数は7000人超えの最中であり、とても暗い。

去年のGDP伸率は前年比マイナス4.8%、リーマンショックの2009年以来、11年ぶりのマイナスというニュースも出ていたが、10-12月期が+12.7%という良い値の方を見て買われていた。でも、緊急事態宣言によりこの1-3月期はまたマイナスだからそのうち下げるだろう。

企業業績は三分の一は増益組、他は減益か赤字のようだ。製造業が堅調なのは中国経済のおかげだろう。

ようするに不況下の株高なのだが、その背景は財政出動が予想以上に大きかったという見方で 安心して上げている。カネ余り相場にモラルは関係ない。

そして、今まではアメリカ相場次第だったが、そこに中国次第も追加されているのが日本の株価だ。

 

2021年2月 7日 (日)

森喜朗の「女は話が長い」の核心はジェンダー論じゃない

話しの短い女性を登用しても済まない話し。

追記 森辞職となればJOC会長・旧皇族出身の竹田恒和氏(フランス捜査当局による贈収賄容疑)の辞任に続くわけで、美しい言葉の裏には利権や封建思想が宿る。


 どうしても「井戸端会議」を連想した思い込みに囚われやすいが、森さんは自分も話は長いほうだと言っていた。彼が根に持っていたのは、予定調和の会議が乱される事、或いは実質的な仕切り役としての存在感が削がれたり、演説まがいの長話を垂れる時間が取れなかったことへの不快感にありそうだ。

 行政の会議とか委員会には、始まる前から用意されたシナリオが消化されれば良いと思っているフシがある。実質、報告会、承認会にみたいなもので行政手続きの工程になっている。

乱数表で選ばれたわけでもなく、フィルターを通して選ばれたメンバーだから、その網にかからなかった人が入ってしまうと、その人の発言は調和を妨げるはずだ。実際、空気を読まないとか無知から論点外れな事を言う人もいるだろう。でも森さんの記憶にあったのは、忖度しない素朴な質問や疑問を挟む人のことであり、それがたまたま特定の女の委員だったらしい。

森発言の裏は「男は話が短くてイラつかない」である。

というのは、委員会に選ばれるは、そこに鎮座した権力者(人事権者)の顔色を伺って、口を挟むなんて「考えもしない」利害関係者が多い。その場にいた山下氏も取材に対して「指摘する機を逸してしまったというのが正直な感想」と言っていたが、会議後に問題視した節はない。つまり森さんへの「教育的指導」ができなかった。

だから既得権益を代表する女性委員だったら予定調和の話となり、素人目線からの話しであっても遠慮し、長話にはならない。実際、行政の委員会に選ばれるなんて名誉なこととして親和的態度に終始する女性だっているはず。つきつめれば、委員会が情や利権で支配されるのか、理で支配されるのかという違いだ。

そこを、体育会系と村社会で重なった部分の人が「女は話が長くてメンドウだ」という次元に、無意識に留めている。森発言をジェンダー論で批判するのは当然だが、そこに拘りすぎるのは矮小化だ。

森さん、麻生さん、二階さん達の主張に共通するのは結論を述べても理由が足りないこと。正直に理由を言うと露骨になるからだろう。もはや老害というよりも老醜に近いのに、それに依存しないとやっていけない日本になっている。

思い起こすのは、この間の畠山市長の政治案件である上平新複合施設検討委員会で異議を唱えた人たちが続出したこと。森発言の裏返しとして、たいへん良い委員会だった。ただ、あの後、「話が長い」なんて愚痴った人はいなかったが、予定通りにいかなくなったと嘆いた人はいただろう。

でも、それが健全なのだから恥じることは無い。

 

2021年1月24日 (日)

ドラマやSNSから飛び出てしまったアメリカ

トランプさんから犬笛(ツイッター)を取り上げた意味。

 結局、予定通りにバイデン大統領の就任式が行われた。トランプがオバマの政策の全否定から入ったように、バイデンはトランプの否定から始めていた。

1/8()は日本では二回目の緊急事態宣言のニュース一辺倒だったが、個人的にはアメリのトランプ支持者による連邦議会襲撃の方が気になった。アメリカ歴史に刻まれる大事件だったが、アメリカって国がとうとう、TVドラマやSNSから飛び出てしまった感じを受けた。

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月ぎめ千円程度のネット配信の有料放送が外出自粛生活下で契約数が増えている。単月視聴もできるので手軽だ。

 20年前のドラマ「24」はホワイトハウス内の陰謀やテロが定番だった。2010年代に作られた「ホームランド」はさらにリアルだった。あの議会襲撃事件後、トランプをクビにする憲法修正25条発動をペンス副大統領に迫る動きがあったが、二つのドラマにも同じような場面があった。また能力のない身内()を側近に重用する話もあった。「ホームランド」では、自分のメディアでウソを煽るポピュリスト活動家が登場したが、人物設定が2016年のトランプ選対責任者スティーブン・バノン風なのに驚いた(先日、恩赦になった)。

最近ではNHKの「グッドファイト2」という法律ドラマが面白い。洗練されたユーモアだけでなく、現実の民主党と共和党という時代を投影し、トランプを皮肉る場面がでてくる。この間はゴールデンシャワーという日本ではまねのできない話題を扱っていた。トランプ政権二年目当りが背景のようで、「あと二年も続くのか」と主人公が嘆いていた。

ところで、24やホームランドでは、陰謀劇の最後に大統領が潔く責任を取って辞任するというハッピーエンドだが、現実はそうはならなかった。

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この襲撃前の集会場所には絞首台があった。アメリカでは絞首台は黒人差別の象徴というが議会乱入後に叫んでいたのは、「ペンスを吊るせ」だった。

 ドラマと比べたらツイッターはもっと酷い状態だった。

 たかだか140文字では政治的な議論はムリなのに、短文で応酬し合うから激しい口調になりがちだ。不思議なのは、四年前にヒラリーの私用メールを批判していたのに、トランプは自分の私用アカウントで政策や人事の話をやりたい放題だったことだ。

議会襲撃後に、ツイッター社からアカウントの永久停止になったことは大打撃だ。

FOXテレビを見るかツイッターばかりをしていたと言われてたので、引退後はテレビかゴルフしか時間を潰しようがないだろう。ワシントン・ポストのファクトチェックでは、トランプは1日15個のウソを言い、数字についてはほぼデタラメだという。ようやく、世間の多くは彼のウソに振り回されなくて済む。トランプが自分でメディアを立ち上げても、影響力の低下は挽回出来ないだろう。

 ただし本人に嘘をついている自覚はない。父親からそう教育されてきたからだ。 

世の中は勝つか負けるかのゼロサムゲーム。権力を持つ者だけが、物事の善悪を決める。うそをつくことは悪ではなく「生き方」の一つ。謝罪や心の弱さを見せることは負け犬のすることだ――。

 本来、フツーの人の道徳観からは相いれない人なのに、巨大な軍事力と経済力を背景に中国を威嚇したり、韓国よりも日本を上に扱ってくれるために、イイネを送っていた日本人が少しは解放されるという事になれば良いと思う。まさか日本には嘘をつくはずないと思っているのだろうか(昔、日米自動車摩擦の頃、日本がどこにあるかよく知らないアメリカ人が車壊していたな)。

ただ、その間に日本のトップも平気で嘘をつき、それが容認される政治的世の中になっている。コロナと同じ感染だ。

 

関連 トランプはソシオパスである

2020年12月17日 (木)

お前はクビだ。

トム・クルーズさんが激怒したというニュースがあった。

二人の撮影スタッフが2m空けて仕事をしていなかった事に対して、「我々は何千という雇用を生みだしている。二度とそんな行為は見たくない。絶対にだ。もし、もう一度同じような行為を見つけたら、お前らはクビだ」と怒鳴ったという。

ミッションインポッシブルの最新作の撮影がコロナ過で何度も中止になっていた焦りもあったようだが、彼をパワハラだと受け止める報道は見当たらない。彼くらいだと人事に係る権利もありそうなので「クビだ」は許されるだろうが、そうでなくても、徹底したコロナ対策をしなくてはならないという主役の使命感なのだとみんな受け止めている。

ところが日本では、菅首相が八人で会食をして世間から総たたきにあっている。国民には四人までと言いながら、自分達は無視して楽しんだ。

ダブルスタンダードだと元鳥取県知事の片山善博さんが批判していた。国民と永田町でルールが違うという意味だ。菅さんを擁護するのは田崎史郎さんだけだった。誘われたら「断れないでしょう」と、先日の昼の番組でニヤケタ表情で彼が発言した直後、コマーシャルのタイミングになってしまった。

次に「スシロー」って大きな文字が流れた・・・

偶然の演出になった。

ついでながら書くと、会食にはみのもんた氏も来ていたという。まだ居たんだ。

菅首相への世間の評価がグンと下がった。彼は安倍首相を支えてきて、安倍氏が病気を理由に逃げた後の後継者なのに、水に流したように62%へと支持を増やした。支持と不支持の差は49ポイントだ。今は8ポイントになった。

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急落はコロナ患者が増えたことに尽きるが、それは本当の原因ではないと思う。安倍内閣の最後の34%から、何の根拠もなく62%へ跳ね上がる異常さに本当の原因がある。

たたき上げだとか、苦労人だとか、派閥が無いとか持ち上げられたが、62%を支持した人たちに深い根拠は無いのだろう。

ただ、前任者と比べると、「人柄が信用できないから」支持しない理由としては低いので優れていた。

トランプ氏みたいに「You're fired!」と言いたい人もいるが、

二階さんから言われなければ良いのだ。

ところが、トム・クルーズさんは「お前はクビだ」と言っていた。

丁度二人いる。

 

2020年11月17日 (火)

アメリカの分断社会と日本

寄稿への返信を兼ねて・・・

先日、コメントが二つ来たのでそれへの返信も含めて書いています。長文です。

8月にベラルーシのルカシェンコ大統領は事前に対立有力候補者を拘束するなどして得票率80%で6選を果たした例がありました。内外から不正選挙だと抗議されています。その連想で選挙妨害(投票所焼討ち)を危惧しましたが、アメリカはそこまで落ちぶれていませんでした。

予想通りバイデン306 対 トランプ213でした。

数字ほどに勝者の高揚感が無いのは、得票差1%未満が3州もあって開票に時間がかかったためでしょう。選挙前からトランプ陣営が郵便投票は不正だと言い張っていたのは、開票の逆転効果を恐れていたわけですから、彼らはある意味予想通りでした。

11/16現在、バイデン78,675,847票(50.8%)、トランプ73,115,212票(47.2%)その差は3.6ポイントです。前記事で示したブッシュ、オバマらの再選時並みにフツーの範囲です。でも共和党は下院で議席増、上院でも互角なので党としては健闘しています。

相変らず勝者総どりのヘンな選挙人団方式ですが、大統領選に直接選挙を望む世論は6割くらいあり、見直しを求める州も増えているとあります(実現ははるか未来でしょう)。でも開票をポランティアがやったり、州の選挙管理委員会が外圧に屈しないなど、流石アメリカです。コロナ禍で投票率67%と近年最高となり、当日投票は全体の35%位なので郵便投票の効果にも驚きました。

コメントに「(トランプの)得票の多さをどう考えるか」とあります。理由として下「2.分極化グラフ」や3の日経記事をあげてみますが、とにかくコロナ死者の約25万人はベトナム戦争の6万人戦死どころじゃないのに大統領の責任が問われませんでした。日本人の感覚では理解できません。


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アメリカのコロナ感染マップはレッドステート化していて悲惨です。

気になるのは、このような分断が日本で起きないかという不安ですが、それは無いと思います。日本人には「私」が無いからです。またアメリカと比べたらずっと社会主義化しています。

 1.最後まで大言壮語するトランプ

トランプ大統領は「米国の利益よりも自身の再選と一族の繁栄を優先していた」とボルトン回顧録に書かれました。一期だけの人は「失敗大統領」と見なされるため、落選を受け入れられないのでしょう。離職後の訴訟や資金繰り不安も伝えられています。

テレビで、トランプ支持者が「大統領選挙で不正があった」と主張する集会ニュースを伝えました。その規模をトランプ氏は数十万人とツイートしました。うそをつくことは悪ではなく「生き方」の一つ』と父親から教わり育った人です(世界で最も危険な男)。さすがに提灯サイトのFoxは一万人、他ニュースサイトは数千人と伝えます。

 写真が本当か否かを指摘するツイッター。四年前の就任式の観衆が史上最多事件を想い出します。

またデモ参加者の声を、NHKは「来月、結果が確定するまで選挙は終わらない。不正のない、公正な選挙を望んでいるだけだ」と伝えましたが、面白いのはTBSの方です。

・「自分の調査ではトランプ大統領は負けていない」

・「心の中では間違いなく不正があったと思っている」

これって、案外、今の共和党が「感情の党」といわれることを裏付けます。

所で、MSNBCサイトは「何千人ものトランプ支持者がワシントンに集まり、不正選挙を誤って主張する」と伝えました。Factだけでなく「間違った主張」だというオピニオンを付けます。NYタイムズも同じでした。 

2.アメリカ政治の共和党と民主党の分極化が進んだ

ビューリサーチセンターの調査が有名です。社会保障、環境、平和、移民など10の政治的質問をして、支持者の党派性のバラツキを調べたものです。1994年には両党支持者の考え方はかなりオーバーラップしていたのに、2017年にはその中央値が大きく離れ、両端へ大きく増えています。

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このサイトでは時系列変化がアニメーションで見られます。特にトランプ大統領後の2017年が極端です。結局、価値観の対立になっていて、これだけ離れると、反論は説得になりません。相手候補には投票しないと言う人が多くなり、それが7千万票の理由だろうと思います。

Quoraで共和党の変質を米国弁護士が書いていたので要約引用します

オバマ氏に負けてから共和党は総括をした。結論は、白人だけにアピールしていたら勝てない。ヒスパニック系にも歩み寄り支持者の多様性を増やす事、移民を迎え入れる融和政策が良いというもの。

しかし、トランプ氏はそれと真逆の候補者。移民に暴言を吐き、ヒスパニック系米国人を「殺人犯、強姦魔たち」と呼び、徹底的に「白人主権」の政策を推し進めた。なので、2016年の選挙にて、共和党は他の候補を推して、何としてでもトランプを止めたかった。

トランプ氏が勝ってから共和党を「トランプ主義」に作り替えた。党内の敵対勢力は叩き潰し、トランプ氏を苦々しく思った政治家は追い出されたか、引退したか、声を潜めたか。

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これを読むとグラフで2017年が極端化した理由が分かります。でもトランプ氏は分断の原因ではなく「症状」です。なぜ支持されたかは下が参考になります。なお、今回の選挙は中道バイデン氏だから勝てたのだと思います。左派サンダースではトランプ再選です。まだまだ「社会主義者」は嫌われます。
ちなみに下院では共和党の新人・女性候補が多く当選して話題になりました。

3.四つの分断

日曜に、「4つの分断、トランプ2.0を生みかねない米国」という日経記事がありました。次のトランプが現れるかもと書き、素地となる四つの分断を指摘します。簡単に要約しました(青字部分)。

第1は経済の分断。

FRBによると上位1%と下位50%の保有資産割合は33%対2%という格差拡大の指摘だ。

コロナ以前よりも米国株は堅調です。トランプ大統領による富裕層減税も寄与しており、常に株高を一番の手柄のように吹聴します。ところが下位層にカウントされる多くの支持者は格差拡大の因果関係を見ません。株価はコロナ対策の財政支出拡大によるバブルであり、その恩恵は上位1割の金融資産保有層に帰属します。

第2は人種の分断。

白と黒の国だったのに今は『レインボー』の国になりつつある。地位の喪失などで、非白人への寛容さを失う白人は少なくない。民主党も人種などの違いを際立たせる「アイデンティティー政治」に走りすぎ。

民主党のマイノリティ支援が不公平だとみる白人が多いのだと思います。この辺りは、日本でも生活保護者やひとり親世帯等の弱者支援策とか高齢者への福祉政策へいら立つ傾向があります。以前、過剰リベラルが産みの親だという指摘を見たことがあります。オバマ氏を嫌う人と一致するようです。

第3は政治の分断。

保守とリベラルの対立は理性で制御できる領域を超え、嫌悪感や敵がい心さえ抱く。エリートと非エリートの対立もある。学歴の高低が米欧の最も深刻な分断軸のひとつだという指摘もあり、学歴格差は、政治の支配層と被支配層を隔てる要因になっている。

学歴格差の指摘には違和感があります。産業構造や成長との関係だと思います。日本でも昔なら高卒者が就く職業に大卒が従事しています。この辺りは、クリエイティブ・クラス化※が起きていると見た方が良いです。ブルーカラーやホワイトカラーではない知識や文化創造型の仕事をする階層です。

※Wikiより アメリカの脱工業化した都市における経済成長の鍵となる推進力と認識された社会経済学上の階級。

参考 大統領選挙の出口調査から、人種と教育の一部を引用

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第4は世代の分断

人口の22%を占めるミレニアル世代(1981~96年生)と、22%のベビーブーマー世代(46~64年生)との価値観の相違は著しい。私たちが米国の平和と繁栄の土台を築いたのだと説教を垂れるベビーブーマー世代と、経済的な格差や人種間のあつれき、政治の機能不全などを放置してきたのはあなたたちだとなじるミレニアル世代との断層の一因がうかがえる。

この世代間対立は万国共通みたいです。
追記 
他にも、記事では取り上げていませんが、価値観の対立とみれば宗教対立も大きいはずです。バイブルベルトと言われる南部はトランプ氏の支持層と重なります。中でも「聖書の言葉が絶対」という理解をするキリスト教福音派の人には政策論争は届かないのだと思います。

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記事の最後には、低中所得層、白人、非エリート、高齢者……。一方の極をなす人々の不満や怒りにつけ込み、「偉大な米国の復活」というスローガンで動員したのが、トランプ氏と共和党による右派のポピュリズムだった、と指摘します。

これを読んで、「戦後レジーム(体制)からの脱却」を政権発足時から掲げ、その中身は曖昧なままに憲法改正に執着したり、「美しい国」とか「一億総活躍」、「国土強靭化」などの言葉を好む安倍首相はトランプ氏に似ています。トランプ氏は「偉大、美しい、歴史的、とてつもない」をよく使います。

二人とも懐古的であり内向きです。また女性よりも男性支持率が高い点で共通するのは、共に父権主義者だからです。たぶん、本を読まないという点でも似ているかもしれません。

  

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